2023/09/15

【ハヤカワ・ポケット・ミステリ70周年】1953年に創刊した世界最高最大のミステリ・シリーズ

株式会社 早川書房 

株式会社早川書房が1953年9月に創刊した〈ハヤカワ・ミステリ〉、通称ポケミスは今年70周年を迎えます。また、2024年に通巻2000番を予定しています。これを記念して2023年9月から2024年2月の6カ月間で世界各国の傑作ミステリの刊行や、記念グッズの発売を行います。


 2023年9月に創刊70周年を迎えたハヤカワ・ミステリ(ポケミス)は、2024年2月に通巻2000番を迎えます。そこで、この2023年9月から2024年2月の6カ月間は、ハヤカワ・ミステリ創刊70周年&2000番記念として世界各国の傑作ミステリを刊行します。

 さらに、ハヤカワ・ミステリ創刊70周年&2000番記念作品はすべて、ドイツの画家、ジグマー・ポルケの作品を使用。ポケミス・ブックデザイナーの水戸部功氏による特別なデザインでお届けします。

 記念ラインナップとして刊行される、オーストラリア、韓国、スウェーデン、アメリカ、スペイン、中国の6カ国のミステリは、本格的な謎解きや、スリラー、警察小説、ノワール、ハードボイルド、冒険小説とバラエティー豊か。
 ご期待ください。

ハヤカワ・ポケット・ミステリとは


早川書房初代社長の故・早川清が、GHQの兵隊がペイパーバックを尻ポケットに挿して持ち運んでいるのを見て、気軽に楽しめる大衆文学を届けたいという気持ちで作った世界最大のミステリ専門叢書。1953年9月のミッキー・スピレイン/清水俊二訳『大いなる殺人』(ハヤカワ・ミステリ101)の刊行から今年9月で創刊70年を迎え、来年2月には通巻2000番を迎える。

創刊70周年記念ラインナップ


9月 『渇きの地』クリス・ハマー/山中朝晶 訳
ハヤカワ・ミステリ1995
オーストラリア【2019年度英国推理作家協会賞最優秀新人賞受賞作】

 オーストラリア内陸の町リバーセンドの教会で、牧師が突然、銃を乱射し五人を殺害する事件が起きた。事件から一年後、リバーセンドへ取材に訪れた新聞記者マーティン・スカーズデンは、住民が口をそろえて牧師を庇う証言をしていることに気づく。事件の残忍さと、牧師の人間性に矛盾を感じながら取材を進めるマーティンは、町の外れに住む男から、住民の言葉を信用するなと警告を受ける。彼の言葉の意味とは?

10月 『夜間旅行者』ユン・ゴウン/カン・バンファ 訳
ハヤカワ・ミステリ1996
韓国【2021年度英国推理作家協会賞最優秀翻訳小説賞受賞作】

 災害の跡地を巡るダーク・ツアー専門旅行会社でプログラマーとして働くヨナは、上司に命令され収益の低いツアーを査定するためにベトナム沖の島の砂漠にできたシンクホールへと向かう。滞在中ヨナはひき逃げ事件を目撃し、謎の一味に加わるよう脅されてしまう。彼らは、新たなダーク・ツアーを「捏造」しようとしていた。パスポートを失くして出国できないヨナは、滞在許可証を入手するため仕方なく計画に加わるが……。

11月 『黒い錠剤 スウェーデン国家警察ファイル(仮題)』パスカル・エングマン/清水由貴子・下倉亮一 訳
ハヤカワ・ミステリ1997
スウェーデン【2023年度ペトロナ賞最優秀スカンジナビア犯罪小説賞最終候補作】

 ストックホルム北部のアパートで女性の刺殺体が発見された。交際相手の男は服役中だったが、事件当夜に仮釈放されていた。警察は男が犯人だと確信するが、スウェーデン国家警察の刑事、ヴァネッサ・フランクは、何か裏があると直感していた。事件から数日後、彼女の元に「あの男は犯人ではない」と訴える女性が現れる。さらに妊婦が殺される第二の事件が発生し――。

12月 『Don't Know Tough(原題)』イーライ・クレイナー/唐木田みゆき 訳
ハヤカワ・ミステリ1998
アメリカ【2023年度アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作】

