日本初の留置針型ミッドラインカテーテル「サーフローMidela」を発売

2025年09月25日

テルモ株式会社（本社：東京都渋谷区、社長：鮫島 光）は、9月25日にミッドラインカテーテル「サーフローMidela（ミデラ）」を全国の医療機関に販売開始します。本製品は日本初^※1の留置針型ミッドラインカテーテルで、患者さんにより低侵襲な治療の選択肢の提供と、手技の簡便化による医療従事者の負担軽減をサポートします。

サーフローMidela

サーフローMidela 穿刺時のイメージ

ミッドラインカテーテルは、上腕の末梢静脈から挿入し、カテーテル先端を腋窩（えきか：わきの下）付近に留置するカテーテルで、末梢静脈留置カテーテル（Peripheral Intravenous Catheter、以下PIVC）と末梢挿入型中心静脈カテーテル（Peripheral Inserted Central Venus Catheter、以下PICC）の間に位置する製品です。
PIVCは細い血管へのアプローチのため、カテーテルを短期間で交換する必要があり、血管の状態により再穿刺・再留置が発生する場合があり、医療従事者及び患者さん双方の負担となっていました。また、PIVCに適切な血管がない場合などはPICCを代替として選択する必要がある一方で、PICCは心臓に近い血管へのカテーテル留置のため、穿刺技術の習熟が必要とされているなどの課題がありました。ミッドラインカテーテルは、より安全に低侵襲に末梢に適合する薬剤の輸液治療を行える選択肢となります。

今回テルモが発売するミッドラインカテーテル「サーフローMidela」は簡便・確実・安全に留置できるミッドラインカテーテルを目指して開発されました。現在国内ではキット型のミッドラインカテーテルが主流で、留置針型は国内初となり、さらにC2区分（新機能・新技術）での保険適用が認められました。

本製品の特徴は以下の通りです。
■カテーテル挿入を、もっとシンプルに
・留置針型タイプのため、穿刺からカテーテル挿入までをスムーズに操作可能。
カテーテルに直接触れずに挿入できる「スライダータブ」を搭載しており、簡単かつ清潔にカテーテルを挿入可能。
・片手操作に対応しており、エコーで血管およびカテーテルの挿入の状況を確認しながら留置操作が可能。
・2種類の異なる素材を繋ぎ合わせる独自開発の「カテーテル先端ソフトチップ」で、ガイドワイヤーを使わずカテーテルを留置できる設計を実現。これにより、ガイドワイヤートラブル^※2の防止に寄与。
・様々な持ち方（挟み持ち・ペン持ち・握り持ち）に対応したグリップ形状により、安定した穿刺をサポート。

■狙った血管へ、確実にアプローチ
・テルモ独自の「3D針テクノロジー」^※3により、穿刺成功率の向上や合併症リスクの低減が期待される。

テルモが独自開発した「3D針」(イメージ)

■リスクを最小限にした、安全設計
・止血弁の搭載により血液曝露リスクを低減。
・穿刺後に内針を引き抜くと自動的に針刺し防止機構が作動する「パッシブセーフティー機能」を備え、医療従事者の安全を守る設計。
・カテーテルの抜去・ズレを抑制する専用の固定具を開発。
・PICCとの誤認を防ぐため、注意喚起ラベルを同梱し、何が血管に留置されているかを一目で判別可能。

テルモは今後も新たなテクノロジーを通じて、医療課題へのソリューションを提供してまいります。

※1 テルモ調べ

※2 折れ、曲がり、断裂、変形、コーティング剥がれなどのガイドワイヤーの破損が起因するトラブル

※3 「3D針テクノロジー」 上腕の静脈穿刺に求められる「短い刃面長」で「鋭い刃先角度」を実現した技術

製品概要

販売名：サーフローMidela
一般的名称：末梢血管用血管内カテーテル
医療機器承認番号：30600BZX00261000
保険償還価格：5,790円（上腕静脈用カテーテル）

テルモ概要

テルモは、世界に向けて医療の革新に挑戦し続けるメディカルイノベーションカンパニーです。患者さんへの揺るぎない思いとアソシエイトたちの情熱を原動力に、企業理念「医療を通じて社会に貢献する」の実現を目指しています。

1921年に東京で創業し、今では、治療技術、院内オペレーション、ライフサイエンスなどの分野で、160以上の国や地域に幅広いソリューションを提供しています。

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