エコシステム型CVCファンド「NEC Orchestrating Future Fund」がロボティクス・アズ・ア・サービス(RaaS)を展開する米国Formic Technologiesへ出資

2024/06/26  日本電気 株式会社 

NECが出資をするNEC Orchestrating Future Fund(注1、以下NOFF)が、米国シカゴを拠点にロボティクス・アズ・ア・サービス(RaaS)を提供するスタートアップFormic Technologies(注2、以下Formic)へ出資しました。


【背景】
近年、製造業や運輸・輸送業における労働力不足により、大企業のみならず中小企業においても、製造拠点や物流拠点へのロボティクス導入機運が高まっています。一方で、コストや専門人材の不足、教育の手間など導入における課題は多く、これらの課題解決が広く求められています。

【NECの狙い】
 Formicはサービス型の課金体系、デジタルツイン技術によって、より多くの顧客のロボット導入・活用を促進しており、成長企業として期待されています。
そしてデジタルビジネスに関連するソリューションを成長ドライバーのひとつとするNECの戦略と、デジタルの力・サービスの力の総合力を用いた導入・運用効率の向上で顧客に高い価値を提供するFormicの戦略は多くの部分で共通しています。今回のNOFFの出資をきっかけに、NECはFormicとともに日本市場をはじめ、世界におけるロボティクス導入に課題をもつ顧客のサポートを目指します。

【Formicの特長】
1. ロボティクス・アズ・ア・サービス
ロボティクス導入におけるコンサルテーション、導入、設置、保守・メンテナンスサポートを独自のソフトウェアを活用しながら、ワンストップで提供するサービスです。
月額定額で契約期間が設定されたサブスクリプションモデルのため、ロボット導入にかかる初期コストが平準化されます。不足する労働力の代替手段として、大企業のみならず中小企業などより広いユーザー層のロボット活用が期待できます。

2. Formicロボティクスソフトウェア
Formicオリジナルのロボティクスソフトウェアは、デジタルツイン技術などの活用により、ロボティクス導入シミュレーション・設計、動作ティーチング、ロボットモニタリングの自動化を行うことができ、これまで半年から一年程度かかったロボット導入期間を数週間に短縮できます。
またダッシュボード上にて、ロボット導入後の動作変更や稼働状況モニタリングなども行うことができます。タイムリーな保守・メンテナンスが可能となる結果、ロボット・リソースの稼働率を大幅に改善することが可能となります。

ロボティクス導入シミュレーション

工場のデジタルツイン
なお、本件に対する両社のコメントは以下のとおりです。

NEC Orchestrating Future Fundは、先端の技術と革新的なビジネスモデルで新しい市場を切り拓く国内外のスタートアップへ投資しています。Formicが取り組んでいる産業用ロボットのサービス化は、「AIやロボットとの協働を実現した労働環境の高度化」という私達が目指す社会像と一致しており、同社とともに新しい社会価値創造の取り組みを加速していけることを期待しています。
NEC Corporate SVP 和田茂己

今回のNOFFによる投資により、Formicが次の段階に成長するためにNECと連携できることを嬉しく思います。NECの実績、製造業に対する知見、そして長きに渡って新しい技術を世に送り出すサポートをされてきたこと、これら全てをもって、弊社がもっと多くの製造業企業に我々のサービスを提供する上で、NECが我々の良いパートナーになると信じています。
Formic Technologies, Founder and CEO, Saman Farid

以上


(注1)
NECが描く未来の社会像「NEC 2030VISION」に共感した複数の出資企業が参画するエコシステム型Corporate Venture Capital
https://jpn.nec.com/press/202211/20221130_01.html
(注2)
本社:米国・イリノイ州、創業者兼CEO:Saman Farid
https://formic.co/


<本件のお問い合わせ先>
NEC 事業開発統括部
E-Mail:noff_contact@giu.jp.nec.com

他の画像

関連業界