【第四回花粉飛散傾向】1都12県でスギ花粉の飛散開始、来週にかけての高温で飛散が本格化

2024/02/14  株式会社 ウェザーニューズ 

2024.02.14

第四回花粉飛散傾向を発表 花粉観測機「ポールンロボ」がスギ花粉の飛散を検知

【第四回花粉飛散傾向】1都13県でスギ花粉の飛散開始、来週にかけての高温で飛散が本格化

〜花粉症対策に、1時間ごとの花粉予報や通知サービスをアプリで無料提供〜

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、花粉観測機「ポールンロボ」の花粉観測や、ウェザーニュースアプリのユーザーからの花粉症の症状報告を総合して、関東や九州など1都13県が2月13日までに「花粉シーズン」に入ったことを発表しました。来週にかけて西日本や東日本でスギ花粉の飛散エリアが急速に拡大する予想です。西日本と東日本ではスギ花粉の飛散開始後すぐに飛散が本格化し、3月上旬から中旬まで続きます。3月中旬になるとヒノキ花粉が増加し、3月下旬から4月中旬には西日本と東日本の各地でヒノキ花粉が本格的に飛散する見込みです。

一度飛散が始まると気温が低い日でも花粉が飛びやすくなります。また気温が15℃を上回り、風の強い日には大量飛散のおそれがあります。花粉症の症状が出る方はマスクや目薬などで万全の対策をとるようにしてください。外干しした布団や洗濯物は、よくはたいてから取り込むことが有効です。
なお、ウェザーニュースアプリの「花粉Ch.」では、1時間ごとのピンポイント飛散予報や、リアルタイムの飛散状況、通知サービスなどを無料で提供しています。花粉症対策にお役立てください。

<ポイント>
1. 暖冬で飛散開始が早まり、1月下旬から九州や中国、東海、関東の一部でスギ花粉の飛散開始
2. スギ花粉は2月中旬から、ヒノキ花粉は3月中旬から本格的に飛散
3. 夏の高温・多照で雄花の生育が促され、飛散量は全国的に平年並〜平年を上回る予想

▼スマホアプリ「ウェザーニュース」をダウンロード
https://weathernews.jp/app/

▼ウェザーニュースウェブサイト「花粉Ch.」
https://weathernews.jp/s/pollen/

<速報>1都13県で花粉シーズンに突入

2月13日に東京都が「花粉シーズン」に入りました。東京都では、昨年よりも1日遅い飛散開始です。2月7日に長崎県が「花粉シーズン」に入った後、徐々に花粉飛散のエリアが拡大しています。2月13日までに1都13県で花粉の飛散が始まったとみています。

▼各地の飛散開始日
2/7 長崎県
2/8 鹿児島県
2/9 福岡県、熊本県
2/10山口県、和歌山県、静岡県
2/11 宮崎県、佐賀県、愛媛県
2/12 大分県、埼玉県
2/13 東京都、神奈川県

スギの雄花は暖かくなると花粉を飛ばし始め、特に風が強い日は飛びやすくなります。今冬は低気圧と高気圧が周期的に通過することで寒気と暖気が入れ替わり、気温の変動が大きくなっています。低気圧と高気圧が入れ替わるタイミングでは風も強く吹きやすいことから、比較的気温が高い九州で2月上旬から花粉が飛散し始め、関東でも気温が上がり風が強く吹いた13日に飛散が多くなったと考えられます。

<花粉シーズン開始判断の目安>

・花粉が飛びそうな日に、各都道府県で3割以上のポールンロボが2日以上10個を上回る花粉を観測
・ウェザーニュースアプリのユーザーからの花粉症の症状報告、周辺の研究機関や病院などのダーラム観測データ

以上をもとに、総合的に判断しています。

来週にかけて西・東日本にスギ花粉の飛散エリアが急速に拡大

2月中旬から下旬にかけて日本の周辺を低気圧と前線が次々と通過し、断続的に暖気が流れ込みます。ここ数日の暖かさは週後半になると一度収まりますが、18日頃には再び春本番を思わせる暖かさになる予想です。気温の上昇に加えて前線通過などによって風も強まり、花粉が飛びやすくなります。今後20日にかけてスギ花粉のエリアは西日本・東日本・東北南部で急速に拡大し、2月下旬から3月上旬には東北北部の一部でもスギ花粉の飛散が始まるとみています。

