2024/07/11

2024年8月期 第3四半期決算サマリー

株式会社 ファーストリテイリング 

最終更新日: 2024.07.11

ファーストリテイリング 2024年8月期 第3四半期決算サマリー

株式会社ファーストリテイリング
(214KB)
to English page
to Chinese page

【決算ハイライト】

■2024年8月期第3四半期の連結業績:大幅な増収増益。過去最高の業績

  • 売上収益は2兆3,665億円、前年同期比10.4%増、営業利益は4,018億円、同21.5%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は3,128億円、同31.2%と大幅な増益。
  • 第3四半期3カ月間は、大幅な増収増益。北米、欧州、東南アジア、日本のユニクロ事業の業績が好調で、連結で過去最高の業績。

■国内ユニクロ事業:第3四半期3カ月間は大幅な増収増益、夏物商品の販売が好調

  • 第3四半期3カ月間の売上収益は2,369億円、前年同期比10.4%増、営業利益は505億円、同56.9%増。
  • 既存店売上高は9.0%増。実需と商品の打ち出しがマッチし、Tシャツ、ブラトップなどの販売が好調。
  • 売上高総利益率が4.1p、売上高販管費比率が2.1p改善した結果、大幅な増益を達成。
  • 9カ月累計の売上収益は、7,220億円、同1.7%増、営業利益は1,278億円、同28.3%増。

■海外ユニクロ事業:第3四半期3カ月間は大幅な増収増益。欧米、東南アジアを中心に好調

  • 第3四半期3カ月間の売上収益は4,088億円、前年同期比19.4%増、営業利益は710億円、同15.6%増。
  • グレーターチャイナは減収、大幅な減益。中国大陸は、前年のハードルが高かったこと、消費意欲の低下、天候不順の影響に加え、地域のお客様のニーズに合った商品構成が不十分で、減収、大幅な減益。
  • 北米、欧州は大幅な増収増益。東南アジア・インド・豪州地区は、増収、大幅な増益。韓国は増収増益。
  • グローバルでLifeWearを体現する店舗を続々出店。知名度が向上し、業績拡大の好循環に。
  • 9カ月累計の売上収益は、1兆2,928億円、同17.8%増、営業利益は2,219億円、同20.6%増。

■ジーユー事業:第3四半期3カ月間は増収、大幅な増益

  • 第3四半期3カ月間の売上収益は868億円、前年同期比5.4%増、営業利益は141億円、同10.9%増。
  • グローバルのマストレンドを取り入れた商品の販売が好調、海外展開に向けてのチャンスの芽が見える。
  • 9カ月累計の売上収益は、2,464億円、同8.1%増、営業利益は294億円、同14.2%増。

■グローバルブランド事業:第3四半期3カ月間は減収、事業利益は大幅減益

  • 第3四半期3カ月間の売上収益は343億円、前年同期比5.1%減、事業利益は12億円、同29.6%減。
  • 営業利益は14億円、同7.0%増。前年にプラステ事業とコントワー・デ・コトニエ事業で閉店に伴う減損損失が発生したことによる。
  • セオリー事業は若干の減収、人件費などの経費を十分に抑制できず大幅な減益。
  • プラステ事業とコントワー・デ・コトニエ事業は店舗数が減少したことで減収も、経費構造の改善により販管費比率は改善し、プラステ事業は増益、コントワー・デ・コトニエ事業の赤字幅は縮小。
  • 9カ月累計の売上収益は、1,037億円、同2.5%減、営業利益は3億円の赤字、前年同期は14億円の黒字。

■2024年8月期の連結業績予想:過去最高の業績、年間で前期比110円の増配を予想

  • 通期業績予想を増額修正。売上収益3兆700億円、前期比11.0%増、営業利益4,750億円、同24.6%増、親会社の所有者に帰属する当期利益3,650億円、同23.2%増を見込む。
  • 1株当たり年間配当金は、中間配当金175円、期末配当金225円、合わせて年間400円を予想。年間で前期比110円の増配予定。

業績概要

■国内ユニクロ事業:第3四半期3カ月間は大幅な増収増益、夏物商品の販売が好調

国内ユニクロ事業の第3四半期9カ月累計の売上収益は7,220億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は1,278億円(同28.3%増)と、増収、大幅な増益となりました。
特に、第3四半期3カ月間は、大幅な増収増益と好調でした。気温が高く推移したことで、キャンペーンで打ち出したTシャツ、ブラトップ、ウルトラストレッチ素材のボトムスの販売が好調で、既存店売上高は9.0%増となりました。売上高総利益率は4.1ポイント改善しましたが、これは、在庫処分のための値引き販売が減少し、値引率が改善したことに加え、追加生産に使用するスポット為替レートの影響が前年比で減少し、原価率が改善したことによります。なお、好調な売上に対応するため、売れ筋商品の追加生産を行っており、第4四半期3カ月間にスポット為替レートの影響が出てくる見込みです。この結果、下期全体の原価率は前年比でほぼ横ばいとなる予想です。売上高販管費比率は2.1ポイント改善しました。増収となったことで、人件費比率、賃借料比率、広告宣伝費比率が低下しました。

