免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議(第2回) 議事録

2018年04月03日 

免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議(第2回) 議事録

1.日時

平成30年2月6日(火曜日)

2.場所

文部科学省(中央合同庁舎第7号館)3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 北海道教育大学の取組に関するヒアリング
  2. 熊本県高森町の取組に関するヒアリング
  3. 免許外教科担任制度の在り方に関する自由討議
  4. その他

4.議事録

【加治佐座長】
定刻となりましたので、ただいまから免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議(第2回)を開催させていただきます。本日は、御多忙の中、御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
また、本日は、へき地における教育についてお話を伺うために、北海道教育大学釧路校の川前あゆみ准教授と、熊本県高森町教育委員会の古庄審議員にお越しいただいております。先生方におかれましては、御多忙中、本会議に御出席いただき、ありがとうございます。
議事に先立ちまして、事務局より、本日の配付資料の確認をお願いいたします。

【長谷教員免許企画室長】
では、お手元の資料をごらんください。配付資料といたしまして、資料1、前回の会議の議事録、それから、資料2としまして、免許外教科担任制度に関する基礎資料、それから、資料3としまして、遠隔教育に関する基礎資料ということで、「高等学校における遠隔教育の導入」というタイトルの資料が1枚、それから、資料4、北海道教育大学川前先生の御説明の資料ということで、資料4-1と4-2、2種類ございます。それから、熊本県高森町の古庄審議員の御説明の資料として、資料5、パワーポイントの資料がございまして、最後に資料6、今後のスケジュールがございます。不足等ございましたら、事務局の方までお伝えください。

【加治佐座長】
そろっておりますでしょうか。不足がある場合は、事務局の方までお申し付けください。
本日の会議の内容ですが、まず、事務局より免許外教科担任制度や遠隔授業の仕組みについて御説明いただいた後に、川前先生から北海道教育大学における取組、古庄審議員から熊本県高森町における取組について御説明いただき、まとめて質疑応答を行い、そして、最後に、免許外教科担任制度の在り方全般に係る討議を行いたいと考えております。
それでは、早速ですが、事務局から説明をお願いいたします。

【長谷教員免許企画室長】
失礼いたします。教員免許企画室長の長谷でございます。
お手元の資料2、免許外教科担任制度に関する基礎資料という資料をごらんいただければと思います。今回、またデータを幾つか追加させていただきました。前回の会議の際にお尋ねいただいておりました、どのような教科の免許を持った教員が免許外教科を担任しているのかということにつきまして、まず、1枚おめくりいただきまして、所有免許状教科と免許外担任教科の状況(中学校)という資料から御説明申し上げます。
まず、この表の見方でございますが、左端の縦に並んでいる欄に記載されているのが、免許外教科を担当している教員が持っている本来の免許状の教科を示しておりまして、上の横に並んでおります欄に記載されておりますのが、実際に免許外教科として担任をしている教科を示しております。
例えば、黄色の欄が多い技術のところをごらんいただければと思いますけれども、技術の免許外教科担任をしている教員がどのような免許状を持っているのかというところにつきましては、この表の上の欄で、「技術」と書かれている列を縦にごらんになっていただきますと、上の方から、国語の免許を持つ教員が92件、社会の免許を持つ教員が256件などというふうになっております。
それから、こちらの括弧内のパーセンテージですが、技術の列でいきますと、技術の免許外教科担任をしている教員のうち、左端に示しましたそれぞれの教科の免許を持っている教員が何%いるのかということを示しておりますので、例えば、国語の免許を持っている教員であれば4.6%、社会の免許を持っている教員は12.7%などとなっております。
こちらの黄色にしております欄につきましては、免許外教科担任の許可件数が200件を超えているものを示しております。前回の資料でもお示しをしましたように、免許外教科担任の件数が特に多いのが、技術、家庭、美術というところでございますので、それぞれ見てまいりますと、まず、美術の列をごらんいただきますと、黄色になっております音楽の免許を保有している教員が行うケースが多いということです。
次に、技術の方で見てまいりますと、縦から見てまいりますと、社会、数学、理科、保健体育という免許を持った教員が行っているケースが多いと。
それから、家庭科の方では、上の方から、音楽、技術、外国語の免許を保有している教員が行うケースがそれぞれ多くなっているというふうになっております。
次に、裏をおめくりいただきまして、所有免許状教科と免許外教科担任の状況の高等学校の方をごらんいただきたいと思います。高校につきましては、全体の件数は中学校の半分程度ですので、件数が100件以上あるものというのを黄色で示しております。この中で、表の左上の方に黄色の欄が2つ斜めに並んでいるところがございますが、地理歴史を公民の教員が担当している、あるいは逆に、公民を地理歴史の教員が担当しているというふうになっているケースが多いというところが1つ特徴としてございます。
それから、免許外教科担任が比較的多い、情報が一番多くなっておりますけれども、情報につきましては、ある程度教科として関連性があります数学、理科、それから、商業の免許を持っている教員が担当するケースが多くなっておりまして、工業の場合には、美術の免許を持っている教員が担当するケースが多いというふうに出てございます。
次のページをおめくりいただきたいと思います。次のページでは、本日、へき地の関係の御発表、御報告いただくということでございますので、へき地教育に関係するものとしまして、5学級以下の学級数、それから、へき地指定校数、それから、都道府県別の免許外教科担任の許可件数の関係を示したグラフを用意してございます。
こちらで5学級以下の学校数を示しておりますのが、中学校の10教科の科目に対しまして、教員定数が校長を除いて9人を下回る状況になるということですので、掲載をしているところでございます。
特に北海道に顕著に出ておりますけれども、へき地指定校数、5学級以下の学校数が多い都道府県では免許外教科担任の許可が多くなるというのが一般的な傾向として出ておりますけれども、例えば、本日お越しいただいております長崎県、鹿児島県のように、へき地指定校数ですとか、5学級以下の学校数の多さが必ずしも免許外教科担任の許可件数と連動していないというようなところもあるということで、若干、ばらつきも見られるところでございます。
それから、次のページをごらんいただきたいと思います。複数免許状保有による教員採用試験での加点の実施状況の表をまとめております。前回の会議で、免許外教科の指導を減らしていくための方策としまして、複数教科の免許状の保有について幾つか御指摘がございました。ただ、複数教科の免許を取得するのは、その分、習得が必要な単位数が多くなりますので、学生にとってもなかなか大変というところがあろうかと思いますので、インセンティブになってくるものとしまして、教員採用試験で加点をしている状況について調べております。中学校の方では、希少免許教科であります美術、技術、家庭等に関しまして、複数教科を保有していることが加点の対象になっているというところが幾つかございます。あるいは、高校の方では、希少免許教科として、情報について複数教科を保有していることですとか、地理歴史、公民を併有していることというのが加点の対象になっているという例が見られるところでございます。
全部で67の都道府県、政令市がございますが、ここに示しております18の政令市又は都道府県で、中学校又は高等学校のどちらかについて、加点を行っている例があるというのが、この表の示しているところでございます。
私からの説明は以上でございます。

【加治佐座長】
では、田中室長からお願いいたします。

【田中教育制度改革室長】
初等中等教育局教育制度改革室長の田中でございます。よろしくお願いいたします。座って失礼いたします。
お手元の資料3をごらんいただければと存じます。私の方から、きょうは遠隔教育制度の導入について御説明申し上げます。
お手元の資料3でございますけれども、まず、恐縮ですが、下の方をごらんいただければと思います。平成27年4月に、高等学校の全日制、それから、定時制課程における遠隔教育を正規の授業として制度化いたしました。これは、学校から離れた空間へ、インターネット等のメディアを通じまして、リアルタイムで授業配信を行うとともに、質疑応答等の双方向のやりとり、この双方向というところがポイントでございますが、同時双方向型の授業を実現するというものでございます。きょうこの後、実際の現場での実例の発表もあるということでございますけれども、従来の遠隔教育と、この27年4月の導入によって変わったものがどう違うのかを上の絵の方で御説明申し上げます。
この絵の左側の方でございますけれども、これが従来より可能な遠隔授業でございまして、小学校、中学校、従来の高等学校、平成27年4月以前の高等学校でも可能、もちろん今でも可能というものでございます。これは、同時双方向の授業を前提としておりますけれども、配信側、受信側と絵がございますけれども、右側との違いは、受信側の方に資格のある教員、相当する免許状を有する教員がいるというのが前提であるということでございます。また、映像を配信する側でございますけれども、これは教員でももちろんいいんですけれども、その他、ゲスト的に、スポーツ選手に来ていただくとか、大学の先生であるとか、あるいは研究者の方であるとか、ふだんの学校生活ではなかなか出会えないような、そういう方々をゲストでお招きして、受信側の学校の方には資格のある教員がいるという前提での遠隔教育、これは従前も可能なところでございました。
これに関しまして、右側の方になりますけれども、27年4月の制度改正によりまして、高等学校において可能となったものの図を示しております。この違いは何かと申しますと、同時双方向であるというところは変わりませんが、受信側、映像を受ける側の教室の方には、例えば、数学の授業をやるとしたら、数学の教員でなくてもよいと。当該教科の免許状のない教員で可能であると。この場合、免外発令も必要ございません。というような形で制度改正をしたというところでございます。
それで、このような制度を導入した背景でございますけれども、きょうのテーマになるのかなと思いますが、まず、高等学校教育を取り巻く状況の変化というのがございまして、少子高齢化に伴いまして、特に離島や過疎地などにおいて、各教科、科目等の専門知識を有する教員を十分に確保できない事例などが生じておりまして、教育機会の確保が必要だと。特に高等学校になりますと、義務教育と比べまして教科の数も大幅に増えますし、それから、義務教育は基本的には各学校で同じ教科をやるわけですけれども、そもそも学科自体も普通科のみならず、様々な専門科もあります。そういったものを過疎地域等で展開しようとすると、免許のある教員がいなければ、そもそもその科目をやらなければいいということになってしまうわけでございますけれども、この時代、なるべく子供たちの多様なニーズに応えるという観点からは、高等学校におきましては、そもそも選択の幅が義務に比べて広いということがございまして、これを認めるのが適当ではないかということで、このような制度改正をしたところでございます。
恐縮ですが、後ろのページをおめくりいただければと思います。具体的な要件について、簡単に申し上げます。
まず、1つ目は、今申し上げたとおりでございますが、配信側の教員、映像を送る側の教員がまず担当教科の免許保持者であるということ、かつ受信側の高等学校に属する教員であるということ、これは実際、兼務発令等で可能でございますけれども、そういう前提がございます。
それから、受信側にも高等学校の教員が立ち会う。ただ、これは相当する免許状を要しませんし、免外発令も必要ございません。
それから、教科書・教材は、従来の対面と同じもので行うこと。これは片方向の、一方的に放送を流して、皆が、大教室で受信するということをイメージしているのではなくて、これはあくまで高等学校の通常の授業の延長として行うものでございます。そういうことで、このような要件を課しております。
それから、評価ですね。評価につきましても、これは免許状を持っている配信側の先生が行うということを前提としております。
それから、今申し上げましたように、これは通常の教室での授業の延長上のものでございますので、配信側と受信側の教室、これは配信側には先生だけで、生徒がいないことももちろんありますけれども、配信側にも40人、受信側にも40人いることがありますが、このクラスは、規模は40人以下とすること。
それから、高等学校、74単位というのが3年間の単位の基準になりますけれども、もしこれをやるとしても、36単位までを上限とすること等について定めているところでございます。
下は、通知等で周知していることでございますけれども、今、実際に私どもの方でも、高等学校を対象とした遠隔授業の実践研究というのを予算を取ってやっておりますけれども、やはり映像・音声でやりとりするときに、特に映像はまだいいんですけれども、音声がしっかり確保されないと、授業をやる上でかなりストレスになりますので、その辺はしっかり確保するということ、それから、片方向だけの授業になってはいけませんので、受信側の生徒がカメラの向こうの教員に向かって質問する機会というのは、しっかり確保していただくということ、それから、やり方にもよるんですけれども、電子黒板等を使ってやるやり方もありますが、そうでない場合には、黒板の文字等見づらいこともありますので、その場合は、あらかじめ生徒にプリント教材を準備するなど、こういった工夫をして、支障のないようにやっていただきたいということで、周知をしているところでございます。
簡単ではございますが、以上でございます。

