2024/12/27

アトナープ株式会社の株式譲渡について

株式会社 産業革新投資機構 

2024 年12月27日

アトナープ株式会社の株式譲渡について

株式会社INCJ(本社:東京都港区、代表取締役社長:勝又 幹英、以下「INCJ」)は、INCJが保有するアトナープ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:Sreedhar Prakash Murthy、以下「アトナープ」)の株式の全部を、ニプロ株式会社、NEC キャピタルソリューション株式会社が運営する NVC1 号有限責任事業組合およびアトナープ代表取締役社長 Sreedhar Prakash Murthy 氏に譲渡することを決定し、このほど譲渡が完了したのでお知らせします。

<詳細>

1. 対象会社

社 名 :アトナープ株式会社
設 立 :2009年11月
所在地 :東京都港区
代表者 :Sreedhar Prakash Murthy
事業内容:分析装置の開発、製造および販売

2. これまでの支援内容

・支援決定公表日:2016年7月19日/2019年8月22日
・支援決定金額 :7.5百万USドル/ 8百万USドル(いずれも上限)
・実投資額 :7.5百万USドル/ 8百万USドル
・参照プレスリリース: 成分を分子レベルで分析する小型装置の開発・製造をおこなうアトナープ株式会社への出
資を決定: https://www.incj.co.jp/newsroom/assets/1468893081.01.pdf

3. Exitの経緯

(1) 出資について

アトナープは、エネルギーや半導体などの製造管理や食品の品質管理をはじめとした研究過程において、気体や液体の性質および分量の測定に用いられる分析機器の開発を手掛ける。小型かつ分子レベルで成分を分析する高精度の装置の開発に強みを有し、主に、産業用質量分析装置および医療用血液分析装置を開発している。

INCJ は分析機器業界のソフトウエア化を推進し、事業会社とのオープンイノベーションにより分析機器業界における国際競争力の強化につながることを企図し、出資を決定した。

(2) 出資後の事業進捗

出資後は、アトナープが強みを有する小型かつ高精度な分析機器の研究開発を進めてきた。

これらは長時間連続測定やリアルタイムでの測定が可能な小型分析機器へ対する潜在的ニーズに合致したものであるとして、基盤技術に対し事業会社から一定の評価を受けている。現在は、事業会社とのオープンイノベーションを推進しながら、分析機器の量産化および事業の拡大を図っている。

(3) Exitの経緯・内容

INCJ は投資実行から約8年を経て、そのExit方法についてアトナープや既存株主と様々な協議・検討を行った結果、今後の同社の事業展開を考慮し、INCJ が保有する同社の株式の全部を、ニプロ株式会社、NECキャピタルソリューション株式会社が運営するNVC1号有限責任事業組合および同社代表取締役社長Sreedhar Prakash Murthy氏に譲渡することとした。

4. 主務大臣(経済産業大臣)意見

本案件は、分析機器業界において成分を分子レベルで分析する小型装置の開発・製造に取り組むスタートアップ企業に対する支援である。

本案件に対する投資活動を通じて把握された課題を踏まえ、出資先企業の事業価値向上に向けたガバナンスのあり方等を改めて検討し、今後の産業革新投資機構の投資活動に活かすことを通じて、我が国の産業競争力の強化に貢献されたい。

<株式会社INCJについて>

株式会社INCJは、2018年9月、既存の官民ファンドである株式会社産業革新機構から新設分割する形で発足しました。産業革新機構は、2009年7月、産業や組織の壁を越えて、オープンイノベーションにより次世代の国富を担う産業を育成・創出することを目的に設立されましたが、根拠法である産業競争力強化法の改正法の施行に伴い、同機構は株式会社産業革新投資機構に商号変更し、新たな活動を開始しました。株式会社INCJは、産業革新機構の事業を引き継ぐ形で、既投資先のValue up活動や追加投資、マイルストーン投資、EXITに向けた活動を主要業務として、2025年3月末まで投資活動を行っていきます。

URL:http://www.incj.co.jp/

<報道関係者からのお問い合わせ先>
株式会社 産業革新投資機構 経営企画室 広報
奥村(070-3960-3640)、三角(080-8098-0445)
東京都港区虎ノ門1-3-1 東京虎ノ門グローバルスクエア
URL:https://www.j-ic.co.jp/jp/
https://www.incj.co.jp/

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