当社子会社(株)LSIメディエンスの不適切事案に係る外部調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ

2024/04/26  PHC新橋 株式会社 

2024 年 4 月 26 日
PHC ホールディングス株式会社

当社子会社(株)LSI メディエンスの不適切事案に係る
外部調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ


PHC ホールディングス株式会社(以下「当社」)は、2023 年 12 月 25 日付「当社子会社(株)LSI メディエンスの不適切事案に係る外部調査委員会の設置に関するお知らせ」にてお知らせしております通り、当社子会社(株)LSI メディエンスの中央総合ラボラトリーにおける品質に係る不適切事案について、外部調査委員会を設置して調査を行ってまいりましたが、本外部調査委員会による精度管理図に関する調査がこの度終了し、事実調査の結果についての調査報告書を受領いたしましたので、下記の通り、お知らせいたします。

当社及び(株)LSI メディエンスはこれまで、外部調査委員会に全面的に協力し、事実関係の解明、原因分析、再発防止策の策定等の対応を進めてまいりました。今般の調査報告書の内容を真摯に受け止め、引き続き再発防止等に努める所存です。また、外部調査委員会による精度管理図以外の調査結果についても、調査報告書を受領次第速やかに、お知らせ致します。なお、現時点までに、本件に起因した健康被害の報告は確認されておりません。改めまして、お客様及び株主・投資家の皆さまをはじめとするステークホルダーの皆さまには、多大なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。



1.外部調査委員会の事実調査結果

・本調査結果につきましては、添付の「調査報告書」をご覧ください。
・本調査報告書は、(株)LSI メディエンス中央総合ラボラトリーにおいて発覚した免疫自動グループにおける精度管理図の改ざん問題について調査した結果を取りまとめた報告書となっております。また、外部調査委員会による調査の過程において発覚した免疫自動グループ以外の部署における精度管理図の改ざんに関しても調査結果を明らかにしております。
・調査報告書の要約(事案の原因、患者データへの影響等)につきましては、以下のとおりです。

■ 調査報告書の要約

<報告された不適切事案>

免疫自動グループにおける精度管理図の改ざん事案、及び、形態学グループ一般検査チームにおける精度管理図の改ざん事案の2事案。

<免疫自動グループについて>

? 不正の態様

遅くとも 1988 年頃から、免疫自動項目(85 項目)について月次で精度管理図を作成する際に、作成担当者が、精度管理図作成用のシステムに実測値とは異なるコントロールデータを入力することで改ざんをしていた。改ざんの具体的方法を記載したマニュアル等はなく、改ざん方法は作成担当者によって様々であった。なお、日々の精度管理に関する問題は確認されておらず、精度管理図の改ざんの際にも、コントロールデータの生データに手が加えられることはなかった。

? 関与者の範囲

本事案は、歴代の作成担当者に引き継がれていた。また、その上長である歴代のチームリーダー及びグループリーダーについても、その多くが本事案を認識していた。他方で、部長については、部長就任以前に免疫自動グループ在籍経験がない者は本事案を認識していなかった。

? 動機・背景

(株)LSI メディエンスでは、免疫自動項目を RIA グループで検査していた 1988 年頃から希望する医療機関等に対して精度管理図を提供するようになった。従業員の中には、精度管理図を提供する場合、医療機関等においては、精度管理図が検査結果の正確性・信頼性を示す唯一の資料となるので、医療機関等がその内容に疑問を持つと、検査結果の正確性・信頼性を説明することが困難になるため改ざんを行うようになったと思われる旨説明する者がいる。また、近年の作成担当者の多くは、日々の精度管理は実施しているため、精度管理図の改ざんを問題であるとは考えず、先輩の指示に従っていた旨説明している。さらに、一部の従業員は、改ざんを止めると、医療機関等に、従前改ざんしていたことが発覚すると思い、止めることができなかった旨説明している。

? 患者(検体)データへの影響

本事案は、患者(検体)データに直接影響を与えるものではなかった。

また、精度管理図は、コントロールデータの長期的な推移、傾向を把握することで精度管理の精度をより高めるものであり、本事案が、精度管理に対する異常な兆候の見落としに繋がり、患者(検体)データに影響が生じていた可能性を完全には排斥できないものの、精度管理は、様々な手法を組み合わせることで全体として精度を高めることを目指すものであり、特定の手法に問題があったからといって直ちに精度管理全体に問題が生じるわけではない。日々の精度管理をはじめ、(株)LSI メディエンスにおいて実施している精度管理のための他の手法に問題が確認されていないこと、及び、本事案は、あくまで管理限界値の範囲内における改ざんにとどまっていることを踏まえると、本事案により、患者(検体)データに対し臨床的に問題となるような影響が生じた可能性は低いものと判断される。

<一般検査チームについて>

一般検査チームが担当する検査項目のうち3項目においても、免疫自動グループと類似した態様にて精度管理図の改ざんが行われていたことが外部調査委員会による調査開始後に判明した。このうち2項目は、遅くとも2018 年から 2023 年4月まで、残りの1項目は、遅くとも2009 年から 2023 年 12 月まで、改ざんが行われていた。

免疫自動グループ同様、患者(検体)データに直接影響を与えるものではなく、また、当該データに影響が生じていた可能性を完全には排斥できないものの、臨床的に問題となるような影響が生じた可能性は低いものと判断される。

2.連結業績への影響

本件による当社の 2024 年 3 月期の連結業績に与える影響につきましては軽微です。今後開示すべき事項が判明した場合には、改めてお知らせいたします。

3.今後の対応について

本報告書において外部調査委員会が指摘している通り、当社及び(株)LSI メディエンスでは、今回の精度管理図の改ざんに対して、精度管理に関する教育や精度管理の社内規定を制定し運営を開始するなど、種々の再発防止策を講じております。外部調査委員会にて、これらの再発防止策が妥当であるとの評価および今後の着実な実行を期待されており、当社及び(株)LSI メディエンスとしましても、現在進めている再発防止策の徹底に注力してまいります。

お問合せ先
お客様
(株)LSI メディエンス 広報担当
電話:03-6896-8926/03-6896-8753
E-mail:NPA-LSIM-PR@nm.medience.co.jp

株主/投資家・報道関係者様
PHC ホールディングス(株) IR・広報部
電話:03-6778-5311
E-mail:phc-pr@gg.phchd.com

以上

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6523/tdnet/2426002/00.pdf

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