遠隔監視ソリューションの取り組みを拡大 - 長野県との実証第2弾 AIを活用した「積雪モニタリングソリューション」
コニカミノルタ 株式会社遠隔監視ソリューションの取り組みを拡大
長野県との実証第2弾 AIを活用した「積雪モニタリングソリューション」
2024年12月18日
コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大幸 利充、以下 コニカミノルタ)は、長野県との遠隔監視ソリューションの取り組み第2弾として、「積雪モニタリングソリューション」のPoC(Proof of Concept:コンセプト実証)を菅平(長野県上田市)および北城(長野県白馬村)にて開始しました。
【「社会における安全・安心確保」を目指す】
近年、気候変動に伴う災害リスクが顕在化する中で、安全・安心の確保のために、DXによる社会課題の解決が求められています。コニカミノルタは、事業を通じて「社会における安全・安心確保」などの5つのマテリアリティ(重要課題)に取り組む中、高耐久・高信頼性のエッジデバイスとICT・画像解析AIを活用した遠隔監視ソリューションで、「もしも」のときに安心できるまちづくりに貢献することを目指しています。
コニカミノルタは、昨年度に長野県とAIを活用した防災用「ため池監視ソリューション」を実施し、その実証の成功を受け、第2弾として新たにこのソリューションを応用して開発した道路状況確認用「積雪モニタリングソリューション」の実証を進めています。
【「積雪モニタリングソリューション」の実証について】
コニカミノルタは、長野県と2024年12月18日~2025年3月31日(予定)の期間、「積雪モニタリングソリューション」を用いて、菅平および北城の雪量観測と遠隔ライブ映像による状況把握を現場から数十km 離れた長野県庁にて実施します。
長野県では、安全で円滑な冬期交通の確保に向けた除雪を行うため、県内に66か所の雪量観測地点があり、うち44か所は外部委託先の担当者の目視による観測をしています。このうち 集落から離れた山間部の道路では、降雪状況の確認に時間を要し、リアルタイムの情報共有が難しいことが課題となっています。また、観測者の負担が大きく、今後は委託者選定が困難になることが予想されます。
[実証の目的]
1) 雪量観測の業務フロー効率化の検証
- 観測者による日々の現地目視を遠隔観測に置き換えることで、人的・時間的負担を軽減
- ダッシュボード機能により積雪量や現場状況を一元表示し、観測および管理の業務フローを再構築し、効率性と利便性の高さを実現
2) 山間地及び豪雪環境でも稼働できる装置
- 長野県特有の過酷な気象条件下* においても故障なく動作する装置を用いた、より厳しい環境下での耐候性と安定稼働
3) 雪量観測だけに留まらない現場状況のリアルタイム把握とデータ収集
- AI画像解析による積雪量読み取りの観測精度の高さを確認
- ライブ映像による遠隔での周辺状況含む常時観測を高い視認性で実現
コニカミノルタは、2020年12月に長野県とDX戦略推進パートナー連携協定を締結し、主に庁内DX分野での業務改善支援に取り組んでいます。
【「ため池監視ソリューション」の実証の成果】
コニカミノルタは、2023年11月~2024年3月に長野県と「ため池監視ソリューション」による遠隔ライブ監視の実証を行いました。実証では、七曲池(長野県中野市)の水位測定と遠隔ライブ映像による状況把握を現場から約20km離れた長野県庁にて実施し、寒冷地でも安定稼働する機器の耐候性および、夜間を含めて細部まで表示できる高い視認性を確認しました。
今年度は、佐口湖(長野県佐久穂町)において新たな実証も開始し、長野県内全域での運用に向けて検証範囲を広げています。今後は、AI画像解析の機能拡充により、高度な現場の情報把握を実現し、さらなる住民の安全・安心に繋がる活動を進めていきます。
このリリースの画像:
▼積雪モニタリングソリューションの外観
https://www.jpubb.com/press/image.php?image=3366250
▼積雪モニタリングソリューションのシステム構成
https://www.jpubb.com/press/image.php?image=3366251
▼ため池監視ソリューションの外観
https://www.jpubb.com/press/image.php?image=3366252
【コニカミノルタの遠隔監視ソリューション の特長 】
コニカミノルタの遠隔監視ソリューションは、全天候対応型AI搭載カメラから取得する映像データの画像解析により、河川や道路(アンダーパス)、調整池 、湖沼の水量や、積雪量の観測をリアルタイムで行うことができます。これにより、自治体職員や市民へのリアルタイムでの通知、発災時の避難誘導、BCP体制構築を支援します。
また、コニカミノルタの遠隔監視ソリューションは、雪量やため池の状況をより鮮明なライブ映像で把握できることや、さらにカメラ本体に搭載されたAIや様々なセンサー技術等との連携を活用することで 、災害に繋がる予兆を捉え、災害が発生する前の的確な避難誘導に繋げることができます。さらに、通常時においても、転落事故防止、環境汚染につながる不法投棄の防止や録画、関連施設の維持管理や見回りの優先順位付けなど をデータに基づいて実施することが可能になります。
さらに遠隔監視ソリューションを提供するにあたり、現場の業務課題やニーズに合わせて柔軟な装置およびシステムを選定し、自治体の積極的なAI活用支援を促進し、利用者の習熟度に問わず使いやすいソリューションとして展開する取り組みを進めています。この取り組みを横展開していくことで、より多くの自治体の課題解決への貢献につなげていきます。
コニカミノルタは、これからも事業を通じて「社会における安全・安心確保」に取り組み、さまざまな社会課題の解決と現場のニーズに応えていきます。
* 北城:積雪150cm以上、菅平:気温氷点下20℃を下回る環境を想定
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