2024/10/25

経済産業省 武藤大臣記者会見 - 2024年10月25日 - 質疑応答 ●電気・ガス料金支援、燃料油補助金 ●女川原子力発電所2号機 ●中国による輸出管理措置 ●女川原子力発電所2号機

経済産業省 

武藤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2024年10月25日(金曜日)
10時44分~10時52分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

なし

質疑応答

電気・ガス料金支援、燃料油補助金

Q:まず、私の方から1点伺います。石破首相は22日の街頭演説で、ガソリン代、電気代が上がって困る人には十分な支援を行うと表明しました。ガソリン補助金は年内に、電気・ガス補助金については終了が6日後に迫っております。補助金の継続ですとか、あるいは低所得者向け給付金など、補助以外の物価高対策の是非につきまして、大臣のお考えをお聞かせください。

A:電気・ガス料金については、御承知のとおり、「酷暑乗り切り緊急支援」として、8月から10月の使用分に限って支援を実施してきて、今おっしゃられたとおり、10月末で終了することとしております。
燃料油の激変緩和対策については、年内に限って支援を継続することとされておりまして、岸田前首相が経済対策の策定とあわせて、骨太2024を踏まえて、早期の段階的終了に着手すべく取り組むと表明されておりました。
エネルギーコストを含めた物価対策については、状況を丁寧に見極めながら、物価高の影響を特に受ける低所得世帯向けの給付金や、地域の実情に応じたきめ細かい対応のための重点支援地方交付金を含め、今後、経済対策について議論していく中で、総合的に検討していくこととしております。

女川原子力発電所2号機

Q:来週に再起動を控えた東北電力の女川原発の再稼働の意義について、安定供給の面からお話を伺いたいと思います。
東日本では今年の夏も電力需給が逼迫したというふうに承知していますけれども、一方で最終的には節電要請などを出すことなく乗り切ることができました。こうした中で、一般の方からすると、どれだけ電力が今、逼迫していて、女川原発の再稼働によってどれだけ緩和されるのかというところがなかなか見えてこない部分があるのかなと思いますが、この点について再稼働の意義というところを教えていただいてもよろしいでしょうか。

A:おっしゃるように、今年の夏は大変全国的に厳しい暑さが続いて、電力需給も厳しい状況となりました。老朽火力を含めて供給力を確保するとともに、火力発電所の増出力、エリア間の電力融通などの供給側の対策を通じて、安定供給を確保したところです。
しかしながら、我が国の電力供給構造は、特に東日本においては、電力供給の約8割を脱落リスクのある老朽火力を含めた火力に依存しているのが現状であります。また、原子力発電所が1基も再稼働していない東日本では、合計12基が再稼働している西日本に比べ、電気料金が2割から3割程度高くなっていることなど構造的な問題を抱えているところです。
また、今後、データセンターや半導体工場の建設などによって電力需要の増加が見込まれている、そのような中で、東日本における電力供給構造の脆弱性や電気料金の東西格差、さらには脱炭素電源供給による経済成長機会の確保という観点からも、女川原子力発電所2号機も含めて、東日本の原子力発電所の再稼働の重要性は極めて大きいと考えているところであります。

中国による輸出管理措置

Q:中国政府は2023年8月から、レアメタルのガリウムとゲルマニウムを、同年12月から一部の黒鉛を輸出管理対象とする措置を取っております。これらはリチウムイオンバッテリーや半導体の製造に不可欠な原材料であり、中国からの輸入に供給を依存する日本企業への影響が懸念されてきたところです。
経済産業省は、当初、中国側にその意図や運用方針などを確認し、仮に我が国に対してWTOなどの国際ルールに照らし不当な措置が講じられているということであれば、ルールに基づいて適切に対処していきたいとの対応方針を示されておりました。その後、1年程度が経過したところですが、中国側による不当な措置の有無について御教授ください。
また、現状、日本企業にどのような影響が及んでいるとお考えかお聞かせください。よろしくお願いします。

A:はい、ありがとうございます。
日中間のやり取りの細部はちょっと申し上げられないところでありますが、経済産業省としましては、中国輸出管理当局との間で、両国間の関心事項について継続的に議論を行っているところであります。近日中に開催予定の日中輸出管理対話も活用しながら、中国側に輸出管理規制の意図や運用方針の確認を求めていく予定であるところです。
日本企業への影響については、個社の営業情報に係るため言及を差し控えさせていただきますが、引き続き、中国側と積極的に意思疎通を図り、適正な輸出管理が行われるように求めていきたいと思っています。

女川原子力発電所2号機

Q:原発再稼働に関して、もう一点質問したいんですけれども、今回の原発再稼働を機に、柏崎刈羽ですとか島根の第2号機とか、今後の再稼働も含めて、今後の原発政策にどういうふうにつなげていくかというところのお考えをお聞かせください。

A:先ほどもありましたけれども、女川原子力発電所2号機については、予定どおり起動すれば、東日本の原子力発電所としても、国内の沸騰水型原子炉、いわゆるBWRですけれども、震災後初めての原子炉起動となります。大きな節目と考えています。
10月29日の原子炉起動に向けて、現在、最終的な設備等の状態確認や検査が行われていると聞いておりまして、東北電力においては、引き続き、安全最優先で緊張感を持って作業を進めていただきたいということを言っております。
今後、御指摘の島根もありますし、柏崎もあるし、安全性の確保を大前提に、地元の理解というものを得ながら、原子力発電所の再稼働を進めていく方針であります。

以上

最終更新日:2024年10月25日

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