愛知県知事記者会見 - 2024年09月03日 - 1知事発言 ●(1)第17回パラリンピック競技大会「愛知県ゆかりの選手」入賞者一覧 ●(2)台風第10号による被害状況等 ●(3)地震防災に関する県民への呼びかけ ●(4)新型コロナウイルス感染者の状況 ●(5)知事のフランス・ドイツ渡航 ●(6)大学発研究シーズの社会実装やディープテックスタートアップの成長の促進を目指すファンドへの出資 ●(7)あいち環境イノベーションプロジェクトの採択スタートアップ等の決定 2質疑応答 ●(1)台風第10号による被害状況等 ●(2)国の移住支援金制度における女性に限定した「移住婚」支援の検討に関する一部報道及び若年女性の首都圏への転出超過 3知事発言 ●(1) 藤井聡太王位の永世称号資格獲得 ●(2) 宮﨑駿監督の「マグサイサイ賞」受賞
愛知県2024年9月3日(火曜日)午前10時
ページID:0548263 掲載日:2024年10月3日更新 印刷ページ表示
1 知事発言
皆さん、おはようございます。今日は9月3日火曜日ですね、午前10時でございますので、定例会見を始めさせていただきます。
(1)第17回パラリンピック競技大会「愛知県ゆかりの選手」入賞者一覧について
まずはですね、そうか。これ、一番後ろの資料ですかね。パリでオリンピックに続きまして熱戦が繰り広げられております第17回パラリンピック競技大会のですね、途中経過ですね、現時点でのもの。
オリンピックのときもね、現時点のものをですね、資料提供させていただきましたが、愛知県ゆかりの選手の入賞者一覧ということで、自転車競技で川本翔大(かわもと しょうた)選手が入賞しているということと、あとはね、ここにある愛知県ゆかりの選手、このようにですね、皆さん頑張っておられますので、また是非注目してね、また応援をしていただければというふうに思っております。
やはり何といっても注目というか、金メダル候補ということで、車いすテニスの小田凱人(おだ ときと)選手ね、注目をしたいと。シングルス、ダブルスと、両方とも準々決勝進出ということでございますので、また応援をしていきたいというふうに思っております。
(2)台風第10号による被害状況等について
それではですね、まずはですね、発表の前に、お手元の資料ございますので、申し上げます。
まず、台風10号に伴う被害でございます。台風10号に伴う被害ということで、台風10号はお手元資料のように、8月29日午前8時頃に鹿児島県に上陸をし、九州・四国を通って、紀伊半島南方のですね海上に出て、そしてまた進路を北に転じて、9月1日の正午頃熱帯低気圧となったということでございます。その後ですね、紀伊半島、三重県に上陸し北上していったということでございます。
台風10号の周辺での雨雲の影響で、西日本から東日本にかけて大変広域にですね大雨となりまして、本県におきましても、降り始めからの降水量が、新城市富沢(とみざわ)で653ミリを記録するなど、8月9月、2か月間の平均降水量の合計をはるかに上回るものとなったということでございます。
この台風に伴う大雨によりまして、8月27日午後10時過ぎ蒲郡市の竹谷町(たけのやちょう)地内で土砂崩れ発生ということで、住宅1棟が巻き込まれる被害となりまして、残念ながらですね、2人は救助することができましたが、3人お亡くなりになったということでございます。心から御冥福を申し上げますとともにですね、被害を受けられた方にお見舞いを申し上げたいと思います。
この救助対応でございますが、蒲郡市での救助活動につきまして、県内14消防本部、119人に急行していただきまして、蒲郡市消防、県警察とともに救助活動に当たっていただいたということでございます。私ども県の職員もですね、延べ約8人かな、蒲郡市役所に送りまして、リエゾンとして、また様々な対応もさせていただきました。
また、最終的に23消防本部、319人にこの救助活動に従事をいただきました。
また、自衛隊さんにはですね、私が28日午前1時過ぎに、私の方から自衛隊に災害派遣要請を行いまして、同日午前5時派遣決定を受けて、直ちにですね、豊川駐屯地から30名急行していただいて救助活動に当たっていただきました。迅速な対応に心から感謝を申し上げたいというふうに思っております。
そしてですね、本県といたしまして、台風全般に対する対応としては、27日火曜日、先週火曜日の午前6時45分に災害対策本部を設置をし、台風接近に伴って体制強化をし、24時間の監視体制を取ってまいりました。
今回の台風ではですね、蒲郡市でのこの被害のほか、新城・田原市におきましても、住家被害、道路損壊、河川の越水などが発生をしております。また、農地や農業用施設、林業においても、豊橋、蒲郡、新城の3市で被害の発生を確認しております。
今後、これで台風去りましたので、やはり山地とか農地などですね、そういったところはこれからですね現場の被害を確認をし、把握をしてですね、その上でですね、速やかな復旧に向けまして関係機関と連携しながら適切に対応していきたい、速やかに対応していきたいと思っております。必要であれば、補正予算等で追加をするということもですね、させていただきたいと思っております。
