2024/06/24

TNFDレポート第2版を発行

日本電気 

NEC、TNFDレポート第2版を発行

~グループの事業活動150種を洗い出し網羅的にリスクを評価~

2024年6月24日
日本電気株式会社

NECは、2023年9月に自然関連財務情報開示タスクフォース(以下、TNFD)より発行されたTNFD最終提言v1.0 (注1)を参照し、生物多様性を含む自然資本(注2)に関わる事業リスクや機会を開示するレポートの第2版を公開しました。

NEC TNFDレポート第2版
URL:https://jpn.nec.com/sustainability/ja/eco/pdf/NEC-tnfd-j.pdf

NECはありたい未来の社会像を「NEC 2030VISION」として掲げ、生活者を取りまく場を「環境」「社会」「暮らし」の3つの階層で捉えています。すべての営みの土台となる「環境」については、「地球と共生して未来を守る」を目指し、脱炭素社会の実現、地球温暖化対策、水・食の安全に事業を通じて貢献していきます。

NECは、TNFD提言ベータ版v0.4を参考に、2023年の7月に日本のIT業界初となるTNFDレポートを発行し、自社およびバリューチェーンにおける自然への依存と影響を評価しました(注3)。今回は、2023年9月に発行され、NECが採択者「TNFD Adopter」として登録している(注4)、TNFD最終提言v1.0を参照し、レポートの更なるブラッシュアップを行いました。なお、TNFDレポート第2版については、NECグループ内の多様な部署から集まった有志メンバーを中心に、30部署・約85人の社員が参加し作成しました。

第2版の概要およびポイント

NECの事業活動を「直接操業」、また、部材の調達先などをバリューチェーンの「上流」、NECが提供する製品をご利用いただくお客様を「下流」と捉え、社外の専門家とも連携しながら自然資本への依存と影響およびリスクの評価を更に網羅的に行いました。

  • NECの直接操業リスクに関しては、グループの事業活動150種を洗い出し、自然環境への依存・影響度、また、事業規模・内容によって深掘りをする事業活動を海底ケーブル事業、データセンター事業、機器製造事業と定め、リスク分析を行いました。
  • バリューチェーン上流の調達取引先のリスク評価に挑戦しました。九州大学発のスタートアップ aiESG社の協力のもと、環境負荷の可視化に向け国際産業関連表などの統計データとAIを活用した手法を試行しました。
  • NEC我孫子事業場内の四ツ池で実施している貴重な動植物の保全活動に向けた取り組みについて、琉球大学発のスタートアップ シンク・ネイチャー社(注5)の協力のもと、我孫子市と隣接する市町全域での生物多様性の保全優先度を評価し、地域の中での本取り組みの意義を記載しました。
  • バリューチェーンの下流において、ネイチャーポジティブな社会に向けた企業の変革にNECのICTソリューションがどのように貢献できるかの考え方を示しました。具体的には、商品企画・設計・調達・生産・物流・販売などの事業活動に環境情報を織り込んでいく必要があり、例えば下記のような分野で貢献機会があります。

-バリューチェーン全体での企業間データ連携
(DPP:プラスチック情報流通プラットフォーム など)
-バリューチェーンのデータ活用を支える業務・基幹システム
(PLMソリューション Obbligato など)
-バリューチェーン最上流での環境対応の高度化
(AI営農システム CropScope など)
-環境に関する取り組みを持続可能にする価値化
(causal analysis - 因果分析ソリューション など)

今後の展開

NECは自社を「環境クライアントゼロ」と捉え、情報開示に率先して取り組み、また、自社での実践経験を元にしたサービスを、自然資本に関する課題に取り組む企業に向けて提供することで、企業のネイチャーポジティブ経営に貢献していきます。

以上

NECの環境の取り組みについて

URL:https://jpn.nec.com/sustainability/ja/eco/index.html

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 環境経営統括部
E-Mail:info@eco.jp.nec.com

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
https://jpn.nec.com/brand/

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