【加治佐座長】
どうもありがとうございました。
それでは、事務局のお二方から説明がありましたけれども、質問に限って受け付けたいと思います。議論の方は、後の方でまとめて行います。いかがでしょうか。よろしいですか。
それじゃ、田中室長、1つ確認ですけれども、資料3の表の方ですけれども、中学校とか小学校の場合は、従来型というか、これがこのまま今後も適用されるということですよね。

【田中教育制度改革室長】
はい。

【加治佐座長】
だから、高校の場合が、ある意味、特例だということですよね。

【田中教育制度改革室長】
はい。

【加治佐座長】
受信側が、免許保有あるいは免外の承認を受けるということが、高校の場合は必ずしも必要でないということですね。

【田中教育制度改革室長】
はい。おっしゃるとおりです。

【加治佐座長】
ところが、小中の場合は、従前と同じで必要だということですよね。

【田中教育制度改革室長】
はい。そういうことです。

【加治佐座長】
それでは、よろしいですか。またありましたら、後の方でお願いいたします。
それでは、続きまして、北海道教育大学の川前先生から、へき地の教育や北海道教育大学の取組について、20分程度で御発表いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

【川前准教授】
改めて、北海道教育大学釧路校から参りました川前と申します。どうぞよろしくお願いいたします。ふだんは釧路校に勤務しておりまして、それと同時に、全学センターのへき地教育研究支援部門の部門長を務めております。
本日は、この場を頂きまして、北海道における免許外教科担任制度の課題と教員養成大学の取組ということで、大きく5つの観点から御報告させていただきます。この後、座って失礼いたします。
資料の方なんですけれども、資料4-1と4-2がございます。4-2の方は、図表を中心にしておりますが、細かなところは触れる時間がございませんので、後ほど参考資料にしていただければと思います。ボリュームが多いですので、下線を引いているところを中心に御報告させていただきます。
まず、大きな観点の1番目、日本全国における人口減少・少子化問題と小規模校化についてです。全国の約半数が小規模校ということで、さらに以後18年間は、少子化による小規模校化が確定的です。そういった意味では、人口減少社会の中でも例外地域として東京近郊県と、その他の減少している道府県等では、区別して考える必要があるのではないかということが大前提になります。
2番目の周辺道府県の急激な過疎問題については、全国的な人口減少・社会移動による過疎化の中で、全国の約47.6%の市町村が過疎地域に指定されております。地方の中核都市における人口も、深刻な減少をたどっているのが現実です。
そういった中で、文科省以外の、総務省、内閣府、農水省、外務省など関連する省庁との関係性でいえば、学校統廃合が地域のコミュニティセンターの喪失にもなり、コミュニティの崩壊へとつながっていくこと、こういったことが学校統廃合や教育予算の削減がほかの予算増になり、むしろ財政歳出を拡大しているというような状況も生まれつつあります。
そういった中で、本報告では、北海道の広域過疎問題と学校適正規模の特殊性というところで触れてみたいと思います。北海道、御存じのように、かなり広域性を持つ地域でございますけれども、この北海道の中でも、札幌市への一極集中による地域格差がますます増大しています。これらは、生活条件格差ともいうふうに表現されていますけれども、道内179の市町村のうち、149の市町村が過疎地域に指定されております。これは北海道の83%に相当しています。
義務教育では、市町村内に小学校1校、中学校1校のみの自治体数が41市町村ございまして、全体の22.9%を占めています。学校統廃合をしても、学校の適正規模には至らないというような状況です。
さらに、へき地でも、さらに面積が広大な北海道と離島が多い沖縄・鹿児島・長崎県については、学校統廃合を進められない特殊状況がございます。そういった地域的な状況からも、本来的には教員養成段階や現職教員の再教育において、単免許ではなく3種免許、例えば、小中、中学校2種類、特別支援などを取得できる免許制度だとか、教員養成制度の改革、若しくは副副免許の特別措置等が今後の検討課題となっていくと思われます。
レジュメの方、2枚目、ごらんください。大きな2番目としては、人口減少地域・小規模校における芸術系免許保有者の現状と課題についてです。北海道は、行政区でいうと、14の管内に分けられていますけれども、ここでは、道東のA市を取り上げながら、A管内の美術の先生の配置学校と担当状況について触れていきます。
大きな2番の2.(1)です。人口は17万人おります。その中で、美術の担当の先生は、市内では15の中学校があるんですけれども、配置されているのは2つの中学校のみです。残りの学校は、免外の教科担当か、特別支援担任プラス美術の担当教員として勤務されているそうです。
細かいところでは、(2)番のところで、この管内の町村で見ると、美術教科のみの担当する教員を配置している学校はさらに少ないです。美術と他教科、若しくは免外科目の申請による担当となっています。細かなところは、この表の中をごらんください。
次の3番目、北海道A市の美術巡回教員の事例です。(1)1教員当たりの授業時間数の確保の課題と専門教員未配置に伴う矛盾というところで見てみますと、1学年5学級ぐらいあれば、1週間に美術の授業が15時間以上になりますので、担当教員を配置できます。しかし、17万人いるA市内でも、既に1学年5学級の学級数を持つ学校がほとんどありません。芸術教科は、1校の平均的な担当授業時間が週13から14にならず、複数校巡回授業を担当されています。一般的に、特別支援学級や適応指導教室プラス美術授業担当教員、若しくは巡回担当も多くあります。
美術教員は定員削減の対象となり、また、中堅教員が都市部に異動を希望するため、地方は高齢化・若年化で二極化する傾向もあります。中堅教師配置が学校力を高めるために必要なのは当然なのですが、なかなかそういった状況には至らないということも、地方の状況としてあります。
3ページ目をごらんください。上の方にある(2)番です。1教師による3校の巡回状況の事例です。同じ市内でも、本務校、勤務校が週3日、それ以外の2日間は、西に片道40キロ、次の日は北に片道50キロ移動していきます。バス便が悪いので、自家用車で通っているそうです。
こういった状況の中で、複数校巡回指導上の課題として、4番目に挙げておりますが、専科教員の巡回指導の指導効果の低下についてです。免外を解消するための専科教員による巡回は、所属教員による指導に比べて、巡回による指導効果は低下すると言われています。なぜかというと、他校の教師の巡回は、教科専科教員で専門性が高まったとしても、教師と生徒の基本的な信頼関係を作るまでの時間、接触頻度は多くありませんので、総合的な指導を行いにくいというような状況があります。
遠隔双方向授業で対応することは、一方では、対面の授業ではないことから、指導効果が低下するのではないかという懸念もあります。生徒にとっては、遠隔双方向授業よりは対面で指導できる巡回指導の方がより教育的な効果が高いというふうにも考えられます。
(2)番目、高校の方は軽く触れておきますけれども、北海道における高等学校の芸術教科の現状と課題です。
1つには、高校では選択科目で、必ずしも全教科開設しなくてもよいというような条件になってしまいますので、必修の芸術教科のうち、学校設備や学校規模により、開設科目が限定されているのが現状です。
もう一つは、書道については、国語の免許とセットで取得する先生方が多いですので、小規模校では、国語の先生が兼任できる書道の開設が多くなっています。生徒自身の選択希望としては、音楽の履修希望者が多く、美術は少ないです。高校教員は中学校の免許を有しておりますので、高校教員が中学校を指導する場合も考えられるのですが、実際には、義務教育と高校教育を兼ねることは現実的には難しいというような状況にあります。
大きな3番目です。人口減少・小規模校化の中での免許取得方策と検討課題についてです。
ここからは、北海道教育大学、本学における教員養成大学・学部における複数免許発行の拡大の可能性と検討課題として発表させていただきます。北海道については、へき地指定校も多いですので、現実には、若手教員のへき地小規模校への配置が多くあります。広域性から新卒若しくは2校目の赴任が一般的です。すなわち、初任校で、赴任時点で担当免許を持っているかどうかというのが重要になってきます。そのため、教員養成段階で免許を複数免許取得させることが克服の課題としてあります。
しかし、カリキュラム上は、全国統一ですので、小学校、中学校5教科及び特別支援免許を優先的に取る必要が出ています。したがって、音楽、美術、技術・家庭科の免許は、その後に取得しようかなというのが学生の率直な思いです。例えば、副副免許の取得の場合に、免許法での緩和措置があれば、取得しやすくなるのではないかというふうにも考えられます。
下の米印ですが、一方で、教員養成大学の事情で言うと、人件費削減の中で、教員養成大学自体の教員定数を確保できない大学も、今後も増えつつあります。そのため、教職課程認定の数が減少し、教員免許教科の発行数が限定されていくということも懸念されているところです。
次の4ページ目をごらんください。では、どういうふうにすると、複数免許取得の動機付けにつながるのかというところで、教員採用試験のインセンティブとして考えてみたいと思います。先ほどの御報告にもありましたけれども、副副免許取得のメリットを増加させるということが大事になっていきます。複数免許取得のメリットがなければ、本人の教科免許取得の負担は増えるだけになっています。
