平成30年度「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査」調査項目等に関する検討会(第2回) 議事要旨

2018年03月08日  文部科学省 共済組合 

平成30年度「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査」調査項目等に関する検討会(第2回) 議事要旨

1.日時

平成30年1月30日(火曜日)13時00分~16時00分

2.場所

文部科学省15階 科学技術・学術政策局 会議室1

3.議題

  1. サンプルサイズの抑制方法等の検討について(学校教員統計調査の使用可能性等)
  2. 平成30年度FTE調査における新たな調査項目について
  3. その他

4.出席者

委員

長岡座長,嶌田座長代理,大湾委員,富澤委員,両角委員,山本委員

文部科学省

松岡企画評価課長,國分企画評価課課長補佐,山本企画評価課係員,髙木企画評価課係員

オブザーバー

総務省政策統括官(統計基準担当)付 経済統計担当統計審査官室 川原副統計審査官,総務省統計局統計調査部経済統計課 高石課長補佐,科学技術・学術政策研究所 学術基盤調査研究室 伊神室長

5.議事要旨

議題1 サンプルサイズの抑制方法等の検討について(学校教員統計調査の使用可能性等)


事務局から資料1に基づき説明が行われた。各委員からの主な発言は以下のとおり。

【富澤委員】
匿名化されているデータから安易に個人を特定することについては、前回調査時も意識し、誰が答えているかをなるべく分からないようにしようという注意をしていた。匿名という状況でなく自分の研究時間をほかの人に知られるというのは、回答者の抵抗感や回答率の低下、あるいは回答のひずみが起こる可能性がある。

【大湾委員】
回答者が委託業者に直接回答を送付し、大学に記録が残らないとすると、その理解を回答者全員が共有していれば、本来は問題にならないはずである。

【富澤委員】
(学校教員統計調査を使用した場合の従来調査との連続性について)専門分野の違いは大きな問題になる。学校教員統計調査は、個人の専門分野を回答し、公表されている集計結果もそれがベースになっている。一方、科学技術研究調査は、所属組織の学問分野が回答されている。これまで3回実施してきたFTE調査は全て科学技術研究調査における組織の学問分野をベースに層別抽出を行い、理学、工学及び保健等の状況を把握し、報告してきた。したがって、今回学校教員統計調査を使用して個人の専門分野でそのまま集計してしまうと、今まで3回行った調査と特に理学、工学等といった分野別のデータが全く違うものになり、連続性が失われてしまう。学校教員統計調査を、科学技術研究調査と同じような分類で仕分けることができれば、連続性を取ることができるが、両者をマッチングするのは難しい。

【大湾委員】
学校教員統計調査を使用する場合、もし個人の年齢が分かるのであれば、例えば特定の年齢層の教員が定年退職するとき等、大きく年齢構成が変わるときだけでも調整することが可能であれば、そんなに大きなひずみは起きないのではないか。

【事務局】
学校教員統計調査の調査票情報の利用申請をすることによって年齢を把握することはできる。ただし、サンプルサイズの縮減によるベネフィットと、全体にかかる事務局の負担も含めたコストを考えた際、大学の全教員について年齢を確認する作業との比較衡量(こうりょう)は必要である。どの程度サンプルサイズを縮減できるかについて厳密な計算はまだしていないが、分野と年齢のクロス集計を行った際、各セルの数を100以上にするという目標を考えた場合、若手が100に満たない一方で、多めに取り過ぎている層もあるので、例えばその層を100まで減らすことは可能である。ただ、単純に100にするのではなく、現実の年齢構成に沿った調整をするべきである。

【富澤委員】
前回調査の、セルごとの標準偏差が分かっていれば、標準誤差が計算できるので、計算してみると良いかもしれない。

【嶌田座長代理】
今回は従来通り科学技術研究調査を使用するとして、今後、科学技術研究調査自体に年齢の項目を追加することはできないか。

【高石課長補佐】
科学技術研究調査については、今年度から任期付きの教員について40歳以上と40歳未満の年齢項目を追加した。それ以上の細かい情報については、今すぐに対応は難しいが、今後調査項目の変更の1つとして議論していくことは可能である。

