2024/09/02

胃酸分泌抑制剤tegoprazanのコロンビアにおける販売承認に関するお知らせ

ラクオリア創薬 株式会社 

2024年9月2日
ラクオリア創薬株式会社

胃酸分泌抑制剤tegoprazanのコロンビアにおける販売承認に関するお知らせ

このたび、当社のサブライセンス先企業であるLaboratorios Carnot(本社:メキシコ・メキシコシティ、以下「Carnot社」)が、当社がHK inno.N Corporation(本社:韓国・オソン、以下「HKイノエン社」)を通じてライセンスした胃酸分泌抑制剤tegoprazan(以下「tegoprazan」)につきまして、コロンビア医薬食料品監督庁(Instituto Nacional de Vigilancia de Medicamentos y Alimentos (INVIMA)、以下「コロンビア当局」)より販売承認を取得しましたのでお知らせいたします。

Tegoprazanは、当社が創出したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium Competitive Acid Blocker:P-CAB)と呼ばれる新しい作用機序の胃酸分泌抑制剤です。P-CABは、胃食道逆流症治療の第一選択薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異なるメカニズムで、PPIよりも速やかに、かつ、持続的に胃酸分泌を抑制するという特長を持つ新世代の治療薬です。

当社は、HKイノエン社との間で、日本を除く全世界の開発・製造・販売に関する再実施許諾権(サブライセンス権)付き独占的ライセンス契約を締結しており、HKイノエン社および同社からライセンスを受けた世界各国のサブライセンス先企業によってtegoprazanに関する事業活動が進められております。中南米地域においては、HKイノエン社はこれまでにCarnot社を含む2社とライセンス契約を締結しており、tegoprazanの開発・販売の活動が18カ国で行われています。Carnot社がコロンビア当局から販売承認を取得したことで、中南米ではメキシコ、ペルー、チリ、ドミニカ共和国、ホンジュラス、ニカラグア、グアテマラ、エルサルバドルおよびコロンビアの9カ国で販売承認を取得することとなりました。これらの既承認国のうち、2023年にはメキシコおよびペルーで製品名「Ki-CAB(R)」として販売が開始されておりますが、このほどチリでも製品発売に至りました。

Carnot社は、残りの既承認国6カ国についても年内の販売開始を見込んでいます。

Carnot社のテリトリーである中南米17カ国における消化性潰瘍薬の市場規模は5,740億ウォン(約630億円(※ 1))とされており、HKイノエン社とCarnot社は、中南米におけるtegoprazanの裾野を広げるべく、昨年から医療従事者を対象とした学術会議を開催するなど、積極的なプロモーション活動を展開しています。特にメキシコでは大きく注目され、発売からわずか7か月でメキシコにおける抗潰瘍薬市場のトップ10に入り、今年はトップ5に入る見込みとされています。さらに、先般、メキシコの消化器病学会が新たな診療ガイドラインを発表し、胃食道逆流症の初期治療からP-CABの処方を推奨するとしたことから、中南米の抗潰瘍薬市場におけるtegoprazanの市場はさらに拡大すると予想されています。

当社は、HKイノエン社とのライセンス契約に基づき、HKイノエン社がCarnot社から得る収益の一定割合を受け取る権利を保有しております。本件に伴い、当社はHKイノエン社から一時金を受領し、2024年12月期第3四半期の事業収益として計上します。2024年12月期の連結業績への影響につきましては、本件は2024年2月14日に発表した当期連結業績予想に織り込み済みであり、当期連結業績予想を現時点では修正いたしませんが、業績予想の修正が必要となる場合は、確定次第、速やかにお知らせいたします。

当社は今後も引き続き、HKイノエン社との連携をより強固にし、開発支援並びにサブライセンス契約支援を継続して実施し、胃酸関連疾患治療の選択肢を広げることで、患者さまのQOLの向上に一層貢献できるよう努めてまいります。

以 上

<ご参考>

HK イノエン社ウェブサイト(韓国語): https://www.inno-n.com/pr/news/view/1/975?sch_text=

注釈
※1 換算レート:1韓国ウォン=0.11円

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