2025/12/19

「河川管理の未来を切り拓く」3DWebGISを活?したシステム「X-EVA」を共同開発

ID&Eホールディングス 株式会社 

2025 年 12 月 19 日

「河川管理の未来を切り拓く」3DWebGISを活?したシステム「X-EVA」を共同開発

ID&E ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新屋 浩明)傘下の日本工営株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:福岡 知久、以下「日本工営」)は、国立大学法人東京大学(以下、「東京大学」)、株式会社建設技術研究所、アジア航測株式会社とともに、東京大学大学院工学系研究科「i-Construction システム学」寄付講座を通じて、3DWebGIS を活用した河川管理検討プロセスの高度化・省力化システム「X-EVA」(クロスィーバ)を共同開発しました。

IT 技術の進展やインフラの担い手の減少等を背景として、国土交通省では i-Construction の取り組みが進められています。河川分野では、定期的に実施される河川の縦横断測量にて、陸部・水部の地形を ALB(航空レーザ測深:Airborne Laser Bathymetry)を活用して 3D で取得しており、データの蓄積が進んでいます。X-EVA は、3D 河道測量をはじめとした河川分野の蓄積データを取り込み、河床変動解析を実施し、解析結果と合わせて、3DWebGIS 上で河道・護岸等のリスクを一元的に把握するシステムです。リスクを早期に把握することで、河川管理者の意思決定支援や住民の安全確保に貢献することが可能となります。

図 「河川管理検討プロセスの高度化・省力化システム「X-EVA」(クロスィーバ)の全体像※1

※1藤原圭哉,佐藤誠,山下千智,黒田直樹, 亀田敏弘: 3Dデータと河床変動解析を活用した河川分野におけるデジタルツインの実現に向けての提案,AI・データサイエンス論文集, 5巻1号, pp126-133, 2024.

X-EVA(クロスィーバ)の主な特徴・用途
・各種河川データを一元的に可視化する仕組みとして、3DWebGIS の Cesium を活用したシステムを構築。3D 河道測量成果を各種河川データと重ねて表示・比較することで、河道対策の優先度(緊急性)評価を可能にしています。

・具体的な事例として、施設評価の観点で、3D データによる河床高と護岸基礎高の比較が可能なほか、治水評価の観点で、システム内にある河床データから流下能力評価に必要な断面データを提供することが可能です。

・河床変動解析には、iRIC※2の Nays2DH※3をエンジンとしたシステムと連携し、解析結果を 3DWebGIS 内に反映することで、対策効果の検証結果を可視化します。

※2水工学に関連する数値シミュレーションソフトウェアの総称
※3iRIC のソフトウェアのうち、河川の流れや河床変動解析が可能なソルバー

・WebGIS 上に反映されるデータや河床変動解析システムのインプットデータは、逐次更新されており、最新の河道状況を3DWebGIS 上に反映が可能。これによりデータ整理や更新作業の効率化がはかられ、行政の維持管理コストの費用対効果の向上に貢献します。

・河床変動解析結果から危険箇所を抽出し、マップアプリの表示に加え、アラートメール通知の仕組みを構築。迅速な対応を支援します。

現在、国土交通省 水管理・国土保全局の流域データプラットフォームの取り組みや、国土交通省 都市局が推進するProject PLATEAU など、インフラに関するオープンデータ化やシステム間連携が活発化しています。今後は、これらの動向も踏まえ、X-EVA をインフラ施設の維持管理業務に活用し、データ連携及び利活用を促進することで、河川管理者の業務の効率化・高度化を目指します。X-EVA は、2025 年 12 月より河川の維持管理に係る自治体等へのサービス提供を開始する予定です。

日本工営は、今後も技術的な知見やノウハウを活かし、良質なサービスを国内外に広く展開していくことで、様々なパートナーと共にサステナブルな社会づくりに努めてまいります。

なお、本成果に関する論文・発表は以下となります。

論文 1: 藤原圭哉,佐藤誠,山下千智,黒田直樹, 亀田敏弘: 3D データと河床変動解析を活用した河川分野におけるデジタルツインの実現に向けての提案,AI・データサイエンス論文集, 5 巻 1 号, pp126-133, 2024.

※デジタルツイン・DX シンポジウム 2024 にてデジタルツイン・DX 奨励賞を受賞
論文 2: 佐藤誠,山下千智,黒田直樹, 亀田敏弘, 藤原圭哉: 自動更新機能を有するリアルタイム河床変動計算と危険箇所のアラート通知システムの開発, 河川技術論文集, 第 29 巻, pp.293-298, 2023.

論文 3: 藤原圭哉,佐藤誠,亀田敏弘,泉典洋,堀宗朗: 河川管理検討プロセスの高度化・省力化システム(X-EVA)の提案, 河川技術論文集, 第 28 巻, pp.247-252, 2022.

開発体制
日本工営
施設評価モデルの開発(WebGISシステム構築及び河床変動解析省力化ツール改良)
東京大学
共同開発成果の全体的な助言
建設技術研究所
河床変動解析省力化ツールの開発、アラートメール通知の仕組み構築
アジア航測
ALBを活用した研究用3D河道データの取得

―本件に関するお問い合せ先―
ID&E ホールディングス株式会社 経営管理本部 コーポレートコミュニケーション室
TEL:03-5276-2454 Email:c-com@n-koei.co.jp
ホームページ:https://www.id-and-e-hd.co.jp

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