2024/06/28

通信機能を有した小型心電計「ロータスハート」提供開始について~脳梗塞の原因となる心房細動の早期発見で健康寿命の延伸をサポート~

豊田通商 株式会社 

通信機能を有した小型心電計「ロータスハート」提供開始について
~脳梗塞の原因となる心房細動の早期発見で健康寿命の延伸をサポート~

  • ライフスタイル

2024年06月28日

豊田通商株式会社(以下:豊田通商)は、このたび小型で長時間の計測が可能な心電計「LOTUS HEART」(以下:ロータスハート)ならびにロータスハートから取得したデータを、スマートフォンアプリとクラウドサービス「LOTUS HEARTクラウド」を通じて解析センターに送るシステムを開発しました。ロータスハートは、通信機能を有し、遠隔地からのデータ解析が可能な、国内初の小型心電計です。

7月からロータスハートの本格的なサービスの提供を開始するとともに、愛知県名古屋市緑区において、藤田医科大学病院(愛知県豊明市)ならびに名古屋市緑区医師会(愛知県名古屋市)と連携して、脳梗塞の原因となる心房細動※1の疑いのある患者を早期に発見する地域医療のプロジェクトを開始します。

※1 心房が細かく動いて痙攣し、脈が不規則になる不整脈の一種

1. 背景

脳卒中の3分の1が「心房細動」を主な原因とする心原性脳梗塞であり、心房細動患者は正常な人と比べて脳卒中のリスクが5倍高い※2と言われています。一方で、心房細動は自覚症状がないものも多く、短時間で症状が消失する「発作性心房細動」は一般的な検査だけでは早期発見が難しいのが現状です。心房細動の早期発見には、長時間の心電図モニタリングが有効ですが、現行の携帯型の心電計は、計測時間が短い、装着の難易度や不快感、解析データのやりとりに時間を要するなどの課題がありました。

※2 Wolf PA, et al. Stroke 1991; 22: 983-988

2. 製品・サービスについて

ロータスハートは、豊田通商が開発したパッチ型の通信機能付き小型心電計で、24時間、7日間連続での長期にわたる心電計測が可能です。電極シールで直接身体に貼り付けるため、コード等の付属品がなく、また、入浴時には外すことができるなど、装着が容易な点も特徴です。

LOTUS HEART本体 LOTUS HEART装着イメージ



計測された心電図は、スマートフォンアプリとクラウドサービス「LOTUS HEARTクラウド」を通じて、解析センターへ自動で送付されるため、医療機関は、解析機関へのデバイス送付が不要となり、またweb上から解析レポートを取得することで、スピーディーな診断やデータを使った各種分析など効率的な運用が可能になります。

サービスのイメージ

4. ロータスハートを活用した取り組み

豊田通商は、7月から名古屋市緑区において、藤田医科大学病院の脳卒中科・循環器内科および名古屋市緑区医師会と共同で、心房細動の早期発見を通じて脳梗塞予防を目指す地域医療のプロジェクトを開始します。

このプロジェクトは、“かかりつけ医”である地域の医療機関が、ロータスハートにより潜在的な心房細動患者を早期に発見し、適切な治療へとつなげることを目的としています。得られたデータは、藤田医科大学病院で解析され、プロジェクトの効果検証と今後の予防策に活用される予定です。

今後、豊田通商は、ロータスハートの展開を通じて、このような地域医療の取り組みを全国の医療機関に拡大し、日本の心房細動の早期発見と脳梗塞患者の新規発症抑制への貢献を目指していきます。

豊田通商は、ロータスハートの提供を通じて、健康寿命の延伸をサポートするとともに、人々の生活を支えるEconomy of Life事業を推進していきます。

<参考>ロータスハートの主な仕様

一般名称

長時間心電用データレコーダ

動作電源

DC3V(リチウム電池CR3450x1)

記録誘導

双極誘導式1ch

使用電極

汎用オフセット型電極x2個

計測間隔

250sps

連続計測期間

最長7日間

計測分解能

15bit

計測容量

24h x 7日間の計測データ容量

計測周波数帯

0.04~40Hz

重量

約19g

外形寸法

63(w)x33(D)x14.5(H)mm

製造販売業者

株式会社ハマダ

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