画像データの共有がもたらす生命科学の発展~理研発のデータ共有エコシステムが世界をつなぐ~
科学技術振興機構(JST)令和6年10月31日
理化学研究所
科学技術振興機構(JST)
画像データの共有がもたらす生命科学の発展
~理研発のデータ共有エコシステムが世界をつなぐ~
理化学研究所(理研) 生命機能科学研究センター 発生動態研究チームの大浪 修一 チームリーダー(情報統合本部 生命科学データ共有開発ユニット ユニットリーダー)、京田 耕司 技師、糸賀 裕弥 技師、情報統合本部 生命科学データ共有開発ユニットの山縣 友紀 研究員(バイオリソース研究センター 統合情報開発室 研究員)らの研究チームは、生命科学分野の画像データの共有と再利用を促進する公共リポジトリおよび高付加価値データベースを開発・公開しました。
本データベースは、画像データの標準化・共有促進を目指す国際コンソーシアム「foundingGIDE」の中核を担うエコシステムの1つと位置付けられており、科学の透明性と信頼性を高め、オープンサイエンスの進展を通じて社会全体における科学の発展に貢献すると期待されます。
研究から生み出されたデータの共有は科学の発展に不可欠ですが、論文発表時には迅速なデータ公開が求められる一方、豊富なメタデータを付与するための時間やリソースが不足し、研究者はそのジレンマに直面していました。
今回、研究チームは、画像データ公開と共有の柔軟性を向上させるため、これまでチームが開発してきた画像データと画像解析データのデータベース「SSBD」を再構築し、公共リポジトリサービスSSBD:repositoryと高付加価値データベースSSBD:databaseの2階層のデータリソースを提供しました。
本研究は、科学雑誌「Nucleic Acids Research」のオンライン版「Database Issue(データベース特集号)」(2024年10月31日付)に掲載されます。
本研究は、理化学研究所 運営費交付金(生命機能科学研究)で実施し、科学技術振興機構(JST) ライフサイエンスデータベース統合推進事業(統合化推進プログラム)「バイオイメージングデータのグローバルなデータ共有システムの構築(研究代表者:大浪 修一)」、同 戦略的創造研究推進事業 CREST「データ駆動型解析による多細胞生物の発生メカニズムの解明(研究代表者:大浪 修一)」、「体表多様性を創発する上皮?間充織相互作用の動的制御機構の解明(研究代表者:藤原 裕展、主たる共同研究者:大浪 修一)」、日本学術振興会(JSPS) 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)「シンギュラリティ細胞の同定と解析のためのインフォマティクス技術の開発(研究代表者:大浪 修一)」、同 学術変革領域研究(学術研究支援基盤形成)「先端バイオイメージング支援プラットフォーム(研究分担者:大浪 修一)」、欧州連合(EU)「HORIZON Europe」研究助成プログラム「Founding a Global Image Data Ecosystem(FoundingGIDE)(研究責任者(日本):大浪 修一)」による助成を受けて行われました。
<プレスリリース資料>
- 本文 PDF(868KB)
<論文タイトル>
- “SSBD: an ecosystem for enhanced sharing and reuse of bioimaging data”
- DOI:10.1093/nar/gkae860
<お問い合わせ先>
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