2022/03/11

【ケリング】第10回KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭を記念し、ケリングの「ウーマン・イン・モーション」は女性写真家へのさらなる支援を続けます

株式会社 ケリングジャパン 

今年で10周年を迎えるKYOTOGRAPHIE京都国際写真祭とのパートナーシップにより、ケリングは、2022年4月9日から5月8日まで、京都のHOSOO Galleryにて開催される写真展「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」を支援します。



左上から順に: ZAIDO Yukari Chikura (C)Yukari Chikura, Eagle and Raven Ariko Inaoka (C)︎Ariko Inaoka, die of love Hideka Tonomura (C)Hideka Tonomura, NEW SKIN Mayumi Hosokura (C)︎Mayumi Hosokura, sawasawato Noriko Hayashi (C)Noriko Hayashi, HOJO Mayumi Suzuki (C)︎Mayumi Suzuki, NEW RIVER Ai Iwane (C)︎Ai Iwane, Negative Ecology Tamaki Yoshida (C)︎Tamaki Yoshida, ILMATAR, 2020, Archival color C-print Momo Okabe (C)Momo Okabe, mutation / creation Harumi Shimizu (C)︎Harumi Shimizu

芸術や文化の分野で活躍する女性の才能に光を当てることを目的とするケリングの「ウーマン・イン・モーション」は、KYOTOGRAPHIEにて開催される本展への支援を通じて、芸術分野における女性写真家の認知度を向上させる取り組みを続けます。また、あらゆる芸術分野において男女不平等が深く根ざしていることから、写真界のみならず、文化・芸術全般における女性アーティストの貢献と認知について、議論を促します。芸術はその多様性という点で本質的な豊かさを携え、変化を生み出すための力をもっています。

第10回KYOTOGRAPHIEにて開催される本展は、KYOTOGRAPHIEの共同創設者/共同ディレクターのルシール・レイボーズと仲西祐介、そしてインディペンデント・キュレーター/写真史家のポリーヌ・ベルマール(2022年6月出版予定の英語版書籍『Worldwide History of Women Photographers』の寄稿者)がキュレーションを担当します。10名の日本人女性アーティストの作品を通して、日本や海外で活躍する写真家ならではの考察や視点が見えてきます。地蔵ゆかり、林典子、細倉真弓、稲岡亜里子、岩根愛、岡部桃、清水はるみ、鈴木麻弓、殿村任香、吉田多麻希による力強い作品は、京都在住のデザイナー兼建築家の小西啓睦が考案した伝統的且つ現代的な、日本特有の様式美をふんだんに取り込んだ構造体等により、KYOTOGRAPHIEの精神を体現しながら、それぞれの作家独自の空間を提供する演出で展示されます。これらの構造体や作品は巡回にも対応できるよう移動でき、他の会場でも複製や変更が可能な仕組みになっています。

「この展覧会は、日本の女性写真家にとって、そしてすべての日本人女性にとってのマニフェスト(宣言)です」ルシール・レイボーズ(KYOTOGRAPHIE共同創設者/共同ディレクター、本展共同キュレーター)

「この展覧会は今回のKYOTOGRAHIE 2022のテーマ、「One」と共鳴しています。個人個人を祝福すると同時に、彼女たちそれぞれのコミュニティの一人一人を祝福するものでもあるのです」仲西祐介(KYOTOGRAPHIE共同創設者/共同ディレクター、本展共同キュレーター)

「私たちは長い間、男性の視点を通して日本を見てきました。あたかも日本を完全には見ていなかったかのようにです。歴史家として、また個人的にも自分が育った日本にとても愛着があるため、彼女たちの作品を再発見し、世に出すことはとても重要だと思いました」 ポリーヌ・ベルマール(写真史家、本展共同キュレーター)

「KYOTOGRAPHIEとのコラボレーションを継続し、この記念すべき周年の回に参加できることを嬉しく、また誇りに思います。ケリングは、芸術や文化の分野で活躍する女性を支援するため、日本だけでなく、女性の才能に光を当てることが必要なあらゆる場所で、取り組みを続けています」ヴァレリー・デュポール(ケリング チーフ・コミュニケーション&イメージ・オフィサー)

