研究環境基盤部会(第91回) 議事録

2017年11月14日 

研究環境基盤部会(第91回) 議事録

1.日時

平成29年10月13日(金曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省3階 第1特別会議室

3.議題

  1. 今後の共同利用・共同研究体制の在り方について
  2. その他

4.出席者

委員

稲永忍部会長、勝悦子委員、小長谷有紀委員、井本敬二委員、小林良彰委員、佐藤直樹委員、橘・フクシマ・咲江委員、永田恭介委員、藤井良一委員、山内正則委員、横山広美委員、相田美砂子委員、加藤百合子委員、観山正見委員、森初果委員、龍有二委員

文部科学省

西井学術機関課長、錦学術研究調整官、早田学術機関課課長補佐、高見沢学術機関課課長補佐、藤川学術機関課連携推進専門官、その他関係者

5.議事録

【稲永部会長】 皆さん、こんにちは。定刻になりましたので、ただいまより、科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会第91回を開催いたします。
委員の先生方におかれましては、御多忙の中、御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
まずは、事務局から委員の出欠、配付資料の確認をお願いします。
【早田学術機関課課長補佐】 本日は、松本委員、天羽委員、伊藤委員、瀧澤委員、松岡委員、八木委員が御欠席でございます。
配付資料の確認をさせていただきます。資料は議事次第に記載のとおり、資料1から3及び参考資料1、2を配付しております。不足等がございましたら、事務局までお申し付けください。なお、参考資料2につきましては、机上資料とさせていただいております。
以上でございます。
【稲永部会長】 よろしいでしょうか。
それではまず、議事に入る前に、「平成30年度概算要求の状況について」、事務局より報告をお願いします。
【早田学術機関課課長補佐】 それでは、平成30年度概算要求の状況について、資料1を用いて説明させていただきます。
資料1の1ページを御覧ください。平成30年度文部科学省関係の概算要求の全体をまとめたペーパーでございます。文部科学省としましては、平成30年度に5兆8,380億円、前年度5,283億円増の要求をしているところでございます。このうち、共共拠点の関係の予算につきましては、右の囲みの中にございます国立大学法人の基盤的経費の充実、1兆1,409億円の中に含まれております。共同利用・共同研究体制の充実による基礎科学力の強化としまして、運営費交付金の中で418億円要求しているところでございます。これは、共共体制の中核を担う附置研・センターの強化・充実とともに、大型プロジェクトの推進を図るための予算として要求しているところでございます。
2ページ目を御覧ください。2ページのオレンジ色の資料につきましては、運営費交付金の全体像でございます。運営費交付金につきましては、1兆1,409億円ということで、対前年度439億円増でございます。この中で基礎科学力の強化としまして、赤い囲みの中にありますとおり、1つの柱が立っております。そして、共共体制を牽引する附置研・センターの改革・強化としまして、108億円(前年度39億円増)、学術研究の大型プロジェクトの推進としまして、310億円(前年度97円増)の要求をしているところでございます。
3ページ目を御覧ください。共共体制の強化・充実につきましては、実は運営費交付金以外に、施設整備費補助金、また、先端研究推進費補助金の中でも要求をしているところでございます。その総額としましては、588億円でございまして、括弧書きの中にある166億円というのが、対前年度増の額というところでございます。
皆様に今御議論いただいております国際共同利用・共同研究拠点制度の創設につきましては、1ポツ・マル3のところで、12億円、新規事項として要求しているところでございます。
その国際共共拠点につきましては、5ページを御覧ください。
背景・目的のところにつきましては、今まで皆様に御議論いただいた内容を整理しております。
制度の概要でございますが、今回、国際共共拠点としまして、概算要求12億円の内訳でございますが、1拠点当たり2億円を6拠点という形で要求しております。6の考え方でございますが、理工系、医学・生物系、人文系、それぞれ3分野に2拠点ずつということで、6というような形で打ち出しているところでございます。
予算の使途でございますが、国際的な共同利用・共同研究を一層活性化させるための外国人研究者招聘費(滞在費・旅費)、外国人研究者支援のための職員人件費、共同研究費、設備費、世界的な中核拠点に求められる若手研究者育成費等を想定しているところでございます。
概算要求の説明については、以上でございます。
【稲永部会長】 ありがとうございました。
何か御質問等ございますでしょうか。どうぞ。
【藤井臨時委員】 1ページのところの囲みの中の学術研究の大型プロジェクトの推進とありますけれども、具体的には、例えば、どういうものを考えておられるのでしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 学術研究の大型プロジェクトの推進につきましては、お手元の資料の中にございます、省略させていただいたのですが、8ページ目と9ページ目を御覧ください。
大型プロジェクトの推進につきましては、世界の学術研究を先導するということを目的にしまして、マスタープランを踏まえつつ、ロードマップを策定しまして、その中から委員会で評価・進捗管理をした上で、採択するものを決定するということをやっております。その現在の具体的な内容が、9ページにある各プロジェクトでございまして、これらも含めました事業に対して措置するということを進めていきたいと考えております。
以上です。
【藤井臨時委員】 そうしますと、3ページにありますフロンティアのところと内容的に一部かぶるということでよろしいですか。3ページの学術フロンティアも先導するところがあると思うのですが、これとはかぶる部分があるということでしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 はい。この内容が相当するところでございます。
【藤井臨時委員】 分かりました。どうもありがとうございます。
【稲永部会長】 では、小長谷委員。
【小長谷委員】 御説明ありがとうございました。
それで、本日の議題である国際化のことにも密接に関係する、今御説明いただきました新規の要求事項である国際共同利用・共同研究拠点制度についてですけれども、基本的に大きく2つ質問させていただきたいと思います。
1つは、この応募のスケジュール感というか、認定の仕組みについて、おおよその目途というのがあれば教えていただきたいということと、もう1つは、申請の権利です。現在の共共拠点もこれに申請することができるのか、それとも、全く別のものなのかということですね。ひいては、今回は2つ、全体で6つですけれども、それ以外の今共共拠点であるところは、どんな形でこの国際共共拠点に乗り替わっていける、そういう仕組みというか、制度置換というか、そういうことに関しては、どのような見通しであるかということを御教示ください。お願いします。
【早田学術機関課課長補佐】 それでは、2点御質問に対してお答えさせていただきます。
まず1点目の今後のスケジュールについてでございますが、これにつきましては、30年度の概算要求ということで、30年度に認定をしまして、30年度からスタートするということを想定しております。その詳細なそこに至るまでのスケジュールについては、また検討し、御相談をさせていただきたいと思っております。
制度のたてつけ、既存の共共拠点制度が申請できるのかというところにつきましては、この後、資料2、3で、意見の整理(案)の中にも記載させていただいているところでございますが、国際共共拠点制度につきましては、既存の共共拠点制度と別に制度を設けまして、既存の共共拠点や、あるいは、新しいところも申請するというところも想定しているところでございます。
【小長谷委員】 制度は別ですが、申請する権利としては、現在の共共拠点もあるということですね。
【早田学術機関課課長補佐】 そういうことです。
【小長谷委員】 そうすると、それにならなかったところが4期どうなるかというのは、また別ですよね。
【早田学術機関課課長補佐】 ならなかったところにつきましては、手挙げ方式で申請いただくことを想定しておりますので、現在なっているところが手を挙げなかった場合又は手を挙げてだめだった場合というのは、既存の資格は剥奪されずに、今の共共拠点のままでいるという想定でおります。
【小長谷委員】 分かりました。ありがとうございました。
【稲永部会長】 では、勝委員。
【勝委員】 このところ出席できずにいて的を射ないものになるかもしれませんが、質問させていただきたいと思います。5ページのところですが、今の小長谷先生の質問ともかぶるのですが、認定数として6拠点予定ということが示されていると思いますが、その分野について、先ほど3つの分野に2件ずつというようなお話があったのですけれども、それはどのような背景で、どのように決められたのか、教えてください。
【早田学術機関課課長補佐】 それにつきましては、今の既存の共共拠点会議でもそうなのですが、理工系と医学・生物系と人文系というふうに大きく3つに分かれていますので、その3つのバランスを考えまして、予算上の話もあるところですが、まずは2拠点ずつというところで、6としております。
【勝委員】 実際の拠点数ですと、今は偏りがありますよね。人文系はそれほど多くないといことがあるわけですが、やはりその分野を重視しているという形で、2・2・2を目途にやるという形だという理解でよろしいですか。
【早田学術機関課課長補佐】 はい。
【稲永部会長】 森委員、どうぞ。
【森専門委員】 説明ありがとうございました。
先ほどの質問と関係してお聞きしたいのですが、今、拠点に選ばれたところが国際拠点になった場合、28年度からの計画プラス、国際拠点としてのミッションを加えると考えてよろしいのですか。
【早田学術機関課課長補佐】 既存の制度との整理につきましては、そこは今後詳細を検討させていただきたいと思っております。申請の様式、どこまで確認するかですとか、あるいは、評価のポイントをどうするかというところは、今後詰めていきたいと考えております。
【森専門委員】 それに当たって、2億円というのは、プラスアルファの仕事に関して、2億円を使って国際拠点と遂行し、今までとは別ということで考えてよろしいのですか。
【早田学術機関課課長補佐】 はい。
【森専門委員】 ありがとうございます。
【稲永部会長】 ほかに、概算要求については、よろしいでしょうか。
それでは、議事に入りたいと思います。
今回は、前回までの議論を踏まえて、共同利用・共同研究拠点の国際化に関する取りまとめの議論を行いたいと思います。
これについて、事務局からまずに説明をお願いします。