【伊神室長】
サンプルサイズについて、ユーザーの立場で一言申し上げたい。研究者としては、本調査については調査票情報の利用申請をして、もう少しミクロな分析をしたいと考えている。例えば、大学の論文数シェアで分類するとか、その中でも更に分野分類で細かく見るということをする場合には、平成20年度のデータはミクロな分析を行うにはサンプルサイズが少なかったため、平成25年のものが非常に使いやすかったということをお伝えしたい。

【大湾委員】
(研究者の異動の問題について)指定した教員がいなかった場合に、分野、年齢、雇用形態が同じような代替の人を探してもらうことを大学に依頼することは検討すべきである。
また、回収した調査客体の年齢分布が実際の教員の分布と同じであればそれで良いのかどうかについても議論すべきである。異動者が多いために、若手を中心に実際の目標よりも調査客体数が少なくなるというのは非常に問題であるが、同じ数だけ確保できればいいかというと、必ずしもそうとも言えないと思う。
前回の議論では、調査客体数が少ないと、それだけ実際の平均との乖離(かいり)、標準誤差が大きくなるということだった。特に30代、若手の研究時間に対して、国がすごく重要な関心を持って見ている場合には、誤差が大きいと、前回からの変化というものが政策的なインプリケーションにも影響を与えるので、例えば若手の部分は、実際の分布よりも多めのウエートをつけてとるというのも1つの考え方である。したがって、どちらを基本にして考えるのかということを議論した方が良い。

【富澤委員】
前回、保健分野の標準誤差が大きくなっていた。保健といっても一般的な意味の保健学部、学科みたいなところの先生と、医学部と違う活動をしているのを全て一くくりにしている。これを例えば、医学系とそれ以外に区別するだけでも、随分精度が良くなるように思う。

【大湾委員】
(異動者への対応としては)例えば、年齢差が最小の人を選んでくださいと言えば、かなり無作為に近くなる。

【嶌田座長代理】
生年月日データをもらってきて、(その教員がいなくなっている場合)その方に一番近い年齢の方を、1年間で新規採用された教員のリストの中から男女問わず探してきて当てはめてくださいという依頼方法であればバイアスを防げるのではないだろうか。

【山本委員】
従来通り科学技術研究調査で行くのが現在の議論のコンセンサスだと思う。ただし、年齢については大事な情報なので、そこで誤差が出ないように、それから、サンプルサイズも可能であれば小さくなるようにということで、将来に向けてこういうことを検討しなければいけないということを記録に残しておいて、基本的には科学技術研究調査を使用し、次回までに、平成30年調査においてはどういう改善ができるのかというところを事務局に検討していただくと良いのではないか。

【長岡座長】
科学技術研究調査を基本に考えつつ、学校教員統計調査等を活用するとか、あるいは科学技術研究調査の中に年齢の項目を入れていただくとか、そういったことについて、将来を見据えて更に改善の方向を考えるという、その2段階で考えると。次回の調査は科学技術研究調査で行って、ただ、長期的にそれを改善していくにはどういう方法があるかということを検討するという方向でまとめていく。


議題2 平成30年度FTE調査における新たな調査項目について


事務局から資料2-1、2-2、2-3に基づき説明が行われた。各委員からの主な発言は以下のとおり。

【両角委員】
研究論文数の調査項目は是非入れていただきたい。論文数と研究時間と研究資金、その関係がどうなっているのかという分析を行うためには必要な項目である。
定義をしっかりする必要があると思うが、(平成20年調査の調査項目は)細か過ぎるようにも思う。分野によって論文数等の意味は変わってくるので、厳密に定義して簡単に聞くか、あるいは例えば10年前と比べて量が増えているのかとか、質はちゃんと上がっているのかという、大ざっぱに聞いた分析結果の方が実感と一致する結果が出ることもあるので、聞き方はいろいろあるが、調査項目には入れるべきである。
社会人学生についても是非入れてほしい。データを見たときに研究時間が少ない人がたまにいるのは、やはり社会人かどうかの区別ができていないところによると思う。
職務時間の詳細な調査は、聞き方が難しく、それだけ独立させて問うことがどの程度有効なのか分からない。FTE調査の不思議なところは、実感としても、他の調査でも、総活動時間、特に教育時間やその他の事務業務は増加していると思うのだが、FTE調査ではなぜかそこが増えていないという結果が出ている(事務局注:教育時間については増加傾向にあり、実際に減少しているのはその他の活動時間である)ので、時間帯として拾えていない部分がある可能性が高い。定義をより具体的にする等、何らかの工夫が必要である。
海外出張の回数については、出張している人ほど研究業績や論文の生産性は高く、アクティブな研究者だという結果が出ている。

