カツオ漁獲の海外まき網船「第11わかば丸」進水 ~水産資源の持続性に配慮し、和食文化を未来へつなぐ~
株式会社 極洋2022 年 2 月 7 日
株式会社 極 洋
水産資源の持続性に配慮し、和食文化を未来へつなぐ
カツオ漁獲の海外まき網船「第 11 わかば丸」進水
株式会社 極洋(本社:東京都港区、代表取締役社長:井上誠)の子会社である極洋水産 株式会社(本社:静岡県焼津市、代表取締役会長 CEO:青木宏行)は、建造中の海外まき網船「第11わかば丸」の命名・進水式を2月5日(土)に執り行いました。 8月に竣工式・出漁を予定しています。
世界のカツオ漁獲量は拡大傾向にあります。日本の海外まき網船が漁場とする中西部太平洋の資源水準は高位であるものの、大型で増隻を続ける外国船との競争が激化しています。また、外国船漁獲の原料は主に缶詰向けであり、鰹節・カツオタタキ・刺身など、日本独特の商材に不向きであることから、日本船による自給力が必要とされています。
<新船の概要>
総トン数 760トン
全長 79.61m
幅 14.00m
乗組員 30人
積みトン 約1,188トン
1.持続的カツオ資源の活用、和食文化継承に貢献
水産資源の持続性に配慮した、国際的競争力を有する大型船です。小型魚がすり抜けられる目の大きな網や、ヘリコプターを活用した魚群探索など、持続的かつ安定的な原料調達を実現します。焼津、枕崎、山川といった国内カツオ加工産業を活性化し、鰹節・カツオタタキなど和食文化継承の一助となってまいります。
2.環境問題への取組み
冷凍設備の冷媒には、オゾン破壊係数・地球温暖化係数ゼロの環境にやさしい自然冷媒であるアンモニアを使用します。従来のフロン系冷媒「R22」と比較して、CO2排出量を13%削減できます。また、船首形状の改良や省燃費型船底塗料を使用することで、年間5%以上の燃油削減を図ってまいります。
3.労働・居住環境を改善
乗組員は1回の出漁で約1ヵ月半を洋上で過ごします。漁撈のほか船内処理、報告書作成などの事務作業もシフト制で行われています。船の大型化や設計の工夫で作業スペースを拡大させ、作業負荷の軽減とより安全性の高い労働環境を実現します。
乗組員の高齢化が課題となっています。若者のライフスタイルに合わせて、高速Wi-Fi導入により快適なインターネット環境を整え、居室、食堂も拡大し、陸上と変わらない居住環境の整備を図ってまいります。
以上