2024/07/12

小池知事記者会見 2024年07月12日 - ●1.熱中症対策 ●2.豪雨対策 ●3.次世代型ソーラーセル ●4.女性ベンチャー成長促進事業 ●5.TOKYOデザインマンホールデジタルラリー

東京都  

令和6年(2024年)7月12日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年7月12日)

知事記者会見
2024年7月12日(金曜)
14時00分~14時41分

知事冒頭発言

【知事】このたび、都民の皆様方から力強いご支持をいただきまして、引き続き都政を担うこととなりました。改めてどうぞよろしくお願いいたします。都知事選においては、「東京大改革3.0」としまして、様々なテーマを掲げたところでございます。この都政を改めて担うことになった重責をですね、しっかりと果たすために、改めまして気を引き締めて、また全力で課題の解決に取り組む、その決意を新たにしたところでございます。今申し上げましたように、東京大改革3.0ということで様々なテーマを挙げてまいりました。これらを実効性のある施策として展開をしていく。そして東京をもっと良くしていくとの強い思いを、都民の皆様方に具体的な形で届けていきたいと存じます。都政を取り巻く環境ですけれども、大変厳しいものがあります。また変化のスピードも、もう凄まじく激しいと。速いと。気候変動もあります。少子高齢化の進展もあります。日々の生活、そして、経済活動が直面する物価の問題、そして原材料価格の高騰などなど、都政の舵取りを担う、その立場といたしましては、これをスピード感を持って迅速果敢に取組を進める。このことがまさに不可欠だと、このように思います。そうした中で改めてキーワードは、やはり首都防衛だなとつくづく感じております。つまり都民の命、そして健康を守るということ。そして生活と、経済を下支えをしていく。そして東京の未来を拓くための戦い、これはしっかりと引き続き進めていく必要があると、このように存じます。また同時に行われましたのが、都議会の、都議会議員の補欠選挙でございました。ちなみにですね、6名の女性議員が当選を果たされました。都議会の定数は定員が127名でございますけれども、これで43名が女性議員となったことに、結果でございます。女性議員の比率にしますと33.9%になって過去最高ということ。都道府県議会、その中では引き続き1位ということ、更に率も高めたという結果となっていること、これについてもお伝えをしておきたいと思います。

