2024/08/01

アバターや生成AI活用における介護相談サービスの実証実験開始について~次世代アウトリーチ型相談サービスの実現に向けて~

株式会社 ウチヤマホールディングス 

2024 年8月1日
株式会社ウチヤマホールディングス

アバターや生成AI活用における介護相談サービスの実証実験開始について
~次世代アウトリーチ型相談サービスの実現に向けて~


株式会社ウチヤマホールディングス(本社:福岡県北九州市小倉北区熊本2丁目10番10号、代表取締役社長:山本 武博)と介護事業を担う連結子会社の株式会社さわやか倶楽部(本社:福岡県北九州市小倉北区熊本2丁目10番10号、代表取締役社長:山本 武博、以下「さわやか倶楽部」)は、AVITA株式会社(本社:東京都品川区西五反田1丁目25番1号、代表取締役社長 CEO/CTO 石黒 浩、以下「AVITA」)と連携し、アバターや生成AI技術を活用した新たな介護・障がい・保育に関する相談窓口サービスの実証事業を開始しました。

■経緯・背景

日本の人口は2010年を境に減少を続けており、2025年には約800万人いる全ての「団塊の世代」(1947~1949 年生まれ)が後期高齢者(75歳以上)となることで、国民の5人に1人が後期高齢者という超高齢化社会を迎える状況です。

その結果、大量の後期高齢者を支えるための、社会保障、主に医療・介護、年金などが限界領域に達し、社会全体に負の影響がもたらされる可能性が懸念されています。

少子高齢化の進展で働き手が減少し、労働需給が逼迫した状態が続いく中で、2017年の「雇用動向調査」によると、前職の離職理由別過去5年間に前職を離職した者の数のうち、介護・看護を理由に退職したと答えたのは2017年から2022年の5年間で約47万人となっており、5年前に比べ2万人減少している。このうち、離職時期が調査年の直近1年間についてみると、11万人となっており、5年前に比べ1万人増加している。「介護・看護のため」に過去1年間に前職を離職した者について過去15年間の推移をみると、2007 年から2017 年にかけては減少を続けていたが、2017年から2022年にかけては増加に転じている。

また、パートタイム労働者の介護離職が多かった以前までと比較し、近年は正規社員の離職者が増えており、その差は縮小するに留まらず2015年以降は逆転傾向にあります。この様な「介護離職」が今後も増加すれば、企業は更なる労働力不足問題へ直面することとなり、経済産業省の「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」によると、その事による経済損失は2030年に約9.1兆円に上ると見込まれている状況とのことです。

高齢化を背景に家族を介護する人は2020年の678万人から2030年には833万人まで増え、その内約4割の318万人が働きながら介護する「ビジネスケアラー」となることが予想されています。

このような状況を踏まえて、2023 年3月 26 日に経済産業省より「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」が公表され、企業が仕事と介護を両立できる環境を整備することで、従業員のキャリア形成、事業継続におけるリスクマネジメント、女性の活躍推進につなげていくよう示されています。 この課題解決においては、未知の介護領域に対してのリソースの不足と、日本人の社会性と道徳観を考慮する必要があります。そこで、『もっと身近に、気軽に、ポジティブに』をコンセプトに、介護・障がい・保育の悩みを相談/解決するためのプラットフォーム構築に向けて、個人や企業が抱える課題に対し、アバターとのコラボにてさわやか倶楽部の社員が全力でサポートします。

■取り組み内容

多忙な現代人は、行政機関等への訪問に時間を割くことが難しく、インターネットの利便性は高いものの、情報の過剰と信頼性の問題もあり、そもそも親の介護や、育児について、何を、どのように調べることで解決できるのかがわからない人がいるのが現状です。

そこで今回、さわやか倶楽部と AVITA が連携し、アバター接客サービス「AVACOM」を活用した、仕事と介護の両立支援に向けた従業員向けサービスの提供を開始します。本サービスは各企業の福利厚生サービスの一環として、本実証事業に興味関心をいただいた企業を対象に実験的に提供し、効果検証に取り組んでまいります。

現在、さわやか倶楽部では約 3,000 名の専門職が勤務しており、内訳として、介護支援専門員、看護職員、機能訓練指導員、介護士、生活相談員、栄養士等が全国の事業所に配置されています。

