原子力発電所の運営状況
関西電力 株式会社２０２４年１２月 ２日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
１．運転状況について（２０２４年１１月３０日現在）
発 電 所
電気出力
（kW）
運 転 状 況
備 考
美浜発電所
３号機
82.6 万
運転中
美浜発電所３号機 １次系冷却水クーラ海水系統戻り母管の減肉に関する原因と対策
詳細は３（１）のとおり
高 浜 発電所
１号機
82.6 万
運転中
２号機
82.6 万
第２８回 定期検査中 2024 年 11 月 6 日～2025 年 3 月上旬予定
高浜発電所２号機の運転上の制限の逸脱
詳細は３（３）のとおり
３号機
87.0 万
運転中
４号機
87.0 万
運転中
大飯発電所
３号機
118.0 万
運転中
４号機
118.0 万
運転中
２．廃止措置の状況（２０２４年１１月３０日現在）
発電所名
廃 止 措 置 の 状 況
美浜１号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2018.4.2 ～）
・原子炉周辺設備の解体撤去作業中（2022.10.24～）
美浜２号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2018.3.12 ～）
・原子炉周辺設備の解体撤去作業中（2022.10.24～）
大飯１号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2020.4.1 ～）
大飯２号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2020.4.1 ～）
３．トラブル情報等について
（１）法令に基づき国に報告する事象（安全協定の異常時報告事象にも該当する事象）
発電所名
美浜発電所３号機
発 生 日
２０２４年１０月１０日
件 名
美浜発電所３号機 １次系冷却水クーラ海水系統戻り母管の減肉に関する原因と対策
事象概要 および 対策等
美浜発電所３号機（定格熱出力一定運転中）において、１０月１０日にＣ-１次系冷却水クーラ※１の海水系統戻り母管※２で減肉および微小な穴を確認したことから、原因を調査することとし、１０月１５日にプラントを停止しました。 調査の結果、当該箇所は前回の定期検査においてポリエチレンライニング※３の剥離があり、キャビテーションによるエロージョン※４に対して耐久性が低いエポキシ樹脂系ライニングで補修していました。このことから、系統運転に伴ってライニングが剥がれ、当該箇所の配管母材が海水に接触したことで、配管内面から外面に向かい腐食・減肉が進行し、貫通に至ったと推定しました。
対策として、ポリエチレンライニングが施された配管に取り替えました。また、ライニングの標準的な補修方法や過去のライニング不具合情報をまとめたガイドラインを作成し、社内標準に反映します。これに加えて、補修方法にかかる設計根拠や過去知見確認の重要性を再認識することを目的に、設備保修の担当課員を対象としたトラブル事例研修を実施します。
※１：１次系のポンプやモーター等で発生した熱を除去するための冷却水を海水により冷却する機器
※２：１次系冷却水クーラ出口から海水を海へ放出する配管
※３：配管材料と海水が接触しないように配管内面を樹脂等でコーティングし腐食の発生を防止するもの。
※４：液体の急激な圧力低下によって局部的に気泡が発生（キャビテーション）し、圧力回復によって気泡が消滅する際に衝撃圧が作用することで材料が損傷する事象
（２０２４年１０月１０日、１５日、２９日、１１月１４日、１９日お知らせ済み）
１１月２１日に原子炉を起動し、１１月２４日に定格熱出力一定運転に復帰しました。
以上
（２）安全協定の異常時報告事象
なし
（３）保全品質情報等
発電所名
高浜発電所２号機
発 生 日
２０２４年１１月６日
件 名
高浜発電所２号機の運転上の制限の逸脱
事象概要
および 対策等
高浜発電所２号機（第２８回定期検査中）において、原子炉の停止操作中に中央制御盤の指示値を確認していた運転員が、２台ある中性子源領域※１中性子束計測設備※２のうち、１台の指示値が表示されていないことを１１月６日１３時４２分に確認しました。このため、同日１４時４１分に保安規定の運転上の制限※３を満足していない状態にあると判断しました。 当該計測設備を調査した結果、前置増幅器※４の不具合が認められました。前置増幅器を予備品に取り替え、健全性に問題がないことを確認したことから、１１月７日２０時４５分に保安規定の運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
※１：原子炉の停止または起動時における極低レベルの中性子束範囲
※２：原子炉からの中性子数を計測する装置
※３：運転上の制限とは、安全機能を確保するために必要な機器（ポンプ等）の台数や、原子炉の状態毎に遵守すべき温度・圧力の制限を定めているもの。一時的にこれを満足しない状態が発生すると、運転上の制限からの逸脱を宣言し、予め定められた時間内に措置を行うことが必要。
※４：検出器からの微弱信号を指示計に表示させるために増幅させる機器
