ソディックとシー・アイ・エム総合研究所、製造業の生産性向上に向けOPC UAを活用した共同ソリューション開発を開始

2022/11/02  株式会社 シー・アイ・エム総合研究所 

OPC UAを活用した実用可能なレベルでのソリューション開発に向けた取り組み

株式会社 ソディック(代表取締役社長:古川 健一、本社:神奈川県横浜市、以下ソディック)と株式会社 シー・アイ・エム総合研究所(代表取締役:富田 英史、本社:東京都目黒区、以下CIM総研)は、製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向け、産業オートメーション分野におけるオープンな国際標準規格であるOPC UAを使用した実業務レベルで活用可能な製造業向けソリューションの共同開発を開始しました。





本取組の背景

近年、コロナウィルス感染症の拡大や、為替相場の急激な変動、国際情勢の変化など、製造業は非常に不確実性の高い環境にさらされています。
「令和元年度ものづくり基盤技術の振興施策」(2020年版ものづくり白書)では、そのような不確実性が高い状況下において、急激な環境変化に柔軟に対応し自己を変革する能力であるダイナミック・ケイパビリティの獲得が必要と触れています。そして、「令和三年度ものづくり基盤技術の振興施策」(2022年版ものづくり白書)では、ダイナミック・ケイパビリティを強化するための重要なデジタル技術の1つとして製造実行システム(MES)が取り上げられています。
しかし、日本の製造業はドイツの「インダストリー4.0」や中国の「中国製造2025」などに後れを取ってしまっている現状があると考えます。
そこで、ソディックとCIM総研は、「日本版インダストリー4.0」を構築し、日本の製造業をもう一度世界の中心へ導く為の取組を始めました。
その第一歩として、機械メーカとシステム会社の枠を超えてOT(オペレーショナル・テクノロジー)とIT(情報技術)を効果的に接続し、実際に業務に活用できるソリューションレベルまでのシステム開発を開始しております。


今回の取り組み

ソディックの持つNC放電加工機をはじめとした幅広い工作機械における知見と、CIM総研の持つ金型等の個別受注生産事業者向け工程管理システムDr.工程PROの開発・導入における知見を統合し、OPC UAの通信規格サポートのレベルにとどまらず、実際の製造現場における生産性向上を実現するソリューションとしての開発を目指します。

【日本の製造現場の現状】
数年前からIoTの導入により工場内の業務を自動化・リアルタイム化し、計画・実績データの収集、分析する事による生産性向上や競争力の強化に取り組まれている企業は多くあります。
しかし、現実には生産管理システムなどのシステムと機械との連携は膨大な費用が掛かる事もあり、実際の業務での活用レベルまで至っている企業は少ないと思われます。
原因の一つに、システムを提供する各ITベンダー、各機械メーカの間の共通言語が無く、個々の企業が閉じた世界でシステム・機械を提供してきたことがあげられます。
そのため、連携システム構築には膨大な労力と費用がかかってしまい、本来注力すべき効果的な相互連携によるソリューション実現への段階に進むためのハードルが高いのが現状です。

【ソディックとCIM総研の取組】
ソディックとCIM総研は、両社とも製造業の中でも管理の難易度が高い金型製造のお客様を多く抱えています。
金型製造現場では、設計変更や特急対応が多く計画通りにいかない事が当たり前で、常に臨機応変な対応が必要となります。
そのため、より設計部門・生産計画部門・現場作業者のリアルタイムな情報共有が求められてきました。
そのような状況の中で、お客様の生産性向上や競争力の強化実現の為、ソディックの工作機械とCIM総研の個別受注生産向け工程管理「Dr.工程PRO」を、より低コストで実業務において活用できるように密接に連携する為の取組を開始いたしました。

また、本取組の汎用性を高めるため、OPC UAという共通言語で工程計画情報や、加工終了予定予測時間、加工実績を相互共有することで、製造現場の状況をリアルタイムに把握し、現場作業員の負荷を軽減、更に実績に応じた最適な日程計画を自動再作成の実効性や今後の連携可能性を高められることを目指します。




OPC UAについて

OPC Unified Architecture(OPC UA)は、OPC Foundationにより開発された産業オートメーション分野などで活用可能なデータ交換のためのオープンな国際標準規格です。
OPC Foundationが2008年に発表し、現在ではIEC62541として国際標準化されています。
OPC UAは特定のプラットフォームに縛られないオープン性とその堅牢性から、はOT(オペレーショナルテクノロジー)とIT(情報技術)を接続し、スマートファクトリー化をめざすインダストリー4.0の重要な要素として注目されています。


今後の予定

2022年11月8日から東京ビッグサイトで開催される、第31回日本国際工作機械見本市「JIMTOF2022」におけるソディックのブースでもプロトタイプ版のリリースに関する展示を行います。
また、より多くの製造事業者様に活用いただけるよう、本取組に賛同いただけるITベンダー、機械メーカ各企業様との積極的な連携も並行して進めてまいります。


株式会社ソディック(東京ビックサイト 東4ホール E4021)
JIMTOF特設サイト:https://jimtof.sodick.jp/
※(株)ソディックブースに(株)シー・アイ・エム総合研究所の説明員も参加し、本件について説明させて頂きます。


会社概要

社名:株式会社 ソディック
代表取締役社長:古川 健一
本社所在地:神奈川県横浜市都筑区仲町台3-12-1
URL:https://www.sodick.co.jp/

社名:株式会社 シー・アイ・エム総合研究所
代表取締役:富田 英史
本社所在地:東京都目黒区下目黒1-6-20 明治安田生命ビル6F
URL:https://www.cim.co.jp/

他の画像

関連業界