■海外ユニクロ事業:第3四半期3カ月間は大幅な増収増益、欧米、東南アジアを中心に好調

海外ユニクロ事業の第3四半期9カ月累計の売上収益は1兆2,928億円(前年同期比17.8%増)、営業利益は2,219億円(同20.6%増)と、大幅な増収増益となりました。グローバルでLifeWearを体現できる店舗を続々と出店してきたことで、各国・各地域でのユニクロの知名度が向上し、業績拡大の良い循環が生まれています。
第3四半期3カ月間の地域別の業績(現地通貨ベース)については、中国大陸と香港は減収、大幅な減益となりました。中国大陸は、前年のハードルが高かったことや消費意欲の低下、天候不順の影響を受けたことに加え、地域のお客様のニーズに合った商品構成が不十分だったことで、販売に苦戦しました。台湾は大幅な増収増益、韓国は増収増益と、夏物商品の販売が好調でした。東南アジア・インド・豪州地区は、増収、大幅な増益となりました。感謝祭などの商戦時期に、夏物商品の情報発信を強化したことで、ブラトップやUVカット、Tシャツなどのコア商品の販売が好調でした。北米は大幅な増収増益となりました。戦略的に販売を強化する商品のマーケティングや情報発信を強化したことで、ブラトップやリネン、スポーツユーティリティウェアなどの販売が好調でした。欧州は大幅な増収増益となりました。欧州全体での知名度が上昇していることで、エディンバラやローマなど、新規出店した店舗が計画を上回る好調な販売となったことに加え、既存店売上高も2桁増収と好調でした。

■ジーユー事業:第3四半期3カ月間は増収、大幅な増益

ジーユー事業の第3四半期9カ月累計の売上収益は2,464億円(前年同期比8.1%増)、営業利益は294億円(同14.2%増)と、マストレンド商品の販売が好調だったことで、増収、大幅な増益となりました。
第3四半期3カ月間は、スウェット風のTシャツやコクーンジョガープルオンパンツ、ライトデニムワイドパンツなど、グローバルのマストレンドを取り入れた商品の販売が好調で、海外展開に向けてのチャンスの芽が見えました。

■グローバルブランド事業:第3四半期3カ月間は減収、事業利益は大幅減益

グローバルブランド事業の第3四半期9カ月累計の売上収益は1,037億円(前年同期比2.5%減)と減収、営業利益は3億円の赤字(前年同期は14億円の黒字)となりました。
第3四半期3カ月間では、セオリー事業は、米国事業を中心に販売に苦戦し、若干の減収となりました。営業利益は、人件費などの経費を十分に抑制できず、大幅な減益となりました。プラステ事業は、事業構造改革により店舗数が減少し、減収となったものの、経費構造の改善により営業利益は増益となりました。また、業態転換を進めた都心の店舗を中心に販売が好調で、既存店売上高は増収と回復基調です。コントワー・デ・コトニエ事業は、店舗数の減少により減収となりましたが、事業構造改革により経費構造が改善し赤字幅は縮小しました。

■2024年8月期の業績予想:過去最高の業績、年間で前期比110円の増配を予想

2024年8月期通期は、売上収益3兆700億円(前期比11.0%増)、事業利益4,650億円(同21.7%増)、営業利益4,750億円(同24.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益3,650億円(同23.2%増)と、過去最高の業績を見込んでいます。4月に発表した業績予想に対しては、売上収益で400億円、事業利益で150億円、 営業利益で250億円、上方修正しました。これは、6月までの業績を反映したことに加え、第4四半期3カ月間の業績予想の前提となっている為替レートを、足元の実態に合わせて修正したことによります。金融収益・費用は、利息と為替差益など、ネットで900億円のプラスを見込んでおります。
セグメント別では、海外ユニクロ事業は下期、通期ともに、大幅な増収増益となる見込みです。現地通貨ベースでも同様のトレンドとなる予想です。海外ユニクロ事業の地域別の業績予想については、すべて現地通貨ベースでご説明しますが、グレーターチャイナは、下期は減収、大幅な減益、通期は増収、若干の減益となる予想です。グレーターチャイナでは、1)出店戦略の転換、2)店舗とEコマースのさらなる融合、3)地域特性に合った商品構成の強化、4)経営人材の育成と創出を通して個店経営を強化し、事業変革を進めることで、来期から再成長をめざします。韓国は、下期、通期ともに増収増益となる見込みです。東南アジア・インド・オーストラリア地区、北米、欧州は下期、通期ともに大幅な増収増益、営業利益率も前期比で改善する予想です。国内ユニクロ事業は、下期、通期ともに増収、大幅な増益となる見込みです。ジーユー事業は、下期は増収増益、通期は増収、大幅な増益となる見込みです。グローバルブランド事業は、下期、通期ともに、売上収益は前年並み、営業利益は、昨年の赤字から黒字化できる見込みです。

2024年8月期末の店舗数は国内ユニクロで798店舗(フランチャイズ店含む)、海外ユニクロで1,708店舗、ジーユー事業で476店舗、グローバルブランドで622店舗、合計3,604店舗に達する見込みです。

期末配当金は、4月に発表した1株当たり175円から増額し、1株当たり225円を予想しています。すでに実施した1株当たり中間配当金175円と合わせて、年間配当金は400円の予想となり、前期と比べて年間では110円の増配となっています。

IR情報に決算データや各種リリースなどを開示しております。

この企業のニュース

業界チャネル Pick Upニュース

注目キーワード