2024/07/11

電磁鋼生産に向けAcciaieria ArvediよりVODへの更新工事を受注【Primetals Technologies, Ltd.】

三菱重工業 株式会社 

ロンドン2024年7月 11日

電磁鋼生産に向けAcciaieria ArvediよりVODへの更新工事を受注

  • 電磁鋼生産に向けAcciaieria Arvediより既設VDのVODへの更新工事を受注
  • 本工事によりポートフォリオ拡大と新市場参入を計画

プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、イタリアの大手鉄鋼メーカーAcciaieria Arvediより、同社のクレモナ製鉄所での真空脱ガス装置(VD)2基の更新工事を受注しました。 このプロジェクトは2025年後半に完工する予定です。

Acciaieria Arvediは近い将来、製品ポートフォリオを拡大し、電磁鋼とULC鋼・IF鋼をすべて扱う野心的な計画を立てています。 従来、これらの鋼種はLD転炉(BOF)~取鍋炉(LF)~RH脱ガス装置というルートで製造されますが、 Acciaieria Arvediは、電気炉(EAF)~取鍋炉(LF)~真空脱ガス装置(VD-OB)ルートによる電磁鋼生産のパイオニアになることを目指しています。

真空脱ガスプロセスの強化

本工事では、電磁鋼を生産するために、真空条件下で脱ガス・酸素吹き込みに対応できる真空酸素脱炭(VOD)システムにVDプラントをアップグレードします。 当社は、銅被覆水冷式取鍋カバー、酸素ランスシステム、ガス冷却器、真空制御システム、排ガスバーナーなどの主要機械設備を供給し、 真空脱ガス処理工程の設計と微調整を、着手段階からサポートします。

スカル形成を防ぐ設計

VOD設備は酸素ランスを装備したタンク式脱ガス装置であり、極低炭素鋼を処理するように設計され、その処理工程でアルミニウムやケイ素を添加する機能を備えています。 Acciaieria Arvediの新しい設備は、当社設計の、スカル(地金)形成を防ぐ銅被覆水冷式取鍋カバーを採用しています。 このタイプの取鍋カバーは、メンテナンス関連作業を減らし、プラントでの労働安全性を高めます。

ヨーロッパ初の鋼板用ミニミル

1992年から稼働しているAcciaieria Arvediのクレモナ製鉄所は、ヨーロッパで初めて、世界でも2番目に、圧延鋼板用ミニミルを導入しました。 現在の年間生産能力は、EAF、LF、VD、ESP/ISPからなるプロセスルートで400万トンです。 イタリア最大の鉄鋼メーカーであるArvediグループは、現在、自動車産業向けの最高級HSLA鋼種を含む炭素鋼の生産に積極的に取り組んでいるほか、ステンレス鋼市場にも進出しており、 主にヨーロッパの産業部門を事業対象としています。

電磁鋼生産開始に向け、Acciaieria Arvediより VDプラント更新工事を受注

プライメタルズテクノロジーズPrimetals Technologiesは本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。

公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp

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石崎 昌典
masafumi.ishizaki@primetals.com

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