2024/10/03

「アジアGXコンソーシアム」の設立について

株式会社 みずほフィナンシャルグループ 

2024 年10月3日
株式会社みずほフィナンシャルグループ

「アジアGXコンソーシアム」の設立について

株式会社みずほフィナンシャルグループ(執行役社長:木原 正裕)は、アジアにおいて公正かつ秩序あるトランジションに向けた金融を促進し、適切な方向に促すことを目的とし、共有する金融規制当局、民間金融機関および公的・国際機関から構成される「アジアGXコンソーシアム」に、このたび、参画しました。

本コンソーシアムでは、参加メンバーである金融規制当局が、民間金融機関および公的・国際機関から本コンソーシアムのイニシアティブに対する市場の知見と協力を得つつ、規制上の目線及び市場慣行を結集し議論を行う予定です。また、当初の事務局機能は、日本国金融庁により担われます。

アジアにおけるトランジション・ファイナンスの拡大は、世界的な気候変動目標を達成する上で極めて重要であり、同時に、同地域に莫大な投資機会をもたらします。本コンソーシアムは、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより構成され、ケーススタディ等を含むアジアの文脈を踏まえた議論の推進を通じたトランジション・ファイナンスに関する実務的かつ共通のアプローチの開発や、特にASEAN地域の新興市場や発展途上市場においてトランジション・ファイナンスを促進するためにこのアプローチの成果物を活用していくこと、ひいては日本及びASEAN地域におけるトランジション・ファイナンスの流れを促進する方法を探ることを目指します。

本コンソーシアムは、公的セクター及び民間セクターの2つのグループによって構成しています。メンバーは、日本国金融庁、ASEAN 資本市場フォーラム(ACMF)、ASEAN 資本市場開発作業委員会(WC-CMD)、アジア開発銀行(ADB)、グラスゴー金融同盟(GFANZ)、みずほフィナンシャルグループ(MHFG)、三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(MUFG)、三井住友 フィナンシャルグループ(SMFG)、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)、株式会社国際協力銀行(JBIC)、及び独立行政法人国際協力機構(JICA)です。

ハイレベル会合の準備段階として開催されたテクニカル・ミーティングにおいては、アジアにおけるトランジション対策への資金動員、ブレンデッド・ファイナンスの役割、これらをアジアの地域的文脈の中で実践していくこと、多様な関係者の間で議論を促進していくことの重要性が強調されました。これらの準備的議論の詳細は、メンバーとの協議を経て事務局が作成した「アジアにおけるトランジション・ファイナンスに係る実践的アプローチに関するワーキングペーパー」に記載されています。

本コンソーシアムの今回のハイレベル会合は、「Japan Weeks」のイベントの一つとして、アジア地域の金融規制当局がアジアの脱炭素化について深度ある議論を行った「アジアハイレベル金融規制当局者フォーラム」と併せて開催されました。

本コンソーシアムは、今回の設立を踏まえ、メンバー間の継続的な議論、更なるアウトプットの策定、ASEANを中心としたアジア地域の声とともに幅広いステークホルダーに対して積極的に働きかけを行っていくことなどを通じて、これらの地域のトランジション・ファイナンスの取組みにおいて重要な役割を果たしていきます。

【各機関代表者のコメント】

金融庁長官 井藤 英樹

「本日、アジアGXコンソーシアムの設立を公表することを非常に喜ばしく思う。このコンソーシアムは、この地域における公的・民間セクターの鍵となるステークホルダーを結集させ、我々の強み、資源および専門的知見を結合させる。我々は、このコンソーシアムで共に活動することにより、この地域におけるトランジション・ファイナンスの拡大の達成に向けた意味ある一歩を踏み出すことを目指す。」

ACMF

「ACMF は、アジア地域でのトランジション・ファイナンスの共通アプローチを開発する中において、「サステナブルファイナンスのためのASEAN タクソノミー」、「ASEAN トランジション・ファイナンス・ガイダンス」等を参照するアジアGXコンソーシアムの取組みを称賛する。」

WC-CMD

「我々は、アジアGXコンソーシアムに参加し、他のメンバーと協力して、ASEAN地域におけるトランジション・ファイナンスを推進することを楽しみにしている。」

サステナブル・ファイナンス・インスティテュート・アジア(SFIA)

「トランジションは我々の将来のための新たな戦場である。したがって、公正なトランジションをサポートするために資金を向けることが不可欠である。しかしながら、トランジションは野心と現実のバランスであり、地理的な文脈化が重要になるため、これは課題でもある。アジアGXコンソーシアムは、普遍的に認知された信頼できる文脈化を通じたトランジション・ファイナンスの実現に向けた重要な一歩である。」

ADB 総裁 浅川 雅嗣

「アジアGXコンソーシアムの取組みにおけるADBの協力は、金融庁をはじめとする官民セクターの主要なステークホルダーとともに、アジア・太平洋地域全体でトランジション・ファイナンスを拡大する上で極めて重要である。この取組みは、有意義な対話を促進し、域内の持続可能なネットゼロの未来に向けた秩序ある公正なトランジションを推進する実行可能な解決策を提供するための重要な地域協力プラットフォームとして機能する。」

GFANZ 副議長 メアリー・シャピロ

「パリ協定の目標を達成するためには、トランジションのための大規模な資金調達が必要である。GFANZは、必要とされるトランジション・ファイナンスを提供するために金融システムを支援することに重点を置いており、我々の努力をアジアGXコンソーシアムと共有することを喜ばしく思う。アジアは、世界経済の脱炭素化に向けた世界の取組みの中心となる必要がある。」

みずほフィナンシャルグループ 取締役 執行役社長 グループCEO 木原 正裕

「グローバルにおけるカーボンニュートラル達成には、ASEAN地域の重要性は益々高まっており、地理的条件・業種・時間軸といった様々な要因を踏まえた適正なトランジションの道のりが必要です。〈みずほ〉は本コンソーシアムでの議論を通じ、ASEAN地域の脱炭素化と持続可能な経済成長の実現を目指し、お客さまとともに挑戦し続けていきます。」

三菱UFJフィナンシャル・グループ 取締役 代表執行役社長 グループCEO 亀澤 宏規

「我々はアジアGXコンソーシアムの発足の発表を歓迎する。アジアは、公正かつ秩序ある移行を実現するために毎年数兆ドルを必要としている。ASEAN経済圏において幅広くプレゼンスがある金融グループとして、急成長するこの地域の脱炭素化に大きな責任と関心を有している。移行に必要な資本を動員するためには、公共セクターと民間のパートナーシップが不可欠であり、コンソーシアムは当該地域の未来に向けた一連の解決策を提供するための重要な役割を担い得る。今後コンソーシアムの関係者との協働を楽しみにしている。」

三井住友フィナンシャルグループ 取締役 執行役社長 グループ CEO 中島 達

「アジアにおいて脱炭素化を実現するためには、トランジション・ファイナンスが不可欠であり、その推進には官民連携が重要です。アジアGXコンソーシアムの設立を心から歓迎するとともに、参画メンバーとの活発な議論を通じて、実体経済の脱炭素化に最大限貢献してまいります。」

なお、本コンソーシアムのURLはこちらとなります。

(日本語):https://www.fsa.go.jp/news/r6/sonota/20241002/20241002.html
(英 語):https://www.fsa.go.jp/en/news/2024/20241002-01/20241002.html

以 上

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