2024/02/15

artience(株)の車載用電池材料に関するサプライチェーンの強靱化を資金面からサポート-「サプライチェーン強靱化・インフラ高度化ファンド」第一号案件として支援決定-

株式会社 日本政策投資銀行 

artience(株)の車載用電池材料に関するサプライチェーンの強靱化を資金面からサポート
-「サプライチェーン強靱化・インフラ高度化ファンド」第一号案件として支援決定-

2024/02/15

  • 投資

株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、artience株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:髙島悟、以下「artience」という。)が実施する車載用リチウムイオン電池(以下「LiB」)材料の生産能力増強に対し、「特定投資業務(注1)」に新たに設置した「DBJ サプライチェーン強靱化・インフラ高度化ファンド(注2)」の第一号案件として資金面からサポートを行うことを決定しました。

artienceは、長年のインキ製造によって培った分散技術に強みを持ち、2015年より、LiB正極材用の導電材としてカーボンブラック(以下「CB」)分散体を販売しています。その後、独自の添加剤と分散体製法を用いてカーボンナノチューブ(以下「CNT」)の分散性と導電性を飛躍的に高めることで、より少ない使用量でLiB正極の抵抗値を大幅に下げることに成功しています。CNT分散体は、従来までのCB分散体と比べて、LiBの高容量化を実現するだけでなく、EV航続距離伸長や急速充電性能向上への貢献が期待されています。

車載用LiBは、世界的なカーボンニュートラルのトレンドを背景に需要が増大しており、その部素材を含めて経済安全保障の観点でも重要な物資となっています。かかる中、artienceは、CNT分散体の大幅な需要増加が見込まれていることから、世界5拠点において生産能力増強に向けた設備投資を実施することを決定しました。

DBJは、artienceによるかかる取り組みが、同社の競争力強化に加え、我が国の重要物資等の供給力強化に資するものと評価し、「特定投資業務」の新たな重点投資分野として設置した「DBJ サプライチェーン強靱化・インフラ高度化ファンド」を活用し、支援を行うこととしました。

DBJは、今後とも「特定投資業務」を通じた成長資金に係る市場の発展や地域経済の活性化、競争力強化に向けたお客様の取り組みを積極的にサポートしてまいります。

(注1)民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化及び我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務です。
(注2)「特定投資業務」において、重要物資の安定供給確保等のサプライチェーン強靱化やデジタル技術の活用による物流をはじめとするインフラの強靱化・高度化を推進するため設置した重点投資分野です。



【お問い合わせ先】
企業金融第1部 電話番号 03-3244-1680

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