1 熱中症対策

【知事】さて、ところでですね、自然災害の方なのですが、最近は本当に想定を超えるレベルのものが各地で発生をしております。かねてより申し上げておりますように、「備えよ、常に」の精神、これで対応を進めていかなければなりません。今日はですね、2点お伝えすることといたしますが、暑さ、そして豪雨から都民の命をいかに守っていくかという観点でございます。一つ目が熱中症対策についてであります。7月に入って、東京の都心ではですね、35度を超える猛暑日がですね、何度も記録されておりまして、熱中症の警戒アラート、これも連日発表という状況にあります。よく国連のグテーレス事務総長の言葉を引き合いにも出させていただいておりますが、昨年は地球沸騰化ということで、今日は「沸とう京」というパネルも背中に背負っております。ボードとなっております。今度は更に進んでですね、気候地獄という言葉で、気候危機の深刻さを改めて伝えている、Climate Hellという言葉を使っていますね。都は今年の夏は今ご承知いただいているように、「沸とう京」ということで、そして「(今年の夏は沸とう京・)"熱中症"から命を守る行動を!」これをキーワードにしておりまして、そしてテレビCM、SNS活用して、都民の皆様方に熱中症の予防について呼びかけをいたしております。これから更に気温が高くなるということが見込まれるわけですね。まだ考えてみれば、7月も半ばに至ってないという状況。そして今後更にですね、この高温が引き続き記録されるということを考えますと、まず何よりも命に関わる熱中症、熱中症から命を守る。その行動として、極めて基本的なことでもありますが、まず涼しい場所でこまめに休憩を取る。それから水分、塩分の補給を心がけていただきたいということで、自ら備えていただきたいと思います。そして高齢者、乳幼児などの方々、熱中症にかかりやすいのですね。特に注意が必要となってまいります。そしてですね、ぜひこのエアコンは迷わずご利用いただくなど、これは本当に、今年の熱中症は人の命に関わることなのだということ。それを頭に入れていただいて、ぜひ周囲の方も声がけをしていただきたいと思います。お一人暮らしの高齢者の方々もおられると思うのですけれども、どうぞ近所の方々もですね、「おじいちゃん大丈夫か?」とか、「おばあちゃん大丈夫か?」、ちょっと気にかけるようなそういう行動をですね、皆さんでとっていただければと思います。都はですね、ポータルサイト、これ熱中症対策ポータルサイトを設けておりますけれども、暑さから身を守るための情報発信をしております。ちょっと覗いてみていただきたいと思います。色々なノウハウもここに詰まっております。そしてもう一つ、東京都の防災マップがございますけれども、こちらでは区市町村が指定する冷房設備を備えた、地域のクーリングシェルターなどもご覧のようにですね(スライド)、地図上で確認ができますので、お出かけの途中で、「ああだめだ、もう暑くて」という時、ご覧いただいた上で、クーリングシェルターに飛び込んでいただくという形。今日のこの時点で都内で1,159の施設が指定をされております。公的な、公民館とか、そういった施設にスーパーなども含めてですけど、お店など含めて、指定をされています。ぜひお住まいの地域、お出かけの際など、ご利用いただいて、自らを守るということでお気を付けいただきたい。また、そこで涼んでいただきたいというふうに思います。
(詳細は、環境局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:538KB)
(「今年の夏は沸とう京・“熱中症”から命を守る行動を」は、こちらをご覧ください。)

2 豪雨対策

【知事】2点目ですけれども、こちらは豪雨対策です。この豪雨対策についてはですね、今日皆さんも報道されておられるように、愛媛でですね、記録的な雨量を観測して、松山では土砂災害が発生して行方不明者も出ているということでございます。これから天気予報など皆さんもよくチェックされると思いますけれども、都内でもですね、先週の土曜日ですけれども、これ、選挙戦最終日でしたが、突発的な大雨が降って、何と言うのですかね、本当に雷雨と豪雨と大変な状況になりまして、私も途中で切り上げて都庁に駆け付けまして、情勢を確認をしたところでございました。河川の水かさがずいぶん増したということで、幸い大きな被害はございませんでしたけれども、一部で道路の冠水、また床上・床下浸水、一部停電などが生じたわけでございます。気候変動によって激甚化・頻発化しているこの豪雨でありますけれども、対応するためには、これまでも河川の拡幅、拡げていく。それから調節池の整備などを努めてまいりました。豪雨対策の強化、これには着実に取り組んできたところでございます。ちょっとご覧いただきたいのですけれども、この日の、降雨時の古川地下調節池への流入の状況をご覧いただいて、その予防、こういう形でやっているということ、ご覧いただこうと思います。調整池のカメラ映像ですけれど、都のホームページでも確認できるようになっております。観ていただく動画ですけれども、音はないのですけれども、どういう形で水かさの調節をしているか、ご覧いただきたいと思います。
(動画再生)