もう一つは、丸2番として、副副免許取得の緩和性と限定性です。単に取得免許数が多いことだけがいいわけではなくて、教科横断的な指導とカリキュラム・マネジメントを推進する力量を高めるためなどの、複数免許取得の新しい大義が必要になってくるかと思われます。
(3)番目です。教科を横断的に超えた汎用的な指導力の育成という部分では、丸1番の、特定教科だけを見ると、副副免許の質は下がることも指摘されるのですが、教員の総合的・汎用的な指導力が向上すると、教師の指導力全体も向上していきます。
丸2番目の、チーム学校の協働指導による学校全体の指導力の向上です。つまり、トータルに教師の指導資質・能力や協働的な関係性があれば、教科の専門性もある程度補うことができます。
そういった意味では、現職教員には、副副免許の教員資格認定講習の拡大をどういうふうにしていくかという部分では、一定のインセンティブを与えて現職教員に副副免許を取得させることも、検討課題として挙げられます。ただし、安易な乱発にならないような条件設定と課題を検討する必要も出てきます。
次の3番目です。同一教科の小中学校の担当互換及び特別支援・芸術教科等の関連性についてです。
(1)番では、もともと北海道では小中併置校も多いんですけれども、さらに小中義務教育学校も増えています。現在、4校が義務教育学校化しているというような状況にございます。
教員が中学校間の遠距離を巡回するよりも、小学校と中学校は地区的に距離も近いですので、子供の発達段階を連続的に見とることができるという部分で、小学校と中学校が特定教科に関して相互補完するようなことも、これからの工夫として挙げられます。
(2)番目の、特別支援学校免許と芸術免許等の関連指導です。実際には、特別支援学校の担当プラス美術などの芸術担当の教員を配置している場合が多いと思われますが、特別支援を要する子供たちは、美術・音楽の芸術系の内容に興味を持ち、教師の技術の特技が子供を指導する必要条件にもなっています。このため、特別支援免許と芸術免許をセットで取得できるようにする方策が検討課題としても挙げられていくかと思います。実際に特別支援学級もかなり多くなっておりますので、この工夫については、今後の検討課題として挙げさせていただいております。
レジュメ5ページ目をごらんください。(3)番です。高校と中学校を兼ねる連続性と中高相互補完の課題です。先ほども述べさせていただきましたが、今後、高校と中学校を兼務することが可能かどうかということも検討する必要があるかと思います。
このように、多様な実態と方法の中で、当該自治体・学校現場の状況に最も見合った代替措置を選択するような、選択ができる課題が出てくるかなというふうにも思っています。
次の4番目です。仮に巡回指導教員方式にする場合の勤務形態と教育委員会所属への移行ということです。
実際には可能ということですけれども、ここに挙げた3点ですが、所属籍を学校から教育委員会へ移行することによる勤務形態の円滑化と役割付加です。学校の所属ということではなくて、教育委員会直轄の所属にすることも検討課題となります。そのメリットには、これによって単に授業担当ではない生徒指導業務・管理業務を付加することもできますし、本務校と他の巡回校の勤務形態のそごの問題が生じる場合に、本務校の職員会議や分掌業務、生徒指導等の通常教育指導が担えないというようなところも解消できます。また、公立学校の管轄は市町村教育委員会なので、市町村管轄の学校を実際的にはなかなか越えられないというような状況もあります。
(2)番には、学校の状況把握と教育委員会の指導のパイプを担うこともできるというところです。
3番目は、特に北海道の場合は、移動に時間が掛かりますし、経費も掛かってきます。そういった意味では、現場の先生方の免許認定講習の方が旅費よりも結果的には安く上がるというようなところです。北海道のような広域性、あるいは離島、山間地の移動が大変な地域では、柔軟な対応ができる工夫が、今後、さらに必要となってくるかと思います。
大きな4番目です。総合的なへき地教育の振興策・教師の資質向上による学校力の向上と免許外担当課題の克服というところで、下の下線部を読んでいきます。考え方としては、個々の免許問題の解消は必要ではあるんですけれども、さらに大事なことは、へき地小規模校教育にやりがい感を持たせ、様々なデメリットをメリットに変えていくことができるような発想の転換です。
6ページ目をごらんください。そういった意味では、(2)番のへき地の特性をプラスに生かすような条件整備も、一方の課題になっていきます。下線のところ、中段にありますが、へき地教師の意欲を高めるためには、へき地教育プログラムを位置付けることが必要になっていきます。教員養成大学では、全国統一のカリキュラムで基本動いているわけですけれども、今後、全国的な少子化・へき地小規模校化の中では、へき地教育が全国的な課題になっていきます。さらに、へき地小規模校では、自立的な学習が求められ、知識注入型ではない指導方法と指導内容の限定の検討が不可欠になっていきます。具体的内容については、(2)、(3)に記載してございます。
レジュメの7ページ目をごらんください。大きな3番です。現代の学校に全国的に求められる力量とへき地小規模校で求められる力量の同一性です。
教科の指導力だけではなくて、汎用的な教職指導力を持つ方が、長期的には教師としてのいろいろな力量形成だったり、子供たちへの教育効果としては有効だというふうに考えます。専任教員が包括的な指導力を発揮する方が、教育的効果は高いというような位置付けになります。
時間の関係で、8ページ目をごらんください。そういった意味では、下線部のところにあります、教科を補うチーム力と総合的な指導力に着目したいと思います。教師の免許保有か免許外かの数字では表せない学校全体の総合的な指導力です。小さな町に行けば行くほど、専門科は人数が少なくなっていきます。そういった中で、学校の先生方の学校の中だけの活躍だけではなくて、1年間その町に住んで、様々な地域の素材を教材化していく力ですとか、国語とか算数だけではない、理科とか社会だけではない、総合的な力を培っていくということが、教員養成大学にも今後ますます求められていくものと思います。
レジュメ9ページ目をごらんください。最後の大きな5番目の観点です。へき地小規模校が多い地域の教員養成大学として、本学では、へき地教育プログラムとへき地教員輩出の課題として捉えていきたいと思います。
へき地の小中学校教員の育成と多種教科免許の取得化という部分で、3種の免許取得を、取らせるような取組を考えております。へき地の教員の養成のためには、教員養成大学におけるカリキュラムも、全国同じカリキュラムだけではなくて、複数免許を取得するカリキュラムや、へき地小規模校教員向けのカリキュラムなどのプログラムを、教育課程として独自に作る必要があります。また、学校現場に出る前に、へき地小規模校の実習をしたり、地域に住んでみるということも重要になっていきます。
実際に本学では、へき地小規模校、離島で言うと、北の方にあります礼文島、利尻島でも実習を行っていますけれども、小さな学校で実習を経験した学生というのは、実際に勤務するときに、へき地小規模校を敬遠せずに、喜んで着任してくれる学生が多くいます。そういったことも大事にしながら、本学では、様々なカリキュラムの工夫を今後進めていく予定です。
最後の「おわりに」になりますけれども、10ページ目をごらんください。当面の免許外教科担任制度の在り方と今後のへき地小規模校教員の養成・採用・研修の一体的な整備についてです。教員養成だけの問題としてではなくて、全国的な人口減少・過疎化の中で、東京都近郊以外の道府県では、へき地小規模校の割合は、以後不可避的に増加していきます。そういった意味で、全国のへき地の実情に応じた対策が急務となっています。
ここでは大きく2つほど挙げておりますけれども、教育行政・学校現場での教科の免許保有対応策としては、授業担当者の拡大です。中学校の巡回方式、小中連携巡回方式、高校・中学校での巡回方式の可能性、校内の複数教員によるオムニバス方式などの方法も挙げられるかと思います。2つ目には、副副免許の教員資格認定講習の充実です。
(2)番目の教員養成大学での副副免許取得奨励の対応策としては、複数免許を取得できるような簡易カリキュラムの構築の検討なども挙げられますし、現職教員対象の大学による認定講習の整備保障の検討も、今後の、可能性としてすぐにできる対応策かと思っています。
また、3番目にある、へき地教育プログラムの開発と全国的な普遍化という部分では、本学では、この4月から全国に向けて、へき地小規模校教育の研究センターを発足させます。その中で、教員養成としてのカリキュラムの工夫ですとか、現場との連携ですとか、ICT化も含めた授業の充実も図っていこうということで、準備を進めているところです。
参考資料の方については、このレジュメの方を位置付けるために提示したものなんですけれども、時間の関係で、今回は全て参照ということで、割愛させていただきたいと思います。
以上で御報告の方を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

【加治佐座長】
ありがとうございました。
質疑応答はまとめて行いたいと思います。
続きまして、熊本県高森町教育委員会の古庄審議員から、高森町の遠隔授業について、20分程度で御発表いただければと思います。よろしくお願いいたします。

