2024/06/06

東京都の一般廃棄物を原料としたSAF製造に向けたFS調査に採択 ~ 一般廃棄物由来バイオエタノールによるSAF実現可能性調査 ~

日立造船 株式会社 

2024 年 6 月 6 日

東京都の一般廃棄物を原料とした SAF 製造に向けた FS 調査に採択
~ 一般廃棄物由来バイオエタノールによる SAF 実現可能性調査 ~

日立造船株式会社は、東京都が 2024 年 4 月に公募した「一般廃棄物を原料とした SAF 製造に向けた FS 調査」において、「一般廃棄物由来バイオエタノールによる SAF 実現可能性調査(以下、本 FS 調査)」を提案し、このほど採択されました。

東京都は、羽田空港を有し、国内外の交流や都民生活、経済活動など、都市の活力を生み出す重要な部分を航空機が支えていることから、航空分野の脱炭素化を図るため、様々な原料から製造可能な「持続可能な航空燃料(以下、SAF(Sustainable Aviation Fuel)」の積極的な活用を検討しています。

本 FS 調査は、都内の一般廃棄物から SAF を製造することや、将来の SAF 事業化を見据えた量産プラント規模での事業化検討などが要件となっていることから、当社独自の「バイオマス二段階原燃料化システム」を適用して一般廃棄物中のバイオマスをエタノールに変換し、SAF 製造事業者へバイオエタノールを供給するモデルなどを検討します。

一般廃棄物は厨芥や紙類といったバイオマスが含まれており、SAF の持続可能性や国産 SAF 製造の観点から非常に有望な原料であり、当社はバイオエタノール製造技術を活用した SAF 製造について本 FS 調査で検討し、早期の社会実装を目指します。

なお、本 FS 調査は、都内の可燃ごみなどの共同処理を実施する東京二十三区清掃一部事務組合の協力のもと実施されます。

当社は、2008 年から廃棄物の資源循環の促進およびエネルギー回収率向上を目的に、一般廃棄物に含まれる厨芥類、紙類からバイオエタノールを製造する研究開発に着手し、2011 年度には環境省の実証事業において、京都市の協力のもと1回あたり1トンの一般廃棄物を受け入れ、機械分別からエタノール製造までを一貫して行うバイオエタノール製造技術を開発しました。さらに2013 年度には同じく環境省の実証事業で、1回あたり5トンの一般廃棄物を用いてシステムの大型化、さらなる技術の高度化により「バイオマス二段階原燃料化システム」を開発しました。

バイオマス二段階原燃料化システムは、混合収集された廃棄物を独自開発した機械選別技術によりバイオマス原料を高精度に選別し、廃棄物系バイオマスを高効率にエネルギーや資源に変換する複合型の廃棄物処理であることを特長としております。

当社は、本技術の積極的な社会実装や事業展開を通じ、SAF の製造や資源循環型社会に貢献していきます。

なお、本件の概要は次のとおりです。

1.公募実施者:東京都
2.事 業 名:一般廃棄物を原料とした SAF 製造に向けた FS 調査
3.案 件 名:一般廃棄物由来バイオエタノールによる SAF 実現可能性調査
4.実 施 者:日立造船株式会社
5.実施期 間:協定締結の日から 2025 年3月 31 日(予定)

(終)

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