日本薬剤学会 第36年会における発表のお知らせ

2021/05/07  株式会社 メドレックス 

2021年5月7日

株 式 会 社 メ ド レ ッ ク ス 代表者名 代表取締役社長 松

日本薬剤学会 第36年会における発表のお知らせ

2021年5月13日~15日に開催される日本薬剤学会第36年会において、当社と徳島大学が共同で実施した研究成果が発表されることになりましたのでお知らせいたします。

◇日本薬剤学会 第36年会 開催概要
会期:2021年5月13日(木)~15日(土)
会場:オンライン開催
URL:https://www.apstj.org/36/index.html

◇当社と徳島大学との共同での発表演題(5演題)
<経皮吸収>
イオン液体を用いた中分子薬(核酸、ペプチド)の経皮吸収型製剤開発の取り組み
? イオン液体*1 を用いた中分子経皮送達法の開発
? 経皮送達可能なsiRNA*2 含有イオン液体製剤による新規乾癬*3 治療
? 経皮吸収型がんペプチドワクチン*4 による
E.G7-OVA担がんマウスにおける腫瘍成長抑制効果
<経口吸収>
イオン液体を用いた難吸収性薬物(ペプチド、難吸収性化合物)の経口製剤開発の取り組み
? イオン液体を基剤としたLixisenatide*5 製剤の開発と腸管吸収評価
? イオン液体を用いた難経口吸収性化合物の腸管吸収促進効果の検討

*1:イオン液体
融点が100℃以下の塩(えん)のことで、常温溶融塩とも呼ばれている。低融点、高イオン電導性、高極性、不揮発性、不燃性等の特徴を有しており、太陽電池や環境にやさしい反応溶媒等、多方面における応用が検討されている。当社では、薬物をイオン液体化する、あるいは、イオン液体に薬物を溶解することにより、当該薬物の経皮吸収性、経口吸収性を飛躍的に向上させることを世界に先駆けて見出した。

*2:siRNA
siRNA(small interfering RNA)とは21-23塩基対から成る低分子二本鎖RNAである。siRNAはRNA干渉(RNAi)と呼ばれる現象に関与しており、mRNAの破壊によって配列特異的に遺伝子の発現を抑制する。当社では、乾癬関連遺伝子に対するsiRNAを新たに見出し、経皮吸収型の新規乾癬治療薬の開発に取り組んでいる。

*3:乾癬
乾癬は皮膚の紅斑、肥厚、落屑、広範な炎症を伴う自己免疫性皮膚疾患である。近年、抗体医薬の登場により治療効果の改善がみられたが、抗体医薬は注射剤であり全身性の副作用が現れることや高価である点が問題となっている。

*4: がんペプチドワクチン
正常細胞には全く発現しないが、がん細胞のみに発現しているがん抗原を標的とするがん抗原ペプチドを接種することにより、患者自身の細胞傷害性T細胞(キラーT細胞とも呼ばれ、がん細胞やウイルス感染細胞などを認識して殺傷するリンパ球)を活性化し、がんの予防や治療を行うために用いるワクチン。

* 5:Lixisenatide(リキシセナチド)
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬に分類される2型糖尿病治療薬であり、腸管吸収性の低さから1日1回の皮下注射剤として販売されている。

以上

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