今後、本格的な台風シーズンを迎えますので、引き続き緊張感を持って対応していきたいというふうに思っております。
ということで、台風10号の被害状況等の資料、第6報というものをお手元にお配りしてありますが、これは、この後ですね、この下の農林水産被害とか道路損壊等については順次、また現状が分かってくると思いますので追加をして、また資料提供をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
(3)地震防災に関する県民への呼びかけについて
そしてその次でございますが、「地震防災に対する県民への呼びかけについて」でございます。
8月30日から9月5日まで、今もそうですが、防災週間でございます。改めて私から県民の皆様に防災についての呼び掛けをさせていただきます。
9月1日日曜日正午を中心といたしまして、県内全域であいち総ぐるみシェイクアウト訓練を実施をさせていただきました。これは、その前後でということでお呼び掛けをいたしました。
9月1日日曜日午前はですね、本来であれば日進市で、愛知県と市とのですね、合同の県の防災訓練。
【防災安全局長】 阿久比町。
【知事】 阿久比町か。そうか。日進はあれか、操法大会。そうか。
阿久比町で予定をしておりましたが、台風の接近ということで、愛知県内全域でですね、災害対策本部を開設をしていただいておりましたので、今年は中止ということにいたしましたのでですね、このシェイクアウト訓練も、その1日正午を目途にということでありましたが、その前後でですね、それぞれの皆さんにお願いをさせていただいております。県庁では昨日だな。
昨日正午放送を入れさせていただいてね、させていただいたということでございます。
今年度は、123万8,520人の方に参加登録をいただいて、過去最多を更新をいたしております。是非こうした形でですね、防災の意識を常に持っていただければというふうに思っております。
なお、8月8日には、2019年の運用開始以来初めてとなる南海トラフ地震臨時情報、巨大地震注意が発表されました。県民の皆様には、災害への備えを改めて確認をいただきますとともに、お一人お一人がいざというときに自らの身を守れる行動をですね、取れるようにしていただければと思います。
備えあれば憂い無し。県民の皆様におかれまして、御自身や御家族の命を守るため、一人一人がしっかりと心構えを持ち、地域で協力し合い、災害への備えに取り組んでいただきますように、心からお願いを申し上げます。
なお、シェイクアウト訓練の参加表明者の推移でございまして、去年が120万、今年が123万8,000人ということで、順次増えております。これ、多分日本で一番多いかなという感じがしますけれども、また心構え、よろしくお願いをいたします。
(4)新型コロナウイルス感染者の状況について
そしてもう一つですね、発表事項の前に、新型コロナ感染症の状況でございますが、これは毎週木曜日のですね、夕刻に発表をしております。大体3時ぐらいか、いつもね、発表させていただいておりますが、その資料でございますが、改めてちょっと申し上げますと、先週の発表分でございます。
資料の1ページを御覧いただきますと、8月19日から25日までの今年第34週の状況でありますが、定点医療機関当たりの報告数が10.99人ということでございまして、その前の週、33週の13.15人と比較をして0.84倍ということで、減少をしております。
ちょっと、お盆休み明けということもありましてね、お盆時は多分医療機関休みなんでぐっと少なくなっているのが、リバウンドということもありですので、増えなかっただけでも良かったかなと思いますが、ということなので、減少傾向が定着していることは間違いないと思っております。
なおですね、また、入院患者さんも39人減って157人ということで、入院患者さんも減っております。
ということでございまして、参考の1を御覧をいただきたいと思います。
ということで、この棒グラフを見ておりますと、順次減ってきているということでございますのでですね、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思っております。
これはですね、資料ある。手元にない。これか。違う。俺のやつがない。いや、これではないんだな。ないか。なきゃいい。
ということでですね、1日当たりの人数はですね、2,700人ぐらいですかね。ということでございまして、前の週よりも大分、前の週3,000人超えておりましたので、大分減っているということでございますので、よろしくお願いを申し上げたい。
7日間平均の1日当たりが2,680人で、前の週は3,210人でございますので、3,000人を切っているということでございます。大分減ってきて、それでもまだ2,700人ぐらいいるのでですね、まだお気を付けをいただければというふうに思っております。