（２０２４年１１月６日、８日お知らせ済み）
以上
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
１．運転状況について（２０２４年１１月３０日現在）
発 電 所
電気出力
（kW）
運 転 状 況
備 考
美浜発電所
３号機
82.6 万
運転中
美浜発電所３号機 １次系冷却水クーラ海水系統戻り母管の減肉に関する原因と対策
詳細は３（１）のとおり
高 浜 発電所
１号機
82.6 万
運転中
２号機
82.6 万
第２８回 定期検査中 2024 年 11 月 6 日～2025 年 3 月上旬予定
高浜発電所２号機の運転上の制限の逸脱
詳細は３（３）のとおり
３号機
87.0 万
運転中
４号機
87.0 万
運転中
大飯発電所
３号機
118.0 万
運転中
４号機
118.0 万
運転中
２．廃止措置の状況（２０２４年１１月３０日現在）
発電所名
廃 止 措 置 の 状 況
美浜１号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2018.4.2 ～）
・原子炉周辺設備の解体撤去作業中（2022.10.24～）
美浜２号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2018.3.12 ～）
・原子炉周辺設備の解体撤去作業中（2022.10.24～）
大飯１号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2020.4.1 ～）
大飯２号機
・２次系設備の解体撤去作業中（2020.4.1 ～）
３．トラブル情報等について
（１）法令に基づき国に報告する事象（安全協定の異常時報告事象にも該当する事象）
発電所名
美浜発電所３号機
発 生 日
２０２４年１０月１０日
件 名
美浜発電所３号機 １次系冷却水クーラ海水系統戻り母管の減肉に関する原因と対策
事象概要 および 対策等
美浜発電所３号機（定格熱出力一定運転中）において、１０月１０日にＣ-１次系冷却水クーラ※１の海水系統戻り母管※２で減肉および微小な穴を確認したことから、原因を調査することとし、１０月１５日にプラントを停止しました。 調査の結果、当該箇所は前回の定期検査においてポリエチレンライニング※３の剥離があり、キャビテーションによるエロージョン※４に対して耐久性が低いエポキシ樹脂系ライニングで補修していました。このことから、系統運転に伴ってライニングが剥がれ、当該箇所の配管母材が海水に接触したことで、配管内面から外面に向かい腐食・減肉が進行し、貫通に至ったと推定しました。
対策として、ポリエチレンライニングが施された配管に取り替えました。また、ライニングの標準的な補修方法や過去のライニング不具合情報をまとめたガイドラインを作成し、社内標準に反映します。これに加えて、補修方法にかかる設計根拠や過去知見確認の重要性を再認識することを目的に、設備保修の担当課員を対象としたトラブル事例研修を実施します。
※１：１次系のポンプやモーター等で発生した熱を除去するための冷却水を海水により冷却する機器
※２：１次系冷却水クーラ出口から海水を海へ放出する配管
※３：配管材料と海水が接触しないように配管内面を樹脂等でコーティングし腐食の発生を防止するもの。
※４：液体の急激な圧力低下によって局部的に気泡が発生（キャビテーション）し、圧力回復によって気泡が消滅する際に衝撃圧が作用することで材料が損傷する事象
（２０２４年１０月１０日、１５日、２９日、１１月１４日、１９日お知らせ済み）
１１月２１日に原子炉を起動し、１１月２４日に定格熱出力一定運転に復帰しました。
以上
（２）安全協定の異常時報告事象
なし
（３）保全品質情報等
発電所名
高浜発電所２号機
発 生 日
２０２４年１１月６日
件 名
高浜発電所２号機の運転上の制限の逸脱
事象概要
および 対策等
高浜発電所２号機（第２８回定期検査中）において、原子炉の停止操作中に中央制御盤の指示値を確認していた運転員が、２台ある中性子源領域※１中性子束計測設備※２のうち、１台の指示値が表示されていないことを１１月６日１３時４２分に確認しました。このため、同日１４時４１分に保安規定の運転上の制限※３を満足していない状態にあると判断しました。 当該計測設備を調査した結果、前置増幅器※４の不具合が認められました。前置増幅器を予備品に取り替え、健全性に問題がないことを確認したことから、１１月７日２０時４５分に保安規定の運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
※１：原子炉の停止または起動時における極低レベルの中性子束範囲
※２：原子炉からの中性子数を計測する装置
※３：運転上の制限とは、安全機能を確保するために必要な機器（ポンプ等）の台数や、原子炉の状態毎に遵守すべき温度・圧力の制限を定めているもの。一時的にこれを満足しない状態が発生すると、運転上の制限からの逸脱を宣言し、予め定められた時間内に措置を行うことが必要。
※４：検出器からの微弱信号を指示計に表示させるために増幅させる機器
（２０２４年１１月６日、８日お知らせ済み）
以上