これら全国のさわやか倶楽部のスタッフが、各専門職の知識・経験を活かし、アバターを通じて介護の相談にお応えします。生身の人間ではなくアバターに話すことで、心を開いて相談ができる環境の構築を目指します。

介護現場における専門職人材の採用課題や現場における業務負担の多忙さが知られる中で、このような外部向けサービスの実現が不安視される声もありますが、さわやか倶楽部ではすでに様々な介護機器導入によるDX推進に取り組んでおり、間接業務等の業務整理、ICT機器導入による作業時間・負担感の削減効果が出てきております。それらの取り組みと並行して進めることにより、新たに捻出された時間の活用方法の一つとして、新たなアプローチによる「地域貢献・社会貢献」サービス提供が実現できます。

■今後の展望について

第1フェーズとしては、各企業の社員向け福利厚生サービスとしてのニーズ調査を進めつつ、コンテンツを増やすことで、より広く深く“人々の豊かな生活”の実現に向けて、サービス内容のアップデートに取り組んでまいります。

その後、第2フェーズとしては、ショッピングモールやドラッグストア、あるいは行政機関や公共機関、小中学校(ヤングケアラー支援)等への導入にて、より多くの人々が、日々の生活の中で、もっと身近で効率的に欲しい情報へダイレクトにアクセス/相談できるインフラ構築、すなわち「〇〇しながら」相談できるアクセスポイントの拡大に取り組んでまいります。

第3フェーズでは、様々な外部機関との連携・協業により、サービスコンテンツの幅を広げることで、例えば「24時間ドクター相談」等の実現化を目指します。オペレーターサイドの展開としては、身体障がい者の方、アクティブシニア世代の方々、在宅ワーカー等が対応可能になることで、新たな雇用の創出や長期雇用への効果反映を目指します。

さわやか倶楽部の基本理念には「慈愛の心」「尊厳を守る」「お客様第一主義」という3つの柱があり、それらをベースとした持続可能な社会の実現に向け貢献していくことは、時代の変化に囚われない不変の社会的使命であると認識しています。本取組によって、我が国が抱える課題解決の一翼を担える仕組みを構築することで、「持続可能な福祉サービスの実現」を目指し、産学官連携及び他社協業等を通じて循環型社会の形成に向けて邁進してまいります。

≪参考≫

■AVITA 株式会社(AVITA,Inc.)

AVITA は、企業ビジョンに「アバターで人類を進化させる」を掲げ、外見や性別、年齢、場所の制約なく働ける環境づくりを通して、多様な人材の活躍を後押しし、誰もが自在に活躍できる社会の実現を目指しています。アバターや生成AIの技術を用いて、社会のさまざまな課題解決に向けたサービスを展開しています。

本社所在地:東京都品川区西五反田1丁目25番1号
事業内容: アバターや生成AIを活用したサービス開発(アバター接客サービス「AVACOM」、ロープレ支援
サービス「アバトレ」)/ アバターの制作受託
代表取締役社長 CEO/CTO:石黒 浩
コーポレートサイト:https://avita.co.jp/
アバター接客「AVACOM」サービスサイト: https://avita.co.jp/avacom

■株式会社ウチヤマホールディングス【連結子会社:株式会社さわやか倶楽部】

「人の喜びを創造する」企業グループとして、人と人がふれあう施設・店舗などを通じて事業を展開しています。さわやか倶楽部では、ご利用いただく皆様の“生きがいづくり”を基本に、高齢者向けの介護施設や障がい児向けの放課後等デイサービスなど、全国で約100施設を運営しています。

本社所在地:福岡県北九州市小倉北区熊本2丁目10番10号
事業内容:介護施設の運営/障がい者支援サービス/福祉用具の貸与及び販売/カラオケ店の運営/飲食
店の運営/不動産関連事業/海外人材育成・紹介事業
代表取締役社長:山本 武博
コーポレートサイト:https://www.uchiyama-gr.jp/
さわやか倶楽部 コーポレートサイト:https://www.sawayakaclub.jp/

<本リリースに関する報道機関からの問い合わせ先>
■株式会社さわやか倶楽部 原野
電 話:093-551-5555
FAX:093-513-3222
メールアドレス:harano@sawayakaclub.jp

この企業のニュース

業界チャネル Pick Upニュース

注目キーワード