続いて、参考の2でございますが、入院患者さんの状況で、こちらもまだまだ。そうですね、今年の1月、2月の第10波に比べればまだ多いという感じですかね、ということでございます。
また、このゲノム解析の結果ですね、このウイルスはオミクロンKP.3という変異株が100パーセントということでございます。
引き続きですね、手洗い、手指消毒などですね、感染防止対策にお気を付けをいただきたいというふうに思っております。ということでございます。
なので、いつもあれしておりますが、新型コロナウイルスの第11波の終息に向けまして、感染防止対策の徹底を引き続きお願いを申し上げます。
なお、熱中症警戒アラートが出ている場合は、もう一つ、熱中症警戒アラートのやつもやりますけれども、今日は出ていないということでございます。
なお、熱中症警戒アラートはですね、8月の23日の金曜日を最後に、台風の影響ですかね、そのぐらいから雨が大分降ってきておりまして、それが最後でございまして、今年は7月が19回、8月は21回出ておりまして、合わせて40回。去年が全部で28回でございますので、今年がやはり一番暑い夏であったということでございます。
去年は、熱中症警戒アラート9月も2回出ておりますので、今週後半は出そうな感じがしますのでね、またお気を付けをいただければというふうに思っております。
(5)知事のフランス・ドイツ渡航について
(【知事会見】知事のフランス・ドイツ渡航について - 愛知県 (pref.aichi.jp))
それではですね、お手元の資料に基づいて3点ですね、御報告をさせていただきます。
まずはですね、1点目、今週の日曜日、8日の日曜日から15日の日曜日まで、フランスとドイツを訪問させていただきます。御報告をいたします。
今、ヨーロッパへ行くのに15時間かかりますので、実質往復で3日取られますので、現地が月から日曜日の夜中、真夜中に着きますのでですね、11時ぐらいに着くのかな、向こうに。なので、5日で6都市を回るということでございます。
今回は、まずはですね、マストと言いますかね、行かなければならないということで、私ども愛知県と厚生労働省で共同で招致を目指しております2028年技能五輪国際大会の開催地を決定するWorldSkills International(ワールドスキルズ インターナショナル)、WSI総会へ出席をし、招致に向けた最終プレゼンテーションを行わせていただくということでございます。
ということで、具体的な日程等は、資料のですね、3ページ、4ページを御覧をいただきながらお聞きをいただきたいと思います。
まずはですね、フランスのリヨンを訪問して、ここのオーベルニュ・ローヌ・アルプとの、私ども、友好交流・相互協力のですねMOUを結んでおりますので、そのフィリップ・ムニエ副議長とも面談をさせていただきます。午前ね。
午後は、先ほど申し上げたWSI総会でプレゼンと、そこで投票で決定するということでございます。65か国の投票かな、ということでございますが。
そして、10日火曜日は、Aichi Sky Expoの運営事業者代表企業であるGLイベンツの幹部との面談をするということ。それから、このAuRA(オーラ)地域圏政府の前議長ローラン・ボキエ議長が7月の選挙で国会議員に戻りましたのでですね、ローラン・ボキエさんとも面談を今調整をしております。
その後、パリへ参りまして、STATION Fを訪問いたします。10月31日にオープンするSTATION Aiとの連携につきまして、ロクザーヌ・ヴァルザディレクター、責任者でありますが、と意見交換を行う予定でございます。
そして、11日はトゥールーズに参ります。トゥールーズのオクシタニー地域圏とは航空宇宙産業で連携をしておりまして、エアロマート名古屋やエアロマート・トゥールーズにお互いブースを出してですね、それぞれ連携をするということでやっております。
なお、トゥールーズは、エアバスの本社及び本社工場があるところということでございます。ヨーロッパの航空宇宙産業の中心でございます。
そして、その後ドイツに参りまして、ボンにおきまして世界最大級の物流会社DHL Group(ディーエイチエル グループ)を訪問し、中部国際空港の更なる航空貨物の拠点化の推進、欧州便の就航などをお願いをするということにいたしております。
現在ですね、航空貨物につきましては、DHLは世界企業でありますが、中部空港を拠点にしていただいておりまして、香港‐中部‐シンシナティという、中国・日本・アメリカの便をですね、今運航をしていただいておりますが、これにですね、ヨーロッパ便も就航してもらいたいという要請をさせていただくということでございます。
というのは、このDHLは、香港とですね、世界の拠点は香港とシンシナティと、ヨーロッパではドイツのライプツィヒにしておりますので、そちらの方もですね、是非対象にしてもらいたいということをですね、要請をしていきたいということでございます。人を運ぶのはもちろん、航空便の復便なり新規就航もお願いをいたしますが、航空貨物もですね、大変大事なポイントでございますので、その欧州直行便も要請をしたいというふうに思っております。
