2025年社長年頭挨拶
株式会社 JDSC2025.01.09
2025年社長年頭挨拶
JDSCのミッションと創業からの歩み
JDSCは創業以来、「データサイエンスを活用して産業課題を解決する」という理念のもと、挑戦を続けてまいりました。
2018年の創業当初を振り返ると、単なるデータの分析や可視化といった初歩的な取り組みも多くあったものでした。しかしその後市場においては徐々にデータの可用性の高まりや解析インフラの低コスト化と普及、解析手法の高度化が見られました。それに伴いユースケースも次第に増え、当社としても去る2024年はより高度なデータ活用による具体的な成果を実現できました。
直近の取り組み
製造業の顧客との取り組みにおいては付加価値向上を目指したデジタル変革が進み、物流業界では輸送効率最適化による大幅コスト減を実現しました。また、公共サービス分野では、AIを活用した次世代型のサービス提供モデルを構築し、社会全体の持続可能性向上に寄与することができました。JDSCの取り組みは、単なる分析や技術提供ではなく、「データが意思決定を支え、行動を変える力」として日本の産業に浸透しています。
2024年7月にはシステム開発大手のSCSK社との戦略的な資本業務提携が始まりました。SCSK社がシステム開発文脈で強固な関係性を有する約8,000社の顧客基盤に対して、JDSCがAIやデータサイエンスを活用しながらインパクトの大きな変革の提案を仕掛けています。既に両社の連携が無いと進まなかったであろう案件の受注実績が生まれています。
直近の数年は、新たにJDSCグループにメールカスタマーセンター社、ファイナンス・プロデュース社が加わりました。こうした新たな仲間たちとの連携を通じ、既存事業とのシナジーを創出するための基盤を整備しました。この戦略的な取り組みは、JDSCの強みであるデータ駆動型の意思決定をさらに広げ、グループ全体の価値を高めるものです。
グループ全体としては、AI/DXプロフェッショナルとして外部から助言を行うビジネスモデルだけでなく、実業をグループ内で持ち、データサイエンスを活用したバリューアップを行っていく戦略があります。長期的な、より大きな成功と産業への浸透のため、短期的には、祖業のAIソリューションビジネスよりも利益率が低い実業を持つことによる財務負荷を耐え抜きます。
昨年末に公表した中期経営計画においては、グループ全体として目指す利益水準を定めました。グループ全体で24/6期は5,000万円であった営業利益を、中計最終年度の28/6期には18億円まで高めます。それぞれの事業により不確実性が様々であることから事業ごとの内訳は開示していませんが、祖業であるAIソリューション事業はさらに高収益体質へ移行する計画となっており、足元でも順調に利益創出力が高まっています。
2025年以降の未来の取り組み
2025年、JDSCはこれまで築いてきた基盤をさらに強化し、日本の産業課題解決への挑戦を一層加速させる年と位置づけています。特に、以下の3つの領域を重点的に進めてまいります。
1.競争優位の源泉であるAIソリューション事業の再現性ある成長と、人材採用
2.成長性x収益性の双方でバランスの取れたポートフォリオによる事業成果と利益創出
3.AI/DXでの価値向上実績をもとにあらゆる産業に進出(JVやM&Aを積極活用)
また、アライアンス戦略に基づく強固なバランスシートを構築し、上記の活動を支えます。
私たちの活動の中心にあるのは、Upgrade Japan、日本の産業課題を解決することで持続可能な未来社会を支えるという使命です。これらの取り組みを通じて、JDSCは単なる技術提供企業ではなく、産業の課題解決のパートナーとして、日本の未来を共に創る存在であり続けたいと考えています。
JDSCの独自の強み
JDSCの強みは、日本を代表するトップ企業と深い協業を行い、産業課題をデータサイエンスの高い技術力で解決している点にあります。東大の各研究室との連携による高度な技術バックボーンが我々のすべての取り組みの背景にあります。その結果として、創業後間もない頃より、多様な産業でリーダー企業の信頼を得て、データから行動への変革を実現してきました。
また、「実業を持つAI企業」という点も、JDSCの特徴の1つです。子会社やジョイントベンチャーも含めた企業連携による新たな価値創造にも取り組み、短期的な財務負荷を乗り越えながらも、長期的な成長を見据えた戦略を進めています。
これらの取り組みを通じ、JDSCは日本の産業課題解決のパートナーとして、持続可能な未来社会を支え続けます。
結び
2025年も、皆様のご期待に応えるべく挑戦を続けてまいります。どうぞ本年も引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2025年が皆様にとって素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
株式会社JDSC
代表取締役CEO 加藤エルテス聡志