【古庄審議員】
高森町教育委員会の古庄でございます。よろしくお願いします。
それでは、発表させていただきます。タイトルは「小規模校での教員の専門性を生かした遠隔授業の継続的取組~美術科教員と技術科教員の連携によるテレビ会議活用の試み~」というふうにさせていただいております。
まず、この発表でございますけれども、本発表は、鹿児島大学大学院教育学系山本朋弘准教授の御指導の下で、熊本県高森町立高森東学園義務教育学校石井佑介教諭が、日本教育工学協会(JAET)の全国大会で発表した取組を基に作成したものでございます。この大もとになりますのは、文部科学省委託事業「人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業」、平成27年度から平成29年度、本年度までの3年間の委託事業でございます。
発表の流れとしましては、ここに示しておりますとおりでございます。
最初に、「はじめに」ということで、地域の紹介を少しさせていただきます。私たちが住んでおります高森町は、熊本県の最東端に位置しており、九州のほぼ中央部になります。人口はおよそ6,600人程度の小さな町でございます。その町に学校が、小学校が1校、中学校が1校、これは高森中央小学校、児童数265名、高森中学校、生徒数135名でございます。
本年度4月1日に高森東学園義務教育学校を開校させまして、それが児童生徒数40名、後期課程、いわゆる中学生の課程は14名というごく小規模校でございます。昨年度までは高森東小学校、高森東中学校ということで、町内には4つの小中学校がございましたが、本年度、昨年4月1日に、義務教育学校ということで開校しております。この2つの地区の学校を車で行くならば、40分ほど掛かります。また、冬場は、凍結等による道路事情もよくありません。
そんな私たち高森町の教育改革でございますが、お手元にも配付しております高森町新教育プランという教育計画に基づいて、教育を展開しております。その重点施策は、コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育・ふるさと教育ということで、この4つの狙いを達成するために、様々な施策を展開しております。その細かいところにつきましては、先日刷り上がってきたばかりでございますけれども、その冊子にまとめてあります。
それで、高森東学園の現状なんですけれども、大きな課題としまして、専門教員が不足している。先ほど申し上げましたように、技術科の教員が美術科、家庭科を兼任しております。さらに、児童生徒数の減少ということで、学習形態の多様化が困難である。多くの人の意見や、人そのものと出会う機会も少ないというような課題がございます。もちろんメリットといいますか、へき地ならではのいいところもたくさんあるんですけれども、課題はこのように挙げられると思います。
そこで、遠隔授業の実証研究を開始しております。目指すものは、教師の授業力向上、児童生徒の学力向上というところを目指して、取組を展開しております。
ICT環境なんですけれども、高森町新教育プランに基づきまして、平成24年度から段階的に導入しております。電子黒板を全ての学校、全ての教室に常設をしてあります。また、デジタル教科書も完備しております。その後、タブレット端末、授業においては1人1台の環境で活用できるようなICT環境を整えてもらっております。さらに、テレビ会議専用機も導入をしまして、町内一斉に、しかも統一したICT環境を整備しております。
その特徴的なものは、課題解決学習モデル「たかもり学習」の共通実践。高森町の小中義務教育学校、どの教室に行っても、このたかもり学習という課題解決型学習モデルを展開しているところです。詳しくはリーフレットの方にも載っておりますので、後ほどごらんください。
大きく授業実践の内容として、本会議に必要な部分を抜き出しております。まず、教員の専門性を生かす遠隔授業、それから、遠隔での協働学習。実際に授業実践の様子を見ていただきますが、まず、交流校の専門教員と遠隔で打ち合わせをしたり、板書計画・役割分担、画面操作の確認とか、指導技術を学んだりというようなことを事前に行っております。
実際の様子をごらんください。
(映像上映)

【古庄審議員】
ちょっと映像と画像がうまく回りませんでしたが、今、専門教員が遠隔のテレビ会議システムを使って、相手校の生徒を指導していると。そして、免許外教科担当教員は様々なサポートを行っているというような状況でした。
同じような形で、今度は遠隔での協働学習というような状況の部分もありますので、ごらんください。
(映像上映)

【古庄審議員】
タブレットの向こう側が、相手校の生徒になります。
(映像上映)

【古庄審議員】
このような形で授業は展開をされていくわけですが、最後に、専門教員のまとめと感想のところを。
(映像上映)

【古庄審議員】
もう一つ動画があるんですけれども、教員の専門性を生かす遠隔授業というところでは、成果として、専門的な指導技術を学ぶことができたと。それから、生徒の作品の質の向上が見られたということです。遠隔での協働学習については、多様な考えに多く触れる機会が保証できるというような成果が上がっております。
今後の課題としまして、ここに4点書いてありますが、これは免許外教科担当というような視点ではなくて、遠隔を行う上での課題ということで、4点ほど挙げております。
続きまして、参考ということで、教育の質の維持向上への遠隔教育の要件というようなことで、私たちが3年間取り組んだことを基にまとめてみました。まず、少人数でありながら、多様な考えに触れることが可能であること、それから、遠隔地でありながら、専門的な知識や技能を習得できること、3点目が、少人数だからこそ、個に応じた指導が充実し、合同授業の中で自律的な学習を展開できること。
次に、これは最近、この報告をするというふうになったときに、改めて免許教科担当、免許外教科担当者の感想をもらってきました。
まず、免許外教科担当教員の感想ですけれども、単元の導入時に専門教員と遠隔でつないで、学習のポイントを示していただいた。これは生徒にポイントを示していただいたことは説得力があり、よかった。本人が絵の指導を特に苦手としていたので、専門教員が手描きした作品の見本を単元導入時に提示していただいた点がよかった。さらに、その苦手としていた絵の指導に関して、テレビ会議や直接対面で指導いただくことができて、これはテレビ会議での児童生徒への指導、それから、指導者同士が対面で指導していただいたということで、実際の指導に役立ちましたということです。
さらに、専門教員が指導した生徒たちとの遠隔グループによる対話的な学び、先ほど子供同士がタブレットを使って対話的な学びを行っていましたが、そういったことを展開することで、本校生徒、これは数が少ない方の生徒の作品の質が向上したと。さらには、遠隔合同授業を実施する単元において、単元計画を専門教員と一緒に作成することで、遠隔でつながない授業においても、指導のポイントを明確につかむことができたということです。1単元全ての時間を遠隔でつなぐというわけではありませんので、つながない時間も指導のポイントを免許外教科担当者は明確につかむことができたということです。
続いて、免許教科担当教員の感想ですけれども、最初にビデオでお示ししましたのは、教師単独での遠隔授業というような形になります。自分の教える子供はいなくて、先生だけが遠隔でつないで、相手校の子供たちを指導するというような場面ですね。それについては、事前に交流先の担当者と、それまでの進め方や進捗状況などについて綿密に打ち合わせを行った上で授業を行う必要があるため、免許教科担当教員にとっても新たな授業展開のアイデアが見付かることがあったと。さらに、交流先の担当者、これは免外担当者ですが、授業の進め方や過去の生徒作品の活用などアドバイスをすることができるため、交流先の担当者、免許外担当者としても、教材研究、スキルアップにつながるのではないかと考えますということです。
ただ、感想といいますか、課題になるんですが、作品を見てアドバイスを行ったりする場合に、色については、カメラや画面を通しているために、見え方や濃淡など、繊細な部分や細かい部分について難しい場合がある。立体作品の制作については、作品に実際触れることができないので、指導に際しては工夫が必要であろうと。さらに、その場で実演する形での指導や机間指導など、生徒の制作中に技能的なアドバイスを行うことは難しかったと。最後に、担当者同士の打ち合わせ時間がなかなか取れないと。教師の負担感は大きいと感じるというようなことでございます。
最後に、プレゼンは用意しておりませんけれども、今日配付していただいております追加資料のプレゼン説明資料の中には、終わりにということで、義務教育段階の中学校における遠隔合同授業においては、それぞれの教室に共同的、自律的な学びを支援する教員が必要である。これは免許外担当若しくは免許云々にかかわらず、遠隔合同授業を行うということにおいては、それぞれの教室に支援する教員が必要であるということ、それから、テレビ会議システムを活用した遠隔合同授業は、免許外教科担当教員を支援する有効なツールとなる可能性を秘めているというふうに思っているところでございます。
以上で、高森町の発表を終わります。御清聴、ありがとうございました。それから、途中、映像と音声が合わずに、申し訳ありませんでした。

【加治佐座長】
どうもありがとうございました。
それでは、先ほどの川前先生からの御発表と、ただいまの古庄審議員からの御発表についての御質問等や、先ほどの事務局からの説明も含めまして、御意見のある方は、挙手、若しくはネームプレート、こちらを立ててください。よろしくお願いいたします。
じゃ、川上さんからお願いします。

【川上委員】
兵庫教育大学の川上です。御発表、ありがとうございました。
その前に、免許外教科担任の状況の御説明をいただきつつ、川前先生の御報告の中とも少し質問として重なりつつという話になろうかと思います。川前先生の御報告の中で、複数の免許取得についての御発言がございました。前回の会議の後に、大学に戻りまして、本学での複数免許の取得状況というのを調べてみました。学年が170名弱という定員の中で、中学校の複数免許を取っているというのが10名弱というのが相場観でした。それから、高校の複数免許については15名から20名というのがこの間続いていたかなというふうに思うんですが、何かと申しますと、高校の方が多いのは、地歴と公民を取っているという。今回の会議の免許外担任の解消というイメージからは若干外れているものですね。例えば、中学校の理科と保健体育を取っているだとか、数学と家庭を取っているだとか、音楽と家庭を取っているだとかというようなパターンというのは、本学の場合だったら、170名弱の学年の定員の中で、学部4年間終わって10名いないというのが、少ないときには、本当に5名以下ですね。多くて10名をちょっと超えるかなぐらいの取得数というのが、現実的なところかなというところでございました。
その際、今回、御発表いただいた中で、北海道教育大さんの場合、こういう就職先の事情等あると。本学ともまたちょっと状況が違うのかなという気もしまして、どのような状況なのかなというのを少しお伺いしたいなというのが、まずは1点でございます。
それから、今回、本図先生含め、ここで同席している大学関係者がみんな教員養成系の単科大学という特性を持っております。先ほどの数字についてもう少し補足を申し上げますと、恐らく国立含め、総合大学での免許取得を考えたときには事情はもっと悪くなるだろうということは、御参考までに申し上げておきたいかなと思います。理学部数学科で数学の免許を取った人は、ほかの科目の免許取得に向けて勉強をするだろうかとか、文学部英文学科で英語の免許を取った人は、音楽とか美術の例えば免許取得に向けて勉強するということがあるだろうかというのを考えると、余り現実的ではない。免許の取得、教職に就くというのを一つキャリアのイメージとして持っている大学だからこそで、複数免許を取っておこうかと少し考える学生がいるというのも分かる話ではあるんですが、恐らくこれについてはもう少し大学の状況が違うと変わってくるだろうと。ただ、言えることは、もう少し状況が悪くなるんではないかということが、一つ御参考までに申し上げられることかなというふうに思っております。なので、1つは、北海道教育大さんの方でそのあたりの御指導をどうされているのかなというところを是非お伺いしたいなというふうに思っております。
それから、本学は平成31年度からのカリキュラム改定で、恐らく小学校と中学校の二種免を必修とするようなカリキュラムに変えることを予定しておりまして、中学校の二種免を取りますので、もう一種類の二種免というのが比較的取りやすくなるカリキュラムの形になろうかなというふうには思うんですが、これはまた少しこの辺に御興味持たれた方がいらしたら、是非御意見を伺いたいところなんですが、二種免というのが、採用側としてどう映るのかなという点ですね。二種免、2枚持っていますということが採用上の工夫としてどれくらいのメリットとして映るのかなというあたりについては、是非お伺いしてみたいなというようなことを思いました。ほかにも御質問申し上げたいことがあるんですが、まずは複数免許の発行状況について、少しお伺いできればというふうに思います。

