【新サポートサービス】IoT・DX活用の「スマートファクトリ」実現に向け製造工程の把握や管理、作業者への指示や支援等、製造実行システム「Sodick MES」提供開始のお知らせ

2022/11/01  株式会社 ソディック 

2022 年 11 月 1 日

新サポートサービス
IoT・DX 活用による生産現場全体の最適化 「スマートファクトリー」実現に向け
製造工程の把握や管理、作業者への指示や支援などを行う“製造実行システム”
「Sodick MES」提供開始のお知らせ


株式会社ソディックは、製造工程の把握や管理、作業者への指示や支援などを行う“製造実行システム”「Sodick MES(Manufacturing Execution System)」の提供を 2023 年春から開始、IoT・DX の活用による生産現場全体の最適化、「スマートファクトリー」実現に向けた新サポートサービスとして展開していきます。

Sodick MES は「資源をムダなく利用し、生産効率の向上を図る」ことを目標に、生産活動における品質・コスト・納期を継続的に改善するため現場情報を収集し、評価・分析を通じた生産効率の最大化を目的としています。

その特徴は「工場の生産ラインの各製造工程との連携」です。お客様は、作業のスケジューリング・生産資源の配分と監視・品質管理・データ収集・保全管理など 11 の機能から、必要に応じた最適な機能を選択して利用出来ます。例えば金型製造などの個別受注生産現場においては、生産管理システムと工作機械の稼働情報を連携することで、リソース(人・機械)ごとの能力まで加味した最適な生産計画の立案と、実際の生産過程における実績収集・分析・カイゼンを支援。全体最適化を図ることで生産性の向上とコスト低減を実現し、ムリ・ムダ・ムラの無い利益体質へ導きます。

なお、Sodick MES を「JIMTOF 2022」(11 月 8 日~13 日:東京ビッグサイト:東 4 ホール E4021)へ出展、同サポートサービスの運用モニターにご協力いただけるユーザーをブース内にて募集いたします。

■新サポートサービス「Sodick MES」提供開始の背景

近年、工場や生産ラインにおいては単なる稼働状況の「見える化」にとどまらず、工場全体の最適化を目的とした「スマートファクトリー」を実現する IoT・DX が求められています。ソディックでは 1998年以降発売の機種にデータを取り出すための独自の通信インターフェイスを標準搭載、IoT・DX が提唱される以前から生産現場全体の最適化「スマートファクトリー」実現に向けた取り組みを推進してきました。近年発売の最新機種では国際規格の OPCUA や MTConnect に対応し、SCADA や BI ツールといった「見える化」アプリケーションでお客様が工作機械のデータを活用できるように努めています。しかし、未だ多くのお客様が単なる機械稼働の「見える化」でさえ実現に至っていないのが実状と思われます。このような状況に対し、当社では機械稼働の「見える化」機能を簡単に実現する無償アプリケーション「LQ-Message」を工作機械に標準で提供。これにより別途 SCADA や BI ツールをご用意いただかなくてもワンストップで簡単に見える化・データ活用が出来ます(既存ユーザーも当社お客様ポータルサイト「Sodick Connect」で無償ダウンロード可能)。

今回、提供を開始する Sodick MES は、機械単体の個別最適にとどまらず、さらなる IoT・DX の推進をお求めのお客様に対して、工場や生産ラインを実際の生産活動と合わせてすべて「見える化」することで、生産工程管理システムと工作機械のデータ連携を図り、生産ラインはもとより工場全体の最適化、スマートファクトリー実現をサポートすることをコンセプトとして展開するものです。

■新サポートサービス「Sodick MES」の主な機能と概要

Sodick MES の狙いは、金型製造などの個別受注生産現場において、リソース(人・機械)ごとの能力まで加味した最適な生産計画立案を支援し、生産性の向上とコスト低減を図ることです。

その主な機能は下記の通りです。

(1)急な変更や特急品への対応

特急品の投入や仕様変更、急な納期変更などに対して、全体の計画を組み直す、優先度の高い製品以外の日程を組み直す、一定期間の計画を組み直す、など適切な日程計画を短時間で作成することが可能。また、素早い情報共有により納期遅れを大幅に改善。

(2)計画工数や工程計画の標準化への対応

個別仕様の多い個別受注生産であっても標準化は非常に重要で、過去の部品構成や加工手順を再利用することが多い。これに対して部品構成パターンや工程手順パターンをマスター登録できるため、類似製品の部品構成や工程手順、作業実績などを基に工程設計の時間短縮が可能になるとともに標準化を進めることが容易。

(3)3 次元データや加工指示書などへの迅速なアクセス

個別受注生産の製造現場では、NC データや加工指示書、組付けや検査などで必要な 3 次元データ、加工全般で用いられる仕様書なども製品ごとに異なる場合が多い。Sodick MES では工程設計情報に対して、関連ファイルやフォルダをリンクすることが出来、リンクされたデータは現場端末よりワンタッチで参照でき、加工担当者は正確かつ容易に必要なデータにアクセス可能。

(4)主要な生産管理システムとのデータ連係を実現

金型製造のような個別受注生産現場では、最適な計画立案が生産性向上やコスト低減につながるため、現在・過去の実績を収集して将来の計画立案に反映する必要がある。このたび業界に先駆けて(株)シー・アイ・エム総合研究所「Dr.工程 PRO」、(株)C&G システムズ「AIQ」、(株)ものレボ「Monorevo」(以下 Sodick MES と総称)と、ソディック工作機械とのデータ連携を実現し、以下の機能を提供。

① 機械から収集した稼働信号を基に、Sodick MES に精度の高い実績を計上② 着手や状態切替えは、わかりやすい画面からシンプルな操作で入力可能③ 機械ごとの稼働履歴、稼働率、アラーム発生時間などをビジュアルに表示

(5)新規の工程計画立案でも高い見積もり精度を実現

稼働実績収集に基づく計画立案では、過去に類似したケースがないと見積精度が大幅に低下することが多い。ソディックの「ウルトラハイスピードミーリングセンタ」シリーズ製品は加工時間や加工速度分布の表示が可能なシミュレーションソフトウェア「MotionExpert-AI」が利用可能で、Sodick MES との連携により新規の工程計画立案においても高い計画見積もり精度を実現。

■新サポートサービス「Sodick MES」の今後の展開

Sodick MES では最適な生産計画立案の次の段階として「最適自動生産」を見据えています。これまで自動化が難しいとされていた一品一様の金型個別受注生産においても

・ 一気通貫の CAD/CAM プログラミング
・ 3 次元測定器を用いた外段取りによる加工作業の標準化
・ 2 次元バーコードによる加工作業のシステム化
によって「金型個別受注生産に対応する自動化システム」を実現していきます。

■新サポートサービス「Sodick MES」提供予定価格

価格:未定

■お問合せ先 株式会社ソディック 広報室
横浜市都筑区仲町台三丁目 12 番 1 号 TEL:045-942-3111(大代)

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