西・東日本ではスギ花粉の飛散開始後すぐに本格化、3月中旬からはヒノキ花粉が増加

西日本、東日本ではスギ花粉の飛散開始後、まもなく飛散が本格化する予想です。特に20日にかけては気温が高く、各地でスギ花粉が本格的に飛び始め、九州では3月上旬にかけて、その他の西日本や東海、関東では3月中旬にかけて、本格的な飛散が続く予想です。北陸や東北南部では2月下旬から3月下旬に、東北北部では3月上旬からよ4月中旬にスギ花粉が本格的に飛散する見込みです。また、西日本や東日本では3月中旬になるとスギ花粉の飛散量は徐々に減少し、代わってヒノキ花粉の飛散が増加します。3月下旬から4月中旬には西日本や東日本の各地で、ヒノキ花粉が本格的に飛散する見込みです。北海道でシラカバ花粉の飛散が本格化するのは4月下旬〜5月中旬の予想で、ちょうどゴールデンウィークと重なる可能性があります。

<飛散量:全国的に平年並〜平年を上回る予想>

夏の高温・多照で雄花の生育が促されたため、花粉飛散量は平年と比べると近畿から東北では平年をやや上回るエリアが多く、九州南部と中国・四国では平年並のエリアが多くなります。北海道では平年の約2倍と飛散量が多くなる予想です。全国平均では平年比で125%となる予想です。
2023年と比べると、北日本の一部では2023年を大きく上回るものの、その他のエリアでは広範囲で2023年を下回る予想です。2023年の飛散量が記録的に少なかった北海道ではその反動で2023年の約6倍の飛散量になる予想です。一方、2023年に飛散量が多かった西日本や関東では飛散量が減少し、2023年の半分程度になる地域もあるとみています。全国平均では2023年比で67%となる予想です。

* 第三回花粉飛散傾向(1/17発表)から飛散量予想の変化はありません。
詳細は「第三回花粉飛散傾向」をご覧ください。
/news/45608/

* 本プレスリリースでは、以下のように定義しています。
天候の平年 :1991〜2020年の過去30年平均
花粉飛散の平年:2013〜2022年の過去10年平均

 

 

都道府県別の2024年花粉飛散傾向

エリア

都道府県

花粉飛散量
(2023年比:%)

花粉飛散量
(平年比:%)

