6月18日(火)、今シーズンよりプロサッカー選手としてのキャリアを歩み始めた奥村仁選手と石山青空選手(負傷した森璃太選手は欠席
)が、新潟市南区にある白根グレープガーデンを訪問し、新潟県立白根高等学校の生徒と一緒に、ル レクチエの栽培体験を行いました。2回目となる今回の活動には、強化部の本間勲スカウトも同行していました。
新潟市南区と連携した農業体験教育「AGRIREX(アグリレックス)」の一環として実施する活動ですが、Jリーグが社会人教育とブランド意識向上を目的に、新人選手を対象に実施する研修としての意味合いも込めています。
(関連ニュース:
https://www.albirex.co.jp/news/65853/)
ル レクチエは、「花粉つけ」「摘果」「袋かけ」「収穫・追熟」を経て出荷・販売され、11月頃に皆さんが口にすることができます。今回体験したのは、ル レクチエのデリケートな表皮を保護するため、摘果で残した一つひとつの実に二重構造の紙製の袋をかぶせる「袋かけ」の作業。5月末に実施した摘果(ひとつの実に栄養分を多く入れるために、不要な実を間引く作業)から、約4倍の大きさにもなった実に、二重構造で中にロウが塗ってある特製の紙袋を丁寧にかぶせていきます。
(関連ニュース:
https://www.albirex.co.jp/news/66096/)
「見た目あっての品質」とお話された白根グレープガーデンの笠原さんからは、葉っぱを入れないように実だけに袋をかけることや、風の影響で実が落ちることを防ぐため、袋をかけたら優しく握りつぶして、できるだけ小さくすることなど、丁寧で繊細な作業について説明いただきました。
ル レクチエの袋かけ作業は、天候に大きく左右されます。雨が病気を持ってくることに加え、実が完全に乾いた状態でないとシミになってしまうため、作業前日から当日に至るまで、ずっと晴天に恵まれていないと実施することはできません。
「食べるのはおいしいけど、つくるのはまったく違います。こんなに大変だと思いませんでした」「前回の摘果以上にいろんなことに気を付けながらやらないといけなかったので、難しかったです」と話していた白根高校の生徒たちは、小さいころから慣れ親しんでいたル レクチエの栽培は、初めての体験。地元の魅力と、それを支える多くの方々がいることに気づいてくれたことでしょう。
農業体験を児童・生徒ならびにアルビレックス新潟の選手の人材育成に活かし、地域への理解を深め、愛着心を育むことを目的とした「AGRIREX(アグリレックス)」。新人教育を担当する本間スカウトに、選手たちの様子について聞いてみました。
Q1.選手たちの様子はいかがでしたか?
A1.思った以上に積極的にやっていると感じました。2回目で慣れもあったかもしれませんが、サッカーだけでなくいろんなことを学んでいくための研修なので、いい表情と姿を見ることができたと思います。
Q2.ピッチ外での選手たちの姿を見て、感じたことはありますか?
A2.アルビレックス新潟というクラブは、新人選手に限らず、こういったピッチ外での活動をずっとやってきています。先輩がやってきていることも知っているでしょうし、新たにプロサッカー選手として生きていくうえで、「ピッチ外での活動が必要だ」と理解してきているのではないでしょうか。クラブの色として、ピッチ外での活動をしっかりやれる選手は大事ですし、このクラブにとって必要なことを、選手たちも理解しながらやってくれていると思います。
次回は、10月下旬に収穫・追熟を予定しています。追熟とは、品質を均一にするために予冷し、温度管理など繊細なコントロールによって、芳醇な香りと豊かな味わいを生み出す工程です。収穫前に熟成が進むと、さまざまな病気にかかりやすいことから、収穫後に追熟に入ります。