【知事】はい。逆に音がないので、こうリアル感が高まってくるかと思いますけれども、これがちょうど先日の土曜日の模様で、古川の地下調節池、どういうふうに水かさが増すと、調節池の方に入っていくかということをご覧いただいたわけでございます。このように水かさが増しましても、地下調節池でまさに調節をするという機能、これからも着実に準備をしてまいります。この浸水対策を行う市町村の支援もですね、令和5年度から補助という形で行っております。例えばですね、瑞穂町の方では口径2.7(m)、ご覧いただいていますけれども(スライド)、これ2.7m口径があります。それから1.2kmにわたっての雨水幹線、これを工事中でございます。現在で約6割進んでおります。来年度の完成予定といたしております。このようにですね、都内全域で豪雨対策に取り組んでいるところでございます。こうした対策と併せて、迅速で安全な避難行動を取るためには、発災時のリアルタイムでの情報を入手していただく。また事前の準備が必要となってくるわけであります。これからもですね、局地的な大雨、また台風などが発生することが予想されます。どうぞ皆さん一人ひとり、まずはぜひこの水害に備えていただく。このことについて改めてお伝えしておきたいと思います。それから東京アメッシュ、これ年間もう何千万回と皆さんに見ていただいているものでございますが、これ、東京アメッシュでは現在雨が降っている場所、また強さをスマホでリアルタイムで把握できますよね。私もしょっちゅう見ておりますけれども。GPS機能を使って、今ご自分がおられる場所での降雨、どれぐらい雨が降っているかということを確認をして、またこの雨雲がですね、過ぎ去るのがどれぐらいなのかとか、そのあたりをですね、キャッチできるという点では非常に効果的かと思います。それによって早めの避難をするなど、ぜひ大雨に備えていただくには有効な情報かと思います。改めて東京アメッシュ、そのまま検索していただければと思います。それから東京都の水防チャンネル、こちらYouTubeでございますけれども、都内156か所の河川の状況をライブ配信をしております。例えば先週土曜日、先ほどからお伝えしておりますけれども、渋谷川と奈良橋川、この増水の状況、今ご覧いただいているように、スライドのように確認ができるということで、かなり見える化しておりますのでね。これで危険がどれぐらい迫っているかというのをわざわざ自分で見に行かなくても確認ができると。見に行くということは、それだけ逆に危険が増すことになりますので、こういった形で有効にご活用いただければと思います。それからですね、防災の事前の準備に役立てていただきたいのが東京マイ・タイムラインです。これはご家庭でですね、親子で何かあった時はここで集合しようね、とかですね、何かがある時には、台風などは事前に分かるわけですから、それを確認をして、そしてどういう行動をとるか。これ親子でですね、話し合っておいていただきたいのですね。「東京マイ・タイムライン」親子セミナーを開催をするというお知らせでございます。親子で楽しみながらですね、災害に備えるマイ・タイムラインの作り方を学べるセミナーでございますけれども、参加者の募集を現在行っているところで、8月2日(金曜日)に、このセミナーそのものが都庁で開催されますので、ぜひ東京マイ・タイムライン、作成することで、局地的な大雨にも慌てずに対応できて、これはまさに夏休みの自由研究にはうってつけのテーマだと思います。ぜひこちらの方、ご参加いただきたいと思います。ご応募いただければと思います。最後にですね、大雨の備えとして改めて次の2点、こちらはお願いをしておきます。一つ目、雨水の下水道への入口が雨水ますと言うのですけれども、ブロックなどで塞がないようにお願いをしたい。道路側のところにこういう雨水ますがありますね、そこに荷物とか植物とか色々置いてある。それがですね、結局水の引きを悪くしてしまうということから、雨水ます、ブロックなどで塞がないように、今のうちにご確認ください。それから二つ目ですけれども、雨水がですね、半地下の家屋などへ流れ込むことを防ぐ、半地下の駐車場などもあったりしますよね。そういったところ、ぜひ地下の半地下の家屋などへ流れ込むことを防ぐために、例えば土のうを置く。それから土のうをどうすればいいの?という方は、ビニール袋に水を入れて、それをダンボール箱で固定しながら、簡易の水のうを準備をするなどなど、ご自分で備えていただきたいということであります。これらについては下水道局のホームページなどで詳しく紹介をしておりますので、ご参考にしていただければと思います。建設(局)、下水道(局)、総務局の担当となっております。

(会見で使用した動画は、後日掲載します。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:1,022KB)

