リフォーム

オーナーや住人からの発注を受け、リフォーム工事の設計・監理を行う産業

リフォームは、水廻りを中心とする住宅設備の修繕・改修や、内装の模様替えなどが中心

　リフォームは、建築基準法に基づく分類では、新築以外の建築工事、すなわち増築や改築、修繕、模様替えを対象としている。
　国土交通省の「住宅市場動向調査」によると、2022年度におこなわれたリフォームの内容としては「住宅内の設備の改善・変更」が35.1%と最も多く、次いで「住宅外の改善・変更」が32.9%となっている。また、総務省統計局の「住宅・土地統計調査」によると、2014年〜2018年の期間に持ち家に対して行われた増改築・改修工事の分類別の割合では、「台所、トイレ、浴室、洗面所の改修工事」が54.7%と最も大きく、特に劣化の進行が早い水廻りの設備の修繕・改修が大きなウェイトを占めていることがわかる。

建設市場の中でも数少ない成長市場である上、参入障壁が低く、多数乱戦状態。工事ごとに異なるきめ細かい対応や施工技術などを必要とする労働集約型産業

KFSは多岐に渡るリフォーム工事を一手に手がけることのできる多能工の確保

売上高総利益率は、建設工事や設備工事よりも高いが、販管費が高いため営業利益率は同程度の水準。工事関連の売掛金の割合が高く、自己資本比率は他の建設業種に比べて高い

住宅の老朽化やバリアフリー化・省エネルギー化などにより、リフォーム需要が高まる。政府は、リフォーム市場活性化に向け減税や補助金などによる推進策を実施。自治体でも、補助金や融資サポートなどのリフォーム支援が広がる

リフォーム専業者の他、ハウスメーカー系やデベロッパー系のプレイヤーが多い。近年は、住設メーカーや小売業からの参入が盛ん。ECサイトでのリフォーム販売も拡大

【積水ハウス】豊富な建築実績を武器にリフォーム事業を展開。リフォーム会社の分割により地域密着型の戸建て向けサービスを強化。また、デザイン性の高いマンション向けリフォームの提供にも取り組む

【エディオン】家電量販店系では、いち早くリフォーム事業に参入。低価格・短時間のリフォームを中心に展開。工事を対象とした10年保証プランなどで顧客満足度の高いリフォームを提供

【ヤマダホールディングス】リフォーム専業の売上高トップであるナカヤマを買収。家電とリフォームのシナジーを狙う。