【富澤委員】
新たな調査項目の案のうち、職務内容の詳細な調査で、競争的資金等の申請時間や学内会議等の出席回数については内外問わず関心が高い。特に競争的資金等に必要な業務は、現在は研究時間に含まれているが、具体的にどの程度時間がかかっているかについての政策的ニーズは高い。
それを把握するに当たり、現在、研究時間数として聞いている部分を、内数として競争的資金等の部分と2つに分けるという考え方がある。ただ、個人的にはそれには余り賛成できない。というのは、いかに競争的資金等に関係する業務に時間を費やしているといっても、1年中行っているわけではないからである。FTE調査は、1年間の平均的な時間の使い方のパターンの典型を取る調査であるため、回答者も(競争的資金等に関する)平均的な時間を回答するのは困難だと思う。
そこで、まず年間で何日ぐらい競争的資金等に関係する業務をするか聞いた上で、そのうち、その日数の1日当たりの平均時間を聞けば、正確ではないかもしれないが、年間の時間数を把握することはできる。
学内会議等については、時間数よりも出席回数の方がより重要だと思う。

【長岡座長】
教授会や学内委員会については、出席回数も大事だが、むしろ委員長等、責任を負う仕事をする会議の頻度や、そこに割いた時間を聞く方が良いかもしれない。

【大湾委員】
FTE調査のように年間の時間の平均的な配分を聞くと、多めに言う場合と少なめに言う場合、両方ある。両方あるから相殺されるという考え方もあるが、やはりバイアスが気になる。年間の大ざっぱな数字とは別に、例えば依頼者側で日にちを複数指定して、一番典型的な時間の配分に近い日を選んでもらって、実際の時間の使い方を記録してもらう方が年間の計算もしやすいのではないか。

【富澤委員】
平成14年のFTE調査より以前に、大規模な科研費のプロジェクトで、FTE調査のある意味原形と言える調査が行われている。この調査では複数の調査方法を採用していて、1つは、今のFTE調査の前身となるような、平均的な時間の使い方を問うもの。それとは別に、特定の1週間について活動を詳しく取るという項目や、訪問調査によって調査側が活動実態を分類するという調査も行い、それぞれの調査方法によってどの程度違いが出るかということを調べており、実測と平均的な感覚にそれほど違いがないという結果が出ている。
一方で文部科学省が行っている教員勤務実態調査では、教員の1週間の業務記録を30分刻みで毎日記録させている。回答者にとっては相当な負担であるため、全てを取り入れることはできないが、一部分だけ採用するとことは考えられる。

【山本委員】
どの程度自分に裁量のある研究なのかという点も重要である。プロジェクトリーダーにやれと言われてやっている研究や、あるいは何らかの事情でやらなければいけなくてやっている研究もある。純粋に自分の学問的関心でできている研究時間がどれぐらいあるのかというのも大事である。
研究プロジェクトという点では、やはりマネジメントにも相当時間が掛かっている。プロジェクトマネジメントに割く時間というのも、教員によっては日常的に掛かっているので、大事である。

【大湾委員】
プロジェクトマネジメントと考えると、プロジェクトリーダーのような人は研究を始めるに際し、データを手に入れるための交渉や、人集め等、時間を要することがある。一方リーダーでない人たちは競争的資金等を獲得するための時間が必要だろうし、そういったものを把握するような項目の方が良いと思う。

【富澤委員】
プロジェクトマネジメントとしたとき、政策ニーズという点で、どのように聞くべきかという疑問はある。

【大湾委員】
もし政策的なニーズのために競争的資金の申請等に係る時間を正しく把握するということであれば、競争的資金等に応募した人たちを対象に、1回でいいので、アンケート調査を行う方が良いと思う。FTE調査で毎回データを取る必要はないのではないか。

