2024/06/20

「アクーゴ脳内移植用注」に関する一部報道について

サンバイオ 株式会社 

2024 年6月20日
サ ン バ イ オ 株 式 会 社

「アクーゴ????脳内移植用注」に関する一部報道について

掲題の件について、別添にてお知らせいたします。

以上

2024 年6月20日
サンバイオ株式会社

「アクーゴ????脳内移植用注」に関する一部報道について

昨日の6月19日に薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会の終了後から、「アクーゴ????脳内移植用注」に関する条件及び期限付き製造販売承認の内容に関するさまざまな報道がされていますが、当社の見解をお知らせします。

昨晩、厚生労働省から報道機関向けに配布された「報道発表用資料(添付参照)」に記載の承認条件は以下のとおりです。

<承認条件>

1.本品の製造実績が限られていることを踏まえ、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること。また、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うとともに、当該申請が承認されるまでの間、本品の出荷を行わないこと。

2.緊急時に十分対応できる医療施設において、外傷性脳損傷の診断・治療及び定位脳手術手技に十分な知識・経験を持つ医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、本品が使用されるようにすること。

3.条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと。

4.条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中、本品の作用機序を反映する生物学的特性に関する情報を収集し、品質管理戦略の改良等の必要な措置を講じること。

承認条件は4つ付されており、上記1は出荷に向けた条件、上記2から4は出荷後の本承認取得に向けた条件です。それぞれに対する当社の今後の計画について説明いたします。

出荷に向けた条件に対して、当社は、今後速やかに2回程度の市販品製造を行い、発売に備えた在庫を積み上げるなかで、同等性/同質性を確認します。条件を満たし出荷が可能となる時期は、在庫の準備が整う翌期の第1四半期(2026年1月期第1四半期)を想定しています。

本承認に向けた条件に対しては、7年間の製造販売承認の期限内に市販後臨床試験を実施し、本承認を取得する計画です。

なお、一部報道にある出荷に向けた条件を満たすための臨床試験を行う予定はありません。

本件に関するお問い合わせ先
サンバイオ株式会社
経営管理部
メール:info@sanbio.com

報道発表用資料※
※ 2024年6月19日厚生労働省からの公表資料

報道発表用資料 予定される品目の概要

一般的名称 バンデフィテムセル

販売名 アクーゴ脳内移植用注

申請者名 サンバイオ株式会社

品目の概要
本品は、主構成体として他者(健康成人)から骨髄液を採取し、培養により分離・増殖させた間葉系幹細胞 にヒトNotch-1 の細胞内ドメイン遺伝子をコードしたプラスミドベクターを一過性に導入したヒト(同種)由来の脳内移植用細胞剤(SB623)、副構成体として移植する細胞懸濁液の調製に用いる専用調製液及び専用投与機器セットにより構成される、コンビネーション製品である。本品から分泌されるサイトカインによる内因性神経幹細胞の増殖・分化、血管新生、免疫調節の促進等を介した神経細胞の修復作用が期待される。

効能・効果又は性能
外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善

用法及び用量又は使用方法
通常、成人には、ヒト(同種)骨髄由来間葉系幹細胞として、生細胞5×106個(300 μL)の細胞調製液を、専用投与機器セットを用いた定位脳手術により、損傷した組織の周辺部に移植する。頭蓋骨の小孔 1 箇所を通り損傷周辺部に至る3 つの移植経路から、1移植経路あたり細胞懸濁液100 μL を最深部から5~6 mm間隔で5 箇所に、1 箇所あたり20 μL移植する。注入速度は約 10μL/min とする。移植に際しては、以下を行うこと。
- 手術開始前に脳神経外科用侵襲式頭部固定具に専用投与機器セットのガイド&ストップ、スタイレットを備えたインサーターを取り付ける。
- 脳内移植用細胞剤を融解し、専用調製液を用いて洗浄した後、移植濃度 1.67×106 個/100 μLになるように専用調製液で調製し、細胞懸濁液とする。専用投与機器セットの投与カニューラを固定したマイクロシリンジを専用調製液により清浄化した後、細胞懸濁液を充填する。

条件及び期限付き承認への妥当性
該当

有効性評価の概要
国際共同第Ⅱ相臨床試験(TBI-01試験:米国、日本、ウクライナ)
多施設共同偽手術対照無作為化二重盲検比較試験;本品群及び偽手術群に3:1で無作為に割付(本品群:2.5×106個群、5.0×106個群、10.0×106個群)
試験成績:
<有効性>主要評価項目の24週目におけるFMMSのベースラインからの変化量は、各用量群を併合したSB623群で8.3±10.6、偽手術群で2.3±4.7と、統計学的に有意な差が認められた(平均値±標準偏差、p=0.0401)。

製造販売後の評価の計画の概要
本品を移植する全ての患者を対象に以下を実施し、製造販売後承認条件評価を行う。
・製造販売後臨床試験:TBIによる慢性期運動機能障害患者における本品の有効性の検証。
対照群として、本品の移植を行わずリハビリテーションのみを実施する対照群を設定し、本品移植群と比較検討する。
・使用成績調査:使用実態下での本品の安全性及び有効性の検討。
承認の期限: 7 年間

備考 [承認条件]
1. 本品の製造実績が限られていることを踏まえ、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること。また、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うとともに、当該申請が承認されるまでの間、本品の出荷を行わないこと。2. 緊急時に十分対応できる医療施設において、外傷性脳損傷の診断・治療及び定位脳手術手技に十分な知識・経験を持つ医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、本品が使用されるようにすること。
3. 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと。
4. 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中、本品の作用機序を反映する生物学的特性に関する情報を収集し、品質管理戦略の改良等の必要な措置を講じること。

[指定に関する記載]
・再生医療等製品の先駆け審査指定:平成31年4月8日付(先駆審査(30再)第2号)
・希少疾病用再生医療等製品の指定:令和2年6月23日付(R2再;第19号)

[海外での承認状況]
・海外での承認はない。

[製品出荷までの対応事項]
・本品と治験製品(TBI-01試験に使用)との同等性/同質性評価

[添付資料]
・添付文書(案)

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