2015年、ケリングは映画界の女性に光を当てることを目的に、カンヌ国際映画祭にて「ウーマン・イン・モー
ション」を立ち上げました。芸術分野における平等のための闘いは映画界に限らず、「ウーマン・イン・モーション」は写真を始めとする他の芸術分野にもその取り組みを広げました。
2019年3月、ケリングはアルル国際写真祭とのパートナーシップを発表し、アルル国際写真祭での「ウーマン・イン・モーション」プログラムをスタートしました。このパートナーシップは、女性写真家の認知度向上に貢献し、同分野における男女平等を達成することを目的としています。ケリングは、2016年から支援しているマダム・フィガロ・アルル・フォトグラフィー賞を通じて才能ある若い女性を支援し続ける一方で、アルル国際写真祭にて「ウーマン・イン・モーション」ラボと「ウーマン・イン・モーション」フォトグラフィー・アワードを立ち上げました。同賞は象徴的な女性写真家のキャリアを称えるもので、受賞作家の作品を写真祭のコレクションとして購入するための賞金2万5000ユーロが含まれています。2019年はスーザン・マイゼラス、2020年はサビーヌ・ヴァイス、2021年はリズ・ジョンソン・アルトゥールが受賞しています。
日本では、2021年のKYOTOGRAPHIEにて、ヨーロッパ写真美術館(MEP)がキュレーションを担当した「MEP Studio(ヨーロッパ写真美術館)による5人の女性アーティスト展-フランスにおける写真と映像の新たな見地」を支援しました。

本展覧会のキュレーターについて
ルシール・レイボーズ
写真家。1973年生まれ。幼少期を過ごしたアフリカで写真を始める。1999年、坂本龍一のオペラ「Life」参加のために来日。ポートレート写真を得意とし、ブルーノートやヴァーヴといったレーベルのレコードジャケットの撮影を手がけた経験を持つ。アフリカと日本を拠点に、数々の展覧会で作品を発表。主な個展に「Visa pour l’image」(2001)、「Phillips de Pury in New York」(2007)、CHANEL NEXUSHALL(2011)などがある。
また、『Batammaba』(Gallimard)、『Source』、『Belles de Bamako』、平野啓一郎との共著『Impressions du Japon』(すべてEditions de la Martinière)などの作品集を出す。

仲西祐介
照明家。1968年生まれ。京都在住。世界中を旅し、記憶に残されたイメージを光と影で表現している。映画、舞台、コンサート、ファッションショー、インテリアなど様々なフィールドで演出を手がけている。アート作品として「eatable lights」「Tamashii」などのライティング・オブジェを制作。また原美術館(東京)、School Gallery(Paris)、「Nuits Blanche」(京都)でライティング・インスタレーションを発表する。

ポリーヌ・ベルマール
写真を専門とするインディペンデント・キュレーター。ニューヨークのマグナム・フォトの文化ディレクターや、国際写真センター(ICP)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、パリのアンリ・カルティエ=ブレッソン財団のキュレーターを歴任。写真に関するインタビューやエッセイを多数執筆しており、現在は日本の女性写真家に関する書籍プロジェクトに取り組んでいる(2023年刊行予定)。ソール・ライター財団とキャサリン・ルロワ財団の理事を務めている。

ウーマン・イン・モーションについて
ケリングは、女性に対するコミットメントや取り組みを、グループの優先事項の中心の一つに据えています。
クリエイティビティこそが変革を生み出す最も強い力の一つであるものの、依然として男女間の不平等が顕著である芸術や文化の世界に「ウーマン・イン・モーション」プログラムは取り組んでいます。
2015年、ケリングはカンヌ国際映画祭において、映画界の表舞台そしてその裏側で活躍する女性たちに光を当てることを目的とし、「ウーマン・イン・モーション」を発足しました。以来、このプログラムは写真、アート、音楽、ダンス、文学の分野にも活動を拡げています。「ウーマン・イン・モーション」アワードでは賞を通じて、各分野で活躍する、インスピレーションを与えた人物や才能ある若手女性たちを表彰しています。また、トークイベントでは、著名人がそれぞれの職業における女性の立場について意見を交換する機会を提供しています。
過去8年間、「ウーマン・イン・モーション」は芸術分野における女性の地位と評価について、考え方を変え、考察するためのプラットフォームとして選ばれてきました。

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭について
世界屈指の文化芸術都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」。国内外の重要作家の写真作品や貴重な写真コレクションを、趣きのある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に設えて展示する本写真祭も、回を重ねるごとに好評を博し第9回までに約115万人の来場者を記録しました。第10回目となる本年は、4月9日(土)~5月8日(日)に開催予定で、「ONE」をテーマに10の展覧会が開催されます。