【両角委員】
政策ニーズにおいて、競争的資金等の獲得に係る時間というのはそれほど重要なのか。申請書を作成するのは大変だが、やはりプロジェクトマネジメントというか、その後プロジェクトを回していく上での手間の方がよほど大変で、その部分こそちゃんと把握した方がよいという印象だったので、なぜそこにピンポイントで政策的なニーズがあるのかを把握したい。

【事務局】
運営費交付金が減っている一方で競争的資金が増えてきているという現状があり、その競争的資金を獲得するために時間が割かれ過ぎてしまって、真水の研究時間が減っているのではないかという議論がしばしばある。しかし、競争的資金を獲得するための申請にかかる時間がどのぐらいかというエビデンスが現在ないため、それを知るために政策的ニーズがある。

【両角委員】
研究費を獲得するためにふだんから研究業績を出しておかなければいけないとか、もらったものをきちんと成果に結び付けておくとか、研究者はいろいろな意味で大変だと言っているのであり、申請書を書くことだけが大変という研究者はそれほど多くないと感じる。

【富澤委員】
(社会人学生について)現在のFTE調査では社会人を全く区別していないので、社会人学生がどうかということについて、FTEのデータは全くない。
平均的な1日というのは、簡略化され過ぎていて、社会人の場合、土曜日がメーンの大学院での活動で、その他の日はそれほど研究を行っていないという状況を想定していない質問票になっている。

【長岡座長】
調査票を(社会人学生と一般的な学生で)分ける必要が出てくるかもしれない。いずれにしても社会人学生の活動時間を把握することは非常に重要になっている。

【嶌田座長代理】
社会人の場合、例えば長期履修制度のように、あらかじめ申請すれば修了年限を倍にできる制度もある。そういう制度を使っている社会人学生方は、そもそも1日の時間も半分と考えなくてはならない。したがって、社会人属性というか、主たる身分が学生ではない方というのは分けて考える必要がある。

【大湾委員】
社会人学生という定義自体が曖昧である。例えば社会人として大学院に入ったが、休職して研究をしている場合、本人は社会人学生という認識だと思うが、実態はフルタイムの一般的な学生と変わらない。また、パートタイムの仕事をしながら勉強している人たちもいる。そうすると、社会人かどうかということで区別するのではなく、生活のために学外で行っている活動時間を聞くことによって区別できるのではないか。

【両角委員】
私も同じ意見で、逆に若い学生でも、年齢が上になればなるほど生活のために働いている方も相当いるので、社会人かどうかということだけではなく、時間の使い方という面で把握すべきだと思う。

【長岡座長】
(論文数の項目について追加するのではなく) 研究時間をFTE調査で取って、論文データベース等とリンクして分析するということはできないか。

【富澤委員】
FTE調査は全て匿名なので、できない。

【長岡座長】
とするとやはりアウトカムとして論文数を取る必要がある。

【両角委員】
論文数を聞くと同時に、過去との変化を測る必要もあると思うが、年齢との関係をどう考えるのかが難しい。年齢が上がれば量も質も上がるはずだが、どこかで止まるのかどうなのか。個人差もあるので、解釈が難しい。

【長岡座長】
本当はパネルデータを集めたいが、それは非常に大変である。平成20年調査では、論文数をまさに取ってきていて、年齢等のデータもあるので、ある程度推計モデルを作ることもできると思うが、その辺りはどうだったのだろうか。

【両角委員】
もちろん年齢が上がっていくにつれて論文数が変化するというカーブも大体出るし、インプットとの関係も一応は出ることは出る。ただ、どれぐらい増えたらどうなるのかという、細かいところの感覚がよく分からない。

【嶌田座長代理】
論文、分野間でそもそも生産性が違うという話と、ファーストオーサー、コレスポンディングオーサーと、普通のオーサーで重さ、コントリビューションが違うという話がある。
単著と、50人で書いた紀要を同じ1本と数えて良いのか。

【長岡座長】
平成20年調査では単著、ファーストオーサーに限られている。したがって、ある程度コントリビューションが大きいものだけでカウントされている。それから、日本語と外国語で分けて調査している。外国語をさらに、ウェブ・オブ・サイエンスに掲載されたものに限定するということも考えられる。