【加治佐座長】
川前先生、お願いします。

【川前准教授】
北海道教育大学では、札幌、旭川、釧路、函館、岩見沢校にキャンパスがございまして、それぞれ役割・機能分担をしているところです。
こちらの資料4-2の参考資料の方をごらんいただきたいと思うんですが、4枚めくっていただいて、9枚目の資料になります。教員免許取得状況というのが、平成23年度から28年度までの統計で載せてございます。釧路校では、1学年180定員で推移しておりますけれども、小学校中心に免許を取っています。プラス中学校、高等学校、特別支援の免許を取っております。平成23年度で見てみますと、179の小学校の第一種免許プラス、中学校、高等学校、特支合わせると、241というような計算になります。小学校免許だけで卒業する学生もいますけれども、中学校、高校、特別支援を目指して取得している学生も多くいます。
その下の真ん中の段なんですけれども、中学校の5教科しか、この時代、出しておりません。今年度までは5教科のみ、中学校の方は免許を出しております。
高等学校はこのような、3段目にありますけれども、平成27年度の入学者、現在、学部3年生からは、中学校の免許を全教科取得できるような教員の配置を工夫しておりまして、発行しているところなんですけれども、現在、まだ学期中ですので、見通しまでは統計上出せませんでした。
しかし、特別支援の免許を見ていただくと、平成23年度には42だったのが、28年度には79名の学生が、小学校免許と特別支援免許を持って卒業しています。これは、時代の背景の中で、特別支援免許が大事だというところと、採用試験のところでも配慮されるようになりましたので、特別支援免許を所持しようとする学生は、現在、在学している1年生、2年生あたりは100名を超えているような状況です。
これらが、今、3年生の学生たちが音楽、体育、美術など、技術・家庭科もありますけれども、このあたりの免許を、この5教科プラス目指している学生もおりますが、済みません、統計上はまだ学期中なので出せておりません。
この29年度、来月卒業する4年生でも、国語と数学の免許を取ろうとしている学生、ただ、一種を2つ取るというのは難しいですので、小学校の免許と国語一種、あるいは理科の二種を目指すというような学生も散見されるところです。英語については、やはり時代の流れの中で、小学校に勤めても外国語活動も入ってきますので、英語を取得する学生も現在増えているところです。
この免許の取得状況は釧路校のものなんですけれども、参考までにお話しすると、資料をめくっていただいて、3枚めくっていただくと、こちらに円グラフが6つ並んでいる図があります。こちらの方は、教員養成3キャンパス、札幌、旭川、釧路で、入学者の地域が、出身地が異なります。札幌校の場合は、札幌市内から進学してくる学生がかなり多いですので、就職先も札幌市で受験して合格している学生が多くいます。旭川、釧路については、北海道内全域から入学してきますし、釧路については、道外から一定数、毎年入学してきますので、道外にも就職しているところです。
地域別の教員就職状況で見ると、釧路校については、北海道で就職する学生が圧倒的に多くいますが、小学校が中心になります。旭川校については、中学校を中心にしておりますので、中学校で勤務する学生が多くいます。
もう一枚めくっていただくと、8枚目のスライドになるんですけれども、このような棒グラフと円グラフが描いてあるところです。釧路校の教員就職状況の特色としては、小学校、中学校、特別支援学校教員として就職していきます。そのうち、北海道の中でもへき地校と言われている地域に教員として就職している状況が、全体の33%というふうにして、入り口と出口を考えたときには、このような小規模校に輩出するというところでは、主要5教科以外の免許種を持ちながら、小学校、中学校、特別支援教育も携われるような教員を輩出しているというような工夫もしているところです。
入り口と出口というのを連動させて考えるというところは、教員養成大学の存続の喫緊の課題にもなっておりますので、総合大学とはまた違う免許の取り方の、取りやすさというところも工夫できるかもしれませんし、他教科で複数免許を所持するということも、教員養成大学だからこそ、教員配置の工夫をすれば、まだ可能性はあるのかなというところですが、どうしてもカリキュラムの縛りがありますので、総単位数が200単位とかを超えていく学生も一定数いるというところでは、かなりきついかなというところの感想もあります。
以上です。

【加治佐座長】
分かりました。今、よろしいですかね。
もう一つの、だから、中高で複数教科免許を取るときは、二種になるケースがあるだろうと。その2種類、あるいは3種類の教科の、免許が二種だった場合の市場価値はどうかということなんですよね。教育委員会の方、誰か、どなたでもいいので、簡単にお答えいただけますか。

【寺園委員】
よろしいですか。一種か二種かということと、それから、複数持っているかどうかということで言えば、圧倒的に複数持っているということが、我々としてはニーズが高い。これは採用する側、配置する側、配置される側の、教育委員会等も同じ意見だと思っております。

【加治佐座長】
大体そんなことですかね。また、一種は……、どうぞ。

【太田委員】
静岡県ですけれども、二種であることをもって不利になることはありません。ですから、1つの免許であっても、採用選考試験において、教科専門の試験の中で、それなりの力を出していただければ構わないという状況です。

【加治佐座長】
分かりました。
それでは……、同じ関連ですか。どうぞ。

【松本委員】
埼玉県でございます。埼玉県についても、一種、二種は問うておりません。また、管理職についても、一種、二種は問わないということで、当該の免許をしっかりと持っていれば、許容するという、そういう姿勢で臨んでおります。

【加治佐座長】
分かりました。一種、二種の区別をする意味があるのかなという感じが、逆にしてきましたけれども、分かりました。
よろしいですか。よろしいですね。

【川上委員】
そうですね。最初の説明が悪くて、失礼いたしました。本学でも、小学校と中学校一種免を1種類とか、小学校と特別支援の免許であるとか、ちょっとケースは減りますけど、小学校と幼稚園教諭の免許であるとかというような組み合わせは割と取る。小学校免許だけで卒業する学生というのはそれほど多くないというのが実情なんですが、やはりお示しいただいた数字を見ていると、多分、本学とも状況は近いのかなと。中学校、高校で複数免許を持つと。中学校免許を取った人が、高校も取っておこうかではなくて、異なる教科で中学校2種類持つというのは、なかなかに現行では少ない状況なのかなというのが分かりました。ありがとうございました。

【加治佐座長】
ありがとうございました。
それでは、富所さん、どうぞ。

【富所委員】
お二方、どうもありがとうございました。大変示唆に富んだレポートで、今後の議論に非常に参考になると思いました。
それで、川前先生に2つほど質問させていただきたいんですが、例えば、今年の大学受験を見ていると、教員養成系大学の人気はどうも下がっているようです。それから、聞くところでは、教育委員会によっては、非常に教員の採用試験の倍率が下がっているところもあるという状況だそうです。背景には、景気の回復と、それから、非常に先生は大変だという評判が広まっていることがあるんだと思うんですね。
そういう中で、今回の会議の大きなテーマとして、先生の負担軽減と、それから、質の向上という、ある意味では相反する課題を両立しなければいけないと考えています。先ほどのレポートの中で、例えば、複数免許の取得であるとか、教員資格認定講習の導入とか、こういう御提言がありまして、へき地では非常に有効なのかなと思いました。一方で、へき地での教員確保というのは大変なんだろうと想像します。質の向上については、こうした仕組みでいろいろ担保できると思うんですが、やはり教員養成の負担が増えたり、先生になられてからも講習を受けなくてはならなかったり、こういう負担感が増えることによって、ますますへき地で人を集めるのが難しくなるんではないかと思いましたが、その辺はどうお考えなのかというところが1つです。
それから、もう一つが、リポート3ページの中で、複数校巡回指導について、なかなか信頼関係が作れず難しい面がある一方で、遠隔双方向授業で対応すると、より指導効果が低下すると書かれています。直感的には、対面式の方がいいんだろうなというのは分かるんですが、この辺に具体的な事例とかデータとか、いわゆる遠隔双方向よりは巡回指導の方がいいという、根拠となるようなものがあるんであれば、教えていただきたいなという2点目です。