花粉シーズン
開始予想

花粉シーズン
終了予想

北海道

北海道

593

202

4月中旬

6月上旬

東北北部

青森県

186

140

3月上旬

4月下旬

岩手県

99

140

2月下旬

4月下旬

秋田県

197

158

2月下旬

4月下旬

東北南部

宮城県

71

149

2月中旬

4月下旬

山形県

74

122

2月下旬

4月下旬

福島県

46

118

2月中旬

4月下旬

関東・山梨

茨城県

53

122

2月中旬

4月下旬

栃木県

48

123

2月中旬

4月下旬

群馬県

51

112

2月中旬

4月下旬

埼玉県

88

121

2/12

4月下旬

千葉県

75

122

2月中旬

4月下旬

東京都

72

117

2/13

4月下旬

神奈川県

59

113

2/13

4月下旬

山梨県

80

137

2月中旬

4月下旬

北陸・長野

長野県

106

145

2月中旬

4月下旬

新潟県

51

121

2月中旬

4月下旬

富山県

55

124

2月中旬

4月下旬

石川県

46

126

2月中旬

4月下旬

福井県

48

122

2月中旬

4月下旬

東海

静岡県

96

129

2/10

4月下旬

愛知県

116

131

2月中旬

4月下旬

岐阜県

100

145

2月中旬

4月下旬

三重県

69

138

2月中旬

4月下旬

近畿

滋賀県

87

139

2月中旬

4月下旬

京都府

53

120

2月中旬

4月下旬

大阪府

62

126

2月中旬

4月下旬

兵庫県

55

134

2月中旬

4月下旬

奈良県

59

144

2月中旬

4月下旬

和歌山県

70

113

2/10

4月下旬

中国・四国

岡山県

51

118

2月中旬

4月下旬

広島県

49

114

2月中旬

4月下旬

鳥取県

42

111

2月中旬

4月下旬

島根県

47

106

2月中旬

4月下旬

山口県

68

111

2/10

4月下旬

徳島県

53

115

2月中旬

4月下旬

香川県

48

109

2月中旬

4月下旬

愛媛県

55

99

2/11

4月下旬

高知県

85

98

2月中旬

4月下旬

九州

福岡県

96

129

2/9

4月中旬

佐賀県

85

131

2/11

4月中旬

長崎県

83

132

2/7

4月中旬

大分県

68

116

2/12

4月中旬

熊本県

80

114

2/9

4月中旬

宮崎県

66

99

2/11

4月中旬

鹿児島県

51

97

2/8

4月中旬

全 国

67

125

-

-

※平年:天候の平年は1991〜2020年の過去30年平均、花粉飛散量の平年は2014〜2023年の過去10年平均
※飛散量:花粉観測機「ポールンロボ」が観測すると想定される花粉数。過去のポールンロボの観測データをもとに予想を算出
※花粉シーズンの定義:花粉観測機「ポールンロボ」の観測に加え、ユーザーからの症状報告を加味
花粉シーズン開始:3割以上のポールンロボが1日10個以上の花粉を観測。症状が重い人、敏感な人に症状が出始める目安
花粉シーズン終了:7割以上のポールンロボが1日10個以下の花粉を観測

 

 

 

参考:ウェザーニューズの花粉の取り組みについて

<花粉飛散傾向>
ウェザーニューズでは毎年、花粉の飛散量や飛散時期の予測についてまとめた「花粉飛散傾向」を発表しています。花粉飛散傾向では、過去の花粉飛散量や夏の天候、冬〜春の天候の予想などの気象データ、雄花の着花量に関する調査の結果などをもとに、花粉の飛散量と飛散時期を予測します。雄花の着花量に関する調査としては、11月に全国のウェザーニュースアプリのユーザーと実施する雄花調査に加えて、12月に環境省から発表されるスギ雄花花芽調査の結果も用いています。

花粉観測機「ポールンロボ」

<全国1,000か所に展開する花粉のリアルタイム観測>
ウェザーニューズでは2005年から花粉の観測に取り組んでいます。一般のご家庭や病院、学校などのご協力のもと、独自開発した花粉観測機「ポールンロボ」を全国に約1,000台設置し、花粉のリアルタイム観測を行っています。ポールンロボは空気中の花粉を1分ごとに観測し、データをウェザーニューズに送信します。従来の花粉観測手法であるダーラム法によりも高頻度かつ高解像度で観測できる点が強みで、ポールンロボによる観測データはウェザーニュースの花粉情報サイト「花粉Ch.」で確認することができるほか、毎日の花粉飛散予報にも役立てられています。

<花粉の新ランクに対応、1時間ごとの飛散予報がわかる「花粉Ch.」>

リアルタイムの飛散状況1時間ごとの飛散予報

ウェザーニュースアプリでは全国各地の詳細な花粉情報を公開しています。1時間ごとの花粉飛散予報やリアルタイムの飛散状況がピンポイントで確認可能です。花粉飛散予報は、日本花粉学会 花粉情報等標準化委員会により改定された新表示ランク(※1)に対応し、少ない/やや多い/多い/非常に多い/極めて多い、の5ランクで提供します。また、自分の花粉症のタイプが診断できる「花粉症チェックシート」や、毎朝の花粉予報や臨時の大量飛散情報をプッシュ通知する『花粉対策アラーム』など様々な機能で、花粉症の方がつらい季節を少しでも楽に過ごせるよう、対策をサポートします。

※1
日本花粉学会 花粉情報等標準化委員会:https://square.umin.ac.jp/psj3/jp/PSJ_polleninfo_standardization.pdf
環境省 報道発表「令和5年度スギ雄花花芽調査の結果等について」:https://www.env.go.jp/press/press_02568.html

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