そして、その後、ケルンに移動しまして、世界有数の見本市会社であるケルンメッセを訪問いたします。ゲラルド・ベーゼCEOと面談するほか、国際芸術祭「あいち2025」のPRブースを出展する「アートケルン」の会場であるケルンメッセの見本市会場の視察もいたします。是非ここは連携をしてですね、やっていこうということでございますので、国際展示場はそういう形でのですね、やっぱりネットワークが大事でありますから、しっかりとやっていきたいというふうに思います。
その後、デュッセルドルフで、ノルトライン=ヴェストファーレン州、ドイツで一番大きな州、人口が1,800万人ですかね、GDP、工業生産も一番。昔と言いますか、今もそうか、ドイツのルール工業地帯のど真ん中ということでございます。ということでですね、そこでまたヘンドリク・ヴュスト首相とも面談をして、様々な、スタートアップ、また水素・再生可能エネルギー、文化・芸術などでも連携強化を協議をしていきたいということでございます。
8日と書いてありますが、移動で3日取られますので、5日で6都市ということでございますが、しっかりとやっていきたいというふうに思っております。
これが、まずはですね、訪問ということでございます。
(6)大学発研究シーズの社会実装やディープテックスタートアップの成長の促進を目指すファンドへの出資について
(【知事会見】ファンドへの出資により、大学発研究シーズの社会実装やディープテックスタートアップの成長を促進します! - 愛知県 (pref.aichi.jp))
続きましてですね、大学発研究シーズの社会実装やディープテックスタートアップの成長の促進を目指すファンドへの出資について申し上げます。
愛知県は、2018年に策定した「Aichi-Startup戦略」に基づいて、STATION Aiを中核とするスタートアップ・エコシステムの形成・充実に努めております。
そして、名古屋大学と岐阜大学を運営する東海国立大学機構は、ディープテックスタートアップの育成を通じて大学の研究成果を迅速に社会実装することを目指し、同機構の孫会社として今秋に設立予定の株式会社Central Japan Innovation Capital(セントラル ジャパン イノベーション キャピタル)を通じて、50億円規模の「東海研究開発1号ファンド(仮称)」の組成を予定をしております。
この度、愛知県は、このファンドに5億円を出資することといたしまして、令和6年、今年の9月定例県議会に補正予算案を提出することといたしましたので、申し上げたいというふうに思っております。
これはですね、今年度に入りましてから、この東海国立大学機構さんの方からですね、50億円規模のファンドを作りたいということでですね、愛知県に対しては、その先鞭をつけるということで、5億円の出資をお願いをしたいという御要請がありましたので、私どもとしてもですね、やはり地元がしっかり応援するという姿勢を示すということで、広く民間からのですね、出資の呼び水になるということを考えまして、快く受けさせていただいたということでございます。私どもが出しますと、また地元産業界、金融界などの出資を促すことができるというふうに思っております。
そうした形でですね、こうしたスタートアップを育成するファンドをですね作り、やっていければというふうに思っております。
なおですね、私どももですね、「STATION Ai Central Japan(ステーション エーアイ セントラル ジャパン)1号ファンド」というのをもう2年前に作ってですね、2年前、2022年に作って、これは15億円規模で作って、ここには、愛知県出資は2億円を出資をしております。愛知県が2億円、名古屋市が1億円ということで、ソフトバンクが3億円だったな。ということで15億円のファンドを作り、どんどんどんどん出資を(受け)、15(億円)を調達しましたね。出資をし、盛り上げているところでございます。
ということでございまして、全国的にはですよ、全国的には、自治体が絡んでいるものとしては、兵庫県と神戸市の「ひょうご神戸スタートアップファンド」というのが、2021年か、11億円でできております。また、東京都はですね、地域というよりも、例えば「デジタルトランスフォーメーションスタートアップ成長支援ファンド」、民間主導のものにですね、250億円のファンドに、東京都20億円出資しているというものとか、これは2021年ですね。それから2024年、今年か、今年の3月に開発途上国の社会課題解決に資するスタートアップファンドということで、民間主導の152億円のファンドに東京都が20億円出資しているとかですね、などなどですね、やっぱり東京なんで桁が大きいなとは思いますけども、そういったことがございます。