ケリングについて
ケリングは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー製品を扱うメゾン、およびケリング アイウエアを擁する
グローバル・ラグジュアリー・グループです。傘下のブランドは、グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、
バレンシアガ、アレキサンダー・マックイーン、ブリオーニ、ブシュロン、ポメラート、ドド、キーリン。戦略の中心にクリエイティビティ(創造性)を掲げるケリングは、サステナブルで責任のある方法により未来のラグジュアリーを築きながら、各ブランドがそれぞれの創造性を自由に表現することを可能にしています。このような信念が「イマジネーションをその先へ」( “Empowering Imagination”)というケリングのシグネチャーに込められています。

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2022
「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」
supported by Kering’s Women In Motion

会期:2022年4月9日(土)~5月8日(日)
会場:HOSOO GALLERY https://www.hosoogallery.jp/
展覧会について:https://www.kering.com/jp/group/kering-for-women/women-in-motion/kyotographie-2022/
#KERING #WomenInMotion #KYOTOGRAPHIE2022 #KG2022

アーティストについて

地蔵ゆかり
音楽大学を卒業後、作曲家・プログラマーとして活動。亡き父の言葉に従い訪れた雪深い村で、1300年前から続く祭事「祭堂」と出会う。戦争や病気など様々な困難を乗り越え人々が守り続けてきたこの祭事に生きる勇気を与えられ、「ZAIDO」を制作。2020年に写真集:『ZAIDO』がSTEIDL社より出版された。『ZAIDO』は、Photo-eye、VOGUE、LensCulture、Vanity Fairなどの「2020年のベスト写真」等に選ばれている。LensCulture Emerging Talent Awards、LUCIE PHOTOBOOK PRIZE 等を受賞。作品はヒューストン美術館、グリフィン美術館、フランス国立美術館に収蔵されている。

林典子
社会・ジェンダー問題をテーマとするドキュメンタリー作家。北朝鮮に暮らす「日本人妻」をテーマにした長期プロジェクト「sawasawato」を展示する。個人史とそれを取り巻く社会的記憶の表象について考察しながら、日本と朝鮮半島を行き交う個々の記憶を紡ぎ合わせ再構築している。2019年『フォト・ドキュメンタリー 朝鮮に渡った「日本人妻」─60年の記憶』(岩波新書)を出版。2020年、韓国の出版社정은문고より韓国語翻訳版刊行。「ビザ・プール・リマージュ」(フランス)金賞、NPPA全米報道写真家協会賞1位など受賞。


細倉真弓
立命館大学文学部、及び日本大学芸術学部写真学科卒業。触覚的な視覚を軸に、身体や性、人と人工物、有機物と無機物など、移り変わっていく境界線を写真と映像で扱う。これまでヌードを撮影してきた細倉が「女性が男性をどう見るか」に焦点を当て、ゲイ雑誌のグラビアや美術館の彫刻などを撮影してコラージュした作品「NEW SKIN」を写真と映像によるインスタレーションにて展示する。主な写真集に『NEW SKIN』(MACK 2020)、『Jubilee』(artbeat publishers 2017)など。主な個展に「Sen to Me」(Takuro Someya Contemporary Art 2021 東京)、「NEW SKIN |あたらしい肌」(mumei 2019 東京)など。

稲岡亜里子
ニューヨークのパーソンズ美術大学写真科卒業。卒業後、ニューヨークを拠点に写真家として活動を始める。2001年のアメリカ同時多発テロ事件を体験、翌 2002年に訪れたアイスランドの水の風景に魅せられ、作品制作のため通い始める。2009年から、アイスランドで出会った双子の姉妹を8年に渡り撮りため、写真集『Eagle and Raven』(赤々舎 2020)を発表。自身が生まれ育った京都の風景や日本のアニミズムという、日本から失われつつあるものともつながっていると稲岡が語る本作品を展示する。2014年に創業550年を超える家業の十六代当主となり、本家尾張屋当主と写真家、二つの顔を持ちながら活動を続けている。

岩根愛
1991年単身渡米、ペトロリアハイスクールに留学し、オフグリッド、自給自足の暮らしの中で学ぶ。帰国後、1996年より写真家として活動を始める。ハワイ移民を通じた福島とハワイの関わりをテーマに、2018 年、『KIPUKA』(青幻舎)を上梓、第44回木村伊兵衛写真賞、第44回伊奈信男賞受賞。最新作品集に『A NEW RIVER』(bookshop M 2020)、著作に『キプカへの旅』(太田出版 2018)など。コロナ禍でライトアップが中止となった東北の桜の名所を歩いているうちに「自然と人間の境界が曖昧になった」という岩根が、暗闇のなかで桜と伝統芸能の舞を撮影した作品「NEW RIVER」を展示。

