「他の人と一緒に行動することで、より多くを学ぶことができる」という信念が,子どもたちの学びを力強く育む!『自立的で相互依存的な学習者を育てる コレクティブ・エフィカシー』10月27日発売!

2023/10/27  株式会社 北大路書房 

非認知能力の一つとして近年注目される「セルフ・エフィカシー」と対をなす「コレクティブ・エフィカシー」は子どもの学びにどのように影響するのか?

心理学書を中心に教育学や幼児教育・保育の専門図書を発行する株式会社北大路書房(所在地:京都市北区)は教育学,教育心理学の最新書『「自立的で相互依存的な学習者を育てる コレクティブ・エフィカシー』を2023年10月27日(金)に発売しました。



四六判・272頁・定価3,080円(本体価格2,800円+税)・2023年10月27日(金)発売・発行 北大路書房
コレクティブ・エフィカシー(集合的効力感)が子どもの学びを強く育む


 子どもの学びやそのモチベーションに関わる非認知能力の一つとしてセルフ・エフィカシー(自己効力感)が近年注目されています。セルフ・エフィカシーとは,「ある状況に置かれたときに,必要な行動を遂行できるという自分の可能性についての自信(信念)」のことをいいます。それと対をなすものとして,「個々が一致団結して課題を克服し、意図した結果を出すことができるという集団の可能性についての自信(信念)」のことをコレクティブ・エフィカシー(集合的効力感)といいます。セルフ・エフィカシーだけではなく,コレクティブ・エフィカシーが十分に発揮されることによって,子どもたちの学びが強く育くまれる本書『自立的で相互依存的な学習者を育てる コレクティブ・エフィカシー』では強調されています。
 では,子どもたちがコレクティブ・エフィカシーを発揮するには何が重要となるのでしょうか。Visible Learning(R)(可視化された学習)研究で著名な本書の原著者であるジョン・ハッティは,「私」スキル「私たち」スキルが重要となると述べています。

 「私」スキルとは,エージェンシーやレジリエンス,コミュニケーションスキル等で,「私たち」スキルは,共通の信念をもつことや社会的感受性,潜在力等であり,それらが具体的にどのようなスキルかが本書では説明されています。これらは2つに分離し独立しているのではなく,むしろ互いに補い合うものであり,これらが結集したときに,子どもたちはグループでの取り組みや成功に貢献するスキルや確信をもてるようになると述べられています。「私」スキルと「私たち」スキルが相互作用的に高まりコレクティブ・エフィカシーが向上することによって,グループだけではなく個人の自信(セルフ・エフィカシー)を高めることにもつながります。本書の後半ではそれらのスキルを高める学習や課題をどのように設計するか,コレクティブ・エフィカシーをどのようにアセスメントするのか等,具体的に解説されています。

 本書はコレクティブ・エフィカシーに注目し,コレクティブ・エフィカシーが子どもにとってどのような場合に威力を発揮するのか,コレクティブ・エフィカシーの恩恵を最大化するための条件をどのように整えるか,そしてどのような課題の属性が集団の活動に最も資するのかVisible Learning(可視化された学習)研究の確かな知見に基づき解説した1冊となっています。
 『自立的で相互依存的な学習者を育てる コレクティブ・エフィカシー』(発行:北大路書房)は2023年10月27日(金)発売です。
執筆者略歴


《著者略歴》

《訳者代表》
原田信之(はらだ・のぶゆき)
名古屋市立大学大学院人間文化研究科 教授(博士・教育学) 
日本学校教育学会会長,日本協同教育学会理事
〔主要著訳書〕
『ドイツの学力調査と授業のクオリティマネジメント:格差是正のフィードバックシステムの解明』 風間書房 2023年
『スクールリーダーのための教育効果を高めるマインドフレーム:可視化された学校づくりの10 の秘訣』ジョン・ハッティ,レイモンド・スミス編著(訳者代表) 北大路書房 2022 年
《訳者一覧》(執筆順,担当章)
原田信之(訳者代表)………………………邦訳版の刊行に寄せて,0章,1章,2章,5章,訳者代表あとがき
笹山郁生(福岡教育大学教育学部)………………………………………3章
宇都宮明子(島根大学教育学部)…………………………………………4章,9章
石田裕久(南山大学名誉教授)……………………………………………6章,8章
長濱文与(三重大学高等教育デザイン・推進機構)……………………7章

主な目次


0章 なぜコレクティブ・エフィカシーなのか
1章 コレクティブであることの価値
2章 コレクティブ・エフィカシーになぜ注目するのか
3章 「私」スキルを伸ばす
4章 「私たち」スキルを伸ばす
5章 授業の学習設計
6章 学習のねらいとコレクティブ・エフィカシーの達成規準
7章 ペア学習とグループ学習
8章 コレクティブ・エフィカシーのアセスメント
9章 生徒のコレクティブ・エフィカシーの可能性

書誌情報



【書 名】自立的で相互依存的な学習者を育てる コレクティブ・エフィカシー
【著 者】ジョン・ハッティ,ダグラス・フィッシャー,ナンシー・フレイ,シャーリー・クラーク 著,原田信之 訳者代表 
【定 価】3,080円(本体2,800円+税10%)
【判 型】四六判 272頁
【発 行】株式会社北大路書房
【発売日】2023年10月27日
【コード】ISBN:978-4-7628-3237-6 ,C3037
【概 要】「他の人と一緒に行動することで、より多くを学ぶことができる」という信念は,子どもたちの学びを力強く育む。コレクティブ・エフィカシーを最大化する条件を,学習設計から授業デザイン,アセスメントまで,Visible Learning(可視化された学習)研究の確かな知見に基づき解説する。「私スキル」(知識の構築,セルフ・エフィカシー,フィードバックの授受,エージェンシー,レジリエンス等)と「私たちスキル」(共通の信念を伸ばす,社会的感受性,潜在力)の相互作用的な高まりを強調。

【商品ページ】
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