【加治佐座長】
じゃ、川前先生、2点、よろしいですか。

【川前准教授】
まず、1点目なんですけれども、やっぱりへき地で勤める負担感というのは、実際、勤めている先生から聞くお話だと、生活がまず大変だというところは1点挙げられます。全国的にそうだとは思うんですけれども、力量を付けて、30代ぐらいでへき地に行くということも大事だと思うんですが、どうしてもライフステージでいうと、産科がない地域で住めるかという部分、あるいは子供を出産した後も、家族でへき地の地域に行けるかというと、小児科がなかなか近くにないという部分では、どうしても一定のキャリアを積み上げてきた段階で、都市部に住まざるを得ないという状況が、きっと一昔前よりはかなり強く打ち出されているのではないかなというふうに考えております。
学校だけの勤務でいうと、きっと大規模校もいろいろな課題がありますし、小規模校だから少ない人数なので楽だというようなこともないんですけれども、ライフステージの中で生活条件が、北海道の場合は、札幌に近い町と本当の端っこにある地域ではかなり違ってくるなというところで、いろいろな計算を若い人たちはしますので、合格するまでは、どこでも行きますって言ってくれるんですけれども、実際に合格すると、やっぱり考えてしまうというような時代もあるのかなというところです。
なので、大学生のときに、1週間、2週間なんですけれども、本当に何もない地域でと言ったら語弊があるんですけれども、本当にコンビニが当たり前にあるという暮らしの中で育っている若い学生たちなので、そこは責められないんですけれども、何も本当にないところで2週間、あるいは1週間暮らしたというのがものすごい自信になるそうです。そうすると、若いとき、20代のときに、あの学校だよっていっても、喜んで行って、じゃ、地域とどうつながって、自分が実践力を高めるかですとか、学芸員さんを使って、どういうふうに地域の教材化を図っていくかということの発想が逆に持てて、学生時代の経験がすごくよかったですというようなお話もよく聞く話です。
長崎とか鹿児島大学とか、交流があるんですけれども、学生のところで、主免実習の、免許に必要な実習だけではない、多様な実習をどう経験させるかということが、教職意識を高めるということに直接的につながるのかなというふうには、学生たちと関わる中ですごく感じているところです。
専門領域なので、話し出すと長くなるのでこの辺にして、もう一つなんですけれども、もともとのレジュメはちょっと違ったんですけれども、ここの遠隔ですね。どういうふうに評価するかというところでは、特に中学生の多感なときには、直接対話的な指導がやっぱり大事なんじゃないかというところでの、生徒指導の領域でもかなり考えています。ただ、遠隔全てということではないと思うんですけれども、遠隔よりは巡回指導で先生が直接回ってくる方がまだいいんじゃないかというようなところです。
きょう熊本の御発表にもありましたけれども、先生同士の力量形成という部分では、きっと研修のやり方をもっと工夫すると、この巡回指導にまだ効果が発揮できるのかなという感じもしますけれども、どうしても先生方、放課後しか時間が取れませんので、テレビ会議システムで教科を持っている美術の先生と免外の先生とで教材研究のお話ですとか、指導方法のお話ですとか、ただ、年間計画を立てたときに、テレビ会議システムを使って、生徒の見とりというのがなかなかできないと思うんですよね。そういった意味では、生徒指導力がある先生がどれぐらい複数で関われるかということが恐らく大事になってくるのかなというふうにも感じております。
簡単ですが、以上です。

【加治佐座長】
古庄先生、高森町は遠隔教育を本格的に導入されているわけですよね。従来は直接対面型、あるいは巡回もあったのかもしれませんが、ですよね。それとの比較において、先ほども最後の方で少しあったんですが、何か遠隔の効果なり、あるいは効果が下がったとか、もしそういうのがありますれば。

【古庄審議員】
失礼します。本発表をまとめる際に、免許外教科担当の先生とも話をしてきましたけれども、今までは免許外教科担当教員のための研修あたり、そういったものを熊本県の教育委員会が主催してやったり、そういうのに参加して、自分の力量を少しでも上げようというふうなことは行ってきたけれども、実際に専門教科の先生と直接1つの授業を作り上げるときに、話をしたり、指導を仰いだりすることはなかったと。そういう意味で、遠隔で授業を行う際に、専門教科の先生と一緒に授業を作り上げるということが指導力につながったし、当然、教師の指導力の向上につながれば、児童生徒の作品の出来栄えにも影響してくるというようなことで、ただ、これは免許教科あるなしにかかわらず、遠隔合同授業を行っていけば、例えば、新採、初任1年目の先生と5年目の先生が、同じ国語なら国語で遠隔合同授業を行っていくならば、初任の先生の指導力というのは当然向上することが見込まれるというようなことでございます。よろしいでしょうか。

【加治佐座長】
分かりました。
それでは、いかがでしょうか。寺園さん、どうぞ。

【寺園委員】
ちょっと確認ですけど、高校における遠隔教育の中で単位認定をするということは、つまり、これは通年遠隔教育、遠隔教育がベースで単位を認定するということの理解でよろしいんですかね。

【田中教育制度改革室長】
おっしゃるとおりでして、それは、ここで言っているところの遠隔教育に関してはそうです。もちろん従来できたような、ゲストの人が時々来てというのではなくて、遠隔でカメラの向こうに免許を持っている方がいて、こちら側には免許を持っている方がいなくて、免外発令もしなくてということであれば、おっしゃるように、1単位、2単位か、それは教科によりますけれども、通年、計画的、継続的に指導するということが前提でございます。

【寺園委員】
ありがとうございます。私はそこが1つのポイントかなと思うんですが、今、きょう、実践で発表があった遠隔教育等については、基本的にはベースとして学校で教員がいて、授業をするけれども、その授業設計の中で、最もこれを取り入れたら有効だというような部分について遠隔教育を入れていくというような形であれば、かなりそのことについては効果があるだろうというふうに思っているんです。
ただ、これは免外許可のことですから、年間通じて遠隔教育にするとなった場合に、果たしてそれが可能なのかどうかということを思うんです。例えば、鹿児島で言えば、免外の許可をどこに与えているかといったら、家庭、美術、技術、理科、これで81.7%です。また、この許可をしないために非常勤の方をお願いをしているが、この非常勤の方がどの教科かといったら、美術、家庭科、音楽、技術、これで94.1%です。つまり、こういう方々というのは、時数の少ないということよりも、技能の教科ということになります。高森町で言えば、いろいろな、例えば、事象提示で絵を見せて、なるほどというようなことで意欲を湧かせて、そういう使い方はできると思います。だけれども、逆に言えば、個別の指導とか、特に安全面とか、そういうものについては、なかなか難しい場面も出てくると。そうすると、最も取り入れて効果が上がるところについては是非積極的に取り入れて、負担も軽減させたいし、研修を積ませて力量も上げたい。だけど、それを1年通年して、別に置き換えるとなると、また話が違ってくるのではないかなと。そこのところを少し整理をしないといけないのではないかというふうに、自分としては思っているところなんですが、そこら辺のところは、例えば、高森町等では話題になったりはしなかったんですかね。

【加治佐座長】
今のは、高校の場合と中学校の場合になると思うんですが、今おっしゃっているのは、これは中学校も同じようなことだということなんですかね。

【寺園委員】
はい。免外解消の、これは中学校のことですので、高校でやっていることをそのまま中学校に置き換えたらどういうことが起こるかなと考えた場合には、今のようなことを解決しないといけないのではないかと思いますという意見です。

【加治佐座長】
古庄さん、いかがですか。

【古庄審議員】
私たちのこの実践研究は、あくまでも小規模校、人数の少ない子供たち、へき地の子供たちの教育の質の維持向上をどう図るかというような取組でございまして、その中に、免許外教科担当者を減らすとか、解消するとか、そういった視点はございませんが、実際に最後に整理させていただいておりますように、義務教育学校での中学校においては、やはり発達段階、自律的な学び、そういったものについて、今、習得中というような段階においては、高校での単位認定によるような遠隔授業ということについては厳しい部分があるのではないかなというふうに、現場の者としては考えております。それでよろしいでしょうか。

【加治佐座長】
だから、今は通年というか、中学校はまだちょっとしか……。

【古庄審議員】
これは、年間計画を最初に立てまして、どの単元で遠隔合同授業を組んだ方がより効果が上がるかということを、年度当初あたりに確認をしまして、通年でやりますけれども、単元は精選をして、遠隔を行う方が効果が上がるというような単元についてのみ、遠隔を計画的に実施しております。

【加治佐座長】
分かりました。
どうぞ。

【田中教育制度改革室長】
済みません、補足させていただきます。高等学校につきましても、先ほど少し申し上げましたが、私ども今、高等学校の遠隔教育の実践に関する予算を付けて研究をしておりますけれども、その中で、やはりいろいろな課題が上がっております。特に今回、高森町様の方でかなり意欲的に、義務の方でありますけれども、美術や書道でやっていただいているのかと思うんですけれども、やはり技能系の教科を高校でも遠隔でやるというのは、これは非常に課題が大きくて、相当工夫をしないと難しい。正直、それであれば、やはり先ほどお話もありましたけれども、実際、先生が来て指導していただいた方がよくて、あえてちょっとそういう技能教科に挑んでいただいている教育委員会もあるんですけれども、なかなか効果を上げるのが難しいというのが、高校においても実情でございます。
私どもといたしまして、今、御意見もありましたけれども、高校と義務教育では大分事情が違うと思っておりますので、高校の教科のいろいろ多様性があるという中で、このようなこと、それから、高校はもともと通信教育等の制度もございますので、そういった中でこのような形で制度改正したものでございますので、そこは義務教育におけるものとは一線を引いて考える必要があるかなと考えております。

【木村委員】
よろしいですか。

【加治佐座長】
木村さん、どうぞ。

【木村委員】
長崎県でありますが、長崎県は、義務も高校も遠隔に取り組んでおります。義務は、高森町と同じ事業を、離島部と本土部、もう一つは山間部同士で行っています。県立の場合は、基本的には県教育センターと、島部の高校で行っています。
一番最初に免外の教科のクロスの資料がありましたが、高校は、例えば、地歴と公民とか、数学と情報など、結構教科がクロスしているんですよ。そうなってくると、例えば、免外を解消するとなるときに、免許を持っている先生が画面、遠隔の向こうにいらっしゃって、そして、こちらにクロスするような先生がいらっしゃるというのは、義務とは環境が違いますので、比較的、可能性がある。
一方、義務は、そのときそのときの指導のタイミングが重要でありますので、なかなか難しい。ですから、小規模同士、又は小規模と大規模が一緒になったときの協働性を大事にしたい。
これは直接免外とは関係ありませんが、1人の学校の子供と十数人の学校の子供が授業をしたときに、道徳の授業だったんですけど、1人の学校の子供がこういう発言をしたんです。「これが友情か」。このとき私は、ほかにもいろいろな例があったんですけれども、すごく協働性を感じた。やはり義務はお互いに免許を持たないといけない。その必要性があると思うんです。
きょう川前先生が資料をくださった一番最後の、免許保有者による授業担当者の拡大ということで、非常勤講師等の特別な配置を除けば、中学校巡回方式、小中連携巡回方式、高校・中学巡回方式、これ、全部長崎でやっています。遠隔もやっています。こういうのを組み合わせながら、地域性に応じたやり方を進めていく。今日、免外以外の情報が飛んでいるなと思ったのは、小規模校の中学校というのは、大体教科担当は1人なんです。そうなると、ほかの学校の同教科の先生たちと授業をするというのは一番の研修なので、高森町から話があったのも、遠隔ということもそうなんですが、この実践を通して小規模校の1人の先生たちの指導技術も上がりますよという話なんだろうなと思う。幾つも話がいろいろなところから今飛んできているので、分かりやすく整理するとすれば、免外に対してどう対応するかとなった場合には、どういうメニューが幾つあって、そして、そのことを実践していくためには、どのような配慮が必要になるかということになるのかなと思います。
ただ、1回目にも申し上げましたが、教員が増えるのが一番ようございます。