それから、大学のファンドではですね、これは2016年以降ですね、2016年か、2016年に補正予算でですね、国の予算で、東大、京大、阪大、東北大学、国立4大学にですね、全部で1,000億円かな、1,000億円の出資を、国で作ったファンドが、四つの大学に分けて作った国主導のファンドが四つございますが、あとはですね、民間主導の大学ファンドとしては、神戸大学、慶應大学、早稲田大学というのがありますね。
なので、今回も基本、名古屋大学が旗振りますけれども、基本、出資のほとんどは民間ということに相なるというふうに聞いております。
私どもがやはり先鞭をつけて、呼び水となってですね、このファンドを成功させて、この愛知・名古屋からですね、またしっかりとスタートアップを興していきたいというふうに思っております。
(7)あいち環境イノベーションプロジェクトの採択スタートアップ等の決定について
(【知事会見】あいち環境イノベーションプロジェクトの採択スタートアップ等を決定しました - 愛知県 (pref.aichi.jp))
続きまして、最後だな。あいち環境イノベーションプロジェクトの採択スタートアップ等の決定について申し上げます。
愛知県では、環境分野の課題解決に向けて、革新的な技術や新しいアイデアを有するスタートアップ等と連携し、愛知発の環境イノベーションを創出・実装するため、あいち環境イノベーションプロジェクトを推進をしております。
その一環として、5月13日から7月12日まで2か月間、全国のスタートアップ等から革新的な技術・アイデアを募集したところ、95者から96件という多くの御応募をいただきました。厚く御礼申し上げます。
御応募いただいた提案の中から、学識者、専門家等からなる審査委員会において高く評価された8件、8件を採択することといたしました。
発表資料の2ページを御覧ください。選定した企業とその提案の概要について御説明をいたします。
まず、テーマ1の「エネルギーの創出・利用モデル」についてであります。
株式会社Eサーモジェンテック様から提案のあった、工場等で発生する低温の排熱を、タービンを使わずに直接電気に変換する技術を活用し、排熱回収システムを実装するプロジェクトでございます。Eサーモジェンテックさんね、京都のスタートアップさんということですね。
それから、株式会社豊橋バイオマスソリューションズ様から提案のあった、従来比2倍以上の高効率なメタン発酵技術を活用し、次世代型バイオガス発電システムを実装するプロジェクトでございます。こちらは豊橋ね。
それから次に、テーマの2「温室効果ガスの吸収・利用等によるカーボンリサイクルモデル」でございます。
これは東洋建設さんの提案で、海面最終処分場の保有水等に、工場排ガスや大気から回収したCO2を固定化するスキームを構築・展開するプロジェクトを採択ということでございます。
続いて、テーマ3「県民と共に進める持続可能な社会の実現モデル」であります。
株式会社スタジオスポビーさんから提案のあった、公共交通機関の利用などの脱炭素行動に伴うCO2削減量を見える化するアプリを活用し、県民の行動変容を促進するプロジェクトを採択をいたしました。
続いて、テーマ4「域内資源の有効利用を通じたサーキュラーエコノミー型ビジネスモデル」であります。このテーマでは三つのプロジェクトを採択をいたしました。
一つ目は、株式会社fff fortississimo(エフエフエフ フォルテッシッシモ)さんから提案のあった、再生困難材である炭素繊維強化プラスチックのリサイクルサプライチェーンを構築するプロジェクトということでございます。
それから二つ目が、株式会社Spacewasp(スペースワスプ)さんから提案のあった、植物廃棄物のみを原料として、樹脂化・加工する技術を使って、建材や家具などの建物の内装材を製造・リメイクするプロジェクトでございます。
それから三つ目は、サハシ特殊鋼株式会社さんから提案のあった、使用済み紙おむつの粉砕乾燥技術と不快な臭いを取り込んで良い香りに変える消臭技術を組み合わせて、紙おむつをマテリアルリサイクルするスキームを構築するプロジェクトでございます。なかなかね、使用済みの紙おむつっていうのは、どこも処分と言いますかね、かさばりますし臭いますしね、なかなか困っているものでありますが、それをリサイクルする、臭いを取ってリサイクルする技術ということで、これも大変大事なテーマかなと思いますね。
最後に、テーマ5「自然が持つ価値の見える化モデル」についてであります。
DeepForest Technologies(ディープフォレスト テクノロージーズ)株式会社さんから提案のあった、ドローンで撮影した写真等を基に、AIで樹種や樹高等を解析し、森林によるCO2吸収量を把握可能な森林モニタリング手法を創出するプロジェクトを採択をさせていただきました。
以上8者に対しまして、今後、県内企業とのマッチングや実証フィールドの提供・紹介、それから専門家による助言などの伴走支援を行うことによりまして、愛知発の環境イノベーションを創出・実装し、環境首都あいちの創出につなげてまいりますということでございます。