3 次世代型ソーラーセル

【知事】そして次のテーマでございますけれども、今度はですね、再生可能エネルギーの活用の後押しについてお知らせをいたします。都ではこれまでも何度も申し上げておりますけれども、この我が国が生み出した新しい太陽電池であります、この次世代型ソーラーセルの利用が広がるようにサポートを行っております。前、ペロブスカイトと言っていた分なのですけど、これ最初に結晶について発見をしたロシア人の名前らしいのですね。今からこの名前を、一生懸命ロシア人の名前を覚える必要はないと思いますので、もう次世代型ソーラーセルということで覚えていただくと同時に、利用が広がるように、東京都としてサポートを行っていきたいと思います。もう行っております。これはポイントはですね、軽くて、そして薄くて、曲がるということが特徴でございますので、これまでのような太陽光パネル、屋根に置くだけではなくて、壁、ビルの窓、壁に貼り付けて発電ができるというもので、これはまさに国際競争の真っ只中であります。ぜひですね、屋外での耐久力がどのぐらいレベル上がっているのかなど検証もしていく必要もあります。それから開発につなげる事業者に対してサポートをするということで、最大4千万円の助成を都として行うというものです。1件4千万円であります。小さいのもあれば大きいのもあるかと思いますけれども、年度末まで受付を予定いたしております。この支援をですね、多くの会社、ご活用いただいて、製品の性能アップに結びつけていただきたいというお知らせでございます。これが今日の3点目であります。
(詳細は、環境局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:76KB)
(「次世代型ソーラーセルの開発を支援」は、こちらをご覧ください。)

4 女性ベンチャー成長促進事業

【知事】次がですね、女性の起業家の支援についてのお知らせでございます。これも募集ものなのですけれども、都においては、これまでも女性の起業家、スタートアップですね、女性の起業家の事業の成長を後押しをするということで、経営の知識を学んで、また海外でのビジネス展開のきっかけを提供するということで、APT Womenというプログラムを実施をしてまいりました。これまで8期行っておりまして、合計にしますと240名の女性の経営者が参加されておられます。中にはですね、時価総額で100億円に伸ばしたという例も出てきております。女性の発想などを生かした、また女性でなくてもスタートアップ、元気でありますけれども、特に色々な生活面などを工夫した起業家の方々もおられます。ぜひそういった方々を後押しをして、全体の経済、また産業にも力が加わればと思っておりますが、今期また40名の方を募集いたします。国内で約3か月にわたって様々な知識を学んでいただく。そしてワークショップなどを行う。そして、そのうち20名の方々には海外にも出向いていただいて、海外のマーケット、またスタートアップの状況など、研鑽を積んでいただくというプログラムでございます。こちらの方も8月2日(金曜日)までの募集となっておりますので、ぜひご応募いただきたいと思います。産業労働局で担当しております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:83KB)
(「女性ベンチャー成長促進事業 第9期受講生募集」は、こちらをご覧ください。)

5 TOKYOデザインマンホールデジタルラリー

【知事】それから次にですね、観光の振興の取組、ご紹介しておきます。都では、各地にありますマンホールですね、そこにアニメとか漫画などご当地ものがありますので、それをデザインしたものを、区市町村と協力して増やしてまいりました。これは一つの観光のツールに育てるということで進めております。こうしたスポットを巡るデジタルのスタンプラリー、今日からスタートいたします。スマホを使って、都内各地のデザインマンホールに加えて、その周囲にある観光スポットなどを巡っていただいて、集めたポイントに応じて、抽選でグッズをプレゼントするというものでございます。暑さ厳しい時期ではございますけれども、熱中症対策を行いながら、ぜひアニメや漫画の魅力に触れながら、東京観光を楽しんでいただきたいと思います。夏休みのテーマにしていただくなどですね、観光とアニメの合体ということで進めているところでございます。今日からスタートということでよろしくお願いします。産労(産業労働局)の担当です。

(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)(PDF:87KB)
(「TOKYOデザインマンホールデジタルラリー開催」は、こちらをご覧ください。)

