「アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログ Ver.3.0」の公開について
農林水産省プレスリリース
「アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログ Ver.3.0」の公開について
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令和6年11月13日
農林水産省
概要
農林水産省は、気候変動緩和と持続的農業の実現に資する技術のアジアモンスーン地域での実装を促進するため、我が国の有望な基盤農業技術の収集・分析や、同地域で共有できる技術情報の発信等を行う「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」を実施しています。
今般、本事業を実施する国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(国際農研)が、これまでの農林水産業分野の国立研究開発法人※に加え、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)及び国内大学(立命館大学、秋田県立大学木材高度加工研究所、名古屋大学、信州大学、東京農工大学、茨城大学及び宮崎大学産業動物防疫リサーチセンター)による9件の技術を新たに収録し、計40件の技術を掲載するVer.3.0を公表しました。また、Ver.3.0の公開に併せて、技術カタログWebデータベースに新たに共同研究参画機関の機関名及び国名を掲載したうえで、国名での検索も可能としました。
※国際農研、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、国立研究開発法人 森林研究・整備機構(森林総研)、国立研究開発法人水産研究・教育機構(水産研究・教育機構)
「アジアモンスーン地域の生産力向上と持続性の両立に資する技術カタログVer.3.0」(日本語版)
Technology Catalog Contributing to Production Potential and Sustainability in the Asia-Monsoon Region Ver.3.0(英語版)
国際農研プレスリリース
https://www.jircas.go.jp/ja/release/2024/press202419
【今回追加した技術一覧】
・ハウス冷暖房の排ガス活用により温室効果ガスの排出を削減し施設園芸の生産性を高めるCO2回収・施用装置(産総研)
・工業分析に基づくバイオ炭を用いた農地土壌炭素貯留量の簡易で正確な推定手法(立命館大学、秋田県立大学)
・脱炭素に貢献する高糖性高バイオマスソルガムF1新品種「炎龍」(信州大学、名古屋大学)
・稲・麦ワラなどの農業残渣を埋設資材として用い簡単に暗渠排水を構築する有材補助暗渠機「カットソイラー」(国際農研、農研機構)
・事前乾燥を取り入れた水稲種子の高温温湯消毒による病害の防除(東京農工大学)
・熱ショック処理によるイチゴの病害防除(茨城大学)
・サゴヤシの計画的管理を実現する種子発芽率の飛躍的改善と実生による増殖(名古屋大学)
・資源評価に必要な漁獲物の全長情報を迅速に収集するスマートフォンアプリケーション(ToroCam)(水産研究・教育機構)
・口蹄疫の早期防疫対策を可能にする現場で活用可能な簡易・迅速診断技術(宮崎大学)
【参考】アジアモンスーン地域向けの技術カタログについて
本カタログは、我が国の研究機関が、近年(直近10年程度)、国内での研究あるいは国際共同研究で得た成果の中から、温室効果ガス削減、化学肥料低減、化学農薬低減など、「みどりの食料システム戦略」で掲げる分野に貢献しうる技術をとりまとめたものです。
これまで、国連機関である国連食料システムコーディネーションハブ、国連食糧農業機関(FAO)、ASEAN事務局を通じて世界各国に発信されています。
今後も、国際農研(みどりの食料システム国際情報センター)による情報発信に加え、各種国際会議等の場を通じて、アジアモンスーン地域の行政官、研究者、普及担当、農林漁業者、民間セクターを含む多様な関係者への周知を進めてまいります。
「みどりの食料システム国際情報センター」のWebサイト
「みどりの食料システム国際情報センター(国際農研)」(日本語版)
The International Center for Strategy “MIDORI”| Japan International Research Center for Agricultural Sciences | JIRCAS(英語版)
技術カタログVer.3.0の表紙及び内容
お問合せ先
農林水産技術会議事務局国際研究官室
担当者:藤田、竹村、小川、仙田
代表:03-3502-8111(内線5902)
ダイヤルイン:03-3502-7467