2024/07/19

運賃・料金改定の申請について

九州旅客鉄道 株式会社 

2 0 2 4 年 7 月 1 9 日

九州旅客鉄道株式会社

運賃・料金改定の申請について

本日、当社線をご利用いただく際の運賃・料金について、次のとおり改定を行いたい旨、鉄道事業の旅客の運賃及び料金の上限変更認可申請を国土交通大臣宛てに行いましたので、お知らせいたします。

1 申請理由
当社は 1987 年の会社発足以来、九州の基幹的輸送機関として広域鉄道ネットワークを運営し、地域内の都市間輸送や通勤・通学をはじめとする日々の生活を支える必要不可欠な移動手段としての役割を果たしております。安全とサービスを基盤とし、新製車両の導入や新駅の設置をはじめ、輸送力強化により増収に努めたほか、ICカードの導入やバリアフリー化の推進等の利便性向上に取り組むとともに、業務運営体制の効率化や抜本的なコスト削減を進めてまいりました。また、D&S(デザイン&ストーリー)列車の運行などを通じて、地域の魅力を広く発信し、にぎわいをつくることで、地域内外の観光需要を創出してまいりました。さらに、駅ビルや沿線開発等、鉄道を核としたまちづくりに取り組み、駅周辺の経済活動の活性化や新たな雇用の創出、周辺人口の拡大等を図ってまいりました。このような経営努力を積み重ねることで、当社は、1996 年1月以降 28 年の間、消費税率の引上げによるものを除き改定を行わず、運賃を維持してまいりました。

しかしながら、高速道路網の発達や全国平均を上回る九州地区の人口減少・高齢化に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした、オンライン会議やテレワーク等の新しい生活様式の定着に伴うご利用のさらなる減少により、輸送需要はコロナ禍前の水準に戻らないと見込んでいます。また、当社はコロナ禍前から、固定費の削減や生産性向上に努めてまいりましたが、昨今の電気料金や物価の高騰による経費の増加もあり、厳しい経営状況が継続する見込みです。このような中、安全やサービスの維持向上、老朽化した車両・設備の更新や長寿命化、激甚化する災害やカーボンニュートラル等に対応する設備投資や修繕等に必要な資金を安定的に確保することが困難となっております。また、若年層を中心に退職者が増加している現状に鑑みますと、働き手を安定的に確保すべく、待遇や職場環境の改善を図ることが輸送サービスを継続して提供する上で急務となっております。

つきましては、当社のさらなる経営努力を前提として、今後も事業継続に必要な対応を着実に実施するにあたり、不足する費用の一部についてお客さまにご負担をお願いするため、旅客運賃・料金の上限変更認可申請を行った次第です。

2 申請の内容 ※一部届出予定のものを含みます。
(1) 普通旅客運賃
平均 14.6%の改定を申請しました。なお、キロ数に賃率を乗じて算出する 101km 以上の運賃は、300km 以下に適用する賃率を2円(11.3%)引き上げます。301km 以上に適用する賃率は据え置きます。

(2) 定期旅客運賃
通勤定期は平均 30.3%、通学定期は平均 16.0%の改定を申請しました。

通勤定期については、普通旅客運賃の改定に加えて割引率の見直しを行い、1箇月の割引率を(現行平均)51.7%→(改定後平均)46.7%、3箇月の割引率を(現行平均)54.4%→(改定後平均)49.0%、6箇月の割引率を(現行平均)60.0%→(改定後平均)53.5%とします。

通学定期については、割引率の変更は行いません。

(3) 新幹線特急料金
平均 12.4%の改定を申請しました。なお、申請が認可された場合、届出により以下の設定を行う予定です。

① 九州新幹線:一部の隣接駅間等で自由席をご利用になる場合に適用する特急料金は 870円(据置き)とします。

② 西九州新幹線:九州新幹線と同じ料金水準で改定の申請を行うものの、2022 年9月の開業から間もないことから、ご利用の定着を図るため料金を据え置きます。

(4) その他
① 在来線特急料金、グリーン料金及び座席指定料金については、改定を行いません。

② 特別企画乗車券(割引きっぷ)については、このたびの申請が認可された場合、改定分相当を引き上げさせていただくことを基本に、設定の趣旨等も勘案して割引きっぷごとに発売額を決定し、届出を行う予定です。

(5) 主な区間の運賃・料金(現行・改定)
別紙をご覧ください。

(6) 改定率一覧
(単位:%)
上限運賃・料金
改定率
増収率
定期外
14.6
11.5
定期
通勤
30.3
22.4
通学
16.0
9.9

25.8
18.6
料金
8.0
6.5
(うち新幹線特急料金)
12.4
9.9
合計
15.0
11.4

3 実施予定日
2025年4月1日

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/07/19/240719_fare_revision.pdf

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