当業界の全産業内での位置づけ

総合卸業界は、国内外の広範な商品やサービスの流通に関与し、日本経済において大きな存在感

 総合卸とは、多様な商品を幅広く取り扱う卸売業者である。ここでは、主に五大商社である三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事を総合卸として扱う。参考までに、五大総合商社の2024年度の売上収益は63.1兆円、従業員合計は36.9万人である。これは他業界に含まれるグループ企業を含む数字である。
 総合卸は、原材料や完成品の国内外におけるトレーディングを広く担う。企業数は限られるものの、取扱い額や投資規模が非常に大きく、日本経済において大きな存在感を示している。トレーディングや事業開発により新たなバリューチェーンを創り出すことで国内外のあらゆる企業と関わっており、産業に対する影響力は大きい。戦前は財閥というかたちで三井、住友、三菱財閥の筆頭として、金融、鉄鋼、造船、化学など各業界に影響を与えてきており、日本の経済発展に大きく貢献してきた。