アステラス製薬とSangamo 中枢神経疾患を対象とする遺伝子治療の開発に向けた新規AAVカプシドを使用するライセンス契約を締結
アステラス製薬 株式会社アステラス製薬とSangamo 中枢神経疾患を対象とする遺伝子治療の開発に向けた新規AAVカプシドを使用するライセンス契約を締結
2024年12月19日
- アステラス製薬は最大5つの神経疾患ターゲットに対して
Sangamoの革新的なAAVカプシドSTAC-BBBを使用する権利を取得 -
アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:岡村 直樹、以下「アステラス製薬」)は、ゲノム医療企業であるSangamo Therapeutics, Inc. (本社:米国カリフォルニア州、CEO:Sandy Macrae、以下「Sangamo」)と、Sangamoの革新的な中枢神経指向性アデノ随伴ウイルス(Adeno-Associated Virus:AAV)カプシドであるSTAC-BBBをアステラス製薬が使用するライセンス契約を締結しました。
本契約によりアステラス製薬は、非ヒト霊長類において静脈内投与で高い血液脳関門透過性および神経細胞への遺伝子導入効率を示すSTAC-BBBを、神経疾患における1つの創薬ターゲットに対して世界中で独占的に使用するライセンス契約を締結しました。アステラス製薬はターゲット追加費用を支払うことにより、さらに最大4つの神経疾患における創薬ターゲットに対して、STAC-BBBを使用できます。
今回の契約について、SangamoのCEOのSandy Macraeは、「私たちは、静脈内投与可能な革新的なAAVカプシドであるSTAC-BBBが、中枢神経系への遺伝子送達に関する課題を克服できると強く信じています。本契約は、STAC-BBBカプシドに対するバイオ医薬品業界の関心の高さを示しており、その可能性を理解しているパートナーとのコラボレーションに対する私たちの継続的なコミットメントを一層強化します。アステラス製薬にSTAC-BBBのライセンスを提供し、アンメットメディカルニーズの高い中枢神経疾患に対する治療法の開発に貢献できることを嬉しく思います」と述べています。
また、アステラス製薬の経営戦略担当CStO(Chief Strategy Officer)のAdam Pearsonは、「脳や中枢神経系への遺伝子送達は、遺伝子治療において非常に困難な課題です。アステラス製薬は、深刻な遺伝性神経疾患に苦しむ患者さんに革新的な治療法を提供するために、SangamoのSTAC-BBBカプシドのような技術が重要な役割を果たすと信じています。私たちは、世界水準の遺伝子治療ポートフォリオを構築するとともに、研究、開発、製造、商業化に至るまで、患者さんに遺伝子治療を届けるために必要な能力を強化しています。今回の契約により、遺伝性疾患に苦しむ患者さんに対する革新的な治療法の開発につながると確信しています」と述べています。
本契約に基づき、SangamoはSTAC-BBBの技術をアステラス製薬に移管します。アステラス製薬は、すべての研究、および創出されたプログラムの開発、製造、商業化を行います。アステラス製薬は契約一時金として2,000万米ドルを支払います。さらに、ターゲットの追加に伴う支払いと、最大5つのターゲットに関するプログラムのマイルストンの合計最大13億米ドルに加え、1桁台半ばから後半の売上高に応じたロイヤルティ(一定の減額条件が適用される場合あり)をSangamoに支払う可能性があります。
本件によるアステラス製薬の業績への影響は、通期(2025年3月期)連結業績予想に織り込み済みです。
以上
アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えることを目指すグローバルライフサイエンス企業です。私たちは、がんや、眼科・泌尿器疾患、免疫、ウィメンズヘルスなどの多様な領域において、革新的な治療法を提供しています。研究開発プログラムを通じて、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において新たなヘルスケアソリューションを開拓しています。アステラス製薬の詳細については、www.astellas.comをご覧ください。
Astellas Gene Therapiesについて
Astellas Gene Therapiesは、患者さんに革新的な価値をもたらす可能性のある遺伝子治療のCenter of Excellenceです。当社の遺伝子治療創薬エンジンは、革新的な科学、検証済みのAAVプラットフォーム、業界を牽引する製造能力を基盤としており、眼、中枢神経系、神経筋系の希少疾患に焦点を当てています。アステラス製薬の遺伝子治療プログラムを臨床試験に向けて推進しています。サウスサンフランシスコ(米国カリフォルニア州)を拠点とし、サウスサンフランシスコ(米国カリフォルニア州)とサンフォード(米国ノースカロライナ州)、つくばに製造および研究施設を設けています。
Sangamo Therapeutics, Inc.について
Sangamoは、画期的な科学をベースに、適切な治療選択肢が存在しない、または不十分な、深刻な神経疾患に苦しむ患者さんとそのご家族の生活を変える医薬品の研究開発に注力するゲノム医療企業です。Sangamoは、ジンクフィンガーエピジェネティック調節因子が壊滅的な神経障害を治療するのに最適であり、そのカプシド発見プラットフォームが、現在利用可能な髄腔内投与カプシドを超えて、中枢神経系を含む領域へ遺伝子送達を拡大できると考えています。また、Sangamoのパイプラインには、複数の提携プログラムや提携および投資の機会を持つプログラムが含まれています。Sangamoの詳細については、www.sangamo.com、LinkedIn、Twitter/Xをご覧ください。
注意事項(アステラス製薬)
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。
アステラス製薬とSangamo 中枢神経疾患を対象とする遺伝子治療の開発に向けた新規AAVカプシドを使用するライセンス契約を締結