【早田学術機関課課長補佐】 それでは、資料2及び3を用いて説明させていただきます。
資料2につきましては、前回御議論いただいた内容も含めまして、皆様の御意見を、表紙にあります1から7までの観点に沿って整理させていただいたものでございます。今回、資料3としまして、今までの御議論いただきましたものを意見の整理(案)としてまとめております。これをまとめるに当たって、皆様の御意見を踏まえつつ作成をさせていただきましたので、ここでは資料3を中心に説明させていただきます。
資料3の1ページ目をお開きください。まず、本意見の整理を取りまとめるに至った経緯としまして、第8期、前期の研究環境基盤部会におきまして、共共体制の在り方を検討しまして、今年の2月に、「今後の共同利用・共同研究体制の在り方について(意見の整理)」として取りまとめました。
その中で、「当該分野における我が国のCOEたる共同利用・共同研究拠点が、更なる研究力の強化に向け、国際的な研究環境を整備するための取組に対し、重点的に支援することについて、平成29年度中に検討し、結論を得る」というふうになってございます。
これを受けまして、今期の研究環境基盤部会におきましては、ヒアリングを行いつつ、皆様に、どういう形で重点的な支援を行っていくかというところを御審議いただきました。今回、その御審議いただいたものを、ここでまとめております。
まず1ポツとしまして、学術研究の国際的な状況、現状についてまとめております。これにつきましては、後ろの参考データの方を御覧ください。ページ数でいきますと、まず10ページ目をお開きください。
主要国の論文シェア及びトップ10%の論文数シェアについてまとめたものでございます。科学技術・学術政策研究所の報告書によりますと、トップ10%論文における我が国の国債シェアが年々低下しているという状況がございます。こちらは2002~2004年までの平均、また、2012~2014年までの平均を10年の推移についてまとめたものでございます。論文数につきましては、日本は8.4%から4.9%で、世界で見ますと2位から3位、トップ10%補正論文数でいきますと、日本は5.7%から3.3%で、4位から7位となってございます。こちらは分数カウントによるものでございまして、総数としましても、論文数は約6万7,000本から6万4,000本まで減っているという状況でございます。
また、その要因の一つとしまして、11ページを御覧ください。こちらはトップ10%補正論文数における国内の論文と国際共著論文の割合を示したものでございます。日本につきましては、国際共著論文の増加の割合が、他国に比べて、オレンジ色と緑の部分でございますが、鈍いという状況でございます。もちろん、英国、ドイツ、フランスはEU圏内にございますので、国際共著をしやすいという環境にあることはございまして、単純に比較できるものではないということは承知しているところでございますが、このような状況にあるというところでございます。
続きまして、12ページを御覧ください。論文数に限らず、研究者の国際流動性についてまとめたものが、こちらの図でございます。こちらは1996~2011年における、論文を1本以上書かれている研究者が国をまたいで機関を移動したというのがどれぐらいあるかというものをまとめたものでございます。こちらを見ますと、日本から出ている矢印が他国に比べて細いというところが見てとれるかと思います。
続きまして、13ページを御覧ください。こちらは、過去10年程度の傾向について、海外への研究者の派遣者数と受入れ者数についてまとめたものでございます。緑色の受入れ者数につきましては、過去10年程度の傾向を見ますと、ほぼ横ばいであり、一方、青色の派遣者数のところにつきましては、減少傾向にあるということが見てとれます。
14ページを御覧ください。14ページにつきましては、世界の科学的出版物と共著論文の状況をまとめたものでございます。丸の大きさが論文数、線の太さが共著関係の強さを表しております。2003~2015年にかけて、世界的に丸の大きさが大きくなっている、すなわち、科学論文数が伸びていることが見てとれます。また、線が太くなっていることも、国際共著論文数が伸びているということが見てとれます。特に中国の増加が目立つところでありますが、日本の伸びは他国に比較して鈍いということが見てとれます。
15ページでございますが、15ページは、米国から見た共著相手でございます。矢印が書いてございますが、例えば、全分野で4位から8位となっております。4位というのが2003~2005年の平均でございまして、8位まで矢印が伸びておりますが、8位というのが2013~2015年の状況でございます。これを見てみますと、全分野にわたって、米国から見た共著相手として、日本のポジションが下がっているということが分かります。これらは科政研のデータから取ってきているところでございますが、米国に限らず、ドイツ、フランス、韓国、中国から見ても、同様に、このように順位が下がっていることが分かるところでございます。
お手元の1ページ目にお戻りください。
このような状況を踏まえまして、一番下の丸のところでございますが、我が国における科学技術・学術研究の強化に向けまして、様々な観点で国際化を推進していく必要があるとさせていただいております。その際、国際化というのは、研究力の強化に向けました手段でございまして、それ自体を目的としてはならないということに留意する必要があるとしております。
2ポツとしまして、国際共共拠点制度について整理しております。
まず(1)制度の趣旨でございます。
現行の共共拠点制度におきましては、国立で77拠点、公私立で28拠点ということで、2008年以降、徐々に認定を進めているところでございます。
これらの拠点につきましては、個々の大学の枠を越えて、高度な研究設備や資料・データ等を全国の研究者が共同で利用し、共同研究を行うシステムとして、当該分野の研究活動を牽引する重要な役割を果たしているとともに、拠点の特性に応じて、国際的にも高い業績を挙げて、国際的な連携・協力の窓口となっている拠点も少なくないところでございます。
従って、共共拠点というのは、1つの研究所にとどまらず、全国的な影響力を持っているという特性がございまして、国内外の学術機関の「ハブ」となって、国際共同研究を牽引する機能を強化していくことで、我が国の国際化を推進するという最も効果的な手段の一つではないかと考えられます。
他方、外国の優れた研究者をひきつけるためには、質の高い研究資源を有し、中核的な研究施設であるとともに、外国の研究者の受入れに必要な環境が整備されていることが重要であります。
しかし、現在の共共拠点制度におきましては、こういった研究資源が国際的な目で可視化されていないという状況ですとか、あるいは、国際的な研究環境の構築に取り組むための体制が十分とは必ずしも言えないという課題がございます。
このような観点から、現行の拠点制度とは別に、研究分野により国際化の在り方が異なることも踏まえつつ、国際的に質の高い研究資源を有するとともに、優れた国際協力体制を構築する共共拠点を「国際共同利用・共同研究拠点」として認定することで、国際的な研究環境を整備するための取組を支援していきたい、そういう仕組みを設けることが必要であるとしております。
3ページの(2)を御覧ください。認定の基準でございます。
こちらにつきましては、1ポツとしまして、前回御提示させていただきました4つの観点を挙げているところでございますが、御議論の中で、特に研究拠点の中にいる人が大事だという御議論がございましたので、卓越した研究者やリーダーが在籍するなど、国際的にも中核的な研究施設であることとしております。また、人文系の社会科学につきましては、資料のみならず、データがあるという御意見もございましたので、マル1のところで、施設、設備、データ、資料等と記載させていただいております。
2ポツでございます。この基準の適合性の判断においては、評価の客観性・公平性の観点から、国際共同研究の実施件数、国際共著論文の数、共同利用・共同研究に参加する外国人研究者の人数等、定量的な指標を活用することが考えられますが、研究分野の特性によって、例えば、人文系の場合は、論文が著書に相当するという御意見もございましたが、必ずしも測れない要素もございますので、それについては十分に考慮することが重要であるとしております。
3点目です。国際共共拠点においては、これも前回の御議論の中で、若手研究者が国際化の中核を担うような人材を育成する必要があるという御意見がございました。それを受けまして、若手研究者や博士課程の学生に外国での研究機会を提供するなど、将来の国際的な研究ネットワークの核となる人材として育成することが望まれる。認定に当たっては、若手研究者の登用や博士課程教育の取組について確認することも必要であるとしております。
また、御議論の中で、外国の研究者と国内研究者の利用のバランスを図ることが大切だという御意見もございました。それを受けまして、外国の研究者との間でバランスを図ることが望ましいとしております。また、国内外の研究者が参加するワークショップを積極的に開催するなど、国内の研究者が国際共同研究に参画する機会の向上にも貢献することが期待されるというように、研究者コミュニティへの還元という観点も記載しております。施設の利用負担についてのお話もございました。外国の研究者の施設や設備の利用に関する負担につきましては、当該分野における国際的に一般的な考え方を踏まえて取り扱う必要があるというように整理をさせていただいております。
認定に当たっては、現行の共共拠点制度と同様に、研究環境基盤部会における――実際は、その下に設けた作業部会等でやっているところでございますが、その中で専門的かつ公正な審議を経ることとすべきであるとしてございます。
(3)制度的位置付けでございます。
現行の拠点制度につきましては、学校教育法の施行規則の中に位置付けられてございます。さらに、その認定の基準につきましては、共同利用・共同研究拠点の認定に関する規程という告示の中で定められているところでございます。
国際共共拠点についてどうするかというところでございますが、現行の拠点制度と別の制度として位置付ける、打ち立てるということを想定しておるところですが、一方で、大学が保有する研究資源を他の大学と共同で利用し、共同研究を行うという、共同利用・共同研究という、まさに根幹の部分では共通しているということを踏まえまして、それを踏まえた上での法例上の位置付けを検討することが適当であるとしているところでございます。
公私立についての御意見もございました。現行の拠点制度は、国公私立を問わず、国公私立を通じた制度としているところでございますので、国際共共拠点制度においても同様の観点から、国公私立大学を通じた制度とすることが適当であるとしております。
(4)認定期間と評価でございます。
現行の拠点制度については、実は、法令等において具体的な年数は定めておらず、運用上、認定の際に、国立については中期目標期間終了時まで、公私立については6年間としております。また、併せて、中間評価、期末評価を実施しているところでございますが、国際共共拠点制度についても同様の扱いとすることが適当であるとしております。