【加治佐座長】
分かりました。
いかがでしょうか。ほかの委員の方。

【寺園委員】
少しよろしいでしょうか。

【加治佐座長】
どうぞ。

【寺園委員】
鹿児島で、先ほど高森の方でされている山本先生が指導してくださって、徳之島という島の中で、徳之島町の中で小学校3校、いずれも複式学級の、この3校で遠隔合同授業をしているんですね。今、木村委員がおっしゃったとおり、やっぱり教員の資質向上に非常に役に立っている。このシステムがどうなっているかというと、例えば、5年生と6年生、5、6年の複式で、A校、B校あったら、A校の教員が5年生を遠隔教育でする。6年生はB校の教員がする。途中に必ずA校はA校の5、6年生を今度は学習をする部分を入れる。うまく伝わりましたかね。2校あって、それぞれ5年、6年いるんだけれども、それぞれの学校に教員がいて、それぞれが5年生をくくる、6年生をくくるという授業をする中で、もう一度それぞれの学校の自分の知っている子供たち、預かっている子供たちを、5、6年、一緒に面倒を見る時間も入れると非常に効果がある、そういうシステムだなと自分たちは思っていて、私は遠隔教育を進めていこうとしたときには、やっぱり同一市町村の中でやることが非常に効果的だなというふうに思っています。
それは、例えば、3校の子供たちは、全く知らない子たちではなくて、年に何回かは合同で音楽発表会とか、面識がある。先生とも子供同士も面識がある。そういう状況にあったり、それから、当然、物理的には時間割を合わせておかなければ通信システムが使えないので、その校時を合わせるというようなことを、同一の市町村の中であったらやりやすいというようなこと等がある。
そうすると、遠隔教育を進めていくとなったときには、今度はそれに適する条件というのはこういうものがありますよというようなことを、情報を整理して、何らかの形で提供していただければ進めやすいのかなというふうに思っています。
以上です。

【加治佐座長】
分かりました。
では、本図さん、どうぞ。

【本図委員】
2点ございまして、1点は、改めて事務局に御質問なんですけれども、冒頭御説明いただきました資料2で、今回、川前先生や古庄先生が過疎地のところでの御報告をしていただいているので、へき地ということでのおまとめでしたけれども、議論もそのようなことで進んでいますが、先ほど事務局から、へき地指定校数、5学級以下の学校数と必ずしも免外の件数が相関しない場合もあるということで、では、それ以外の要因として大きいものは何だったのかというのを、もう一度おさらいさせて、教えていただきたいというのが1点です。
それから、2点目は、先ほど川上先生からの御質問で、一種か二種でいかがかという御質問で、教育委員会からは、変わらないというお話だったので、教員養成としては、困っちゃったなと思うんですけれども、でも、いずれにせよ、本学でも、兵教と同じような、中中免許の状況というのは、数%台です、厳密に見ると。これがさらに指導法が8単位に増えました。新しい免許法で8単位になりました。これになりましたら、ほぼ中中免許というのは難しくなるだろうというのが、本学で少し事務担当者や関係者に聞いたところの意見でした。
指導法を8単位にするという中教審の趣旨は、やはり教科の指導力をきちんと持ってほしいという、ここに尽きると思いますし、教員養成の場面でも、自分の専門性に偏らないで、現場にきちんと刺さることのできる大学教育をしてほしいという、そこが指導法、2倍に増えた8単位という、非常に象徴的な意味だったと思うんですけれども、それについて、やはり免外の議論についても、指導力についてどうしていくのか。だから、突き詰めると、やっぱりちゃんと定数の確保をお願いしますということになるんですけれども、採用のときに、免許をとにかく持っていただけたらありがたいという教育委員会の先生方の御意見もごもっともだと思うんですが、本当にこれから深い学びという、どんな子供にもその教科の楽しさ、おもしろさを付けていくというふうに考えたときに、やはり教科の指導力ということは必須だと思うんですね。このあたりをどう考えていくかということは大きな論点ではないのかなというふうに考えております。
済みません、1点目について、是非教えていただけたらと思います。

【長谷教員免許企画室長】
御指摘いただきまして、ありがとうございます。
前回にお配りした資料の中で、各都道府県の方に、どういう場合に免許外教科を、許可を出しているのが多いのかというところを伺ったときには、やはり圧倒的に多かったのは、定数内でなかなか確保できないというところが多かったですので、ある程度学級数ですとか、へき地というところの要因と相関関係があるんだろうというところは一つあろうかと思います。
それ以外の部分ですけれども、例えば、回答として多かったのは、少人数指導ですとか、ティームティーチングを行うために免外を使っているですとか、あるいは特別支援教育などを行うために使っているという回答が多かったところですので、このように、へき地や小規模校に限らない要因で使われている部分もあるのは確かに状況としてございます。
この点につきましては、それぞれの件数ごとに、どういう理由で許可が出されていたのかということを各都道府県の方に照会をさせていただいておりまして、今、集計をしているところですので、まとまり次第、またこちらの会議でも御報告させていただきたいと思っております。

【本図委員】
いいでしょうか。ありがとうございます。今の点、非常に重要だと思っていて、なぜ少人数指導とか、ティームティーチング、TTが必要か、あるいは特支の部分が必要かというのは、やっぱり児童生徒理解だとか、幅広い生徒指導力だとか、ひいては教科の力が要るからというようなことにもなるのではないかなと思いました。教育課題と子供たちを取り巻く環境は大変複雑化しておりますので、そこに対応できる力量形成と、くどいんですけど、定数というのは重要ではないかなというふうに思います。

【加治佐座長】
分かりました。
いかがでしょうか。

【富所委員】
済みません。1つ、前回の会議でも少し話が出ておりましたが、免外教員の制度というのは、いわゆる教員免許の更新制から見ると、やや分かりにくいというのが率直な感想です。更新講習をちゃんと受けていなくて、授業が無効になったり、先生が処分を受けたりという事例が、全国から時々聞こえてきます。一方で、手続さえ取れば、免許がなくても教えていいですよということになると、そもそも免許の位置付けというか、やっぱり客観的に見ると、分かりにくいと思うんですね。ですので、前回、座長からお話がありましたけれども、免外教員というのは、基本的になくて済むのであればない方がいいというのは、私もそのとおりだと思います。
それで、一概にすぐ全部なくすことができるのかというのは、なかなか難しいところだと思うんですけれども、前回の皆さんからの御報告の中では非正規での対応というのが多かったと記憶しています。ただ、教員以外も含めた国の働き方改革全体の中では、非正規を今後どうするのかも議論になっています。免外教員をなくしたら、今度は非正規が増えましたということで果たしていいのかというところは、相当議論しないといけないのかなと思っています。
では、結局どうするのかというところは、いろいろ意見はあろうかと思いますし、私も考えているところはあるんですが、そこは今後いろいろ議論できたらと思っています。
以上です。

【加治佐座長】
いかがでしょうか。
どうぞ、松本さん。

【松本委員】
中学校の方に該当する免許を持った教員を配当するというのは、都道府県教育委員会にとっては、非常に重要な仕事です。市町村教育委員会から、免許を持った教員を配当してくれと言われますから、当然、当該の免許を持った者を市町村の教育委員会に配当するわけですけれども、そうなりますと、どうしても採用時点が肝心になってくると。このところを大学あるいは教員養成系の大学にしっかりと理解をしていただくのが大事なのかなというふうに思います。
私ども埼玉県も、地元の埼玉大学をはじめ、私立の大学の方には、県の状況は伝えております。先ほど川前先生の方から、東京、神奈川、埼玉、千葉は例外だというふうな話がありましたが、実は圏央道の内側と外側では全く違います。日本の縮図が、埼玉県においてもあります。ですので、そういった中でどうやって免外を外すかという、解消していくかというのは、非常に悩ましいところです。ですので、今言ったような、大学と連携をせざるを得ないし、また、どうしても不足する部分については、先ほどの免外解消の非常勤を充てたり、あるいは兼務をさせたり、そういった形で対応させていただいております。
その中で、先ほどちょっと御意見が出たんですが、余り私どもも非常勤は採りたくないなというのが、最近の気持ちです。本務者を採っていくべきだろうなと。そうしないと、これから厄介になるな。だから、私どもは技術や美術や家庭科を20人前後採っているんですけれども、多分、都道府県の中では一番多いくらい採用していると思うんですが、本務者をしっかり採って、そして、今言ったような兼務をやりながらやっていくのが今後は必要なのかなというふうには思っています。そうでないと、先ほどのような心配事が現実に起きてきてしまうということをちょっと危惧しております。
以上です。