大変多くのですね、提案をいただきまして、北は秋田から南は宮崎まで20都府県のスタートアップ、新規事業を立ち上げる企業さんから応募がありました。提案者の3分の2が県外ということでございまして、こうした環境テーマについては大変各企業さんね、関心が高いということがですね、関心が高いし、更にいろんなことに取り組まれて、大変進んだ技術を持っておられるということを強く感じたということでございまして、環境面でのトップランナー、フロントランナーとして、日本の技術、企業というのは心強いもんだなというふうに改めて思わせていただいたということでございます。
今後、STATION Aiがオープンしますので、STATION Aiを拠点にですね、環境テックについても、スタートアップやイノベーションをですね、どんどん興していきたいというふうに思っております。
ちなみに、応募数はですね、95者のうち、愛知県の企業さんが35者、東京の企業さんが35者ということで、2桁超えたのはこの二つということでございます。次、京都の企業さんが4者、神奈川が3者と、こういうことでございます。愛知と東京がどんと多いと、こういう状況でございます。
今申し上げました今後の支援としてはね、県内企業とのマッチングやまた、実証フィールドの提供・紹介、それから専門家による助言などの伴走支援も行いますし、また、1件当たり200万円規模のですね経費支援などもさせていただくということで、またしっかりと応援をしていきたいというふうに思っております。
今後ですね、STATION Aiの様々なスタートアップ支援の枠組みがありますので、STATION Aiからもですね、これも支援をさせていただきたい。多分支援の中心はSTATION Aiになるかと思いますが、そうした形で進めていければというふうに思っております。
私からは以上でございます。
2 質疑応答
(1)台風第10号による被害状況等について
【質問】 台風10号の件でお伺いしたいんですけども、27日に蒲郡市で土砂崩れがあって、5人の方が死傷されたかと思うんですが、この場は土砂災害警戒区域には入ってなくて、過去にも土砂崩れの記録がなかったということなんですけども、長期的に雨が広範囲で降り続くことが増えてきて、こういった地域でも、今後、こういった想定外の土砂崩れのような被害が考えられるかと思うんですけども、県として、こういった被害を今後減らしていくために何か対策として考えられることとか、危険個所の洗い出しをもう一度するとか、そういったことで何か検討されていることがあったら、教えてください。
【知事】 土砂災害のですね警戒区域等についてはですね、いろんな地盤調査とか、あと、斜面の角度とかですね、そうしたこれまでの災害状況などを勘案してですね、設定しているということでございますが、今回はですね、たまたまそこには外れていたということではありますけれどもですね、やはりそうした土砂災害というのは、いつどこで起きるかというのはですね、なかなか。今回の例でもありますけれども、警戒区域に指定されてなかったからといって、決して安全ではないということでありますので、そうしたところについてはですね、やはりこうした長期の雨が降ったりですね、また、地盤が緩んでいたり、様々なケースがありますので、そうしたものは是非お気を付けをいただければというふうに思っております。
なお、今回のですね、蒲郡での土砂災害のケースにつきましては、やはり私ども県としてもですね、こうした土砂災害等のですね、また、治山、森林等のですね、専門家を交えましてね、ちょっとこれは分析をしたいと。どういうメカニズムでこういう形で起きたのかを少し検証いたしましてね、また、そのデータ等については、蒲郡市さんにもね、提供させていただければというふうに思っております。
いずれにしてもですね、愛知県は、明治以来ですね、砂防区域が非常に多いところであります。
というのは、明治30年ぐらいにですね、30年代か、30年ぐらいに砂防法というのができましてね。というのは、やはり明治以降ですね、産業が発展をし、人口も増えたということからですね、特に愛知は焼き物の大産地でありますから、名古屋の東部丘陵はですね、ほとんど木を伐採してですね、みんな、焼き物を作る燃料で燃やしちゃったという歴史がありまして。当時の写真見るとですよ、名古屋の東部丘陵から豊田の猿投地区というのは、本当、言葉悪いですけど、はげ山ですよみんな。木なんかあらへんと。なので、それでもって台風が来て土砂災害が頻発してきましたんで。ですから、あと、名古屋の東部丘陵から知多半島にかけては、ほぼほぼ砂防区域に指定されてですね。なので、開発事業者さんからは大変評判の悪い県でございましてね。基本、そんな簡単に開発ができないですよ、山。
なので、3年前でしたっけ、熱海の土盛りとか、ああいうのはあんまりないんですよ、うち。そういうの触らせませんので、基本。
なんですが、今回はそこでもなかったということなので、やはり改めて今一度ですね、もう一回、その砂防区域がこの間のあれですね、土盛り等のですよ、切り土、土盛り等の対策法で指定もさせて、今やっているところかな、続きは。なので、今一度ですね、そこはやはりもう一回点検はしていきたいなというふうに思っております。