(5)ネットワーク型拠点でございます。
これにつきましては、前回の議論の中でも、大学共同利用機関法人も含めた、また、単独の拠点のみならず、複数の拠点がネットワークを組んでこういった制度に申請することも考えてはどうかという御議論がございました。それを受けまして、現行の拠点制度では、「ネットワーク型」拠点も認定されているところですが、それは学術の発展に応じてより柔軟な組織編成ができる、単独の研究施設の規模を超えた共同利用・共同研究に対応できる、異分野融合による新分野創成が促進されるなどの利点があるところでございます。
国際共共拠点については、こうした点に加えまして、連携・協力することで、国際的な研究環境の整備を効果的・効率的に推進することが可能であると認められる場合に「ネットワーク型」の拠点を認定の対象とすべきであるとさせていただいております。
最後に、今後の推進方策についてでございます。
国際共共拠点については、外国の卓越した研究者をひきつけ、国際共同研究を推進する拠点となるよう、国際的な研究環境の整備に必要な経費について、国として重点的に支援を行うことが重要であるとしております。
国立大学につきましては、現行の共共拠点につきましても、今やっております中間評価等を踏まえまして、財政支援を適切に反映させて、機能強化を促していく――決して国際共共拠点をやることによって、既存の共共拠点を疎かにしようということではないという趣旨でございます――とともに、国際共共拠点に対して重点支援に取り組むべきであるとしております。
公私立大学につきましては、2013年度から「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」としまして、補助金としまして支援をしているところでございますが、ちょうど平成30年度に6年目を迎えるところでございますので、その際に、本事業の成果を検証しつつ、この国際共共拠点に対する取扱いについて検討することも必要であるとしております。
最後、参考データの紹介を幾つかさせていただきます。20ページを御覧ください。20ページ以降は、これは学術機関課の方で、平成27年度に第2期の中期目標・計画期間が終わりますので、その際に期末評価を行いまして、そのときに頂いたデータを基に集計したものでございます。こちらのデータは、国立大学77のデータについてまとめたものでございまして、論文数というのは、共同利用・共同研究に関わるものだというふうに御承知おきください。
総論文数につきましては、平成22年度から26年度にかけて、32%増加しているところでございますが、国際共著論文数は57%増となっているところでございます。2,172と国際共著論文数、22年度のところにございますが、その隣にある括弧書きの数字は、総論文数に占める国際共著論文数の割合を示しております。
続きまして、21ページ目を御覧ください。こちらは、共同利用・共同研究に参加した外国人数の推移でございます。これは延べと実数とありますが、例えば、1人の方が10日間参加した場合、延べの方では10とカウントされますが、実数の方では1とカウントされます。そのようなカウントの仕方によって、22年度と26年度の数字をまとめたものでございますが、延べで見ますと、22年度から26年度にかけて63%増加しているという状況でございます。
続きまして、22ページを御覧ください。こちらは、共同利用・共同研究課題のうち国際共同研究の推移についてまとめたものでございます。まず、共同利用・共同研究課題の実施件数として、右側に22年度は5,132件、26年度は7,888件とあるところですが、そのうち国際共同利用の実施件数というのは、22年度で585、26年度で1,037というところで、77%増加しています。共同研究課題の総数に占める国際の分の割合となりますと、22年度は11.4%、26年度は13.1%という状況でございます。
次のページを御覧ください。23ページでございます。23ページは、総論文数に占める国際共著論文数の割合でございます。こちらも国立の77拠点について集計したものでございますが、拠点全体で見ますと、国際共著論文の割合は28%でございます。理工系で30%、医学・生物系で26%、人文系で25%という状況でございます。
77拠点につきまして、国際共著論文数の割合で見て、どのように分布しているかというのを表したのが、右側の棒グラフでございます。こちらを見ますと、61%以上のところが5という、このような数字になっているところでございます。
最後、24ページでございますが、こちらは科政研の論文データベース分析から見た、科政研のデータを活用しているところでございます。共共拠点における論文生産の状況というところで、トップ10%の状況がどうかという前回御質問がございましたので、分かっているものについて、このように掲載させていただいております。機関の数が限られているのですが、こちら、科政研のデータの考え方としまして、日本の全大学の論文数の中で、0.5%以上論文を出している機関のみをまとめておりまして、そのような機関が31大学でございます。したがいまして、共共拠点全部についてはなく、このような限られた状況の数字になっているというところでございます。
長くなりましたが、以上でございます。
【稲永部会長】 どうもありがとうございました。
それでは、これから、ただいまの説明にありました資料3、共同利用・共同研究拠点における国際的な研究環境の整備について(意見の整理)(案)について議論を行いたいと思います。
御意見等のある方、どうぞ、挙手をお願いします。観山委員。
【観山専門委員】 方向性として、国際的な共共拠点を作るということに対しては、大賛成なのですが、最初に述べられた資料3の10ページから、日本の学術の国際的な中での位置の低落というのは非常に厳しいものがあって、このように方向性として、国際的な連携をしっかりと付けて、そして、インパクトがあるような形で日本の研究が世界に広まっていくという方向性は非常に重要だと思うのですが、一方で、1つ思うのは、この国際的共共拠点を作ることによって、これがどの程度改善されるのかという。要するに、全体の枠の中で、方向性としては非常に正しいと思うのですが、ちょっと大きな形で言うと、文科省として、この実態を勘案されて、こういう方向性を考えられているということはあれなのですが、例えば、もう一つ言いますと、今、6拠点を選ばれて、経費12億円、非常にいい方向だと思うのですが、これだけでは、なかなかこの方向性を変えられないのではないかということがありますよね。
だから、1つとして、この実態をどのように変えていこうと思われているのか。具体的な案としての方向性は非常にいいと思いますが、それがどのような効果をもたらすかということと、もう一つは、これ、初年度は6拠点、12億円の概算要求だったと思いますが、これはこれで終わってしまったら、本当に微々たる効果しかないというのが考えられるので、今後、こういう拠点の数を増やしていく方向性があるのかどうかという点、2点をお聞きしたいところです。
【稲永部会長】 では、課長の方からお願いします。
【西井学術機関課長】 全体の話は、ある意味、この研究環境基盤部会の中で、国際共共拠点の議論をさせていただいておりますものですから、たしか今年の4月に、国際化に向けた施策の整理を、私ども3局の方で取りまとめさせていただいて、それに基づきまして、いろんな施策に基づいて、国際化に向けた対応というのは進めさせていただいております。この中の最も効果的な施策の一つとして、既存の共同利用・共同研究拠点と、あとは、共同利用・共同研究体制の一環としては、もちろん大学共同利用機関というものも重要な一角を担いますので、そういったものの国際化を促すということが、この部会の中で、前期の中で合意を見たところでありますので、まずは、そこをこの部会の中では取り組んでいただくということではないかと思います。
併せて、2番目の御質問でありますけれども、この事業について、今、まさに概算要求でいろいろ説明をさせていただいておりまして、無事にこれが、認定制度は認定制度で制度措置をさせていただいて、併せて、予算制度は予算制度として仕組みを講じることができましたならば、これは国立大学法人のまずは対象とさせていただいて、今、中期目標期間が第3期を迎えてございますので、それをまずはこなす中で、実績というものが見えてくると思われますので、そういった施策の効果なども検証しながら、次期にどういった形でつなげていくのかと。これを拠点数という点においても、全体の77の国立大学にある拠点の中で、この国際拠点というものをどういった位置付けにしていくのかというものも、引き続き慎重に検討させていただきたい、そういうふうに考えております。
【稲永部会長】 それでよろしいですか、観山委員。
【観山専門委員】 大学が法人化されたというところで考えると、共共拠点にこういう重点的に施策を行うということは、良い方向だとは思うのですが、やはりその効果を見ることは非常に重要だけれども、全体のマスの中で、やっぱり小さな影響しかないので、それは是非頑張っていただきたいと期待を込めて申し上げたいと思います。ありがとうございました。
【稲永部会長】 では、小林委員、どうぞ。
【小林臨時委員】 少し同じような質問になりますけれども、国際共共拠点を作るということは大賛成なのですが、資料3の15ページのところを見ますと、中国、韓国は幾つかの分野で日本よりも上に来ているわけで、カナダやヨーロッパは、アメリカとの距離感が非常に近いと思うのですが、地理的なディスアドバンテージは、中国、韓国は日本と同じだけあると思います。そうすると、この辺はどういうふうに分析をされていらっしゃるのか。
つまり、国際共著論文を書く、その生産の仕方は3つあって、1つは、自分たちがアメリカに行って、そこの人たちと一緒にやって何かを書くということ。2番目は、彼らを招聘して、彼らと書くというのが2番目。3番目は、お互いに自分のところにいて、コミュニケーションを取りながら書く。国際共共拠点を作るというやり方は、彼らを呼んできて書くという、そのやり方が、中国、韓国がこの位置にいるということの分析の結果として言えるのかどうかというところに掛かっているのだろうと思います。
国際共共拠点を作ることはとても賛成なのですが、私の分野で言えば、社会科学ですけれども、アメリカの大学へ行けば、大体実際に働いている院生って、中国の人か韓国の人が非常に多くて、アメリカのプロフェッサーはアイデアを出すだけ――だけと言うと、ちょっと言い過ぎですね。でも、自分たちの出すアイデアを、中国や韓国の人たちが、中国や韓国のデータで検証してくれると、すごくうれしいのです。それで、大体博士号を出したりしていますから。私も米国の大学で博士号の委員を何年かやっていましたので。そういう国際共著論文もあり得るわけです。だから、呼ぶということは大賛成なのですが、それだけでは終わらないでほしいなというのが、とても願いとしてはあるところです。
