2026/04/20

【記者会見】植田総裁(G20、4月16日分)

日本銀行 

植田総裁記者会見(4月16日)
――G20終了後の片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣、植田総裁 共同記者会見における総裁発言

2026年4月20日
日本銀行

―― 於・ワシントンDC
2026年4月16日(木)
午後7時15分から約36分間(現地時間)

【冒頭発言】

私からはごく簡単に、中東情勢の緊迫化が経済・物価・金融システムへの影響を含めて世界経済、金融情勢についてどういう影響を及ぼすかということ、その影響を含めて世界経済、金融情勢がどういう状況であるかということについてG20で議論が交わされたほか、経済成長等を阻害する要因への対応やグローバルインバランス、これは世界的な経常収支不均衡の問題ですが、この状況に関する議論も行ったということを大臣のお話に付け加えさせて頂きます。

【問】

日銀の植田総裁には、中東情勢を受けた海外経済の先行きが、また日本の基調インフレへの影響について今週いろいろな海外の当局者と意見交換をしてどういう感触を得られたのか、またそれに基づいて考えると 4 月に利上げを検討・議論する環境が整っているのかどうか、そこについてのお考えをお願いします。

【答】

まず世界経済、あるいはわが国経済をみる際に、やはり中東情勢の帰趨がどういうふうになるのかということが重要な影響を及ぼすという点は皆さん一致した意見でしたし、その帰趨の行方に関して現状ではかなり不透明であるということも多くの方の一致した見解だったということだと思います。そのうえで今後の決定会合等に向けてということでありますと、これは私いつも申し上げていることですけれども、今、原油価格が上がって、これがまず景気という意味では交易条件を悪化させるということを通じて景気に下押し圧力となる。しかし一方で政府の経済対策があったり、企業収益が水準としては高いということがある種のクッションとして働く。ネットでどういうふうになるのか。それにしても多少減速するとすると、それは物価には下押し圧力となるわけですが、原油価格が上昇するということがインフレ期待を通じて、それこそ基調物価にプラスの影響、上昇圧力として働くということ等も総合して考えた場合にどうなるのかということを各会合までのデータ、情報を集めて判断して、これもいつも申し上げていることですけど、私どもの見通しの実現していく確度あるいはそれにまつわるリスクを点検しながら政策判断を決めていくということでございます。

【問】

総裁にお伺いしたいんですけれども、昨日片山大臣がぶら下がりにてG7に参加した中央銀行の総裁の多くが現在は様子見のフロアだというようなことをおっしゃっていたということですけれども、日銀も今の状況を踏まえますと慎重にしっかりと影響を見極めた方がいい段階にあるのか、どうお考えかということと、今、4 月の利上げに対しては市場の織り込み度合い、20%くらいまで下がってきていますけれども、今利上げしたらかなりサプライズになるかと思いますけれども、市場に対して今、これについてメッセージがあれば頂ければ幸いです。

【答】

それではまず私から、足元の市場における利上げの織り込みについては、短期的な市場動向に関することですのでコメントは控えさせて頂きます。それから大臣が昨日おっしゃったことに関連してということですけれども、まずそもそも現在起こっていることの一つの側面は負の供給ショックで、そこで金融政策はどう対応すべきかということは、そもそも非常に難しい問題であります。あの、需要ショックに比べると難しいということです。どういう対応が正しいかということは、その時々の各国の経済・物価・金融情勢次第であるということだと思います。ただ一言付け加えれば、日本の場合は現状で、これもいつも申し上げていることですけれども、実質金利が中期ゾーンまでは非常に低いところにある、その意味で金融環境は非常に緩和的であると、これも考慮しつついろんなことを決めていきたいということでございます。

【問】

植田総裁には、先ほど総裁からイラン情勢の緊迫が続く中で先行きは見通しづらくてリスクは様々あるとご発言がありましたが、見通しづらい中でも利上げに踏み切るだけの今、物価上振れリスクがあるとお考えか、あとイラン情勢、イランへの軍事作戦から1か月半が経つ中でどのリスクをより重視すべきとお考えか教えてください。

【答】

私からは、おっしゃるように現状エネルギー価格が上がるというショックが大事なショックとして起こっていますので、物価の上振れリスクと、それから同時に景気の下振れリスク、それが両方あるような状態であるということだと思います。そういう場合の政策対応は非常に難しいとさっき申し上げた通りですが、一概にお答えするのはなかなか難しいということだと思います。一般論になりますけれども、ショックの持続性とかその他の経済環境を踏まえたうえで、最終的には私どもの 2%の物価目標を持続的・安定的に実現するという観点から最も適切な対応を選択していくということになるかと思います。

【問】

総裁には、今までの質疑応答を踏まえると、昨日大臣がおっしゃった 2~3 週間、米欧の中銀総裁が様子をみるというような認識だったということなんですけれども、そういった米欧中銀とは違う対応があり得るということなのか。また昨日IMFのゲオルギエバ専務理事は金融政策について、中東問題以前の政策運営が適切で期待インフレ率がアンカーされている国は様子見が正しい対応だとおっしゃっているんですけれども、日銀はこれには当てはまらないということになるんでしょうか。

【答】

それでは私からは、先ほど申し上げたように、例えば実質金利等でみますと非常に緩和的な金融環境である。この点はいくつかの海外の経済と違うわけですけれども、そのうえで中東情勢の帰趨が非常に不透明であるということを踏まえたうえで持続的・安定的に 2%を実現するにはどういう政策が適当かという観点から判断していくということでございます。

【問】

一点、植田総裁に確認をさせて頂きたいんですけれども、昨日のG7の議論の中で金融政策について様子見というような声が多かったということを昨日片山大臣からご紹介頂いたんですけれども、この中に日銀は含まれているんでしょうか。日銀としてG7の会合でどういうご発言をされたか教えてください。

【答】

日銀としてその点に関してG7では発言しておりません。

以上

この企業のニュース

業界チャネル Pick Upニュース

注目キーワード