ただ、多くの、ですから、三河、本当の山間地域でも多いかな。山間地域もそうですが、東三河もそうですが、西三河から名古屋東部丘陵から知多半島はですね、あらかた砂防区域に指定されておりますので、今一度、やはりそういった観点からもう一回これは検証してね、災害対策ということはね、しっかりやっていきたい。そういうふうに思っております。
だから、更に言うと、愛知万博のね、最初の候補地だった瀬戸の海上の森というのも、あれも元々、明治時代はげ山、明治から大正にかけてね、全部。だから造林して、こんな森にしたんですね。元々は全部、木なんか全部切っちゃって、全部切って燃やしちゃったと、こういうことでありますが。あれは、やはりあれですね、人間の手でこうして、昔ですから、コンクリートじゃなくて、木なりそうした土留めの堰堤(えんてい)、土留めを造ってですね、砂防柵を造って、そして木を植えていくとああいう森に戻るということなんですね。それはやっぱりまた。
ただ、残念ながら、あの辺やはり下が、何ですかね、陶土(とうど)とか。陶磁器ですね、陶土とか珪砂(けいしゃ)とか、ああいうのに適したものがたくさんあるので、表土が薄いのでですね、あんまり大きな木が育たないんだね、あの辺は。
だから、万博公園見ていただいても、大きな森になりませんもんね。あれ、すぐ万博公園の、すぐ東側あれですもんね、今でも珪砂取ってますもんね、あれ。なので、そういう意味ではですね、そういう地形かなということでありますが、いずれにしても、それは非常に土壌的にはもろいので、やっぱり土砂災害起きやすい地質でもありますからね、やはりそこは。なので砂防区域がべたべた貼りつけてあるということでありますが、やはりそこはしっかりとね、引き続きやはり気を付けていきたいというふうに思います。
【質問】 今のに関連してなんですけれども、これは専門部会などを立ち上げるというような想定なのかをお伺いします。
【知事】 いや、まずは専門家の方にですね、その形をあれするよりも、まず専門家の方に御意見を聞いてですね、あそこの、今回の土砂災害区域についてですね、どういう地質・地形であり、そして類似のあの近辺のところがね、やはり土砂崩れを起こしたところの近辺のところも、やはりそこは少し警戒しなきゃいけませんのでね、そういったところは大丈夫なのかという、安全かどうかということもしっかり、そこは専門家の皆さんに検証していただいてね、そこを分析したいというふうに思っております。
【質問】 そういった専門家の方や知事も含めて、現地に視察される御予定などは今ありますか。
【知事】 というか、私が行ってもあんまりね、あれですから。もう既に県の担当課はですね、現地ずっと行っておりますので、そうした現場検証ですね、現場検証を当然警察、消防等のですね皆さんやっておりますから。
次は、やはりあそこを復旧・復興しなきゃいけませんので、そういう意味では、県のですね、治山また森林関係のですね、技術職員にはですね、現地も入ってもらって、そしてまた専門家の皆さんにも入ってもらってデータを取ってですよ、そこをしっかり復旧と併せてですね、検証して。あの近辺もやはりちょっと何て言いますかね、同じような災害が起きる危険性も高まっていると思いますから、そこも警戒しなきゃいけませんので、そういった意味では、できるだけ早くね、そこは現地の状況をね、データを取って検証したいというふうに思っています。
少し落ち着いたら、私もね、現場検証は行きたいと思いますけど、今行ってもですよ、今行ってもあんまり、素人が行っても邪魔になるので、もうちょっと落ち着いてからかなと思います。
あと、今回ですね、これで晴れてきてますので、とりあえず台風は去りましたのでですね、今いろんなところのですね、人目につかないところで、山が崩れたり道路が崩れたり法面が崩れたりというところがあると思いますのでね、それは、今、地元の市町村の皆さんからの情報を基にですね、現地行って、それは、崩れたところは一日も早く復旧しなきゃいけませんのでね、そういった点では、今、県内全域をですね、今チェックをしているということでございます。
何か所かありますよ、やはり。道路法面が崩れたとかですよ。河川の堤防の法面がちょっと緩んだとか、幾つかきておりますので、それは丹念に検証をしていきたいというふうに思います。
(2)国の移住支援金制度における女性に限定した「移住婚」支援の検討に関する一部報道及び若年女性の首都圏への転出超過について
【質問】 政府が、既存の移住支援金を拡充して、未婚女性が結婚を機に地方に移住すれば、就業、起業しなくても最大60万円を支給するという、結婚移住支援金について報道があったと思うんですけど、先週、30日頃に、未婚の女性のみに限定することだったり、額が60万円といったことに批判が殺到して、担当相が仕組みの再検討を指示する事態になりました。