 アメリカ、アーカンソー州の田舎町の高校生ビリーは、トレーラーハウス暮らしの貧困家庭に育ち、義父トラヴィスからは日常的に虐待を受けている。だが、彼はけた外れのアメリカンフットボールの才能を有していた。新任コーチのトレントは、ビリーの才能にほれ込み、彼をプロにしようと画策する。だが、フットボールのシーズンが始まるその日、トレーラーハウスでトラヴィスが死んでいるのが発見されて……。

1月 『Terra Alta(原題)』ハビエル・セルカス/白川貴子 訳
ハヤカワ・ミステリ1999
スペイン【2023年度英国推理作家協会賞最優秀翻訳小説賞受賞作】

 娼婦の息子として生まれたメルキオール・マリンは、コロンビアの麻薬カルテルの運び屋を行っていた。だがある日、彼は警察に逮捕され、刑務所に入れられてしまう。彼は獄中で人生を変えることになる、ふたつの出来事を体験する。ひとつは、母親が殺された事件。そしてもうひとつはユゴーの『レ・ミゼラブル』との出会いだった。
 小説の影響を受けて警察官になったメルキオールは、テラ・アルタという小さな町に配属される。彼の赴任から四年後、穏やかなテラ・アルタの町で殺人事件が起こる。

2月 『両京十五日(原題)』馬伯庸/齊藤正高・泊功・稲村文吾 訳
ハヤカワ・ミステリ2000
中国【ポケミス2000番特別作品】

 十五世紀の中国、明の時代。首都の北京から副都の南京に遣わされた皇太子は何者かによる襲撃に遭う。宮廷内に敵の内通者が潜んで自分の命を狙っていることが判明し、さらに北京にいる父の皇帝が急病との知らせが届く。皇太子は信頼できる三名の部下とともに、北京へ向かうことを決意する。敵が事件をおこすと思われるタイムリミットまでわずか十五日。迫りくる刺客と陰謀をかいくぐりながら、南京から北京へ、幾千里にもわたる決死行がいま始まる――!

装幀


『卵をめぐる祖父の戦争』以来、150冊以上のポケミスの装幀を手がけてきた水戸部功氏。創刊70周年記念ラインナップ作品は、水戸部氏のデザインでそれぞれの作品に合わせたイラストが描かれた特別な装幀でお届けします。



デザイン:水戸部功
装幀家。2010年、『卵をめぐる祖父の戦争』からポケミス・ブックデザイナーとしてハヤカワ・ミステリ全点の装幀を担当する。2011年、ハヤカワ・ミステリの装幀で第42回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。

装画:ジグマー・ポルケ
ドイツの画家、写真家。ゲルハルト・リヒターやアンゼルム・キーファーらに並ぶドイツ現代絵画の旗手として活動した。2010年没。

編集部より


今年、創刊70周年となるハヤカワ・ミステリ(ポケミス)は、記念すべき一冊目『大いなる殺人』から多くのミステリファンの皆さまに支えられてきました。
1953年という、まだ推理小説や探偵小説という言葉が主だった時代に「ミステリ」という表記にこだわり、モダンで、面白い作品を紹介することを第一義としてポケミスは創刊されました。
そしてポケミスは、2024年2月に通巻2000番を迎えます。
ここまで支えてくださった読者の皆さまにお礼を申し上げるとともに、これからもモダンで、面白い、世界各国のミステリを紹介し続けることを誓います。

70周年記念グッズ発売!


早川書房の公式グッズレーベル〈HAYAKAWA FACTORY〉に、ハヤカワ・ポケット・ミステリ70周年を記念した新商品、第一弾として『トートバッグ ハヤカワ・ポケット・ミステリ70th ナチュラル』が登場。
デザインは、ポケミスの装幀を手掛ける水戸部功氏が担当。表にはポケミス70周年ロゴをプリント。外ポケット1つ、内ポケット1つ。16.5ozの厚手トートバッグで耐久性抜群。ポケミスが70冊入る、業界最大級の大容量、ビッグトートです。




9月下旬よりAmazonのHAYAKAWA FACTORYストア、およびハヤカワ・オンラインにて発売開始いたします。
70周年記念グッズ、第二弾も近日発表予定。

詳細はこちらから
https://www.hayakawabooks.com/n/n2d561ce83b57

【仕様】希望小売価格7,920円(税込/本体価格7,200円)、素材:綿100%、キャンバス16.5oz、サイズ:高さ37cm、幅41cm、マチ20cm、持ち手54cm

提供元:PRTIMES

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