2023/01/05

2023年 持田製薬社長 新年挨拶(報道関係各位)

持田製薬 株式会社 

2023 年 1 月 1 日

年頭にあたって 持

田 製 薬 株 式 会 社
代表取締役社長 持田 直幸

あけましておめでとうございます。年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。

昨年は、ウクライナ情勢や円安の影響によるエネルギー、原材料費の高騰などが日本経済に影響を及ぼしました。また、新型コロナウイルス感染症の再拡大による医療ひっ迫が懸念された一年でした。医薬品業界を取り巻く環境はいっそう厳しさを増していますが、当社グループは、従来の長期ビジョンを具体化して策定した「2031 年のありたい姿」に向けて、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。

当社グループは、2031 年に、医薬品関連事業、バイオマテリアル事業、ヘルスケア事業の 3 つの事業を柱として、医療・健康ニーズに応える企業グループとなることを目指しています。医薬品関連事業は、当社主力事業としての位置づけを堅持するとともに、細胞・核酸・遺伝子などの新たな創薬モダリティを取り込んで、充足していない医療・健康ニーズに挑戦します。特に再生医療等製品の分野に注力し、歯髄幹細胞や高純度間葉系幹細胞 REC を用いた治療法の開発を進めます。バイオマテリアル事業は、アルギン酸を基盤とした複数のプロジェクトを推進し、事業を拡大してまいります。ヘルスケア事業は更なる成長を追求いたします。

当社グループの事業活動の現状について説明します。

医薬品関連事業は、安定供給と適正品質維持の徹底を継続し、新薬を中心とした重点領域における収益の最大化に取り組んでまいります。

医薬販売については、4 つの重点領域にリソースを集中し、リアルとデジタルのチャネルミックスによる最適な情報提供活動を推進し医療に貢献します。

消化器領域では、主力品である潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」の 5-ASA 製剤におけるシェアナンバーワンを目指します。昨年 12 月には、2 つの潰瘍性大腸炎治療剤に関するアライアンス契約を締結しました。ラインナップの拡充により、潰瘍性大腸炎の軽症から重症までの治療の選択肢を提供し、患者さんの QOL向上に貢献するとともに、慢性便秘症治療剤「グーフィス」「モビコール」と併せて同領域での更なるプレゼンス向上を目指します。 循環器領域では、成長が期待される痛風・高尿酸血症治療剤「ユリス」の製品価値最大化を図ります。昨年は、自己乳化型新規高純度 EPA 製剤「エパデール EM」を発売しました。また、肺動脈性肺高血圧症治療剤「トレプロスト吸入液」の製造販売承認を取得し、上市に向けて準備を進めています。

産婦人科領域では、子宮内膜症・子宮腺筋症・月経困難症治療剤「ディナゲスト」とそのオーソライズドジェネリックや、月経困難症治療剤「フリウェル」などを通じて、ウィメンズヘルスにより広く貢献します。

精神科領域では、抗うつ剤「レクサプロ」の先発品としての優位性を訴求し、市場での地位の維持に努めます。

後発品については、オーソライズドジェネリックや、テリパラチド、エタネルセプト、アダリムマブのバイオ後続品など事業性の高い品目に集中し、継続的に取り組みます。

創薬研究については、オープンイノベーションの推進、および外部リソースを通じた創薬により、開発パイプラインの充実を図っています。共同研究公募プログラム「MOIRe(モアレ)」の活用や、さまざまなアカデミアや研究機関との協力関係の構築を進め、創薬活動を強化してまいります。

医薬品開発については、複数のプロジェクトが臨床第Ⅲ相段階にあります。「リアルダ」の小児適応、「レクサプロ」の小児適応、ファイザー株式会社と共同開発を行っている抗うつ剤「MD-120」、中国において住友制葯(蘇州)と提携して開発を進めている高トリグリセリド血症治療剤「MND-21」、イドルシアファーマシューティカルズジャパン株式会社と共同開発を行っている不眠症治療剤「ACT-541468」、「ユリス」の小児適応、間質性肺疾患に伴う肺高血圧症治療剤「MD-711」の開発を推進してまいります。

医薬品製造については、主に子会社の持田製薬工場株式会社が行っており、安定稼働、安定供給、適正品質の維持に継続的に取り組むとともに、グループ一丸となって信頼性と効率性の高い医薬品製造を推進しています。受託製造にも積極的に取り組んでおり、製薬企業各社のベストパートナーとなることを目指します。

バイオマテリアル事業については、アルギン酸の 2 つのプロジェクトが臨床試験段階にあります。関節軟骨損傷治療材「dMD-001」は検証的治験段階にあり、「22-24 中期経営計画」期間中の上市を目指します。また、海綿体神経損傷治療材「dMD-002」は、探索的治験段階にあり、着実に開発を進めてまいります。

その他にも、椎間板組織修復材や組織癒着防止材などの開発に取り組んでいます。さらに、抗体ファイバーや膵島カプセルなどの医薬材料のプロジェクトも進めています。

ヘルスケア事業については、子会社の持田ヘルスケア株式会社が、皮膚科学に基づいた、低刺激性と機能性を両立したスキンケア製品を提供しています。敏感肌のための基礎化粧品「コラージュリペアシリーズ」、抗真菌成分を配合したシャンプー・リンス・石鹸、育毛剤などの「コラージュフルフルシリーズ」を中心に、各製品の販売拡大とブランドの確立を進めて、事業規模の拡大を目指します。

持田製薬グループが目指す姿は、「グローバルにも存在価値を認められる特色ある生命・健康関連企業グループ」です。これからも、医療・健康ニーズに挑戦し、絶えず先見的特色ある製品を創出することにより、皆さまの健康・福祉に貢献してまいります。

以上

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