その一方で、東京圏の転入超過という点では男性よりも女性の方が多かったりですね、女性は上京後に地方に戻らないという傾向が強いというデータがございます。愛知県でも、若年女性を中心に首都圏に流出するなどといった問題がございますが、知事として、この政府が検討していた新制度案について何か所感等がございましたら、教えていただきたいです。
【知事】 私も報道でしか拝見しておりませんが、そういう予算を概算要求で提案をして、撤回したんですよね。確か1日か何かで。相当批判をされたということですよね。
考え方というかですよ、考えというか気持ち、気持ちは分かりますけども、予算という形でね、それで線引きをしてやるということについてはですね、当然いろんな批判があった、と言いますか、あるのは当然だと思いますので、予算という形でやるというのはやっぱりあんまりよろしくなかったんですね。ということなんで、自ら撤回したということかなというふうに思っております。気持ちは分かりますけどね、予算という形で、そこで線引きを引いてですよ、独身女性だけこうだというのはちょっと、ちょっと違うかなという感じはしますね。なので、それはそういうことで撤回されたということだと思います。
ただ、後半の質問のですね、いわゆる若い女性が東京、首都圏への流出というの、それは私、前からここでも申し上げ、ずーっと申し上げていることではありますしね。やはり特に20代30代の若い男女がですね、東京等に流出していくことになりますとね、やはりそのことが、何て言いますかね、地方の、愛知県だけではなくて、日本全国ね、その地域、地方の持続可能性という意味でね、問われることになるということは、もうそれは事実だと思いますので、そういった点では、やはり東京以外、我々のところも含めてですね、愛知・名古屋も含めて、やはりもっともっと若い方々にここで住んで働いて、そして定着していただけるようなね、魅力を持った地域づくり、都市づくり、まちづくりをね、していくことが必要だというふうに思いますし、そういった若い方々がですね、ここで職業を選択する、しやすいようなね、そういった産業、企業をね、やっぱり興していくと、産業振興していくということも我々の大きな役割ではないかなというふうに思います。
なお、そうした観点から、少子化の観点からね、やはり子供の法的保護を考えるということで、全国知事会にね、私がちょうど1年前の夏に提案を始めた日本型PACS(パックス)の制度の研究会もですね、先般、8月の頭、ちょうど1か月前の全国知事会で提案をさせていただいて、研究会を立ち上げるということにさせていただきました。座長を私がさせていただき、今お声掛けをさせていただいてですね、現時点で20の、20の都府県知事さんに参加をいただくということでスタートをさせていただくことになりました。
20って多いですよ、最初からスタートするのにね。東京も大阪も入っておりますので、三大都市圏域全部入って一緒になってね、少子化の観点から子供の法的保護を考えるという研究会という形でスタートをさせて。
その心は、やはり今、コロナ禍を経てですね、やっぱ結婚というものに対するハードルが非常に高くなってきた。若い方々、アンケート取るとですね、結婚に対して逡巡すると、いろんな意味でのハードルが高いという結果が出てきておりますのでね。そのハードルを少し下げると言いますかね、やっぱり和らげると言いますか、そういったことがやっぱりそれは必要だと思いますので、そういったいろんなこと、考えられることをですね、ありとあらゆることをやっていって、こうした少子化を食い止める、それからまた東京への一極集中を食い止める、是正するといったことをね、やっぱりしっかりと取り組んでいければというふうに思っております。
3 知事発言
(1)藤井聡太王位の永世称号資格獲得について
それでは最後にですね、これ、既にもうコメント等はお配りをしておりますが、この1週間でありました話題としては、先週ですね、藤井聡太王位がですね、また王位戦も勝たれまして、史上最年少での永世王位の資格を取得されたということと、永世二冠を達成されたということでありまして、心からお祝いを申し上げたいというふうに思います。私からも早速お祝いを、お祝い状も送らせていただいたということでございます。
(2)宮﨑駿監督の「マグサイサイ賞」受賞について
それからまた、先週末ですね、8月31日土曜日には、宮﨑駿監督がアジアのノーベル賞、「マグサイサイ賞」を受賞というか、選ばれたということでありまして、これも心からお祝い申し上げたいと思います。もう私からのお祝いメッセージを送らせていただきました。また愛知県の名物と言いますか、愛知県の日本一の花、お祝いの花も送らせていただいております。
ということで、こうした形でね、受賞されるということは大変めでたいことだなというふうに思っておりまして。我々はジブリパークの整備主体でもありますので、引き続き、宮﨑駿監督のね、作品群をですね、ジブリパークという形でね、後世の皆さん、特に子供たちにね、しっかりと伝えていければというふうに思っております。
ということで、今日は以上でございます。ありがとうございました。