飼育意識の変化にともない、ペットフード、ペットケア用品ともに高付加価値商品のニーズが拡大。成長市場のペット保険を筆頭に、多様なペット関連サービスが展開されている
ペット用品は大きく、ペットフードとペットケア用品の2つに分けられる。
ペットフードはさらに、毎日の主要な食事としてそれと水だけでペットの成長段階に応じた必要な栄養素がバランスよく摂取できる「総合栄養食」、おやつやスナック、ご褒美として限られた量のみ与えることを想定した「間食」、獣医師が犬や猫の疾病の治療する際の補助や健康増進目的で与えられる「療法食」などに分類される。近年は飼い主のペットに対する健康管理意識が高まってきており、こうした「療法食」をはじめとした、ペットフード全体において、栄養価に優れた高付加価値商品のニーズが拡大している。
ペットケア用品は、トイレ用品、衛生用品、しつけ用品、衣類、玩具などがある。少子高齢化や単身世帯の増加、核家族化の進行などの影響を受け、ペットを家族と同等に大切に扱う傾向が強くなっており、ペットケア用品においてもペットフードと同様に、機能性に優れた製品が増えている。
ペット関連サービスについては、動物病院の他、飼い主が旅行や出張でペットの面倒を見られない場合に預かってもらえるペットホテル、ペット美容室、ペット保険などが大きな市場を形成している。特にペット保険については、市場の成長が著しく新規参入が盛んとなっている。その他、散歩代行サービスやペット葬儀、老犬・老猫ホームなど、多様なペット向けサービスが展開されている。