「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムが支援する研究テーマの覚書締結のお知らせ
富山県「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムが支援する研究テーマの覚書締結のお知らせ
発表日 2022年5月18日(水曜日)
富山県は、国立大学法人富山大学(以下「富山大学」)、及び株式会社ペルセウスプロテオミクス(以下「ペルセウス社」、本社:東京都目黒区、代表取締役社長:横川拓哉)と、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」)に対する「スーパー中和抗体(開発コード:UT28K)」についての共同研究に関する覚書を締結しました。
今後、富山大学及びペルセウス社と共同でスーパー中和抗体UT28Kの実用化に向けた開発を推進します。
1.共同研究に関する覚書締結について
COVID-19は、次々と出現する変異株によって、市民生活や経済活動に世界的な影響を及ぼし続けています。国内においてはワクチン接種も進んでおりますが、ワクチンの有効性は変異株の種類やワクチン投与後の期間に依存します。経口治療薬も開発されていますが、未知の変異株に対する効果は不明です。このため、将来的な変異株出現に備えて、変異に依存せず、安全かつ確実に治療可能な治療薬の開発が求められています。
こうした中、2022年5月12日付の富山大学の発表のとおり※1、富山大学先端抗体医薬開発センター、同大学和漢医薬学総合研究所、富山県衛生研究所ウイルス部、京都大学医生物学研究所、北海道大学薬学研究院の共同研究グループは、富山大学が昨年取得した「スーパー中和抗体」と命名したヒト型・モノクローナル中和抗体UT28Kが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の既存の変異株だけでなく、今後出現すると考えられる新たな変異株の感染も防ぐ治療薬となり得ることを、実験的に確認しました。
富山県は、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム※2において、スーパー中和抗体UT28Kの研究開発を支援するとともに、その一刻も早い事業化のため、富山大学、ペルセウス社と共に実用化を推進すべく、このたびの契約の締結に至りました。
※1富山大学のUT28Kに関するリリース(外部サイトへリンク)
※2「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム(外部サイトへリンク)
2.今後の展開
富山県は、今後、富山大学及びペルセウス社と共同で、スーパー中和抗体UT28Kの開発を推進します。そして、政府助成金等の獲得状況に応じて、実用化に向けた開発を進める計画です。
ワクチンの投与が遅れているアジア各国への提供による国際的な医療貢献を目指すとともに、将来的なパンデミック発生時に、国産中和抗体治療薬を安定的に提供するため、UT28Kの製造・備蓄体制の整備に向けた事業化の推進を支援します。
3.参考情報
富山大学ホームページ[プレスリリース](外部サイトへリンク)
お問い合わせ先
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担当者 |
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厚生部 くすり政策課くすりコンソーシアム推進班 |
076-444-3943 |
建部、高森 |