徳田虎雄氏の逝去について

【知事】最後にですね、昨日報道がございました、10日(水曜日)にお亡くなりになった徳田虎雄元衆議院議員ですけれど、私も同じ議会でご一緒しておりました。本会議場での議席がお隣で、結構お話を直接伺ったことがあります。徳田虎雄さん、「生命だけは平等だ」という理念として、医師として、また国会議員として、離島、へき地医療の発展にご尽力された方でいらっしゃいます。謹んで哀悼の意を表したい、またご冥福をお祈りを申し上げたいと思います。本会議場に入ってこられると。いつも書類書いておられまして、本会議場の自分の席のところにバッと書類広げられるのですね。それって、全国の病院の、何人入って、どこの科でどうと、ドワーッと書いてあって、それを一つずつチェックされて、それを本会議でずっとやっておられた。本当に何と言うのでしょうかね、医療に色々な意味でもう情熱を傾けられた、その垣間を見ることができて。またそれを貫かれたことを心から尊敬をし、また改めてご冥福をお祈りしたいと、このように思っております。私の方から以上です。

質疑応答

【記者】(NHK・尾垣記者)ありがとうございます。それでは幹事社からまず質問させていただきます。神宮外苑再開発に関して質問させてください。今、都からは樹木の保全のあり方について事業者に見直し案の提出を求めておられると思いますが、7か月ほど遅れてまだ提出されていないと把握しています。この、まず提出が遅れていることへの受け止めと、また今後、今現在、この提出時期の見通しについて、事業者側から何か連絡があれば教えてください。

【知事】神宮外苑、今後の見通しということ、動きについてのご質問だったかと思いますが、改めて申し上げるまでもないのですが、神宮外苑地区のまちづくりは、民間の事業者、明治神宮など、民間事業者が自らの所有地で実施をされるというものでございます。都として、環境アセス、そして再開発などの手続について、事業者から申請などがございましたら法令などに基づいて適切に対応していくということで、都がスケジュールを設定をしているものではございません。また、まちづくりに当たっては、多くの都民の理解と共感を得ることは重要だと申し上げてまいりました。都は事業者に対して、既存の樹木の保全などに取り組むようにということで求めてきたところでございます。これからも都の要請を受けて、事業者は既存の樹木の活力度調査、また、イチョウの根茎調査などを行って、その結果を踏まえて施設の計画の見直しなどを進めておられると伺っております。樹木の保全策についても精査中だということを伺っているというのは今日の時点でございます。

【記者】ありがとうございます。それで、もし事業者から提案があった場合、提出があった場合に、都としてはただちに審議会にかけるのか、何かスケジュール感で考えていることがあったら教えていただけますか。

【知事】まずはその、この事業者による精査の内容を確認をするということが、当然のことながら、都として今後取るべき行動ということになります。内容を吟味するということに尽きると思います。

【記者】ありがとうございます。では、各社さんよろしくお願いします。質問の際は、知事から指名を受けてから質問してください。お願いします。

【知事】はい、じゃあ日テレさん。

【記者】日本テレビ内藤と申します。公約の一つに無痛分娩費用の助成というのがありましたけれども、医療機関などの専門家にお話を伺うと、無痛分娩に対応できるお医者さん、医師だったり、医療機関がまだまだ限られていて、そうした体制づくりも必要なんじゃないかという指摘がありました。今後、無痛分娩費用の助成について、今後、具体的にどのように進められていくか、現時点での考えをお聞かせいただけたらと思います。