どうでしょうか。中国、韓国がこの位置にいるということは、どういうふうな理由でここにいるとお感じになっていらっしゃるのでしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 この15ページのデータは科政研から戴いたのですが、その際に御担当の方から聞いた話をさせていただきますと、中国、韓国の順位が高いという理由は、学生がアメリカに留学し、母国に帰ってきた後に、母国で論文を書くときに、アメリカでお世話になった研究者の方と一緒に書くパターンが多いというふうに聞いております。
今回は、おっしゃられるように、外から呼ぶということももちろん重点としてあるところでございますが、横山委員からの御指摘もございまして、若手研究者を育てるという観点で、向こうに送り出す、外国での研究機会を作るということも大事だと考えておりまして、そのようなことを今回の意見の整理案にも記載させていただいております。
【小林臨時委員】 もう一つ言えることは、中国の場合は、中国科学院、社会科学院、あと、中国科学院から分かれた応用の中国工程院があります。彼らは、授業負担はありませんから、常時、海外に非常に行きやすいです。台湾は、Academia Sinicaという同様の研究機関があります。韓国は、そこまではいかないけど、KAISTは似たような状況にあります。
でも、日本は、学期がとにかく欧米と違うので、日本の学期中に行われる国際会議や学会に非常に出にくいです。とにかく今、年間30回授業はマストで、休講はできませんので。たまたま私の勤めている大学は、教室利用率95%なので、補講もできないので、もう招聘されても全部お断りする以外ないのです。そこがやっぱり行って何かをするというのが、もう夏休みと春休みしかできない。春休みも、半分は入試でつぶれていますけれども。そういう状況があると思います。それが、多分、かなり置かれている研究環境が中国、韓国とは違うのかなという気はします。
【稲永部会長】 どうぞ。
【井本臨時委員】 生命科学では、中国、韓国の人がアメリカに行って研究して論文を書くという時代があったわけですけれども、現在は、中国のグループだけからかなりハイレベルの論文がたくさん出るような時代になってきています。それは、やはりかなりのお金を投資していること、それから、人も投資していることという、その2つの要素を無視することはできないと思います。今回のことで、国際化に関しては別に反対するわけではありませんけれども、やはり基本的なところを書けるのか書けないのかよく分かりませんけれども、予算のことがそれで飛んでしまってしまうとまずいなというふうに感じております。
【稲永部会長】 ほかに御意見は。どうぞ。
【山内臨時委員】 1点質問させていただきたいと思うのですが、ちょっとデータの読み方で混乱しておりまして。今、11ページを見ますと、国際共著論文の伸び方が非常に鈍いということがこの議論の出発点にあったかと思うのですが、一方におきまして、20ページを見ますと、論文数も国際共著論文も順調に増えていますというふうに見えるのですが、これはトップ10%に限った場合には伸びていないと。つまり、90%の論文だけが増えているのだと、そういう読み方でよろしいのかどうか、もし分かればお願いしたいと思います。
【稲永部会長】 もう一度、どれとどれを見ればいいのか、お願いします。
【山内臨時委員】 11ページでは伸びが鈍いということが述べられておりまして、一方、20ページに、論文総数の変化というのがありまして、それを見ますと、平成22年から26年を比較しますと、論文総数も国際共著論文もかなりの勢いで増えていますというふうに読めるのですが、これは、要するに、10%に入っていないものだけが伸びていますという、そういう意味でよろしいのかどうか、もし分かればお願いしたいと思います。
【早田学術機関課課長補佐】 10%に入っていないというのは。
【稲永部会長】 対象となっている論文、それがトップ10%のものなのかどうか、そうではなくて、全ての論文をカウントしているのか、そういう意味ですね。
【山内臨時委員】 単純に見ますと、11ページと20ページは整合性がないように見えるのです。
【早田学術機関課課長補佐】 11ページのデータと20ページ以降のデータについては、母集団というか、取り方の考え方が違っておりまして、11ページの方については、これは日本の総論文数という全体で見ているところでございますが、20ページ以降の数字は、77大学における共共拠点の、しかも、そのうち共同利用・共同研究に関わった論文数について集計しているというところでございますので、このような見え方の違いというふうになってきているところでございます。
【山内臨時委員】 それでは、共共拠点に関する限りは、国際化は順調に進んでいますと。国際化していないのは、むしろ他のところですという、そういう意味なのでしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 この数字をどう見るかというところでございますが、確かに数字としては伸びているところでございまして、国際共著論文としては、26年度においては27.8%まで達しているというところでございます。
【稲永部会長】 よろしいですか。
【山内臨時委員】 はい。
【稲永部会長】 では、フクシマ委員。
【フクシマ臨時委員】 まず、ずっとお休みをしておりまして、今回初めて出させていただく状態で、大変申し訳ございません。 それで、頂戴した議事録も拝読をさせていただき、今回のこのまとめも、頂いた前のバージョンは見せていただいたのですが、2点あります。1点目は、「そもそも論」の件です。つまり、先ほど観山委員の方からも御指摘がありましたけど、これだけのお金を新しいこういうプロジェクトに掛けるのかという点と、国際化とは何かという点です。この点は、最初の頃に国際化という定義を明確にされるということで大分御議論があり、十分に議論された点かと思いますが、今、御指摘があった1つ目の、これだけのプロジェクト、これだけ12億というものを、この新しい拠点をまた設定して、そこに掛けるのかというイニシアティブの在り方について、私も御質問させていただきたいと思います。
まずこれが1点目なのですが、現存の共同利用制度、今も御指摘があったように、成果が出てきている拠点もあるではないかというお話が出てきているのと思います。確かに、様々な拠点が様々なイニシアティブを少しずつやることによって、点を広げていって面で押さえるという戦略的アプローチも、こういうプロジェクトを伸ばすときはあるのですが、どこのヒアリングを伺っていても、やはり予算が足りないというような御指摘がありますので、国際的に現時点で成果を出している拠点に集中的に投資をするという方法も、投資の方法としてはあるのではないかと思います。新しい投資対象を増やしていくことによって、広く浅くになってしまい、効果がなくなるのを少し懸念しております。したがって、こういう国際的なプログラムをされるというのは大変すばらしいことですが、されるのであれば、中心となるような組織へ重点的に投資をして、そこに責任を持たせて、そこをハブにして、ほかの施設とも連携して、ネットワークを作っていくというような形にした方がいいのではないかと、ビジネスの世界の人間としては、集中投資をした方がいいのではないかなという気がしております。
なぜそれを申し上げるかと言いますと、先ほど御指摘もありましたが、韓国、中国は、国がイニシアティブを取って、拠点を作って、積極的に投資している。シンガポールも、国がイニシアティブを取って、国際的に優秀な人を招く、自分たちのところでした研究でも外へどんどん出すといったような仕組みを作っています。その意味で、日本は出遅れているかなという危惧があり、人が来る、人を出すという、その両面からいっても、少し集中投資ということを考えた方がいいのではないかというのが1点です。
2点目は、これはマイナーなことなのですが、そもそも論のときの「外国人」の定義ですね。原案は3ページの上から4段目の段落ですが、「外国人の研究者」になっていたのが、今回、修正版には、「外国の研究者」となっていたので、何か御議論があったのではないかと思ったのですが、もし御議論があったようでしたら、それは直していただいて大変良かったと思います。
なぜならば、日本国籍なのか外国籍なのかという、国籍でまとめる議論と、それから、活躍の拠点がどこかということでまとめる議論があると思うからです。外国人としてしまうと、国籍の議論になり、日本で研究している外国人の人も、いずれは出てくる可能性がある。実際にはそうなってほしいと思いますが。そういう人をどう支援するのかという課題が出てきます。日本人の方で、それこそノーベル賞をお取りになられた方々は、海外で御活躍され、日本人としてノーベル賞を取っていらっしゃいますが、中にはもう国籍を変えられている方もあるというようなことになると、これから日本人の方たちが海外で活躍をした場合にどう扱うかと言う課題があります。それこそイシグロさんは良い例ですが、もう英国籍になっていらっしゃっても、日本としては、日本人だと思って、歓迎ということになるのですが、そういう国籍と、活動拠点と、その方の何をもってして「外国の研究者」とするのかということもいずれは課題になると思いましたので、これはお直しいただいてとても良かったと思います。したがって、もしこれで何か御議論があったのであれば、教えていただければ幸いです。
最後に、重要なのは、様々な拠点の評価をしていて思うのは、「他拠点が頑張っているからうちもやらなきゃ」という、ある意味の競争原理のような、いい意味での競争原理がもう少しあってもいいなという気がします。繰り返しになりますが、各拠点共、独立しており、それぞれに頑張っていらっしゃって、それぞれに横串を通そうとして御尽力をされていますが、リソースを共同で使うということが本来の目的なので、より共同施設の有効活用のためには、先ほど冒頭に申し上げましたように、1か所に集中して、そこを国際化の中心として、リソースも集中的に1つの拠点にまとめて、活用すれば、他拠点が楽に国際化ができるという投資の仕方をしても良いのではないかなと思っております。
以上です。
【稲永部会長】 では、何点かありましたけど。
【早田学術機関課課長補佐】 では、1点目と3点目のところをまとめてお話しさせていただきますと、これまでの議論の中でも、どの程度の拠点を対象にしてこの認定制度で支援するのかというものはございました。お手元の資料2の3ページ目を御覧になっていただくと一番分かりやすいところでございますが、橘委員がおっしゃっていただいた集中投資というところは大事だと考えておりまして、3ポツのところで、全ての共共拠点の国際化を目指すべきかとありますが、その中で、最後の丸にもございますように、何かの観点で世界に必要とされる拠点が育ってほしいというのが、今回の議論の始まりのときに御意見としてあったところでございまして、「卓越した国際的な拠点の推進」をしていこうという御意見がございました。つまり、全ての拠点を対象にして、すべからく支援をするということではなく、このように、ある意味集中投資というような形になりますが、進めていくというところでございます。
