2024/03/01

大鵬薬品とHaihe Biopharma 非小細胞肺がん治療薬グマロンチニブ(SCC244)に関する独占的ライセンス契約を締結

大鵬薬品工業 株式会社 

2024 年 3 月 1 日

大鵬薬品工業株式会社
Haihe Biopharma Co., Ltd.

大鵬薬品と Haihe Biopharma
非小細胞肺がん治療薬グマロンチニブ(SCC244)に関する
独占的ライセンス契約を締結

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)とHaihe Biopharma Co., Ltd. (本社:中国上海、Chief Executive Officer:董瑞平(ドン・ルイピン)、以下「Haihe Biopharma」)は、Haihe Biopharma の子会社である海和(ハイヘ)製薬株式会社(以下「海和製薬」)が非小細胞肺がん治療薬として現在日本で 製造販売承認申請中のグマロンチニブ(Gumarontinib、開発コード:SCC244)について、開発・製造・販売に関する独占的ライセンス契約を締結したことをお知らせします。

本契約に基づき、大鵬薬品は日本、アジア(中国を除く)、オセアニアにおけるグマロンチニブの独占的な開発権、製造権、商業権を取得し、Haihe Biopharma は契約一時金、開発・販売マイルストーン、売り上げに応じたロイヤリティを大鵬薬品から受け取ることになります。

グマロンチニブは Haihe Biopharma が創製した低分子・経口 MET 阻害剤です。日本においては「MET遺伝子エクソン 14 スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を想定効能として、2023 年 9 月に海和製薬が製造販売承認申請を行いました。中国においては「METエクソン 14(METex14)スキッピング変異を伴う局所進行性又は転移性の非小細胞肺癌」を効能として2023 年 3 月に中国当局 NMPA(National Medical Products Administration、国家食品薬品監督管理総局)より製造販売承認されています。

大鵬薬品の代表取締役社長 小林将之は「非小細胞肺がんの患者さんに新たな治療の選択肢となるグマロンチニブについて、Haihe Biopharma と提携できることをうれしく思います。グマロンチニブを通じて患者さんや医療関係者へ貢献できるよう、Haihe Biopharma と準備をすすめてまいります。」と述べています。

Haihe Biopharma の Chief Executive Officer・董 瑞平(ドン・ルイピン)医師・医学博士は「がん領域における日本のリーディングカンパニーである大鵬薬品との提携をお知らせできることを大変うれしく思います。この提携により、非小細胞肺がんの患者さんに新たな治療選択肢を提供できることを期待しています。」と述べています。

大鵬薬品と Haihe Biopharma は、両社の提携を通じて一日も早く患者さんと医療関係者にグマロンチニブをお届けできるよう尽力してまいります。

【MET遺伝子エクソン 14 スキッピング変異陽性非小細胞肺がんについて】
肺がんは最も致死率の高い疾患の一つで、その発生率と致死率は悪性腫瘍の中で上位にあります。世界の新規肺がん患者数は 220 万人/年、死亡数は 179 万人/年と推定され(2020 年)1)、国内では新規肺がん患者数 12 万人/年以上(2019 年)、死亡数 7 万人/年以上(2020 年)と報告されています2)。国内の肺がん患者における非小細胞肺がんの割合は 88%で、そのうち間葉上皮転換因子(MET)遺伝子エクソン 14 スキッピング変異陽性の発現頻度は 3%程度とされていることから3)、国内においてグマロンチニブによる治療の対象となる患者数は 3,000 名程度と推定されます。

【大鵬薬品について】
大鵬薬品は、大塚ホールディングス株式会社の事業会社で「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を企業理念とし、「がん」、「免疫関連疾患」の2領域に注力する研究開発型のスペシャリティファーマです。特にがん領域においては、国内におけるリーディングカンパニーの一つとして知られており、グローバル化も積極的に推進しています。がん領域以外におきましても生活の質の向上に貢献できる製品を販売しています。また、コンシューマーヘルスケア事業でも生活者志向を第一に愛情豊かな暮らしを支える商品づくりに注力しています。大鵬薬品の詳細については、https://www.taiho.co.jp をご参照ください。

【Haihe Biopharma について】
Haihe Biopharma は中国に本社を置き日本と米国に研究開発拠点を有する研究開発主導のグローバル製薬企業であり、主として革新的な抗がん薬の開発に注力しています。創薬、開発、製造、商業化にわたる end-to-end をカバーしており、世界のがん患者に効果的な治療選択肢を提供することを目指しています。新薬の開発経験が豊富な専門家が数多く在籍する研究開発企業として、グローバルな視点を持った経営陣が研究開発チームとともに革新的な医薬品開発に取り組んでいます。Haihe Biopharma の詳細については、https://www.haihepharma.com/enご参照ください。

海和(ハイヘ)製薬は Haihe Biopharma の 100%子会社として 2021 年に設立された日本の研究開発拠点です。Haihe Biopharma の豊富なパイプラインを導入し、新規抗がん剤の開発を進めています。

1) Sung H, Ferlay J, Siegel R L, et al. Global Cancer Statistics 2020: GLOBOCAN Estimates of Incidence and Mortality Worldwide for 36 Cancers in 185 Countries[J]. CA: A Cancer Journal for Clinicians, 2021, 71(3): 209?249.
2) 国 立 が ん 研 究 セ ン タ ー が ん 情 報 サ ー ビ ス 「 が ん 統 計 」 ( 全 国 が ん 登 録 ) ( 2024 年 2 月 14 日 )https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/12_lung.html
3) Frampton GM, Ali SM, Rosenzweig M, et al. Activation of MET via diverse exon 14 splicing alterations occurs in multiple tumor types and confers clinical sensitivity to MET inhibitors. Cancer Discov. 2015;5(8):850?859.doi:10.1158/2159-8290.

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