「サイエンスカンファレンス2024」にて、沖縄高専の受講生2名が研究発表大賞を受賞
独立行政法人 国立高等専門学校機構 沖縄工業高等専門学校(沖縄県名護市 校長:佐藤貴哉 以下「沖縄高専」)が開講する「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」の受講生2名が「サイエンスカンファレンス2024」小中の部に10月12日、13日に出場し、2名ともに研究発表大賞を受賞しました。
研究発表大賞は今回出場した46件の研究のうち11件に贈られ、沖縄高専からは田中華深さん(宜野湾中学校3年、指導教員:宮城桂(情報通信システム工学科講師))、渡邉智也さん(うんな中学校3年、指導教員:萩野航(生物資源工学科講師)、共同研究者:奥田恭介(株式会社CTIリード環境部))の計2名が出場し、見事2名ともに大賞受賞を果たしました。今回「サイエンスカンファレンス2024」小中の部に出場した機関は18大学、6高専、2研究所の計26機関でしたが、研究発表大賞を受賞した機関のうち高専は沖縄高専のみ、2名の受賞は沖縄高専ほか1大学のみでした。
田中さんは「ピアノの音色に対する嫌悪感の要因」という研究テーマで自身の持つ聴覚過敏の原因を科学的根拠から分析を行い、渡邉さんは「ヒメトビサシガメの水辺への適応における収斂進化」という研究テーマで今まで地表に住んでいた個体が水中環境に適した形質を独自に進化させた可能性を考察しました。
田中さんは授賞式にて、「今まで自分の研究は主観的観点が強いということで認められなかったが、今回宮城桂先生の指導により科学的要素から分析を行うことができた。これからは同じく聴覚過敏を持つ方々に対し、不快感を軽減させるイヤホンの開発に取り組みたい」と語りました。また、渡邉さんは同じく授賞式にて「時期によってヒメトビサシガメが出てこない時期があったが、あきらめず長年研究を続けてきた成果が結果に結びついて嬉しい」と喜びを表しました。
●「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」とは
「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」は、国立研究開発法人科学技術振興機構(以下「JST」)が公募する次世代科学技術チャレンジプログラム(以下「STELLAプログラム」)の一環事業です。沖縄高専は昨年度「STELLAプログラム」に採択され、「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」を通して早期STEAM教育を実施しています。
「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」は沖縄県内の小学5年生~中学3年生40名程度を対象に公募を行い、合格した受講生は第一段階として本校教員や連携機関による講義を1年間受講します。さらに次年度は第二段階として、理系分野に突出した才能を示した受講生10名程度を対象に個別研究を実施します。
●「サイエンスカンファレンス2024」とは
「サイエンスカンファレンス2024」は、全国の「STELLAプログラム」および「STELLAプログラム」の前身事業である「ジュニアドクター育成塾」、「グローバルサイエンスキャンパス」の第二段階受講生が一同に集う場として毎年開催され、各々の受講生が日頃の研究成果をポスター形式にて発表し、大賞を目指してしのぎを削ります。
沖縄高専では、「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」を通じて、早期から理系分野の興味関心を伸長することにより、次世代の科学技術を牽引するリーダー人材をこれからも育成します。
「美ら海から学ぶ未来のリーダー養成塾」は来年度も引き続き実施いたします。詳細や応募方法については、随時沖縄高専のウェブサイトをご確認ください。
発表の様子(田中さん)
発表の様子(渡邊さん)
受賞後の様子
沖縄工業高等専門学校について
沖縄工業高等専門学校は、全国51校の国立高等専門学校の中で最も新しい高専として、沖縄県、関係市町村及び産業界からの強い要請を受けて平成14年10月に開学。
高章の由来となった「やんばる(沖縄本島北部)の深き緑」、「青き豊かな海」、「沖縄の青い空」に表現される名護の豊かな自然は、素晴らしい教育環境を育み、高等教育機関に相応しい、未来志向型の教育プログラムを提供している。
本校には、機械システム工学科、情報通信システム工学科、メディア情報工学科、生物資源工学科の本科4学科と1専攻科があり、地域が求める実践的技術者の養成から我が国の未来を支える高度技術・研究者を育成しており、経済産業界からも高い評価を得ている。
校舎外観
【学校概要】
会社名:独立行政法人国立高等専門学校機構 沖縄工業高等専門学校
所在地:沖縄県名護市字辺野古905番地
代表者:佐藤 貴哉
設立:2002年10月1日
URL:https://www.okinawa-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関
提供元:PRTIMES