【フクシマ臨時委員】 それは、「現在の拠点が応募をするといった場合でも、認定を受けたときにはどうなるか」という委員からの御質問が冒頭にあったかと思うのですが。私が申し上げているのは、新たなところを認定するのは1つか2つで、それ以外の、1つの国際的に業績を挙げているような拠点に集中的に資源を投資するという考え方ですので、卓越した国際的な拠点の推進が数として広がるのではなくて、もっと集中して、一、二か所でもいいですけれども、してみてはどうかという考え方です。
【早田学術機関課課長補佐】 一方で、今回の報告書に記載をさせていただいたのですが、国際共共拠点から研究者コミュニティに対する還元も大事と考えておりまして、まさに共共拠点の強みというのは、1拠点だけを強くするのではなくて、その分野の研究者の方仲間が使っていくことで、一緒に伸びていくという、そういう意味で幅広い還元があるというところでございます。
【フクシマ臨時委員】 そういう研究者の方が、当然のことながら、恩恵は全員が受けられるような仕組みにする必要があると思いますが、投資の在り方として、ここに2億、あそこに1億、と分散すると、それぞれのところに新たな拠点ができて、広く浅くにならないかとの懸念です。それも1つのやり方ですが、そうすると、費用が十分ではなく。結果が出なかったということもあり得るということを心配しての発言です。
【錦学術機関課学術研究調整官】 先ほど西井の方からも申し上げましたけれども、最終的にこの国際共共拠点の数がどれだけが適正かということについては、まずこれで走らせてみて、それの活動の状況ですとか、そういったものを評価いただいて、その結果を踏まえて、更に絞っていくのか、増やしていくのか、そういったことも含めて、最終的な姿というものは検討していく必要があるかなと思っております。
それから、先ほど定義のところで、もともとドラフトの案を御覧いただいたということで、ここには出てきていないのですが、外国人研究者という表現がいいのか、外国の研究者という表現がいいのか、今は外国の研究者という表現で恐らく統一されているかと思いますけれども、一応事務局の考えとしては、この場合、国籍が重要というよりも、海外の研究機関に属している方との共同研究を推進していくということではないかなと思いまして、事務局の案としては、外国の研究者という表現を用いさせていただいたところでございます。
【稲永部会長】 よろしいですか。
【フクシマ臨時委員】 それから、たしか前回、小林委員がおっしゃったか思いますけが、やはりどうしても研究というと、欧米が中心になるので、もっとアジアの研究者の人たちを入れ込んだ方がよいという、(私が誤解しているかもしれないですが)、御発言が議事録にあったかと思います。そこも、先ほどの出ていく・入って来るという話に関連していますので、例えば、シンガポールとか、中国とか、そういうところの優秀な研究機関等々の人材交流も、このプログラムの中に重点的に入れるというのも1つの案かと思います。
【稲永部会長】 では、小長谷委員。
【小長谷委員】 フクシマ委員が一番強調されている集中と選択についてなのですが、これについては、今現在、資料3の17ページですね。17ページを見ていただきましたらお分かりのように、私立大学も入れると、全部で105拠点もあると。研究において多様であるということは大事だけれども、やはり限られたリソースを配分するのにはもうかなり数がいっぱいだという観点から、これを認定する制度を決める、この委員会の下にある作業部会においても最も議論されているところで、メリハリのあるという日本語は、そこを厳しくするという意味で、競争的関係、言い換えれば、淘汰ということなのですが、それは全体として強く議論のベースになっています。
ただ、競争と反対の用語で、仮に協調という単語を設定しておくと、競争を否定しないで協調するというような、戦略的協調とでも言うべき、そういうものがこれから必要なのではないかと思います。というのは、競争だけすると、それぞれの小さいところが単に疲弊するだけなのです。こういう書類が回れば、書類仕事も増えますから、研究そのものの時間も減っていきますし、競争的環境というのが、実は法人化以後、最も我々がさらされて論文数が減ってきた最大の原因とも言えるかと思います。適度な競争的関係で、しかも、共同利用・共同研究拠点というのは、シェアするということが根付いてきている制度ですので、やはり競争的協調というか、戦略的シェアというか、そういうことをするということが大事かと思います。
それで、具体的な質問になりますけれども、ネットワーク型の在り方なのですが、それぞれの拠点を共共拠点として維持しながら、どこかが兄貴分というか、お姉さんというか、そうなって国際共共拠点を申請すると。それぞれの拠点を維持しながら、それらが仮想的にネットワーク化して、国際共共拠点として申請するというような、そういうネットワークの在り方というのは可能でしょうか。
というのは、今あるネットワーク型というのは、申請するときに、共共拠点ではないものを集めたのがネットワーク型になっていて、既存の拠点の上にかぶさるようなネットワークというのは存在していないかと思いますので、もしそういうことが可能になれば、競争は維持されると思います。それぞれが共共拠点でありながら、全体がシェアする仕組みができて、国際共共拠点として次のステップアップを図れるのではないでしょか。どこかの拠点だけが事務処理を負担するのはお気の毒ですから、メリットを受けるなら負担もやはり分担しなければいけないので、ネットワークというのは、受益と負担の分担関係にあるという、そういうような構想は可能でしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 今のネットワーク型拠点につきましては、現行の共共拠点におけるネットワークを参考にしようと考えていたところであるのですが、一方で、どのような形で運用していくかというところは、今後、皆様の御議論を受けまして検討していきたいと考えております。
【稲永部会長】 小長谷さん、それでよろしいですか。
【小長谷委員】 はい。
【稲永部会長】 では、勝委員。
【勝委員】 今の御発言とも関わるのですが、きょう、いろいろデータ等頂いて、この論文数のシェアの低下というのはもう何回も言われていて、これはかなり大きな問題で、構造的な問題でもあるわけですから、国際共共拠点だけで解決できるものではないと思います。ただ一方で、この国際共共拠点というものは日本の科学の強みを際立たせるという意味でもちろん非常に有用であるとは思うわけですが、何と言っても、やはり額が非常に小さい。ということで、構造的な部分はもちろん別に考えていかなければならないと。ただ、こういう形で来年度の概算要求に入ったということは非常に喜ばしいことだと思います。
先ほども質問したところとも関わるのですが、どの分野、今のネットワーク型というのもありますけれども、例えば、今までのCOEというのは、もう既にかなり実績があって、ある程度、ある意味では非常に強い分野にお金が入っていると。そうすると、これから科学の研究の分野というのも大きく変わる可能性があって、先ほど6つの拠点というのが2・2・2で考えているという話があったのですが、むしろ新規の分野といいますか、それは異分野融合ということでもあるかと思うのですけれども、そういったところにこうしたお金を入れていくという方が、これからの日本の科学全体の行く末を考えると有用で、やはり財政面で限られた資源でもあるわけですから、分野毎に均等にというような、悪平等にならないように議論していくことも必要なのではないかと思います。
【稲永部会長】 今後、そういう御意見を頂きながら、中身を詰めていくことにしたいと思います。
横山委員。
【横山臨時委員】 ありがとうございます。事務局がいろいろ御検討くださって、応援してくださるのは本当に心強く思います。
2点ございます。先ほど山内委員からも御質問がありましたが、11ページのグラフを改めて御確認いただくと、日本の赤い枠が付いたところは、90年代と比較しますと、トップ10%論文ですが、国際共著は、オレンジ色も緑色も増えています。国際共著は増えている。ところが、地盤沈下しているのは、どちらかというと、国内論文であると、ここのデータでは、そういうふうに読み取れます。
こうしたときに、もちろん、国際的に共著を増やして国際社会で影響力を及ぼすというのは非常に理想的なのですが、日本の地理的状況や、この10年間運営費がどうしても減ってしまって、人が減ったことからこれが起きているというそもそも論に立ち返ると、一番の原因は、前回も言わせていただいたとおり、人が減っているということであって、そういう苦しい中で、小林委員が3つの類型に分けていただきましたけれども、海外研究者に来ていただくことに多大な労力を要するのは、非常に本末転倒な部分があるのではないかと懸念します。2億円というのは確かに大きい額ではございますけれども、どれだけのことをできるのかというのが、伺っていて非常に不安に感じます。
もちろん、ノーベル賞級の先生にしばらくの間滞在していただいて、それによって若い人が感化されて国際共著も増えるということもあると思うのですが、そもそも論は、若い人がいなくて、そこでの国際化もどんどんずるずると引きずり落ちているというような現状があるということが根本的な問題だと思いますので、やはり小林委員の類型で言うと、1番に相当する、海外に人を出しながら育てていくという、地盤を上げていくような方向の国際化を、国際化というキーワードでおやりいただくのであれば、是非、十分に御検討いただきたいなと思います。
以上です。
【稲永部会長】 どうぞ。
【加藤専門委員】 今後の推進方策のところでちょっと気になったところがありまして。皆さんの御意見の中にもあったかもしれないのですが、2億円というところで、国際的な研究環境の整備に必要な経費だということなのですけど、何にどういう割合で振り分けられ、それを支払うのかというのが気になっていて。なぜかというと、民間企業と省庁の間でも、かなり事務処理コストが高いというのがあるかと思うのです。民間企業が信頼されていないというか。なので、会計検査も横にありますけど、検査院のところで全部止まってしまうと、説得するためにかなりな領収書と文書と、同じような書類がちょっと違うパターンで3パターン必要だとか、かなりくだらない事務処理コストが、この2億円の中の何%、何十%含まれるのだろうかというのは、改善の余地があるのではないかなと。余りにも生産性の低い2億円だとしたら、それこそ非常に問題だなと思っています。
あと、もう一つは、前に出席させていただいたときにお話ししましたけれども、やっぱり研究者は稼ぐという意識が大事なのではないかなと思っていまして、これから税金も、消費税を増やすことで税収を増やすのかもしれないですけど、人は減りますから、なかなか稼げなくなる中で、文科省と大学との間で、限られた予算の中で取り合うのではなくて、やっぱりきちっと稼いでくると。稼げるところに、プラスアルファ加えて国が補助するみたいなやり方でもしないと、なかなか多くの皆さんを満足させるような資金供給ってされないのかもしれないなと。