【知事】このたび、3期目をお託しをいただいたというタイミングでございます。今回の公約なども含めて、これから来年度の予算の査定の作業に入ってまいります。今お話ありましたように、様々な状況の確認も必要となってまいります。そして、どういう時期に始めて、そしてそれを実効性あるものにしていくのかについては、これから庁内で検討してまいりたいと思います。先日もお話した中で、この無痛分娩というのは海外ではかなり、アメリカやフランスなどでは7、8割が無痛分娩を選択されておられると。一方で、我が国ではまだという、「まだ」という言葉が適当なのかどうかあれですけど、あまり行われていないという状況にあって、中にはもう「出産の際の痛みにはもうこりごりだ」ということをおっしゃる女性もおられるわけでございますが、じゃあその環境はどうやって整える、選択肢としての無痛分娩ですけれども、麻酔のお医者さんが必要になって、麻酔の担当される方が必要になってくる。麻酔の医師というのがなかなか全体としても不足傾向になっておりまして、そういった環境を整えるということも必要になってくるかと思います。これらも含めて庁内でしっかりと検討してまいりたいと思っております。あちら、時事通信。

【記者】時事通信の佐々木と申します。9日(火曜日)の日にですね、千葉県の熊谷知事が小池知事の公約の第一子の保育料無償化について、「まだやるの?首都圏、全国の首長が『はあ』という感じだ」と、ちょっと踏み込んだ表現されたかなという印象を持ったんですけど、まずこの熊谷さんのご発言、どのように受け止めておられるかを教えていただきたいのですが。

【知事】少子化対策と言いましょうか、お子さん、チルドレンファーストの政策は続けてまいります。どういう分野であれ、逐次投入、そしてまた途中でやめてしまう、また復活するというのが、こういう状況になりますと、皆さんせっかく、これから子育てをするのだ、そしてまた出会いから結婚、出産というような人生の様々な夢や希望、予定など、やはりそれに沿うものが必要なのではないかと思っておりますので、まず東京都としてできることを行っていきたいと考えております。また一方で、少子化対策という観点からしますと、私はやはりこれは国としてですね、どう対応していくのかということが今まさに問われていると思います。よって、この国の対応ということを、本来国がなすべきことってたくさんあるかと思いますし、それを優先順位をどう置いていくのかというのは、まさに国として必要な判断だと思うところでございます。よって先日も、岸田総理のもとに、少子化について、またこれからも国と連携すべきことについてもお願いや、また要望に伺ったわけでございます。やはり国とも連携しながら、また地域的にもこの首都圏、それぞれお住まいになる方も合理的な判断もなさるかと思いますけれども、この都としてなすべきことは引き続き進めていきたい。こういうふうに考えております。

【記者】すみません、もう1点、似たような質問で恐縮なんですが、神戸市の久元さん、市長はですね、神戸市の市長が11日(木曜日)の日に、これも会見で、東京都の、まあ知事の取組に関してですね、「あり余る財源を使ってやりたい放題。東京さえ栄えれば良いという都政だ」と批判されて、恐縮なんですが、「小池都政は終わらせてほしかった」とおっしゃっているんですが、これもし受け止めというか、ご反論等あれば教えていただけますか。

【知事】非常に珍しく、他の選挙戦に対しての反応だというふうに思います。神戸の市長というよりは、旧自治省のお言葉なのかなと思ったりもします。要はですね、これまで縮み志向でパイの切り分け議論ばっかりしていると、余計国が縮んでしまうということだと思います。私、こう言ったら何なのですけれども、やはり地方がですね、それぞれの地方、財源、権限ということも含めてですね、本当の意味の地方自治を繰り広げていく、それを確保することが何よりも必要だと思います。神戸は魅力的な街であります。95年の(阪神・淡路)大震災も大変でありましたけれども、神戸には素晴らしい魅力いっぱいあると思います。それらが伸ばせるような、そういう環境をこれからも国としても作っていくべきではないかと思いますし、都は都でなすべきことをなしていきたいと思っております。