【加治佐座長】
いかがですか。
それじゃ、太田さん。

【太田委員】
1つ心配していることを述べさせていただけたらと思うのですが、本県で小規模校以外に免外を出しているのが、11学級から14学級あたりも実は多くて、というのは、以前は技能教科というのは週2時間とかあって、ほぼ1人の人工をあてがえれば、その教科を賄えたのですけれども、学習指導要領等変わる中で、週1時間という中で、10時間程度しか持てない人を1人配置するというだけの人員的な配置の余裕がないんですね。そういった中で、過去にはそういった方をたくさん採っていたものですから、ずっと採れない時期がありました。それが、免許を持っている方たちが、今、40歳以上の人たちで6割、7割という状況です、技術や家庭科がですね。そういった方が退職して、今、非常勤をやっているのですけれども、もう10年たったら、現場にそういった技能教科の教員がいなくなってしまうと。実際、では、採用すればいいじゃないかということなのですが、今、採用試験にその教科で受けてくる人たちが10人に満たないような中で、4人、5人ってなかなか採れないんですね。先ほど埼玉県さんが、20人とか採るというのはすごいなというふうに思うのですけれども、そういったこれまでの教科のバランスから来ていたところで、採りたくても採れないというところがあるもんですから、今後心配が大きいなというふうに思っています。

【加治佐座長】
だから、ニーズの少ない教科、芸術系、実技系が多いと思うんですけれども、その免許を出す大学にとっても、結構コストが掛かるわけですね。だから、その難しさがあるんですね。だから、結局、そこを新たなことを考えないといけないんじゃないでしょうかね。つまり、今、5人募集しても、2倍ぐらいしかないということですよね。そうすると、レベルが達しないということで、誰も採れないということになりますよね。だから、やっぱり教育委員会と大学はそういう少数教科についてはしっかり連携した形で、卒業するとき、相互で質保証が確認できるような、そういうカリキュラムへの相互の関与した形でのものというか、それをやるべきじゃないですかね。例えば、実習でも、川前さんがおっしゃるように、意図的にへき地に行ってもらうとか、そういうことをやったりして、そうしないと、多分、現実的には、単なる市場原理だけでいくと、ちょっと難しいんじゃないでしょうかね。そういう気はしますね。

【木村委員】
1つだけまたいいですか。

【加治佐座長】
どうぞ。

【木村委員】
これも長崎県の事情になるんですけど、川前先生からお話がありましたが、長崎県は、離島は大変多いんですが、飛行機とかを使えば、移動自体はコンパクトであります。よって、広域交流人として、島部にも勤務する等のルールを定めているんですが、離島の勤務を軽減するとかいうような声は聞きません。ただし、広域交流人事をするということは、確実に一定の本務者を離島にも送らなければならないということですので、例えば、美術にしても、技術にしても、毎年少ない数ですが、確実に採用し、そして、離島にも行ってもらっています。
そういう中では、やはり兼務校、又は中高での連携というのは、とても大事であります。離島部というのは、そもそも規模が小さい学校が集まっているので、地域で学力とかを上げていかないと、また、地域で指導力を上げていかないと、そもそも成り立ちません。
大規模校、長崎には都市部にしかほぼありません。そういう中で、美術とか技術の先生は、本土部で入ると、自分の持ち時数は、せいぜい10時間いくかいかないか。そうなったときに、教科の中には、2人いるんだけれども、2人で持っても1人当たり二十数時間となってくると、幾らかカバーしてくれないかというのが、これは話題になった学校のチーム力、総合力ということになるのですが、このような視点がどうしてもクロスしてくるところが現実です。
私、1回目から、幾らか考えているんですけれども、今の状況の中で何のために免外を解消し、解消したい免外は今の現状の中のどこで、そして、違った対応をしなければならないようなところはないのかというようなことであります。そんなところを頂きながら、勉強し、長崎県なりにまたやっていかないといけないなというところを、今からの協議でもお話をさせていただければありがたいなと思っています。

【加治佐座長】
分かりました。

【川上委員】
済みません、よろしいですか。

【加治佐座長】
どうぞ、川上さん。

【川上委員】
1回目で遊軍とか言い始めて、今の御意見を聞いて、言ってよかったなと思ってしゃべっていたんですけど、何かというと、1つが、今、学校に張り付けたときに、やっぱり配当時数の問題って、すごく免許外のことを考える上で重要だと思うんですね。言い方を変えると、非常に語弊はありますけど、潰しがきかないというか、教科ですよね。1人充ててしまうと、ほかの授業担当時数的に非常に制約がかかってしまうという人を各学校にはなかなか配置できないので、結果何が起きるかというと、今、埼玉県の事例、非常にレアなのかなとも思うんですけど、ある種の採用手控えが起きるわけですよね。もうちょっと時数的に潰しのきく科目の教員というのを優先的に採っていこうという判断というのは当然出てくると。その結果何をするかというと、例えば、高校では、各学校単位でそこを埋める非常勤を探す。市町村単位で、それぞれ非常勤を探すということをするわけですよね。幾つかの学校だったりとか、幾つかの市町村を兼ねる非常勤の方も出てきたりというような、それを考えると、1回目の繰り返しになるんですけど、そういう人をまとめて正規で採ってしまって、先ほど御報告の中にもありましたけど、学校に配当するんではなくて、教育委員会等に置く形で、各学校に授業に行ってもらうというような形ですよね。どうせ今、非常勤で採っているわけですから、それぞれの学校がそれぞれのつてで探している状況というのが今あるんであれば、一定数をそうやって各学校間で配置できるような採用の仕方というのも考えてみるのも一つなのかなというのを、改めて思った次第です。

【加治佐座長】
川前先生の終わりのところで、巡回方式ですよね。これを挙げておられるわけですよね。確かにそうですね。
事務局の方にうかがいます。指導主事は学校に籍がありますよね。

【佐藤教職員課長】
ございます。

【加治佐座長】
それで実際には教育委員会の仕事をしているという。そこら辺の制度的なところはいかがなんですかね。

【佐藤教職員課長】
今、座長おっしゃったように、役割は随分違いますけれども充て指導主事ですと、現場に籍を置きながら教育委員会にいていただく。今回のようなお話をお聞きすると、現場の先生に物理的に教育委員会等に置いていただいて、そこから臨機応変に指導ができるようにしていくという考え方ですが、随分実際には運用上難しいところはあるかなとは思います。例えば、定数管理という面をどういうふうにしていくかと。行政系の人間と教諭の方々の定数の管理というのをどういうふうにしていくかということと、あと、分担をどういうふうにうまく合理的にやっていくかということが、大変課題になるかなとは思っています。
ただ、その一方で、今、お話を縷々お聞きしていて、やはりやりくりを考えると、そういった何かブレークスルーを考えていかないと、なかなか厳しいところもあるかなというのも、現状としては重々、きょうの川前先生の御発表もお聞きして、どこかがそういう人事的な配慮とかを、もう少し大所高所から考えてやりくりをしていくことも考えていく必要があるのではないか。
あと、かなり話が広がっているのが、やはり養成系の大学との連動という点というのも随分あるし、あと、遠隔教育との関係というのもあるし、掘り下げていくと、かなり論点が広くなっているなというので、免外のお話をお願いしつつ、必ずそちらの方にお話が行かざるを得ない難しさというのが現状あるなというのは非常に感じておりますので、そこはある意味、議論は余りこの範囲というふうに限定せずに、こういう点も必要だという点がもしありますれば、そういった点も御指導いただきながらというふうには思っております。
それとあと、それ以外の点という点で言えば、きょうもお話がありましたように、遠隔のお話というのが、ある意味、これはツールとして是非お使いいただくというのが絶対必要だと思っておりますが、そこら辺をどういうふうに有効活用していくか。教員の研修という観点とか、あと、今回のいろいろ授業の質の向上という点とか、いろいろと幅広く論点の底も広がっていくかなと思いますので、そこについてもいろいろと、免外の実態を詰めていけば、そういった点のお話も出てくるかと思いますから、それについても御意見を頂ければと思っております。
以上でございます。

【加治佐座長】
分かりました。確かにおっしゃるように、話が広がっていますね。というか、やはり少子化で学校規模が小さくなって、いわゆるへき地教育なり小規模校での教育、あるいはそれに遠隔教育というツールを使う。これはある意味、必然ですよね。川前先生がおっしゃるように、全然北海道とか、特定の地域に限られることではなくて、ある意味、ちょっとあえて言うと、スタンダードになる可能性もありますよね、これは。だから、本当にこれからの学校教育の在り方を根本的に考える機会にもなっているのかなという感じはしますね。
だから、今後議論を進めるときに、おっしゃったように、分けてやった方がいいのか、それとも、また多分、ずっと同じことの繰り返しになるような気もしますよね。何らかの――で、最後、何を出すのかですね、最終的に。免外についてのガイドラインを出されるということは聞いておるんですけれども、それにどこまでの内容を書き込むかですよね。基本的には、最初に申し上げたように、免外はない方がいいというか、極力減らしたいという方向なんだけれども、免外を認める、認めない、あるいは、免外を認めた場合の質保証とか、そういうことだけに限っていくのか。それとも、必然的に、それに伴うような遠隔教育とか、あるいは教員の配置の在り方とか、雇用の在り方とか、教員養成のあり方とか、そういうところまで踏み込むのかということも考えないといけないのかなと思いますね。

【佐藤教職員課長】
失礼いたします。ありがとうございます。基本的には、最初お話が出ておりましたように、最終的には免外のガイドラインというのを、これはやはり我々必要かなと。要するに、現場でいろいろとこういう運用が様々なされている中で、考え方を実情を踏まえながら整理を一回する。交通整理をしていく。これは一つ必要だろうと。これは最低限、やはりある意味、この会議のミッションとしてお願いできればということは思ってございます。
ただ、そのことを克服するために、そのことを出していくために、いろいろ配慮要件とか、条件の整備であるとか、それは当然あってしかるべきだと思っていますので、そういった点での、そこも含めた交通整理ということもやっぱりある程度必要になってくるだろうというのが、この議論始まっての我々の感覚でございますので、そういった点もいろいろと深謀遠慮を入れていただいた上でということで結構でございますので、そういった点での全体の整理ができればということを事務局としては思ってございます。

【加治佐座長】
分かりました。
ありがとうございました。もう時間が少し過ぎておりますので、本日の審議はここまでにしたいと思います。
今後の日程について、事務局の方から説明をお願いいたします。

【若林教員免許企画室専門官】
資料6にありますとおり、次回、第3回につきましては、平成30年3月22日木曜日の10時から12時、場所については調整中でございます。
以上です。

【加治佐座長】
それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。


―― 了 ――

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-- 登録:平成30年04月 --

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