実は、民間企業との話をしていても、もう国内の大学との共同研究費は減っていて、海外との研究費が増えていますというところは多分相当あるのではないか。国内の大学に魅力がそもそもなくなっているということ自体が本当に課題なのではないかなと思うので、そこ自体を盛り上げるための、もう少し遊びがあると言うと語弊があるのですが、きちっと魅力ある研究をして、社会に訴えて、表現して、役立っているから評価されるという、そのサイクルをもうちょっと大学が率先してやらないと、海外に負けてしまうというのは、民間企業がもう既に評価しているところではないかなと思うので、きちっと稼ぐ体制にする、表現するというところを仕組みの中に入れた上で、共共拠点の更なる強化みたいなところに、この2億円なら2億円のお金を使うといいのではないかなと思います。意見です。
【稲永部会長】 ありがとうございました。そういう御意見もあるということで、今後に生かしていきたいと思います。
小林委員。
【小林臨時委員】 国際共共拠点を作ることは賛成ですが、アジアにはよく呼ばれて行きますので、今までに何百回も行って授業をしていますので。彼らは何をしているのかということをどういうふうに分析されているのかなのですが。例えば、Times Higher EducationのUniversity Rankingって、全く気にする必要がないと思うのです。あれは、例えば、留学生の比率とか、外国人教諭の比率とかって、ものすごく大きいウエートを占めるわけです。でも、シンガポール人って誰ですか。そういうアイデンティティを持つ人ってどれくらいいますか。小学校と中学校で統一精査して、振り分けて、3つのコースにそれぞれ分けて、大学を受けられるのは一番上のクラスと2番目の上位2分の1ぐらいです。マレーシアのジョホールバルを渡ってくるマレーシア人は留学生になるのです。香港の大学、急に上がりましたよね。あれ、誰が留学生ですか。台湾の人たちです。台湾大と国立政治大に行けないと、次、東呉大に行かなくて、香港の大学に行きます。それも留学生でカウントするわけです。だから、留学生って誰ですかということをよく考えて、何か日本の大学は負けていると。シンガポールにも負けている、香港にも負けているって、落ち込む必要は全然ないのです。
それから、台湾の大学がアジアの大学ランキング100の中で、日本が12校なのに、人口5分の1の台湾が10校あるけど、留学生、誰ですか。中国の人ですよ。だって、言葉は一緒なのだから。中国で英語が不得意な人が、中国の大学というのは省別に入学定員が決まっているのです。同じように試験するわけではないのです。何省からは北京大は何人と、何省からは何人と決まっているから、地方はいろいろ不利になっていて、それは結局台湾に入ったりしているわけです。これが1点。
もう1点申し上げたいことは、中国、韓国、あるいは、台湾が何をやっているのかということは、毎年行って、授業をして見ていると、要するに、徹底した若手の国際化なのです。さっき横山委員がおっしゃったとおり。COEと同じものを、向こうも、韓国はBKをやりました。21COE、グローバルCOE、向こうで言うと、BK21とBK21プラスでやりました。ほとんど若手を海外に行かせることに使ったわけです。向こうで発表させて、向こうに1学期、できれば1年行かせて、それで帰ってきて準備させて、向こうに留学させて、向こうで博士号を取って、結局、それは国際共著論文を書くようになったわけです。という国際共著論文の書き方ができている理由なのです。
中国の国際共著論文の中身を見てくると、中国は50万人留学計画を立ててやっています。誰を入れているかと言えば、中央アジアとアフリカです。これはかなり政治的な理由もあります。 だから、何がこういう数字になっているのかというもとで考えてくると、今、どこを育てるべきなのかというと、もちろん、国際共共拠点は是非やっていただきたいのですが、その体制を考える際に大切なことは、若手をちゃんと育ててあげないと、やっぱり中長期的に日本は本当に地盤沈下していくと思います。だから、まず貸与型ではない給付型の奨学金を与えるとか、それから、彼らが大学のテニュア職でも何でも就いたらば返済しなくてもいいとか、そういうことをやっていかないと、やっぱり本当の意味で追い抜かれてしまう。
今は、数字的にはいかにも追い抜かれているように見えるけど、実態は決してそうは思っていないです。例えば、Times Higher Educationに合わせるだけの改革をやっているというところがあります。例えば、韓国の大学で、Times Higher Educationで1番はソウル大ですよね。2番はKAISTです。でも、3番はどこの大学か御存じですか。高麗でも延世でもないです。成均館です。なぜかと言ったらば、Times Higher Educationのインデックスに合わせることだけやっているわけです。 あんまりそういうのに一喜一憂するのではなくて、私は、むしろ文科省が正しいインデックスという、大学のランキングは、本当はこれなのだというのを作られた方がいいのではないかと思っているぐらいです。上海交通大のあれは、ノーベル賞に特化し過ぎている感じがありますし、どれも余り今あるものは適当なものではないと思うのです。
【稲永部会長】 よろしいですか。
【小林臨時委員】 はい。
【稲永部会長】 永田委員、どうぞ。
【永田臨時委員】 皆さんおっしゃっていること、それは繰り返し何回も出ていることなのですが、ここでは共同利用・共同研究体制をどうするかということが問題なのです。高等教育論であるとか、あるいは留学生がどうなったらよいかといったことは、それは全部正しいことを皆さんおっしゃっているのです。しかし、ここで話し合っている国際共同利用・共同研究拠点の基本は、世界中がここに来ないとできない、あるいは、ここが世界のトップでその分野を引っ張っていく、つまり日本の中で十分にその研究分野がコミュニティにも貢献しているけれども、それ以上に世界の中に貢献している、またその拠点があるブレークスルーを必ず起こす、そういう拠点だと思うのです。国際共著論文が増えるとか留学生が増えるというのは結果です。
要するに、今言った観点で、卓越した研究力のあるところを選ばなければいけないと思うのです。それ以外には意味がないと思います。結果としてどういう論文が出るかというのは、結局、科学者にとっては、魅力があるそこに行かない限り研究が進まないというようなことです。必要だと思う科学者はそこへ行きますから、宣伝する必要もないのです。その観点で選ぶべきではないでしょうか。話が違って、若手育成論になるのだったら、また全然違うと思います。共共拠点における若手育成論もあるでしょう。高等教育論の中でもやらなければなりません。それはそれでまた考えなければいけないけれど、ここでこの支援を行うというのは、そういうフラッグシップを持った――日本のフラッグシップじゃなく、世界でフラッグシップを持った研究拠点です。6つもあるか、心配ですよね。2・2・2で本当に支援できるかどうか。そういう問題を考えていかないといけないと考えます。結局、共著論文は、これはインデックスであり、あることをやった結果です。そうではなくて、やはりオリジナリティの高い、この拠点でないとできない、そして、それがサイエンスにおいていつもブレークスルーを起こすようなものを研究している拠点でなければいけないと思うのです。その手始めに、この額も少ないと思いますけど、こういう形でやってみて、それが有効であれば、先ほど言ったように、選択と集中を、結果を見て更に増やせばいいのだと思います。
どうしても不安なのですが、メソドロジーと本質を間違えるといけないのではないかと思うのです。とにもかくにも、ここがないと世界のこの分野の研究は絶対進まないぐらいの自信を持って提案をしていただきたいと思います。
【稲永部会長】 では、佐藤委員。
【佐藤臨時委員】 今、永田委員がおっしゃったことは、本質を突いていると思います。国際化というのは、もちろん、今考えていただいていることが本当にそのとおりの状況で進められれば、それに越したことはないという思いはあります。しかし、本来の研究力強化という問題には、まず研究自体、それには人、そして、研究環境、そういったところが何より大事な点であることは言うまでもありません。そこで、資料3の3ページに記載がある認定の基準、その詳細はこれから詰めるというお話ですので、マル1からマル4まで挙がっている事項はいずれもコンセプトということだと思いますけれど、これらを考えると、先ほどのフクシマ委員のある種の御懸念というのは完全に払拭できるのではないかと思います。まさに永田委員がおっしゃったように、6つもあるのかという、それが本当のところかなと、ある意味やや残念に思いながらも、そういうふうに感じるところがございます。
そのような視点からすると、やはり本来は、研究施設・設備、あるいは、データ・資料といった、つまり研究資源ということですが、人の問題と同時に、それらをより強化し充実させる、それこそが本筋だとは思います。ただ、その本筋がいろいろなところでなかなか得心していただけない、あるいは、そこそこの理解はあってもさまざまな条件下でその点を飛躍的に伸ばすまでには至らないという現状があるわけです。そこで、ある意味、これはちょっと永田委員には失礼な言い方になるかもしれませんけれど、国際化という1つの手段、あるいは、方便と言ったら申し訳ないのですが、それを梃子にして、本質の方を伸ばすためのブースターになればという、そんな考えでの制度設計ではないかというふうに私は理解しています。ですから、そういう意味で、この制度を本筋に適うよう本当に有効に展開していくことが重要かと思います。
ただ、1拠点2億円と伺い、これはどうかなという思いは正直ありますが、しかし、あまり大風呂敷を広げるわけにもいかないということでしょうし、何せ今、国際情勢なども考えますと、それこそ30年度の概算要求自体がどうなるか分からないような危惧もないわけではないので、ともかく今できることをということで、お考えいただいている話だと思います。
それから、ちょっと脱線して申し訳ないのですが、特にネットワーク型拠点というのを最後に挙げていただいていて、それには、先ほどの小長谷委員のお話も大事な点かと思います。そのネットワーク型拠点について、もう一つ別の考えをもつと、正に国際化の観点から、海外の研究機関を一緒にというような発想を持たれる国内の研究所・研究機関がありうるのではないかと思います。ですから、そういったことがもし申請書か提案書に示された場合にどう対応するのかという点について、認定基準を考えていただくこれからの段階で、是非、御検討いただきたいと思います。
ところで、先ほど加藤委員から、大学に魅力がないから企業が外国の方にばかり投資するのだというお話がありました。それは一面の真理を突いてはいると思うのですが、一方で、やはり、すぐにもうけにつながらない研究には投資できないという、そういう体制というか体質があることもあながち否定はできないように思います。そういう意味では、決して手前みそのつもりはないのですが、私のいる京都大学は、昨年、日立製作所と組織対応型包括連携の共同研究契約を締結しました。組織対組織の協定です。早速、未来課題探索共同研究部門を開設し、50年先を見据えて、課題探索のフェーズから相互の知見を出し合い、積極的な対話を通じて、社会のあるべき姿を導き出す手法や人工知能、先端計測技術などの技術成果と、本学の幅広い学問領域と深いポテンシャルの融合を目指しています。