【記者】ありがとうございました。

【知事】じゃあ読売さん、ごめんなさい、共同さん。

【記者】共同通信の鈴木です。よろしくお願いいたします。東京都知事選では、同じデザインのポスターが並ぶなど、公職選挙法が想定していなかった事態が多数見受けられました。また、4月の衆院東京15区補欠選挙では、演説を妨害した候補者らが逮捕されました。こうした状況を踏まえて、公職選挙法の改正は必要だとお考えでしょうか。それとも現行法で対応できるとお考えでしょうか。改正が必要だという場合は、具体的な内容も教えていただけたら幸いです。よろしくお願いします。

【知事】これは多くの、今回、都民の皆様が、そして多くの有権者の方々、感じられたことだと思います。今回、選挙が終わった後、岸田総理のもとや、また各政党にこの問題については国の、政党間でですね、議論をして、そして何らかの策を示してほしいという旨、お願いにまいりました。要はですね、公選法の想定を超えるものが問題視されているわけで、そして私は一番懸念するのがですね、この状況を子供たちが見ていてどう思うか。政見放送という、早朝と深夜に放送されましたが、多くの方々は非常に忌避感と言いましょうか、嫌悪感を抱く方々が残念ながら多かったという話は、結局のところ選挙そのものに対しての忌避感や嫌悪につながって、本当の意味の民主主義のプラットフォームであるべき選挙について非常に影響が大きかったのではないかというふうに思います。ぜひしっかりとご議論いただきたいと思っております。東京新聞さん。

【記者】東京新聞の渡邊です。PFASの問題についてお伺いいたします。米軍の横田基地で昨年1月、PFASを含む泡消火剤が漏出していた事故を巡って、日米の両政府が非公表とする方針で合意していたということが明らかになりました。都と周辺の6市町で作る連絡協議会は、昨年、国に対して漏出の事実関係を明らかにして、速やかに情報提供するようにと要請されていたと思いますけれども、この要請に逆行するともいえる両国の合意についての受け止めと、都や連絡協議会として今後の対応あればお伺いできればと思います。

【知事】ご質問にもありましたが、都と地元の自治体について、事実関係についての詳細な情報提供を要請をいたしております。また、それは昨年の11月ですね、その後も速やかに対応を図るようにと繰り返し申入れをしているところでございます。国からは、事実関係や状況について引き続き調査、確認作業を進めているということを米側から説明を受けているということで、速やかに情報提供できるように努めていくと、このように話されていると伺っております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】テレビ朝日さん。

【記者】テレビ朝日の島田です。明日、豊洲市場でですね、夢市楽座がオープンします。復興支援が目的ですけれども、今回、能登半島地震の被災地の魚介類も扱うということで、これ、期待したいこと、知事が期待したいことについて伺わせてください。

【知事】豊洲市場の皆さん、色々と工夫をしながら都と連携して行っております。今まだ能登の復旧については、進捗について聞くところでありますけれども、特に水産業への影響も大きいと思うのですね。港が非常に打撃を受けているということ。それを応援する意味でも、東京はですね、消費力を生かしてサポートしていくという意味で、豊洲市場を中心に水産を通じての能登の応援にもつながればと、このように思っております。

【記者】2点目伺います。ポスターの掲示板の増設についてなんですけれど、知事選挙期間中には候補者の立場ということでコメント控えられていましたけれども、今回一部の候補者がポスターの増設方法が不平等だったと。で、増設方法が事前に示されなかったということについて都などを提訴しました。都知事も今回増設方法をどのように知ったのか、いつ知ったのか、また、今回の都選管の増設対応についてどのようにお考えか、伺えますでしょうか。

【知事】都選管はご承知のように独立した機関でございます。よって、この公正な選挙について行うための今回の判断については、選管の方にお聞きいただければと、このように思います。朝日新聞さん。

【記者】すみません。朝日新聞の土舘です。先ほどの最初の質問に戻るんですけれども、神宮外苑への対応で、都として再要請っていう形を取るという考えがおありでしょうか。

【知事】本件については先ほどもお答えいたしましたように、精査中というふうに伺っております。事業者の方でご判断されるように期待もしているところでございます。よろしいですか。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。


(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)

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