2023/07/03

【業界初】救急車のテレマティクスデータを活用した実証実験を開始

あいおいニッセイ同和損害保険 株式会社 

2023年7月3日

【業界初】救急車のテレマティクスデータを活用した実証実験を開始

MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(代表取締役社長: 新納 啓介)は、搬送対象者・救急隊員の負担・リスク軽減を支援する「救急車向け安全運転マネジメントサービス」の開発に向け、当社が提供するテレマティクスタグ※1(以下、専用車載器)から取得できる救急車の走行データを活用した実証実験を、2023 年 7 月より兵庫県三田市で開始します。

※1 5cm 四方大きさで、様々な走行データを記録できる車載器。専用アプリをダウンロードしたスマートフォンに自動で記録が送信される

1. 背景
2021 年の全国における救急車出動件数※2は約 620 万件(対前年比 4.4%増)と、約 5 秒に 1 回の割合で出動しており、今後も高齢化等の影響により、出動件数は増える見込みです。

一方、救急隊員は、出動件数の大小に関わらず、一刻も早く搬送対象者を医療機関等に搬送することが求められています。また、救急車を運転する際は、事故を起こさないことに加え、搬送対象者や救急隊員の負担・リスクを減らすため「車両の揺れを抑えながら迅速に搬送する」という高度な運転技術が必要とされています。

そこで当社は、兵庫県三田市と連携し、救急車の走行データを活用した搬送対象者・救急隊員の負担・リスク軽減を支援する「救急車向け安全運転マネジメントサービス」の開発に向け、実証実験を実施することとしました。

※2 総務省消防庁「令和 4 年度版消防白書」より引用

<救急車の急ブレーキ等の揺れが搬送対象者や救急隊員に与えるリスク>
搬送対象者に与えるリスク
・嘔気や嘔吐の誘発
・血圧・頭蓋内圧の変動
・疼痛の増悪 等
救急隊員に与えるリスク
・転倒等の負傷
・処置の遅れ、失敗
・疲労の増加 等

2. 概要
(1)実証実験の概要
本実証実験は、救急車に専用車載器を搭載し、走行データの収集・分析を行います。具体的には、急ブレーキ発生の日時、地点等の運転挙動データと、急ブレーキを発生させた救急隊員の機関員歴等の属性や、天候等外部環境との相関性について分析や、救急隊員の勤怠データやバイタルデータ等との相関検証を行います。

場所
兵庫県三田市
期間
2023 年 7 月~2024 年 3 月
対象車両
三田市消防本部の救急車:5 台
対象者
三田市消防本部に所属する救急隊員:70 名

(2)救急車向け安全運転マネジメントサービスについて
救急車の走行データを可視化し、急ブレーキの発生要因を分析することで、搬送ルートにおける危険箇所のマッピングや救急隊員への指導・研修、分析結果を踏まえた出動体制の見直し等、最適な安全運転マネジメントの提案を行います。安全運転マネジメントの提案に向け、「救急隊の現場到着時間短縮シミュレーション※3」を展開する株式会社 Smart119※4(代表取締役:中田 孝明)と協業し、Smart119 が保有する過去の救急出動データと当社が保有する自動車走行データを掛け合わせることで、データに基づく出動体制の最適化を目指します。

※3 AI の活用により過去の救急出動データから救急需要を予測し、救急隊・救急車の最適配置を促すソリューション
※4 現役救急医が設立した千葉大学医学部発スタートアップ、『今の「119」を変える』ため、音声認識と AI を活用した救急医療支援システム「Smart119」等を開発・運用(https://smart119.biz/

3.今後の展開
本実証実験を通じて救急車向け安全運転マネジメントの有用性が確認できた場合、2023 年度中に事業化し、2024 年度中に全国 10 消防本部以上への展開を目指します。

以上

当社は、社会との共通価値を創造し、目指す社会像である 「レジリエントでサステナブルな社会」を実現するため、 SDGs(持続可能な開発目標)を道しるべとし、地域の 皆さまに貢献する活動を行ってまいります。

内容によって貼り換えあいおいニッセイ同和損保は、「CSV×DX を通じて、お客さま・地域・社会の未来を支えつづける」 ことを目指しています。最先端・独自の技術やデジタル・データの活用、特色あるパートナーとの 協業により、お客さま・地域・社会が真に求める新たな価値を提供していきます。また、国内外の あらゆる事業を通じて、お客さま・地域・社会とともに社会・地域課題の解決にグローバルに取組みます。

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