それから、これは拠点とくに共共拠点を越えた話になりますが、大学が稼げるようになれというお話について。もちろん、研究そのものを通じて稼げるようにするというのは、決して考えていないわけではなくて、むしろかなりの研究者が実際そういう方向でも努力していると思います。一方、大学として、と言った場合には、実は、稼ごうと思っても、特に国立大学の場合はという条件を付けた方がいいのかもしれませんけれども、実にいろいろな規制がございまして、それがちょっとでも緩めば随分違うのにという話がいっぱいあります。ですから、その辺のところも併せてお考えいただかないと、一面的な見方だけでのご判断ということになってしまい、少なからず問題が残るように思います。
最後に、文言のことだけ、急に話が小さくなってしまって恐縮なのですが、3ページのマル1のところで、「国際的にも質の高い施設、設備、データ、資料等を備えていること」という文言があります。これに類する記載というのが、実は、ひとまとめにして「研究資源」という言い方になっているところを含めて5か所あります。これらは、むしろ最初のマル1のところで、例えばですけれども、「質の高い研究資源、すなわち、研究施設、設備、データ、資料等」というふうにしておいて、あとの4か所は全部「研究資源」とする方が明確になるのではないかと思いますので、この点については御検討いただければと思います。
以上でございます。
【稲永部会長】 ほかに御意見。では、藤井委員。
【藤井臨時委員】 今のことにもちょっと関係するのですが、この認定の基準というのは、永田先生おっしゃったように、既にこういうものを持っているということが要件かと思います。これは研究を進めていく上で、いずれも重要な点だと思います。一方で、今後の推進方策の中で、国際的な研究環境の整備に必要な経費というふうに出るのですが、もともとそういうものが備わっているところを選ぶということだと思います。
ということは、2億円という経費は、普通の共共にとっては非常に大きなお金なのですが、いわゆるその研究所の活動を上げるため全てに使うということになるのではないかと思います。そういう理解でよろしいでしょうか。特段に研究環境の必要な経費というだけではなくて、むしろこの全体を、認定の基準の項目を促進していくことに使ってよいと。そうすると、非常に広いお金の使い方ができるということになると思うのですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 はい、そのような形で検討していきたいと思います。
【稲永部会長】 ほかに御意見。山内委員。
【山内臨時委員】 この資料で言いますと、3ページ目の4つ目の丸ですが、国内外でのバランスを図ることが望ましいと書かれておりますが、私は、これは国内外のバランスというのがダブルスタンダードになるということのないように、十分注意した制度設計をするというのが非常に大事なのではないかなと思います。
つまり、国内の研究者であれば、余りレベルの高くない研究提案に対してもリソースを振り向けますよという制度になってしまったのでは、この制度を作った意味が余りないのではないかというふうに危惧いたします。本質的なのは、国際的に広い範囲の研究者による厳しい議論とか、あるいは協力、あるいは競争といったようなことを通して研究力を高めましょうというのが一番本質だと思いますので、国内も当然、国際スタンダードに合わせるというように求めることが、むしろ制度としては必要なのではないかと思います。
【稲永部会長】 龍委員。
【龍専門委員】 資料3の3ページの認定の基準、今この部分が話題になっておりますけれども、マル1からマル4、4つ基準がある、条件みたいな形で書いてありますけれども、やはりこれは並列的なものではなくて、マル1とマル2というのは、これは非常に重要で、そして、マル3、マル4、支援体制が充実していること、運営体制を構築していることというのは、若干重要度が低くなるのではないかと。この予算、この制度を使って、この部分は合理的な計画で充実させていく、構築していくと、そういうことを考えていいのではないかと思います。
今、大学自体、どこの大学も国際化にかなり力を入れておりますし、大学教育の国際化、教育も含めて、文科省でもお金をいろんなところで出されていると。スーパーグローバル大学のタイプAですとか、そういった強い大学が、結局、これを取っていくということになったら、あまりおもしろくないかなという、そういう気もいたします。この予算で、本当に独自の、本当に国際的な研究者コミュニティが要望しているような、そういうところがお金を取ってくれればなと思うのですが。
【稲永部会長】 これまでのご発言を聞いていると、国際共同利用・共同研究拠点に関してイメージに随分ばらつきがあるなと思います。一番シンプルなのは、永田委員がおっしゃったことで、そういう方向に行くのかどうかというのは非常に重要だと思います。独断と偏見で永田委員のおっしゃられていることをイメージすると、大学共同利用機関で言うと、高エネ研と天文台とかが浮かぶのですが、そういうところを作っていくという議論をする方と、そうでない方がおられるようなので、残された時間、この辺について御意見を頂ければと思います。
では、小長谷委員。
【小長谷委員】 今の部会長のお話にお答えするなら、6つしかないようなところだったら、2億円は少な過ぎるでしょう。世界を牽引するのに、2億円では引っ張れないです。だから、やっぱりこれは、既存の中の淘汰のメカニズムとして、国際というカードを使っていって、それに匹敵するところだけが勝ち残っていくという、もともとそういうイメージだったのではないかと思います。
ただ、我々がいろいろヒアリングしたときに、国際性がもう最初から十分なところもあれば、必要ないような分野というのもあったし、なかなか一概には言えないからお試ししていくのかなという、そういうイメージですけど。
【稲永部会長】 よく分かりますけど、お金のことを先に言ってしまうと、多い少ないかの議論になる可能性が高いと思います。今は国際共同利用・共同研究拠点なるものが必要だという前提で議論が進んでいるので、お金が足りなかったら、将来、西井課長に更に20億とか、200億とか、獲得していただくとして、この国際共同利用・共同研究拠点をどうしたら良いかという議論だと今は思います。
では、観山委員、どうぞ。
【観山専門委員】 その方向だと思いますし、確かに、この金額で全体がどれだけ変わるかなんていうのはなかなか難しいのですが。やはり先ほども課長が言われたとおり、この効果を見て、これが広がるかどうかということを考えると、この12億円、2億円掛ける6施設で、やっぱり今までこれが足らないのだけれども、ちょっとスレショールドを超えることができると、非常に活発な国際研究ができるというところを、先ほど高エネ研とか天文台を出されましたけれども、これはやっぱり大きなすごい額の施設を持っているので、それは世界の研究者が集まってきますけれども、それを例えば2億円でやろうと思ったら、残念ながら、それは到底できませんけれども、そういうことではなくて、要するに、コストパフォーマンスを我々がよく見て、この数でも非常にレベルアップができるというところを抽出して、それで効果が出るような形を作っていって、課長に、今度、これだけ成果が出たのだからと言って、もっと獲得していただくようにしないと、予算的なことをどうしても考えなければいけないですから、これで効果が出るところをやっぱり絞るしかないと思いますよね。
【西井学術機関課長】 今の補足といいましょうか、事実的なことで。予算の考え方で、先ほど御説明させていただきましたけど、2億円で、対象となる経費も、この2億円で、それこそ国際的にすばらしい設備を購入するなど、施設をというのは、まず不可能でありますので、ある意味、国際的な環境整備をする際に、例えば、研究者の招聘に使っていただくとか、様々な体制づくりであるとか、そういった点で2億円、これが多いのか少ないのかというのはあるかもしれませんが、まずはさせていただくとともに、認定というのを組み合わせることで、ある程度そういった既存の拠点の中での国際拠点というものの位置付けをここで見える化をさせていただくような形にして、こういった拠点の制度を通じて、全体として共共拠点の活性化といいましょうか、機能を強化していこうという、そういう趣旨のものでございます。
【稲永部会長】 永田委員、お願いします。
【永田臨時委員】 そうしていただくのだと思うのですが、2億円という規模を考えたら、ほかにもたくさんありますよね。例えば、特別推進だったら、2億円は少ないかなと思いますし、新学術領域、1年間とてもやれません。つまり、そういう額だと思います。
要するに、個人レベルでの卓越した研究は、そうやって、十分とは言えませんけれども、支援される道筋がある。それから、WPIみたいに、新たにチャレンジをするような仕組みもある。それから、グループとして、あるいはプロジェクト的に、今ここでこの研究をしなければというのは、新学術やCRESTみたいなものもある。ないのが、ここで議論している、我が国のみんなで、コミュニティで作ってきたある拠点が、今度、世界に出ていこうとするので、あるいはすでに世界に出ているのですが、世界でもっとプレゼンスを高めようとする努力の2億円だということではないでしょうか。もちろん、丸がさらに何個か付いていってほしいとは思います。
2億円という額は、研究室を動かすそうとしても、1年間分というふうに思う額なのです。ですから、課長がおっしゃったとおり、これを、その特徴はうまく出せるように、どうやったら本当に世界の中でこの拠点がより高い位置で、本当に世界の科学の発展に役立てるかどうかというのを明確に出していくためにあるのだと思うのですよ。お金は、先生が言われたように、お金の話をしたらもう終わりで、細かな使途についてはもう話さないとかという額のお金なのです。
要するに、個人研究もある、グループ研究もある、いろんなものがもうあるわけです。それぞれのレベルで。今回初めて、共共拠点に対して、どういう新しい支援をするかという観点だと思うので、今おっしゃったとおりにやるしかないと思います。
【稲永部会長】 ほかに。相田委員、どうぞ。
【相田専門委員】 そういう意味で、評価あるいは選択の基準は大事だと思います。評価するときに、いろいろな評価項目はあると思いますが、恐らくその中で論文の数、あるいは、Q値、V値のたぐいというのは1つの指数になると思うので、それで、きょう頂いたデータで、どうしても理解できない点がありますので、はっきりさせておかないと、評価項目にも関係すると思うのでお伺いしたいです。
