2023/04/03

SCIVAX株式会社の株式譲渡について

株式会社 産業革新投資機構 

2023 年 4 月 3 日

SCIVAX 株式会社の株式譲渡について

株式会社 INCJ(本社:東京都港区、代表取締役社長:勝又 幹英、以下「INCJ」)は、INCJが保有するSCIVAX株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:田中 覚、以下「SCIVAX」)の株式の全部を、大日本印刷株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:北島 義斉、以下「DNP」)に譲渡することを決定し、このほど譲渡が完了したのでお知らせします。

<詳細>

1. 対象会社

・社 名 :SCIVAX 株式会社
・設 立 :2004 年 2 月
・本 社 :神奈川県川崎市
・代表者:代表取締役社長 田中 覚
・事業内容:微細加工受託(ナノインプリントファウンドリ)、光学シミュレーション受託、装置販売

2. これまでの支援内容

・支援決定公表日:2014 年 9 月 22 日
・支援決定金額 :6.6 億円(上限)
・実投資額 :6.6 億円
・参照プレスリリース:
ナノインプリント事業を推進する SCIVAX 株式会社への出資を決定
https://www.incj.co.jp/newsroom/assets/1418100443.01.pdf

3. Exit の経緯

(1) 出資について

SCIVAX は、「ナノインプリント」と呼ばれる超微細加工技術を用いた装置及びプロセスの開発・受託生産事業を行うベンチャー企業。ナノインプリントは、一般的に大型化やガラスなどの脆い機材、曲面などへの適用が難しいとされ、量産製品での採用が限定的だが、SCIVAX は最大 1 メートル角を超える大面積ナノインプリント技術を持つ。INCJ は、SCIVAX 独自のナノインプリント装置技術を活かした高付加価値な部材製造事業の推進が次世代産業の育成に繋がることを期待し、同社に出資することを決定した。

(2) 出資後の事業進捗

SCIVAX は、ナノインプリント技術を用いた製造装置の開発だけでなく、光学シミュレーションから量産加工・検査まで一気通貫での提供を実現し、ファウンドリ事業において着実に実績を積み上げ、ナノインプリント業界において独自のポジションを確立。大きなブレイクスルーをもたらす可能性のある技術として、多くの企業がナノインプリントの活用を検討する中、大企業との協業を通じたオープンイノベーションを推進している。

(3) Exit の経緯・内容

INCJは初回投資から8年を経て、そのExit方法について、同社と様々な協議・検討を行っていたところ、この度、最先端ナノインプリント用原版製造技術や量産・品質管理ノウハウを有するDNPとSCIVAXが資本業務提携契約を締結し、合弁会社を設立するに至った。INCJは両社の提携がSCIVAXの更なる成長やナノインプリント技術事業の進展に繋がると判断し、保有する株式の全部をDNPに譲渡することとした。

4. 主務大臣(経済産業大臣)意見

ベンチャー企業の有する革新的な技術を社会実装し、より付加価値の高い部材製造ビジネスへ事業転換を促していくことは、我が国の基盤であるものづくり産業の発展において重要である。

株式会社 INCJ による本案件への投資を通じた投資意義の社会的実装が、新たな株主の構成下でさらに進展し、日本の産業競争力強化に資することを期待したい。

<株式会社 INCJ について>

株式会社 INCJ は、2018 年 9 月、既存の官民ファンドである株式会社産業革新機構から新設分割する形で発足しました。産業革新機構は、2009 年 7 月、産業や組織の壁を越えて、オープンイノベーションにより次世代の国富を担う産業を育成・創出することを目的に設立されましたが、根拠法である産業競争力強化法の改正法の施行に伴い、同機構は株式会社産業革新投資機構に商号変更し、新たな活動を開始しました。株式会社 INCJ は、産業革新機構の事業を引き継ぐ形で、既投資先の Value up 活動や追加投資、マイルストーン投資、EXIT に向けた活動を主要業務として、2025 年 3 月末まで投資活動を行っていきます。

URL:http://www.incj.co.jp/

<本発表資料のお問い合わせ先>

株式会社 産業革新投資機構 経営企画室 広報 奥村、野々宮(報道関係)
東京都港区虎ノ門 1-3-1 東京虎ノ門グローバルスクエア
電 話:03- 5532-7086 URL:https://www.j-ic.co.jp/jp/
https://www.incj.co.jp/

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