大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術の開発」が 第78回日本セラミックス協会「技術賞」を受賞

2024/06/24  日揮ホールディングス 

2024年ニュースリリース

2024/06/24

大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術の開発」が 第78回日本セラミックス協会「技術賞」を受賞

日揮ホールディングス株式会社は、日本ガイシ株式会社と共同で開発を進めている「大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術の開発」が、公益社団法人日本セラミックス協会の第78回(2023年度)技術賞を受賞しましたことを、お知らせいたします。

受賞概要

賞名

第78回日本セラミックス協会技術賞
主催者 公益社団法人日本セラミックス協会
受賞内容 大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術の開発
受賞者

日揮ホールディングス株式会社 長谷川裕晃、寺谷彰悟

日本ガイシ株式会社 新野真紀子、谷島健二

協会HP 第78回(2023年度)受賞者(2023年11月30日理事会承認、2024年6月7日表彰式


補足情報

ゼオライト

ゼオライトとはミクロ多孔性の結晶性アルミノケイ酸塩であり、現在、多くの種類のゼオライトが人工的に合成され、触媒や吸着剤等として工業的に活用されています。DDRとは、ゼオライトの骨格構造の一つです。

大型DDR型ゼオライト膜

ゼオライトの多孔質構造を利用した分離は、液体に対しては行われてきたものの、大規模なガス処理に対しては難しいとされてきました。大型DDR型ゼオライト膜は、大型DDR型ゼオライト膜は日本ガイシ株式会社が開発し、当社と共同で開発を進めているCO2分離膜システムに適用するゼオライト膜で、CO2と他のガスの分子の大きさの違いを利用して天然ガスおよび原油生産時の随伴ガスからCO2とメタンを分離するものです。この膜は、従来の膜分離技術では対応できない高圧かつ高CO2濃度といった過酷な条件下でも、精密にCO2を分離することが可能です。また1本当たりの膜面積が大きく、耐久性にも優れており、商用化に向けて量産・大型化が進められています。

大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収

CO2を効率的に分離できる大型DDR型ゼオライト膜は、原油生産時の随伴ガスからのCO2分離・回収や、原油生産時の随伴ガスからのCO2分離・回収における利用が期待されています。当社は、DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離・回収プロセスの実用化と積極的な提案を通じ、天然ガス・LNGの利用促進と、CCUSの拡大に貢献していく所存です。

※CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage;二酸化炭素の回収・利用・貯留)


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