きょうの資料3の20ページと、机上配付されている参考資料2の32ページの整合性がないように見えます。つまり、論文の数のカウントの仕方がどうして合わないのだろうというのが心配なので、一応指摘させていただきます。資料3の20ページの、例えば、平成26年度、1万2,248、国立大学の共同利用・共同研究拠点における論文総数。ところが、机上配付の32ページ目の国立大学の共同利用・共同研究拠点の平成26年度、77拠点の論文数及びその中の国際学術誌に掲載された論文数、数字は違うけれども、それを全部足したものと1万2,2248は合いません。逆だったら、こちらの資料3の方が少ないのであれば、こっちの方が、条件がきついから少ないのだろうと思いますが、逆なのです。資料3の方が多いのです。つまり、どうしてなのか分からないなと思いました。
これから論文数とかを、本当に共同利用・共同研究、あるいは、国際的な国際共同利用・共同研究によって増えた論文数はこれだけだということを示していかなければいけないのだから、もとの数はしっかり把握しておく必要があると思います。ですので、この数字の違いは何でしょうか。
【稲永部会長】 お願いします。
【錦学術機関課学術研究調整官】 32ページと20ページの違いですけど、まず、国際学術誌に掲載された論文数が乗っているのが32ページで、そもそもこのデータの出典が、共同利用・共同研究拠点実施状況報告書というものでございまして、これは毎年、各年度が終わるたびに拠点から報告を頂いた数字を使っているのが32ページでございまして、20ページの資料は、27年度に行った期末評価の際に、22~26年度までのデータを一斉に取り寄せたものでございまして、その間に若干数字の移動が各拠点においてあったということかなと思っております。
【相田専門委員】 つまり、論文が投稿されてから掲載されるまで少し時間的ラグがあるので、こちらの32ページの方は、毎年毎年の報告書だから、こちらの20ページの方は、何年か経ってからの集計なので、その間に掲載されたものが増えているのかもしれないという、そういうことですか。
【錦学術機関課学術研究調整官】 32ページの方は、国際学術誌に掲載された論文数のデータでございまして、20ページの方は、国際共著論文ですので、そもそも全く。
【相田専門委員】 いやいや、論文総数なので、同じことです。
【錦学術機関課学術研究調整官】 論文総数の話は、今申し上げたように、32ページの方は、毎年度終わった段階で取り寄せたデータを積み重ねたもの、20ページのものは、27年度の期末評価の際に、一斉に22~26年度までのデータを取り寄せたものでございますので、先ほど先生おっしゃられたような事情があったかもしれませんし、それ以外にも、いろいろな訂正等が拠点の方であったかもしれないけれども、それは、事情はそれぞれの部分は分かりませんが、そもそもデータの取り方が異なっているということでございます。
【相田専門委員】 データの取り方が異なっても、同じ数字にならないといけないと思うので、それは、これからはかなりシビアに見た方がいいのではないかと思います。
【錦学術機関課学術研究調整官】 どっちのデータを使っていくかということについては、統一するなり、正確な形でやっていく必要があるかなと思っております。
【相田専門委員】 それと、もう一点、確認したいのですが、Q値というのは、分野によって論文の被引用数の傾向が違うので、分野によって数字が違いますよね。参考データの中の「共同利用・共同研究拠点における論文生産の状況」に、それぞれの研究施設について、Q値を出していただいていますが、分野がある程度特定された研究施設が多いとはいうものの、結構異なる分野が混ざっていることが当然想定されるのですが、研究施設ごとのQ値というのは、どうやって出した数字なのでしょうか。
【早田学術機関課課長補佐】 これは科政研の方から、各大学に対して調査を実施しておりまして、その調査の回答に基づき作成しているものなのですが、その機関において、当然、研究の分野は混ざっているというところはございますので、そういった御趣旨でよろしいでしょうか。
【相田専門委員】 いや、多分、この出典を見て、この定義がどう定義されているのか見ないと、この数字だけだと何も判断できないです。
つまり、この数字を見ると、例えば、北大の触媒化学研究センターでは、トップ10%の論文割合が25.8%もある。非常に高い被引用の論文ばかり輩出している研究センター、ということになります。そのように受け取ってはいけないのだったならば、どういう意味なのかを書いておくべきだと思います。
【稲永部会長】 今後、国際共同利用・共同研究拠点の認定のときには、その基本となる数字の捉え方はきちっとしておかなければいけないので、それも今後検討していくというころでよろしいでしょうか。
【相田専門委員】 はい。
【稲永部会長】 ほかに御意見。森委員。
【森専門委員】 国際的な研究力の強化ということで、このときに、拠点として認定されるということなので、点と点ではなくて、国内のコミュニティを巻き込み、波及効果のあるすばらしいCOEを中心とした国際共同研究だと理解してよろしいでしょうか。点と点ではなくて、もう少し国内の研究者にも参加いただき、拠点でプロジェクトを推進することが重要だと考えます。12億円の概算要求がされておりますが、それを効果的に利用するためにも、すばらしい研究で国内の研究者を巻き込み、また、国内の研究者が恩恵を受ける施策も中に取り込むということが大変重要だと考えます。
あと、やはり研究というのは、先ほど相田委員もちょっとおっしゃいましたけれど、今年行ったら、論文が出てくるのは通常来年以降ですし、すばらしい研究ほど、ある程度継続性を持って遂行することが大事なので、こういう国際拠点というのができたら、結果として出てくるのはその後かもしれないので、長い目で継続性を持って進めるということがとても重要かなと思います。2億で実行したらそれで終わりということではなく、その先続かないのかなということではなく、継続性も考えていただきたいということです。
以上です。
【稲永部会長】 重要な御指摘です。
どうぞ。
【小林臨時委員】 きょうは、どういうところを国際共共拠点に選ぶかという認定についてずっと発言してきたつもりです。それ以外のことを発言してきたつもりはありません。それは誤解がないようにお願いしたいと思います。というのは、資料3の3ページ目の認定の基準に、3ページ目の丸の3つ目には、若手に対する支援が書いてありますけれども、上の認定のマル1から4には出てこなかったので、そのことを私はずっと申し上げてきたつもりです。ただ、それは余り重要ではないとお考えであれば、それはそれで結構です。
1つだけ伺いたいのは、国際共共拠点を認定する目的は、国際共著論文を増やすことにあるのでしょうか。それとも、トップ10%の国際共著を増やすことにあるのでしょうか。それによって、多分、選ばれるところは大分違ってくるのかなという気がします。もしトップ10%であれば、それこそKEKさんとか天文台さんみたいな名前が出てくるのかもしれないし、それから、トップ10%でなくてもいい、とにかく国際共著を増やすということであれば、例えば、鳥取大の乾燥地研で、アフリカから人をたくさん呼んで、やっぱりアフリカの農業に関して国際共著を書くとか、あるいは、BSL-4ができれば、長崎大の熱帯医学のところが、コンゴとか、要するに、エボラ熱みたいなところが発生しているところから人に来てもらって書いてもらう。ただ、それがトップ10%に入るかどうかは分かりません。だから、トップ10%を目指すのか、国際共著を目指すのか、そこだけは、きょう、合意をしておいた方がいいのではないでしょうか。どちらなのでしょうか。
【錦学術機関課学術研究調整官】 一応事務局案の文章のロジックとしては、1ページ目のところに書いていますけれども、学術研究の国際的な状況というところで、トップ10%論文の我が国の国際シェアが年々低下していると。その次の丸で、その要因として、国際共著論文の伸びが欧米と比べて停滞しているということですので、国際共同研究を推進することによりまして、国際共著論文の伸びを停滞させないようにして、その結果として、トップ10%論文につながっていければなと。それでもって、研究力の強化につなげていくというのが、一応この文章のロジックとして考えておったところでございます。
【小林臨時委員】 3ページ目の認定の基準には特に書いてありませんが、目的は、トップ10%を増やすということが目的で認定をするということなのでしょうか。
【西井学術機関課長】 これは、もちろん重要な要素であるとは思っており、こういった一番基盤となります、学術研究の置かれた国際的な状況を示すところで、あえてそういった分析を、これは私どもの分析というよりは、下に注がございますように、「科学技術・学術分野の国際展開について」という報告書の中からこういった分析を引用させていただいておるわけでございますけれども、そういった背景の中で、そういった全体として、これは1つの、トップ10%論文であれ、国際共著論文であれ、それがいろんな因果関係を持っているという分析の基に、そういった問題意識の下に、全体として学術研究の国際化を推進していくということが、学術研究の質を高めるというようなことがうかがえるであろうということで、拠点というものを使っていくと。
実際、認定の際に、そのままその指標を機械的に当てはめて、全ての研究分野がその方向に向かなければならないのかということとなりますと、もちろん、それは重要な指標として用いさせていただくということは3ページのところにも書かせていただいておりますけれど、それで測り切れないような要素というものも十分あり得るであろう。その辺のあたりは、今後、具体に認定の基準を考える際に、全体的な制度の考え方を踏まえて、具体的な指標の適用の方法については、分野であるとか、様々な要因を十分考慮に入れながら、慎重に制度設計していくことになるのではないかと考えております。
ですので、あくまでもそういったものをすべからく目標としてではなくて、ある意味、結果として表れてくるのが、恐らくトップ10%論文であれ、国際共著論文の数であれ、そういった形で最終的には表れてくるのだろうというような考え方の下で、この全体の報告書は、事務局としてまとめさせていただいたと考えてございます。
【稲永部会長】 あっという間に時間が来てしまいました。まだ御意見がおありだと思いますので、それは事務局にメールでお寄せいただいて、この案の整理に反映できるものは反映させていきたいと考えています。そして、最終的な「意見の整理」については、私の方に御一任いただけますでしょうか。今後、そういう進め方でよろしいでしょうか。
ありがとうございました。
それでは、最後に、今後のスケジュールについて、事務局から説明願います。
【早田学術機関課課長補佐】 次回の開催につきましては、追って日程調整をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【稲永部会長】 それでは、本日の議事は終了したいと思います。


―― 了 ――

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