岡部桃
日本大学芸術学部卒業。主な受賞歴に「写真新世紀優秀賞受賞(荒木経惟選)」(P3 art and environment 1999 東京)、FOAM's Paul Huf award(Foam Museum 2015 オランダ)などがある。第19回「ひとつぼ展」入選(ガーディアン・ガーデン 2002 東京)。KASSEL PHOTOBOOK AWARD入選(ThePhotoBookMuseum Cologne 2014ドイツ)。主な展覧会に「Dild&Bible」(Foam Museum 2015 オランダ、成山画廊 東京)など。刊行した写真集に、『DILDO』(session press 2013)、『バイブル』(session press 2014)、『イルマタル』(まんだらけ 2020)がある。岡部が「今を生きるすべての人の叙事詩」と語る、自身の妊娠・出産をふくむ2012-2019年に撮影した作品「イルマタル」を展示。

清水はるみ
主な個展に「The Plants in the Voynich Manuscript」(IMA gallery 2019年)、「OPEN FRUIT IS GOD」(gallery blanka 2015)、「icedland」(Place M 2014)。主なグループ展に「浅間国際フォトフェスティバル」(長野 2018)、「LUMIX MEETS BEYOND 2020 by Japanese Photographers #4」(アムステルダム、パリ、東京 2016)などがある。突然変異の動物や人工交配の植物を博物学的観点からとらえ、人間の体と対比させてフレーミングし撮影。希少性の高い個体や、人工的に生み出された改良品種の姿をアーカイブした作品「mutation / creation」を展示する。

鈴木麻弓
日本大学芸術学部写真学科卒業。ヴィジュアルストーリーテラーとして、個人的な物語を通し作品を生み出している。1930年に祖父によって創業された写真館を営む家庭で18歳まで育つ。大学卒業後はフリーランスとして、ポートレートを中心に活動。2011年3月11日、東日本大震災が発生し、故郷の宮城県女川町が津波で破壊され、両親が行方不明となった。以降、故郷へ足しげく通い、地域の人々の前に進む姿を記録し続けている。2017年に自費出版した『The Restoration Will』で、Photobooxグランプリ受賞(イタリア)、 2018年PHOTO ESPANA国際部門・年間ベスト写真集賞(スペイン)など、高く評価された。自身の不妊治療の経験を描いた新作「HOJO」を展示する。

殿村任香
大阪ビジュアルアーツ放送・映像学科卒業。2008年、自身の家族の日常を赤裸々に撮った『母恋 ハハ・ラブ』を赤々舎より出版しデビュー。2013年には、ホステスとして夜の人々と生きながら撮った『ゼィコードゥミーユカリ』を発表。以後、精力的に作品を発表し、2019年にがんと闘い向き合う女性のポートレートプロジェクト「SHINING WOMAN PROJECT」を立ち上げ、2020年に『SHINING WOMAN #cancerbeauty』を発表した。海外での活躍も目覚ましく、2018年にはロンドンのDaiwa Foundation Japan House Galleryにて開催された「Double Method」展などに参加。2022年3月にパリのヨーロッパ写真美術館で開催するグループ展「Love Songs」にも出展。KYOTOGRAPHIE2022では日常の悲喜交交や夜の街の風景を捉えた殿村流「愛の劇場」とも言える作品「焦がれ死に」を展示する。

吉田多麻希
幼少期の影響で生き物好きに育つ。2018年より作品の制作を重ね、現代の社会問題と自然や生き物への敬愛を同時に表現するためリサーチを開始。その結果を関連付ける実験的で抽象的な表現を試み、継続中のプロジェクトである〈Negative Ecology〉で2021年「KG+ SELECT」グランプリを受賞、同作品をKYOTOGRAPHIE2022で展示する。本プロジェクトは、野生の鹿を撮ったネガフィルムの現像失敗が契機となった。人の日常生活が、野生生物や自然界に侵食している様を想像し、東京から1000km離れ、豊かな自然が存在する北海道で撮影が始まった。撮影後、日常で使用する洗剤、研磨剤、歯磨き粉などの薬品類を混ぜ現像され作成されたネガフィルムは、汚染されダメージを受けているかもしれない野生生物や自然を表すメタファーでもある。

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提供元:PRTIMES

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