【伊神室長】
考え方を変えると、研究時間割合が減っている、その他の社会サービス活動が増えているというのは、教員の活動が多様化しているということである。そこで今、何が問題かというと、論文数を測ったとしてもそれ以外のアウトプットというのが見えないことである。教員の活動のパターンと、出ている成果の関係も、実は測られていない。研究力低下というのは、論文数だけ見ているからそう捉えられてしまうが、ほかの活動をしているのであれば、ほかのアウトプットが出ている可能性があり、そこを計測できていない。

【嶌田座長代理】
(その他調査票全体に関して)兼務の状況というのは、どこまでを指しているのか。調査の手引きを見ても余り細かく書かれていないので、この部分をもう少し明確にすべきである。

【富澤委員】
兼務というのは、一番典型的には非常勤を考えている。基本的には本務先で答えてもらって、その代わり、ほかの大学でやった非常勤職員についても自分の活動として答えてくださいということにしてあるという、そういう整理である。

【嶌田座長代理】
クロスアポイントメント制度の場合、本務と兼務という考え方ではないと思うが、主たる方を本務とするような雰囲気なのか、判断が難しい。

【山本委員】
サバティカル制度を活用している人たちには調査票は行かない仕組みになっているのか。行っているとすると、わずかかもしれないが、その部分の結果が過少に出てしまう。

【富澤委員】
サバティカルの人は区別していない。実際、回答の中にはほとんど職務をしていないという回答があって、それがサバティカルなのか、病気なのかは判断できないが、想定としては、サバティカルの人も含む設計である。

【大湾委員】
例えば研究科長をやっていたり、大学執行部に入っていたりすると、研究時間がなくなったりする。そういう特殊な状況である人たちは、そうであるということを書いてもらう設問を用意しても良いと思う。要するに、通常の年に比べて今年は特殊な状況であるということを、サバティカルとかそういうものを例として記載する。

【長岡座長】
そういう特殊な状況だというステータス情報を1つ追加すると良い。サバティカルの頻度も増えていると実感しているし、同時に、マネジメントの仕事も増えている。

【両角委員】
(研究力の低下について)時間とお金のどちらの影響かという結論は出ていないと思うが、やはり基盤的経費が減ったことで研究業績が落ちたということについては、減り方が大きいので、地方大学で大きな影響が出ていると感じる。

【嶌田座長代理】
最近は、人件費を減らすか、研究費を減らすかという議論になってきている。要するに、昇任・昇格を凍結して、研究費は維持するのか、それとも、研究費を削ってでも人件費は維持するのかという。大学によってその辺りのマネジメントが変わってきている。法人化して十何年で恐らく1割以上教員数は減っていて、資金もない。これ以上減らされると、教育課程を維持できなくなる。

【両角委員】
科学技術・学術政策研究所でも分析されているが、第2グループ(事務局注:科学技術・学術政策研究所が独自に分類した、日本国内の論文数シェアが1~5パーセントの大学群)の研究力が低下しているという話があり、本当にそうなのかということも含めて検証できた方が良い。個人の要因なのか、一部の大学群の悲惨な状況が研究力を下げているのかというところは見た方が良い。

【大湾委員】
地方の大学は今、特に運営費交付金を減らされ、大学からもらえるお金がないので、科研費が取れないと、学会にすら行けない。学会やワークショップで発表する機会を失することによって、自分の研究、あるいは共同研究のチャンスさえもなくなっていっている。FTE調査でも、研究資金や海外出張の出席回数だけではなく、国内の学会の出席回数も聞いた方が良い。

【嶌田座長代理】
旧帝国大学だと、ポスドクの学生がドクターの面倒を見ていて、ドクターの学生がマスターの面倒を見てくれて、マスターの学生が学部4年生の面倒を見てくれるから、研究者は自分が資金さえ獲得できれば研究室内の雑務はある程度回っていくが、地方大学だと学部4年生に自分が直接機材の使い方等を教えなければならないので時間を取られ、大変だという話もある。

【長岡座長】
調査項目については次回も引き続き検討する。検討会は次回が最後となるので、次回、事務局が作成する検討会全体の議論の取りまとめ(案)についても確認する。

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科学技術・学術政策局 企画評価課

(科学技術・学術政策局 企画評価課)

-- 登録:平成30年03月 --

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