歌舞伎劇場の空間で、伝統的な能・狂言の名作をお楽しみいただく春秋座恒例人気公演、2024年11月13日(水)より一般発売開始!!
学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学京都芸術大学 舞台芸術研究センター主催 渡邊守章記念 春秋座―能と狂言
歌舞伎劇場の空間で、花道を橋掛かりにみたて伝統的な能・狂言をお楽しみいただく「春秋座―能と狂言」。本企画は〈劇場能〉の開拓を目指し2009年度に渡邊守章氏(当時舞台芸術研究センター所長)の企画・監修により始まりました。
16回目を数える今年度より、1つのテーマを複数年取り上げ、能・狂言の新たな楽しみ方、見所に迫ります。第1弾となる今回は「演出」に焦点をあて、能『二人静』他を、観世銕之丞、観世淳夫、野村万作、野村萬斎、野村裕基はじめ、豪華出演陣で上演します。
渡邊守章記念「春秋座―能と狂言」開催概要
日時:2025年2月8日(土)14:00開演 ※ロビー開場は開演の30分前
会場:京都芸術劇場 春秋座 (京都芸術大学内)〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116
チケット料金:一階席 一般7,500円 / 友の会 7,000円、二階席 一般6,500円 / 友の会 6,000円
学生&ユース:2,500円
※ユースは25歳以下、学生&ユースは要証明書提示 ※未就学児のご入場はご遠慮ください
主催:京都芸術大学 舞台芸術研究センター
協力:銕仙会、万作の会
公演情報詳細:https://k-pac.org/events/12245/
公演情報
プレトーク「演出をめぐって」
片山九郎右衛門(観世流シテ方)
天野文雄(大阪大学名誉教授)
狂言『宗論』
シテ(浄土僧):野村万作、シテ(法華僧):野村萬斎、アド(宿屋):野村裕基
能『二人静 立出之一声』
前シテ(里女)・後シテ(静御前):観世銕之丞 ツレ(菜摘女):観世淳夫
ワキ(勝手宮神主):宝生常三
笛:竹市学、小鼓:大倉源次郎、大鼓:亀井広忠 後見:青木道喜、鵜澤光、安藤貴康
地謡:片山九郎右衛門、味方玄、浦田保親、片山伸吾、分林道治、橋本忠樹、梅田嘉宏、浅井風矢
舞台監督:小坂部恵次、大田和司(京都芸術大学 舞台芸術研究センター)
照明デザイン:藤原康弘
◎公演の見所
『二人静』(撮影:前島吉裕)
『宗論』(撮影:政川慎治)
『宗論』(撮影:政川慎治)
能『二人静』の演出!
『二人静』はシテである静御前と彼女に憑依されたツレの菜摘女の相舞が見所といわれています。同装で同じ動作となるのが眼目ですが、面をつけた状態での相舞は相当な技量を要し、これまでも様々な演出が試みられてきました。
今回は小書き「立出之一声(たちいでのいっせい)」での上演となりますが、春秋座の舞台で二人の静がどのように舞うのか、是非ご注目ください。
芸を継ぐ家族の競演!
能『二人静 立出之一声』では静御前を観世銕之丞、菜摘女を観世淳夫が勤め、狂言『宗論』では野村万作、野村萬斎、野村裕基の三世代が揃います。世代を超えて受け継がれる伝統芸能の魅力をお届けします。
宗教問答と静の造形 ―『宗論』と『二人静』―
『宗論(しゅうろん)』は、都への道中で行き合い、同じ宿に泊まった二人の僧がくり広げる滑稽な結末をとおして、当時の浄土宗と日蓮宗の宗派意識を諷した、いかにも狂言らしい作品です。
この狂言は、作られた時代の社会に加え、『七十一番職人歌合(しちじゅういちばんしょくにんうたあわせ)』や天正7(1579)年に行われた〈安土宗論(あづちしゅうろん)〉などが伝える浄土と法華の二宗を念頭においたものと思われますが、二人はたがいに自派の優越を誇示して譲りません。ところが、夜中の勤行に目をさました二人が唱え始めたのはなんと……。
今回は、浄土僧・法華僧ともシテでの上演です。とりわけ万作・萬斎による舞台はその感が強くなります。曲名の『宗論』には現在と同じ宗派意識がこめられているようです。
『二人静(ふたりしずか)』は、春浅い吉野の勝手明神(かつてみょうじん)の神前が舞台の能です。
明神に仕える菜摘みの女に取り憑いた静御前の霊が、義経にしたがった逃避行を語り、鎌倉の頼朝の御前で「しづやしづ、しづの苧環(おだまき)くりかへし」と謡って舞ったことを序ノ舞で表わします。ここは菜摘みの女と静の霊とが、金の静烏帽子(しずかえぼし)・長絹(ちょうけん)という同装で現われ、同じ動作になる眼目のところです。そういう能は現行曲ではこの曲だけですが、これに異を唱えたのが江戸中期の観世元章(かんぜもとあきら)の小書(こがき)です。
これだと静の霊が長いこと橋掛りで動かないのですが、これはこれで『二人静』の見どころを封印してしまいます。明治の宝生九郎が、二人もの名手は座内にいるわけがないと廃曲にした例もありますが、今回の銕之丞氏の演出はその中間です。これは30年ほど前に当時六之丞だった梅若桜雪(うめわかろうせつ)氏が演じはじめ、その後、銕仙会でいろいろと試みられてきたものをベースにしています。
作者は不明ですが、世阿弥の『五音(ごおん)』からほぼ同世代の井阿弥(いあみ)の作という説もあります。「一日経」の語も作者を考えるヒントになるかもしれません。
なお、トークは複数年ごとに上演曲に即した話題になります。今回からは「演出」です。
(天野文雄)
■チケット発売日
友の会先行 11月12日(火)10:00
一般発売 11月13日(水)10:00
※チケット発売日はチケットセンター窓口での販売をいたしません。劇場オンラインチケットストアをご利用いただくか、お電話にてお申込みください。
■チケット取扱い
〇京都芸術劇場チケットセンター(窓口販売・電話予約) 075-791-8240 (平日10:00-17:00)
〇劇場オンラインチケットストア※要会員登録(無料) https://k-pac.org/
〇チケットぴあ https://t.pia.jp/
〇イープラス https://eplus.jp/
■託児サービス(要事前予約)
対象:生後6ヶ月以上、7歳未満
料金:お子様1名に付き1,500円
申込期間:2024年11月13日(水)10:00~2025年1月31日(金)17:00まで
予約:https://forms.gle/W3DddFHLKQupF2or6
お問合せ:舞台芸術研究センター 075-791-9207(平日10:00-17:00)
京都芸術劇場(春秋座・studio21)について
2001年に京都造形芸術大学(現 京都芸術大学)内に開設された、国内の高等教育機関では初めて実現した大学運営による本格的な劇場です。主に歌舞伎の上演を想定してつくられた大劇場=春秋座と、主に現代演劇・ダンスの上演を想定してつくられた小劇場=studio21という、まったくタイプの異なる二つの空間から成り立っており、伝統演劇・芸能から最先端のマルチメディア・パフォーマンスまで、現代の多様な舞台芸術(=performing arts)を幅広くカバーできる施設を誇っています。
舞台芸術を通じて京都における伝統と創造の姿を全国へ、そして世界へと発信しています。
劇場WEBサイト:https://k-pac.org/
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X(旧Twitter):@KyotoArtTheater
Instagram:kyoto_art_theater
提供元:PRTIMES