2024/06/27

Mim8は血友病A患者において年間出血回数 (ABR) の減少に関し、出血時治療および本剤投与前の定期補充療法に対する優越性を示した

ノボノルディスクファーマ 株式会社 

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
2024 年 6 月 27 日
PRESS-24-17

本資料は、ノボノルディスク (デンマーク本社) が、6 月 23 日に発表したプレスリリースを翻訳したもので、報道関係者の皆さまへ参考資料として提供するものです。内容や解釈については、正式言語である英語が優先されます。英文オリジナル版は、こちら(novonordisk.com) をご参照ください。本製剤は日本を含めて現在開発中であり、未承認です。

Mim8 は血友病 A 患者において年間出血回数 (ABR) の減少に関し、出血時治療および本剤投与前の定期補充療法に対する優越性を示した

ISTH 2024 で発表した FRONTIER 2 試験のデータによると、本試験組み入れ前に出血時治療を行っていた患者では、Mim8 を投与後、治療を要する出血が報告されなかった患者の割合は最大 95%であった

デンマーク・バウスヴェア、2024 6 23 -ノボ ノルディスクは本日、12 歳以上の青年および成人のインヒビター保有の有無にかかわらない血友病

A 患者 254 例を対象にした第 3 相試験である FRONTIER 2試験の結果を発表しました。本試験は、治験薬Mim8 の週 1 回投与および月 1 回投与の両方 (持続的出血および自然出血を予防するための定期的投与) について評価しました。このデータは、タイのバンコクで開催された国際血栓止血学会の年次会議(ISTH 2024) で発表されました。

本試験組み入れ前に定期補充療法を受けていない(出血時治療を実施している) 患者集団において、以下の結果が得られました。

・治療を要する出血の年換算の出血率(ABR) の平均 (推定値) が Mim8 の週 1 回投与では97.1%、Mim8 の月 1 回投与では 98.7%減少しました。

・出血時治療を継続した患者集団におけるABR の平均 (推定値) 15.75 回/人・年に対し、Mim8の週1 回投与および月 1 回投与を実施した場合の ABR の平均 (推定値) はそれぞれ 0.45 回/人・年および0.20 回/人・年であり、治療を要する出血が減少することが示されました。

・Mim8 を週 1 回投与した患者の 85.7%、Mim8 を月 1 回投与した患者の 95.0%で治療を要する出血が認められませんでした。

本試験組み入れ前に血液凝固因子製剤による定期補充療法を実施していた患者集団では、以下の結果が得られました。

・観察期間中の血液凝固因子製剤による定期補充療法時に比べ、ABR の平均 (推定値) が Mim8の週1 回投与では 48%、Mim8 の月 1 回投与では 42.6%減少しました。

・Mim8 の週 1 回投与および月 1 回投与では、観察期間中の血液凝固因子製剤による定期補充療法と比較して、治療を要する出血の回数が減少しました。治療を要する出血のABR の平均 (推定値) は、Mim8 の週 1 回の定期投与では 2.51 回/人・年 (観察期間中に実施していた血液凝固因子製剤による定期補充療法では4.83 回/人・年)、Mim8 の月 1 回の定期投与では 1.78 回/人・年(観察期間中に実施していた血液凝固因子製剤による定期補充療では 3.10 回/人・年) でした。

・Mim8 を週 1 回投与した患者の 66.3%、Mim8 を月 1 回投与した患者の 65.3%で治療を要する出血が認められませんでした。

IRCCS フマニタス研究病院 (イタリア・ミラノ) の血栓症・出血性疾患センター血液学シニアコンサルタントであり、FRONTIER 2 試験の主任研究者でもあるマリア エリザ マンキューソ博士は次のように述べています。「治療の進歩にもかかわらず、血友病A とともに生きる人々には依然として満たされていない多くのニーズがあります。FRONTIER 2 試験のデータは、インヒビターの有無にかかわらず血友病 A とともに生きる人々において、Mim8 の定期投与が出血時治療および本剤投与前の血液凝固因子製剤による定期補充療法のいずれと比較しても治療を要する出血エピソードの回数を減少させることを示しました。試験の一部のサブグループでは、出血が認められなかった患者さんの割合がMim8 投与で 95%に上るという有望な結果も得られています。」

Mim8 は血液凝固第 VIIIa 因子 (FVIIIa) 機能を代替する次世代のバイスペシフィック抗体です。本剤は現在、インヒビターを保有する、または保有しない血友病

A 患者さんに対し週 1 回、または月 1 回投与により出血傾向を抑制することを目的として開発中です。皮下投与すると、Mim8 は血液凝固第 IXa/X 因子 (FIXa/FX) を架橋し、欠損している FVIII の機能を代替します。これにより、トロンビン産生能が回復して血液凝固が促進されます1。これまでの試験と同様に、本試験でもMim8 は忍容性が良好であり、安全性上の懸念(血栓塞栓性事象または関連する重篤な有害事象) は報告されませんでした。

ノボノルディスクの開発部門エグゼクティブ バイス プレジデントであるマーチン ホルスト ランゲは次のように述べています。「FRONTIER 2 試験の有効性と安全性のデータは非常に有望なものです。Mim8 の投与により、出血のない生活を提供できる可能性があると同時に、ライフスタイルやニーズにあった柔軟で利便性の高い投与が可能になると思われます。このデータについて規制当局と話し合うのが楽しみです。」

規制当局と協議中ではありますが、ノボノルディスクは 2024 年末に米国において、その後順次他の国においてもMim8 の製造販売承認申請を行うことを目指しています。実施中の FRONTIER 第 3 相試験プログラムのデータは、これから開催される学会や論文で2024 年と 2025 年にも発表される予定です。

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.novonordisk.co.jp/content/dam/nncorp/jp/ja/news/media/2024/06/24-17.pdf

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